日本ではあまり見かけないが、米国では小学生でもピアスを開けていることが珍しくない。
自分もピアスを開けたいと願った8歳の女の子が、ピアスの代わりにとっても大切なことを学んだようだ。
8歳の誕生日に「ピアスの穴を開ける!」
米ノースカロライナ州ウィルミントン在住のアデレード・ベイカーちゃん。彼女が8歳の誕生日におねだりしたのが「ピアスの穴」だ。
日本では、皮膚科や自身でピアッサーを使い穴を開けるのが一般的だが、アメリカでは、モールのショップやピアスとタトゥーの専門店で開けてもらうのが一般的だ。
アクセサリーを購入すると、セットでピアスの穴を開けてくれて消毒液をくれるサービスもあり、手軽にピアスの穴を開けることができる。
8歳の誕生日を迎えたアデレードちゃん。1カ月も前から楽しみにしていた「ピアスの穴」を開けるため、お店に行って、それまでつけていたイヤリングを外した。
怖くなってしまったアデレードちゃん
しかし、お店のイスに座った瞬間、「体に穴が開く」という事実がとても怖くなってしまったようだ。
笑顔が消えて涙があふれたアデレードちゃんは、「ごめんなさい」と謝ったうえで、「やっぱり開けたくないです」と言ったそうだ。
結局、アデレードちゃんは入店したときと変わらず、ピアスの穴がないままお店を後にした。
「謝る必要はないよ」
お父さんのアダムさんは9月9日、この出来事をFacebookに投稿した。ほんの3日間で2万4000人以上からリアクションを受け、1万件以上もシェアされたのは、アデレードちゃんがかわいらしいからではない。
お父さんからのある教訓が多くの共感を呼んだのだ。
その教訓は「謝る必要はないよ。自分の体なんだから、自分で決断できるんだ」というもの。ピアスの穴を開けるという決断も、やっぱり開けたくないと止めるのも、自分の意志が尊重されるべきだと伝えた。
自分の体について決めるのは自分自身。その決断は尊重されるべきで、彼女のことを愛している人なら、そのことを理解してくれるのだと。
「ピアスの穴を開ける」と決めたときにも、お店選びを手伝い、衛生面などの安全性の大切さや、かかるお金のことなどを丁寧に説明。8歳の女の子がきちんと理解したうえで、お店を選べるように手伝ったそうだ。
寄せられた共感の声
「その通り!」「小さい女の子がいる一家には、いい勉強になること」「シンプルだけど大切なこと」「謝る必要はないっていうのは重要だよね。気持ちが変わったからと言って、恥ずかしいと思う必要もないし、“勘違いさせた”って責められるべきでもない」「自分の体や人生についての決断を信じてくれる人がいなかったから、若い頃は自分自身も決断に自信が持てずにいた」など、数々の共感の声が寄せられている。
その後、アデレードちゃんは再びピアスの穴を開けることを決意。今度は無事にピアスの穴を開けられ、「全然痛くなかった」と喜んだそうだ。
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