xmedia recode(以下xmr)というドイツ生まれのフリーウェアにお世話になっている。
非常に多くの拡張子に対応する動画メディアコンバータ。
なにせtrpという特殊なフォーマットの動画資料ファイルが20Tもたまってしまい、HDの買い足しも限界。以前から圧縮が課題だった。
圧縮の問題は
a.ファイルサイズ節約効果
b.画質・音質の劣化の許容範囲
c.圧縮にかかる時間
の3点であり、「a.」と「b.」「c.」はトレードオフの関係にあり、「c.」はハードウェアである程度カバーできる。
そこで、何度も書いているように「c.」を解決するために、クアッドコアCore-i7ノートをポチって後顧の憂いを絶った。
となると問題は
「a.」と「b.」の塩梅である。
最初、1画面あたりの解像度を横1280程度に落とす方向を試してみた。ところがxmrの現行バージョンでは、解像度の設定が保存できず、複数ファイルをいっぺんにやろうという時に、ファイル1つ1つに設定を手入力することになる。最初はこれでやっていたが、我慢の限界。
次に、解像度をそのままにして(横1920)、総ビットレートをカスタム設定で6000まで上げてみた。が、この程度では、画面がまったりしている場面は良いが、素早く移動する場面になるとブロックノイズが発生する。10000程度に上げればよいらしいが、「c.」に確実に反映して時間がやたらかかる。しかも、カスタム設定の面倒なところは、よっぽどうまくやらないと(その塩梅が見つからない)、
xmrの動作が不安定になることである。ファイル読み込みの段階でエラーが出てくれればまだ良いのだが、読み込みはできたのに変換の途中でハングアップする現象を発見。
寝る前に100個ぐらい読み込んでおいて、変換を実行させ、起きてみたら30個目で止まっている、という経験は結構イタかった。
最後に、できあいのプロファイルが30種類ほどあるのだが、これらをしらみ潰しにやってみることにした。そこで見つけたのが "YouTube(HD)" という設定。総ビットレート1800で横幅が1280。確実に画質は落ちている筈なのに、よほどパラメータのバランスが良いのか、結構なめらかに再生できブロックノイズも出ない。何のことはない、
カスタム設定にこだわっていたのがアホだった。この設定から、総ビットレートを2000に上げ、音質を128から300kまで上げてやると、なんとなく聞こえも良くなったような気がする(このあたりが、カスタム設定で苦闘した成果)。
「b.」はクリア。
何より、適当にファイルを200個ぐらい選んでも、
途中で落ちない。
残るは「a.」と「c.」だが
a.:15%。十分満足
b.:元ファイルの再生時間の30%程度。これも満足。以前、カスタム設定で総ビットレートを6000まで上げたときには90%程度だったから。
地デジ相当画質のtrpファイルは、2GBで20分程度なので、上記の設定だと、6分かけてファイルサイズを300Mに落とせる。
30T全部をやるには…ちょっと気が遠くなるが、とりあえず新しいストレージを買わずに回せそうである。
これで大量のtrpファイルを一括変換させることが可能になった。高画質の静止画キャプチャが必要な場合(自然科学系コンテンツの一部とか)以外は、これで元ファイルを消去できる。
ただ、xmrには「変換が成功したら元のファイルを自動で消す」という機能がない。
このため、すでにスリキリ一杯まで入っているHD内に、フォルダを仕分けて保存しているtrpファイル達を一発で変換させようとすると、簡単ではない。
この問題は、また機会があれば。

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