留学中にインターンをするメリットとは?語学力と実績を手に入れて、帰国後のアピール材料にしよう

留学 インターン

海外では、留学だけでなく、インターンシップ(以下、インターン)をすることもできます。インターンは海外の企業で研修生として働くことができ、「多国籍な環境」で「海外でも通用するスキルやマインド」を身に付けることができます。

しかし、海外でのインターンといっても、なかなかイメージができないものです。そこで今回は、

・海外インターンとは
・海外インターンのメリット
・インターンできる国
・ワーキングホリデーの活用
・留学とインターンの比較
・インターン先を探す方法
・費用
・必要な英語力

について解説します。これを読めば、海外インターンを実行するまでの道のりが分かるはずです。

海外インターンってそもそもどんなことをするの?

留学 インターン 会議

まずは、

・海外インターンとは
・インターンできる職業

を解説します。

海外インターンは、企業で働く体験ができる制度

海外インターンとは、企業や団体で研修生として働く制度です。インターン自体は日本国内でも行うことは可能ですが、海外インターンでは「価値観や育った環境の異なる人と働く」「海外で通用するスキルやマインドを身に付ける」などの目的を持った人が行う傾向があります。

基本的に、インターンは無給です。というのも、職歴を必要とせずに、スキルの少ない学生でも参加できるからです。また、金銭をやり取りするとなると、アルバイトのような単純作業が中心となる可能性が高いのです。

反対に、専用のビザ(ワーキングホリデーなど)であれば、有給でインターンをすることも可能です。

海外インターンで働くことのできる職業一覧

海外でインターンをする場合、受け入れ先は以下のような業種が中心です。

・ホテル
・マーケティング
・旅行会社
・IT企業
・テレビ局
・航空会社
・デザイン
・出版社
・貿易会社

基本的にはオフィスワークであり、語学学校とつながりのある地元企業や施設が多いです。

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海外インターンの体験談

海外留学のインターンは意味はわかるものの、実際にどのような業務を体験できるか、職場の雰囲気がどのようなものかイメージが持てない方も多いかと思います。実際の体験は職場によって大きく変わるため一概にはお伝えできませんが、例として今回は2人の留学生の体験談をご紹介します。

海外で求められる人材像を知れたアメリカでのインターン

留学 インターン 会議

photo by: Shunさん

大学生のShunさんは大学3年生を終えた後に休学し、アメリカ・シアトルで長期インターンを経験しました。

アマゾンやマイクロソフトなど、世界的な企業の本社が集まるシアトル。将来は海外で働きたいと思っていたShunさんにとっては、実際に働く体験を肌で感じられた貴重なものだったと話します。

インターンを応募するためには実際に英語でレジュメやカバーレターを作成したり、英語で面接をする必要があります。その経験から英語だけでなく、海外で働くための基本的なことも学べました。

また、私はインターン探しを通して、海外でどのような人材が求められているかも知ることができたと思います。

企業にインターンを申し込む時には会社がどのような人が欲しいかを募集要項に記載しています。私は大学で簡単なマーケティングの基礎を勉強していたので、その知識を活かせる会社を探していました。

しかし、多くの企業が欲しがるのはマーケティングの知識だけでなく、会計や Python やR などのプログラミング言語を扱えるデータサイエンティストや英語以外の語学などの専門スキルを持った即戦力。

海外に出れば英語はあくまで、「コミュニケーション」のためのツールであるということを思い知り、実際は英語の専門スキルが求められることを学びました。

【出典】Shunさん「アメリカ長期インターンシップの実態とは?シアトルにある2つの企業で長期インターンを経験して感じたこと」

Shunさんの体験談は下の記事で詳しくまとめているので、特に働くことへのイメージを持ちたい大学生はぜひ読んでみてください。
アメリカ長期インターンシップの実態とは?シアトルにある2つの企業で長期インターンを経験して感じたこと

自分を押し出す文化に驚きの連続だったオーストラリアでのインターン

留学 インターン 会議

photo by: Ayakaさん

社会人6年目に教材編集の仕事を辞めオーストラリアへ渡ったAyakaさん。現地では大学で観光やスポーツを学びつつ、サイクル・ツーリズム関連のNPOでインターンを経験しました。

インターンの応募にはカバーレターとレジュメなどで自分をアピールする必要があり、かなり自身あり気に書き上げるオーストラリアの就活事情に驚きを隠せなかったそうです。

レジュメの方は簡潔に見やすく、アピールになる情報を漏れなく盛り込むのがポイントです。

一方、表現に工夫が求められるのがカバーレターです。日本での具体的な職歴、現在の大学での学業、将来のビジョンを盛り込んでみたものの、英語ネイティブの友人に添削を頼んだところ、

「アヤカの表現は、とても日本的発想!」

と真っ赤にして返されました。友人が直してくれた部分で特に「これは自分では思いつかない」と思ったのは、以下のような文です。

・If you are looking for an intern with impeccable communication skills, who is friendly, organized and experienced then look no further.
(申し分のないコミュニケーション能力とフレンドリーさ、経験を兼ね備えたインターン生を探しているなら、私の他に探す必要はありません。)
・I believe that I can be a great asset to your team.
(私はチームにとって重要な人材になれると信じています。)

少々表現がオーバーで自信満々な印象もありますが、オーストラリアではこれぐらい強く言っても問題はないそうです。キャリア開発の教授も言っていましたが、何でもポイントは、“I-brand”、自分をブランド化する、つまり「いかに自分(という商品)を市場に売り込むか」を意識して最大限ポジティブに書くことなのだそうです。

【出典】Ayakaさん「元英語教材編集者が行く、オーストラリア留学体験記#14 就活に有利!?オーストラリアのインターンシップ事情をレポート」

Ayakaさんの体験談は下の記事で詳しくまとめているので、海外インターンを通じて転職後のキャリアアップを考えている社会人の方はぜひ読んでみてください。
元英語教材編集者が行く、オーストラリア留学体験記#14 就活に有利!?オーストラリアのインターンシップ事情をレポート

海外インターンのメリット

留学 インターン 会議

海外インターンには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは学生社会人短期のインターン留学+インターンを組み合わせの4つのメリットに分けてお伝えします。

学生がインターンをするメリット

海外インターンは、学生にとって以下のようなメリットがあります。

・人と違う体験ができる
・就職の体験ができる
・ビジネスの仕組みが分かる

留学する人や英語が話せる人は多く、就活で差別化できるスキルにはなりません。しかし、その中で「海外で働いた経験がある」という人は、まだまだ少ないです。また、海外で働くことへの挑戦を評価してもらえることもあります。

インターンとはいえ、語学力のテスト、面接など採用までにテストがあり、流れは就活と同じ。就活本番までの練習にもなります。

社会人がインターンをするメリット

社会人には、以下のようなメリットがあります。

・前職の経験が活きる
・ビジネスマナーなど基本的な知識がすでに身についている
・帰国後は、前職の経験+インターンの2つの経験を評価してもらえる

社会人であれば、留学前の職業での経験値がアピールポイントとなります。基本的なビジネスマナーが身についているため、採用試験では有利に働きます。

また、帰国後の就職活動でも、「前職+インターン」という2つの経験を評価してもらうことができます。

短期インターンのメリット

海外インターンは、1カ月未満の短期でも参加できます。例えば、

・海外で働く「体験」ができる
・夏休みのような限られた時間でも参加できる
・費用が節約できる

といったメリットがあります。

しかし、短期だと実績を作りにくく、海外のビジネス文化や仕事の方法、考え方など、すべて吸収することは難しいです。

私も、中国で3週間のインターンをしたことがありますが、中国のビジネスマナーを知る、社員さんの話を聞くといったことしかできませんでした。

実績を作りたい、しっかりと海外での就労経験を積みたいということであれば、3カ月以上の長期でのインターンがおすすめです。

留学とインターンを組み合わせることのメリット

インターン前に、留学で語学力を身に付けることもできます。そうすると、

・ある程度の語学力を身に付けてから働くことができる
・環境の変化にすこしずつ慣れることができる

といったメリットがあり、インターン中に語学で困ることがありません。

ただし、学校に通う期間とインターンの期間は分けるべきです。同じ時期に2つをかけもちすると、勉強の時間が取れない、職務に支障が出る可能性も。留学を3カ月、インターンを6カ月など、期間を分けて行いましょう。

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留学中に海外インターンできる国は?

留学 インターン データ

次に、留学中に海外インターンもできる国をご紹介します。また、インターンもできるおすすめの語学学校の合わせてご紹介するので参考にしてみてください。

留学中に海外インターンできる国一覧

留学先として

・アメリカ
・オーストラリア
・イギリスなどのヨーロッパ
・フィリピンやベトナムなどの東南アジア

が人気です。「同じ国でインターンもできるのかな?」と思いますが、地域によって就労できる時間や期間など違いがあります。

アメリカ

アメリカのインターンには有給と無給があり、ビザや条件が異なります。

【有給】J-1ビザ
【無給】学生ビザ

J-1ビザ(交流訪問者ビザ)という、お給料をもらいながらインターンができるビザがあります。

F-1ビザ(学生ビザ)でも部分的に就労することはできますが、いくつかの条件があるので詳しく知りたい方はこちらでご確認ください。
アメリカビザ情報

オーストラリア

オーストラリアでは、「学生ビザ」「ワーキングホリデービザ」のどちらかでインターンができます。

学生ビザは、無給と有給があります。有給であればホテルなどの接客業が多く、週に20時間までと時間が制限されています。無給であれば、出版社やデザイン、旅行、ITなど、職業の幅が広がります。

ヨーロッパ

ヨーロッパには、国によって「学生ビザ」と「ワーキングホリデービザ」のどちらかでインターンできます。学生ビザでのインターンは、フランス、ドイツ、イタリア、スペインで可能です。 ヨーロッパも有給よりも無給の方が、就労できる職種が多くなります。

東南アジア

近年、東南アジアでのインターンが注目を集めています。

インターン先はフィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア、シンガポール、マレーシアなど。それぞれ、学生ビザやインターンシップができるビザが必要です。

留学先の語学学校のインターンプログラムに参加するという選択肢

自分でインターン先を探すだけでなく、語学学校のインターンシッププログラムに参加するという方法もあります。

インターンもできる学校として、2校をご紹介します。

学校(1)PALETTE SCHOOL(フィリピン/マニラ)

留学 インターン 勉強

photo by: PALETTE,Inc.

PALETTE SCHOOLは、フィリピン・マニラにある日本のNPOが設立した語学学校です。NGOへのインターンや貧困地区へのスタディツアーなど、社会問題に関心のなる人におすすめです。

PALETTE SCHOOL
マニラ / フィリピン

4.79

31件

PALETTE SCHOOLは、日本のNPO法人が運営する初の語学学校です。「英語を学んで、世界を変える」をコンセプトとし、NGOでのインターンシップ、貧困地区へのスタディツアー、ボランティアなど、学んだ...詳しく見る
1週間
6.3万円〜
1ヶ月
15.8万円〜

学校(2)SELC バンクーバー(カナダ/バンクーバー)

留学 インターン 勉強

photo by: SELC

SELC バンクーバーはカナダにある語学学校です。「総合英語+ビジネス英語+インターン」というコースを用意しており、働くときに必要な英語を身に付けてから、インターンをスタートできます。

SELC バンクーバー
バンクーバー / カナダ

4.80

5件

SELC Canada バンクーバー校は、ダウンタウンの中心地ガスタウンにあります。歴史と趣のある街でありながら、キャンパスの周辺にはレストランやカフェ、ショップが充実しています。ウォーターフロン...詳しく見る
1週間
5.8万円〜
1ヶ月
23.1万円〜

海外インターンするならワーキングホリデービザもおすすめ

留学 インターン

海外インターンをするならば、ワーキングホリデービザもおすすめです。ワーキングホリデービザを使う魅力と、インターンできる国をご紹介します。

ワーキングホリデービザでインターンをすれば、選択肢が増える

ワーキングホリデーは、就労ができる制度です。国によって条件は異なりますが、有給・無給の制限がありません。

ワーキングホリデーは、1〜2年間の滞在ができます。そのため、語学学校に通ってからインターンできるなど、過ごし方の選択肢が増えます。

ワーキングホリデービザでインターンできる国

ワーキングホリデーでインターンするのにおすすめの国と、理由をご紹介します。

オーストラリア

オーストラリアは、ワーキングホリデーで渡航する日本人も多い国。有給であればホテルやカフェなど接客業が多いです。無給であれば、出版社、デザイン、旅行、マーケティング、ホテルなどでインターンできます。外国人の受け入れにも積極的なため、インターン先が見つかりやすいはずです。
費用、おすすめの語学学校などオーストラリアのワーキングホリデーの詳細はこちら

フランス

フランスは、アートやファッション、料理など専門分野のインターン先が多いことが魅力です。また、留学生の受け入れにも積極的なため、働く人も多国籍です。

カナダ

カナダも多国籍な国。そして比較的、治安の良い国です。グローバルな環境で働きたい人におすすめです。
費用、おすすめの語学学校などカナダのワーキングホリデーの詳細はこちら

海外留学、それとも海外インターン?1つに絞るならどっちがおすすめ?

留学 インターン

海外に行くといっても、留学とインターンで迷ってしまいますよね。ここでは、留学とインターンそれぞれのメリットとデメリットをお伝えします。

留学のメリットとデメリット

留学のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリット

・語学力をあげることができる
・英語レベルに関係なくチャレンジできる

デメリット

・実践経験を積むことはできない
・就活での差別化は難しい

留学は勉強に集中できるため、語学力をしっかりと身に付けることができます。しかし、実践経験を積むことはできず、就活での差別化は難しいです。

インターンのメリットとデメリット

インターンのメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリット

・社会人に必要なスキルが身につく
・実務経験として就活でアピールできる

デメリット

・ビジネス英語やある程度の語学力が必要
・インターンできる国が限られている

インターンは、就労経験を積むことができます。社会人に必要なスキルが身につくだけでなく、就活でアピールもできるはずです。

海外でインターン先を探す方法について

留学 インターン 探し方

海外でのインターン先は、

・現地の語学学校や大学
・知り合いの紹介
・就活サイト(例:LinkedIn、indeedなど)

から見つけることができます。

LinkedIn
indeed

なお、indeedは国によってドメインが異なるのでご注意ください。

海外インターン先を探す上での注意点

海外インターン先を探す際は、以下のことに注意しましょう。

・目的や目標を明確にする
・渡航時期(就活との兼ね合い)
・一定の英語力を採用基準にしている企業にする
・TOEIC700点レベルの英語力は身に付けておく
・実績を出す

体験談として、「目的や目標があったから、失敗したときやうまくいかないときでも頑張ることができた」という声もあります。身に付けたいスキルや経験は、ハッキリとさせておきましょう。

また、「英語力が必要ない」という企業もありますが、顧客が日本人、働く人が日本人や日本語を話せる人ばかりの可能性が高いです。これでは日本と変わらない環境になり、海外でインターンをする意味がありません。

また、インターン中にはなるべく実績を出しましょう。実績があれば、就活での説得力もグッと増すはずです。

次に海外インターンでかかる費用を解説します。

海外インターンにかかる費用は?

留学 インターン お金

海外インターンでは、以下のことにお金がかかります。

・航空券代
・滞在費(家賃や食費、交通費など)
・保険代
・ビザ代
・参加費用

そして、欧米と東南アジアで費用は異なります。1カ月につき必要な費用は、以下の通りです。

【欧米】
25〜40万円

【東南アジア】
10〜20万円

国によって、生活費と航空券の金額が変わります。あらかじめ調べて、しっかりと準備しておきましょう。

最後に、海外インターンに必要な英語力を解説します。

海外インターンするのに必要な英語力

留学 インターン 勉強

語学力に不安がある場合は、「留学+インターン」で1年間ほどの渡航がおすすめです。

インターンでは、ビジネス英語や就労に差し支えのない英語レベルが必要です。基準としては、「TOEIC 800点」。800点以上のスコアは、ビジネス英語を理解して、使うことができるレベルに相当します。

英語力に関しては、以下の記事でもくわしく解説しています。
【英語初心者向け】独学で英会話ができるオススメ勉強法と教材15選まとめ

しかし、日本にいながらTOEIC800点を習得するのは簡単ではありません。日本人の平均はTOEIC400点と、必要な英語力の半分なのです。

語学学校には

・英語に集中して勉強できる
・1週間から入学できる
・インプットをすぐにアウトプットすることができる

というメリットがあります。語学力に不安があるときは、留学で英語を勉強してからインターンをするのがおすすめです。

まとめ:留学+インターンで語学力を身に付けてから活躍しよう

インターンは、企業で研修生として働くことができる制度です。海外で行うと、国内よりも「価値観の異なる人と働く経験ができる」「海外で通用するスキルやマインドが身につく」という魅力があります。

インターンは留学とは異なり、就労できる国やビザの種類がそれぞれ異なります。おすすめは、

・オーストラリア
・フランス
・カナダ

の3カ国です。それぞれワーキングホリデービザが利用できる上に、インターンとしての受け入れ先も多いです。

ただし、海外インターンには

・目的や目標を明確にする
・渡航時期(就活との兼ね合い)
・一定の英語力を採用基準にしている企業にする
・TOEIC700点レベルの英語力は身に付けておく
・実績を出す

といった注意点もあります。特に、語学力は「TOEIC800点」はなければ、ビジネス英語を理解して使うことは、難しいです。

もしも語学力が不安であれば、「留学してからインターンをする」という流れが安心です。語学学校で勉強してからインターンに挑戦することで、業務に集中できます。

インターンを前提としたコースを用意している語学学校もあります。自分の目的にあった国やインターン先を見つけて実績を出せば、帰国後の強みになるはずです。

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この留学ブログを書いた人

モリキアユミ

モリキアユミ

1992年生まれ、京都府出身のフリーライター。大学卒業時に就職を蹴って、24カ国・50都市の世界一周を実行し、旅の途中からそのままライターへ。現在はタイと日本を行ったり来たりしています。オーストラリア留学とセブ島留学の経験あり。

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