首都郊外で大規模虐殺の疑い=ロシア軍、撤収時に地雷設置か―ウクライナ「キーウ州解放」主張
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【4月4日 時事通信社】ロシア軍の撤退でウクライナ側が奪還した首都キーウ(キエフ)郊外のブチャで、民間人とみられる多くの遺体が見つかった。ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、米CBSテレビのインタビューで「実のところ、これは虐殺だ」と述べた。ロシア軍が大規模な殺害を行った可能性があり、ウクライナ当局が現地の被害状況の把握を急いでいる。
クレバ外相は3日「虐殺は故意で、ロシアはできるだけ多くのウクライナ人を殺害しようとしている」と述べ、国際社会に対ロ制裁の強化を求めた。ゼレンスキー氏はこれより先、ロシア軍がブチャを含む北部キーウ州などからの撤収に際し「地雷を仕掛けている」と訴え、退避した人々が戻るのも困難という見方を示した。
キーウの北西に位置するブチャは、過去1カ月にわたってロシア軍が占拠。ウクライナ側が1日までに支配権を回復したとされる。ウクライナ国防省高官は2日、キーウ州の「全域が解放された」と主張した。
AFP通信によると、ブチャでは一つの通りで少なくとも20の遺体が確認されるなど、凄惨(せいさん)な状況。いずれも民間人らしき服装で、手を縛られたままの遺体もあった。外見や状況から、何日間も放置されていたもようという。ブチャの市長は2日、「これまでに280の遺体を集団埋葬した」と話した。
犠牲者らがどのような形で命を落としたかは不明だが、ロシア軍が何らかの形で関与したとみられる。非戦闘員を意図的に狙った攻撃は、戦争犯罪行為に該当する可能性がある。タス通信によると、ロシア国防省は3日、ブチャの状況に関し、関与を否定。ウクライナ側による「挑発」と主張した。(c)時事通信社