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17日のNHKのEテレで,フェドセーエフの指揮によるチャイコフスキーの「くるみ割り人形」が放映されました。番組の前に篠崎コンサート・マスターとの対談がありました。フェドセーエフは1932年に当時のレニングラードで生まれ,あの900日間の封鎖の中で飢えに苦しみながら育ったそうです。そして「言葉も出なくなると,そこに音楽がある」と語りました。
先にショスタコーヴィチの第7番が封鎖の中で演奏されたことがNHKのルポルアージュ番組でありましたが,上記のフェドセーエフの言葉から,こんなことを思い出しました。それは1999年2月に亡くなった音楽院の指揮法教授ゴボロフさんの言葉です。ゴボロフさんによると「あの封鎖下でもシンフォニー大ホールの隣り(正しくは2棟離れている)のミュージック・コメディー劇場でもオペレッタなどをやっていたんですよ」と。フェドセーエフの言葉とともに,あの町の人たちの心意気のようなものに思いが至りました。
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