“笑い”やエンタメの力で、
世の中のためになることを。
次世代の吉本興業が
目指すべき新たなフィールド

SDGsの仕事

宮本 稔久

コーポレート・コミュニケーション本部
2002年入社

WORK

仕事内容

あなたの今のお仕事(現場)を教えてください

SDGs(持続可能な開発目標)の実現に貢献することを目標に、放送局や取引企業をはじめとするステークホルダーのみなさまと協働して、SDGsの啓蒙活動や具体的なアクションプランを推進する仕事です。また、省庁や外郭団体、地方公共団体などの公的機関が民間業者に向けて業務を発注するプロポーザルや随意契約への参加も行っています。
月一回、中庭で開催している『バーベキュー大会』をはじめ、社内外のCSR的なブランディングにつながるような活動にも取り組んでおり、業務の幅は広いですが、平たく言うと“芸人さんやエンタメの力を使って、社会に貢献できるような活動を発信していく”ことが仕事になります。芸人さんは、話術&表現のプロです。だからこそ、国や自治体が伝えたいことを国民に分かりやすく伝えるのにぴったりなんですよね。
最近では、財務省の税関局の案件で、鉄拳さんに描き下ろしのパラパラ漫画をお願いし、「税関とはどういう仕事か」を分かりやすく伝える動画を作成しました。また、環境庁が行った『みんなで減らそう レジ袋チャレンジ』キャンペーンの発足式では、小泉進次郎環境大臣とともに、環境庁のプラごみゼロアンバサダーである西川きよしさんが登壇されました。7月からスタートしたレジ袋有料化に合わせて、レジ袋の削減を啓発していくキャンペーンで、今後も芸人×レジ袋削減の啓発を行っていく予定になっています。

仕事における、あなたの役割を教えてください

事業プロデューサーとして、企画の立案、予算管理、広報など、プロジェクト全体のマネジメントを行っています。
私は映像制作やマネジメント経験が長かったので、いわゆる放送局や制作会社の方などと話すことが多かったのですが、この部署では取引先が国や自治体などが相手になり、入札など独特のやり方が求められます。これまでの仕事のスタイルはそのまま通らないし、そもそも持っておかなくてはいけない知識も違います。使われる単語から違うので、ひとつひとつ勉強しながら進めているような日々ですね。

仕事をする上で心掛けていることを教えてください

取引相手の満足はもちろん、仕事を通じてご一緒するタレントさんが、ストレスなく100%の力を発揮できる環境をつくることです。
こちらの事情を一方的に押し付けるのではなく、芸人さんのアイデアやキャラクターがうまく出る形にしたいので、先方が打ち出したい内容を聞きつつ、双方が納得できる形にバランスをうまくとることを意識しています。
そのためには、案件の内容をしっかりと理解することが基本となります。国の事業などは自分が理解していなければ芸人さんにも意図を伝えられない。「こういう形のゴール」というのを自分の中でいったんイメージしてから、各所にお話しするようにしています。

この仕事の面白さ(やりがい)

ルーティーンがあまりなく、常に新しいプロジェクトがあって、そこに向かって準備を進めていくことの繰り返しなのでいつも刺激を受けていますね。自分が間に立つことで、芸人さんもクライアントも喜んでもらえる形になったときはやりがいを感じます。
今、携わっている仕事はとくに“社会のため、世の中のため”になるようなことが多いので、やりがいを感じることが多ですが、逆に言えば吉本の仕事はどこの部署でも“人の目に触れる仕事”だと思うのでどこの部署でも達成感はありますし、やりがいを感じられる仕事なんじゃないかなと思います。

求められる資質

求められる資質はさまざまにありますが、新しい技術や情報に常にアンテナをはり、それらを自分の頭の中でつなぎ合わせて、新しいエンタメのコンテンツにしてアウトプットできる能力があると、時代に合った提案ができるのではないかと思います。あとは、一つの部署で完結するという仕事が吉本という会社は少なく、いろんな部署の協力を得て、ひとつのプロジェクトが成り立って行くので、違うジャンルの人と話ができるコミュニケーション能力や調整できるバランス感覚が備わっているとよいですね。

EXPERIENCE

社歴・失敗談

吉本興業に入社した動機・きっかけを教えてください

学生時代にスポーツとお笑いが好きで、吉本興業はその両方に力を入れているイメージがありました。それと、大学院で和泉修さんと同じ授業を受けていて、そのご縁で番組収録や劇場のイベントに呼んでいただき、収録の現場などを目にする機会がありました。学生の僕からするとそれがすごく輝いて見えたので「こういうところで働きたいな」と思ったのがきっかけです。

吉本興業に入社して今までどんなお仕事(部署)をしてきましたか?

マネジメント、映像制作、プロモーションなどを経て、2019年6月からコーポレート・コミュニケーション本部の現職に付く。

吉本興業だから味わえた経験を教えてください

タレントさんのアイデアが形になり、成果を上げる事ができたときの満足感は格別なものがあります。
平畠啓史さんのマネジメントの担当をしていた際に、平畠さんのものすごいJリーグ愛をなんとか形にできないかと思い、出版の担当者に掛け合いました。それをきっかけに『平畠啓史Jリーグ56クラブ巡礼―ひらちゃん流Jリーグの楽しみ方』という書籍となり、その本は好評を得て、シリーズ化されました。平畠さんにも芸人として新たな武器がさらに備わったという成果になってすごくうれしかったですね。

飛び上がるほど嬉しかったことは?

吉本は、“家族”のようなアットホームな部分がある会社だなと思っています。というのも、縦割りで仕事をするのではなく、ほかの部署との連携も多いため、関わりが深くなっていく。それがあるからか、自分の携わったプロジェクトや作ったものについて、「あのビジュアルよかったよ」とか「あのコンテンツ面白かったよ」と会社の誰かが言ってくれることが多い。そういうときは、飛び上がるほどではないですが、やはり「あ、ちゃんと見てくれているんだな」とじんわり嬉しさがこみ上げてきます。

「やってしまった!」失敗から学んだ思い出は?

正直、失敗は数え切れません。マネジメントにいたころは、車をぶつけたり、何度も下見したはずの道を迷ったり、あり得ないミスをたくさんしてきました。ただ、芸人さんはそんな私の失敗をネタにしてイジってくれたりするので、それで救われた部分はある気がします。 最近の失敗でいうと、レジ袋削減のプロジェクトも担当しているので、もちろんマイバッグ等を率先して持たなければならない立場にいるのですが、ある時、袋を持たずにコンビニに行き、買い物の量も多かったのでレジ袋に入れてもらいました。その姿をたまたま上司に見られてしまい「何、考えてんの!」と怒られつつ、めっちゃイジられました(笑)。確かに自覚が足りてなかったと反省しています。

吉本興業で達成したいことは?

吉本の笑いの力で社会を明るくし、次世代のこどもたちが豊かに暮らす事ができる社会を作りたいです。
自分に子どもがいることもあり、今現在のことだけでなく、未来に希望が持てる世の中にしていきたい。みんなが何かに心配をせず、笑いあって暮らせるような社会になってほしい。そのために今の吉本の会社でやっていけることをやれたらと思います。
言葉にすると壮大すぎることかもしれませんが、すべては小さなことの積み重ねなので、自分の仕事を1つ1つ積み上げていって、最終的に“笑顔の多くなる社会”のために何か貢献できればいいですね。

MESSAGE

お世話になっているあの方から

河本準一(次長課長)さん インタビュー

【Q 宮本さんとはどのくらいお仕事されていますか?】
河本:
どのくらいかな?

宮本:
マネージャーの時代もお世話になりましたし、番組制作部署でもリンカーン、今のコーポレートの部署に来たのが昨年なので、異動してからSDGsや河本さんがされている準米などですかね。

河本:
マネージャーのときから考えたら10年以上ですかね?部署が変わってもつながりがありますね!僕は特に「やりたい!」と思ったときに、すぐ動きたくなるので、そう言うときに頼るのは社員なので、そういう意味では、僕は社員の知り合いは多い方だと思います。

【Q 今はどんな仕事がメインですか?】
河本:
SDGs関連が中心ですね。あと、そこに直結はしないが、準米も紐づくので、そこも合わせて手伝ってかたちにしていってくれています。
宮本さんからは、いろんな提案もしてもらっていて、「準米」のときには、社員食堂で準米を食べてもらって、まず社内に知ってもらう。そのあと外部の媒体の人にも食べてもらっておいしさを知ってもらうのはどうか。と提案してもらいましたね。こういう提案をしてくれるのは、本当に吉本ならではなんじゃないですかね?「準米」は、僕が自発的にやっていることですが、そこに対してもサポートしてくれる。これは吉本の強み。

【Q 宮本さんの仕事ぶりはいかがでしょうか?】
河本:
吉本あるあるとして「返答が遅い!」これは、伝統になっているんです!
いろんな現場で、我慢の限界がきたディレクター陣が芸人に直接連絡してきて判明するんですが。ひどいときには電話を保留にしたまま、そのまま収録に入ってしまったというマネージャーもいましたね。それで、APさんは収録中ずっと待っていたという。
ただ、宮本さんは早いです!
吉本が国連とお仕事する時代が来るとは、当時は全く予想もつかなかったと思いますが、それが、現実になっている今、そんな部署にいるということは、当然しっかりしなきゃいけないんだろうとは思いますが、とにかく早いです。
返答が早いだけでなく、関係する社員や部署の人間をすぐに集めて会議の場をセッティングしてくれるなど。やりたいことがある、僕としては、とても助かりますね。
それに、僕らとしても未知な部署にいらっしゃる方は、本当にすごい経験になると思います。
SDGsをお笑いとコラボして広めようとしているのは、日本だけです!
世界中、貧困や差別の問題に対して「可哀想。問題だ。」という認識はあるものの「笑いに変える」というのは日本だけ。そんな新しい仕事をしている部署ですよね。

宮本:
河本さんは、お客さんからどんな質問が来ても、SDGsに落とし込んでわかりやすく回答してくださるので、とてもありがたいです。

【Q 宮本さんの失敗エピソードはありますか?】
河本:
宮本さんは本当に仕事ができる!でも、表に立っちゃダメな人!
多分、宮本さんが自ら手を挙げたとは思えないんですが、おそらく上の人から言われたのだろうけど。吉本坂の番組で「結果発表をしなきゃいけない」「これからの取り組みを発表しなきゃいけない!」という時があって。噛むし、緊張して「何でしたっけ?!」ってなるし。それは仕方ないことなんですけどね。
藤原さんでさえ、会見で満を持して出て行ったら、言うことを忘れて
「あれ?なんだっけ??」って後ろの演者に聞くという!びっくりしましたよ!
そこに比べたらまだ、マシですけど!
かと思えば、実は前に出たほうが良い社員もいるし!
吉本坂に社員が出ているくらいですからね。
僕のマネージャーもやっていたのですが「そんなに歌って踊ることが好きなら、やってみたら?」と何気ない一言をしっかり真に受けて、いつの間にかメンバーにまでなっていますからね。
今、かまいたちのマネージャーやりながらアイドルやって。他の芸人と比べても軍をぬいてテレビ出てますしね。この前なんか密着までされて、僕がそのインタビューを受けるというね。僕も密着してもらったことそんなにないのに!

【Q 感謝の言葉をお願いします】
河本:
宮本さんには、本当に感謝しているし、社員にはとても感謝しています!
僕は本当に問題児なんです。だからこそ、良いことも悪いことも社員がいないと成り立たない。
全然売れていないときに大阪で岡本さんに「東京で売れるまで僕は絶対やめません!」と言っていたのですが、その一言を今でも覚えてくれている。
だから、今でもへこんでいると、ケツをたたいてくれるんです「(河本)そんなんやったっけ?あの言葉忘れてんの?」と。そうやって、いつも見てくれてますね。
そういう風に僕は社員さんにかならず、どこかで助けられていますね!
特に、宮本さんに関しては、僕が初めて芸人以外のことに挑戦させてもらっているんですね。
SDGsという!今まで持っていない土壌を僕にくれた存在なので、本当に感謝していますね!

社員から知る吉本興業