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緊急報告!日本人の体に異変?骨・筋肉のパワーがよみがえるSP
健康

緊急報告!日本人の体に異変?骨・筋肉のパワーがよみがえるSP

2017年6月7日(水)午後7時30分
2017年6月10日(土)午前0時10分

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いま「ビタミンD」が大きな注目を浴びています。
筋肉や骨に欠かせないだけでなく、さまざまな臓器と関わっていることが分かってきたからです。

ビタミンDは、体の中でホルモンのように働いて体中の細胞にさまざまな指令を出す重要な働きを担っています。しかし専門家による推計では、日本人のおよそ半数の人が欠乏状態とのこと。

転機となったのは1980年代。それまで「小麦色の肌」がもてはやされていたのが、オゾンホールの研究が進んだことなどを境に、「色白ブーム」へと一転!特に若い女性を中心に日光を浴びる機会が減り、ビタミンDの欠乏状態に陥らせたと考えられています。体に欠かせないビタミンD。上手に摂取するための「2つの鉄則」を紹介します。

 

 

今回のお役立ち情報
01

身体の機能を維持する「ビタミンD」

ビタミンDはカルシウムの吸収や筋肉の合成を促したり、免疫細胞の機能を調整するなど、身体のさまざまな機能を維持するための命令を伝える働きがあります。
なかでも大きな役割を果たしているのが、骨。ビタミンDは、カルシウムの吸収促進をはじめとして、骨の合成を促したり、骨が溶けるのを防いだりなど、非常に重要な役割を果たしています。そのため、ビタミンD欠乏状態が長く続くと、血液中のカルシウム濃度や骨密度が下がるなど、骨粗しょう症のリスクが上がることが分かっています。

02

流行の変化と血液中ビタミンDの減少

実はビタミンDは、皮膚の中にある「コレステロールの一種」に、日光の紫外線(UV-B)が当たることで、体内で作ることができます。そのため、「日焼けはいいこと」とされていた1980年代頃までは、十分に足りていたと考えられています。ところが、1985年頃、「オゾンホール」の問題がクローズアップされたことで、紫外線を避ける意識が生まれました。その結果、ビタミンDを作る機会が減り、特に美白にこだわる世代を中心にビタミンDが不足していると推定されています。(※要因には諸説あります)
※血液中のビタミンD濃度の測定は、特定の疾患の疑いがある場合にのみ、医師の判断で行われます。
※ビタミンDが足りているかどうかは、普段極端に日光を避けていないか、過度の紫外線対策をしていないか、ビタミンDを含む食品を十分に食べているか、などが判断の目安となります。

03

食べて補給!ビタミンDが多く含まれる食品

ビタミンDは基本的に魚類やキノコ類に多く含まれています。厚生労働省が設定する目安量【1日5.5μg】は、サンマやアジ、サバ、鮭など、食卓によく登場する魚1食分で十分に上回ることができます。またキノコでは、マイタケ(1パックおよそ75gで5.5μg)、干しシイタケ(100gで12.7μg)などに比較的多く含まれています。(日本食品標準成分表7訂より)
肉類や穀物にはほとんど含まれていないため、あまり日光に当っていない方は、魚やキノコ類を意識して食べるのがオススメです。

04

浴びて補給!ビタミンDに必要な日光浴時間

下のグラフは、「場所」と「月」によって、どれほどの日光を浴びるとよいかの目安です(正午前後に浴びることを想定しています)。
例えば「東京近郊」で「6月」であれば、顔と両腕を出した状態で15分程度で十分まかなえます。
※日光浴後に肌の色が赤くなるほどまで紫外線を浴びることは、皮膚ガンなどのリスクを高める恐れがありますのでご注意ください。

■顔と腕を出した場合のおおよその目安の時間

※国立環境研究所「ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報」を参照し、ガッテンが作成。それぞれの地域の実際の観測データに基づき、おおよその平均値が示されています。 詳細は、国立環境研究所のHPをご覧ください。

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筋肉!血管!免疫!あの栄養素で体ごと強くなるSP
健康

筋肉!血管!免疫!あの栄養素で体ごと強くなるSP

2017年5月24日(水)午後7時30分
2017年5月27日(土)午前0時10分

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若々しい血管や免疫力は、自分はもちろん、両親や家族がいつまでも介護いらずの元気な体でいるためのカギとなります。それを実現するためにとても大事な役割を果たすのが「たんぱく質」です。

特に高齢者にとっては、肉などを食べる機会が減り、体がたんぱく質不足になっている方が少なくありません。しかしたんぱく質不足は、骨折のリスクが大きく上がるだけでなく、心筋梗塞や肺炎などの危険性を上昇させるため、決して軽く見てはいけません。国も配食サービスの新たなガイドラインを発表するなど、高齢者のたんぱく質不足の解消に本腰を入れ始めています。

特にたんぱく質不足になりがちなのは、一人暮らしのお年寄りや、二人暮らしの高齢者夫婦のご家庭です。番組で紹介した「10食品群チェックシート」などを活用しながら、たんぱく質たっぷりの食事をぜひ意識してみてください!

今回のお役立ち情報
01

飽食の時代に栄養失調?

この飽食の時代に栄養失調なんて、と思う方もいるかもしれません。しかし、厚生労働省が毎年行っている国民健康栄養調査の結果から推計すると、70歳以上の3~4人に1人が低栄養(栄養失調)の恐れがあることが分かりました。低栄養になると、心筋梗塞や肺炎になったり、介護が必要になったり、死亡するリスクが高まることが様々な研究で分かってきています。では、一体どうすれば低栄養を防ぐことが出来るのでしょうか。ずばり、それは「たんぱく質」の摂取。卵や大豆、魚、肉などの食品を積極的に食べることが推奨されています。特に肉は体内のたんぱく質を効率的に増やすのに優れています。60歳を過ぎたら、低栄養にぜひご注意ください。
※とりすぎは、カロリーオーバーや病気のリスクとなります。ご注意ください。
※特に腎臓病の方は、たんぱく質を多く取ることで、腎機能が悪化する可能性があります。医師と相談の上、必要なたんぱく質量を決めて下さい。

02

健康診断でわかる!「低栄養」のおそれ

自分では気づきにくい「低栄養」ですが、人間ドックや健康診断などの血液検査で知ることができます。それが「アルブミン値」という検査項目です。アルブミンは血液中のたんぱく質であり、体にたんぱく質が足りているかどうかの目安になります。これまで国内外の様々な疫学的調査から、アルブミン値が4.0g/dLを下回ると様々な病や症状が現れる危険性が高まることが分かっています。皆さんも是非、自分自身のアルブミン値を知ることから始めて下さい。人間ドックや健康診断ができる施設で「アルブミン値」は検査できますが、検査項目に含まれていない場合もあるので、事前に確認してください。

03

10食品群チェックシートで低栄養を防ぐ!

低栄養を防いだり改善させるのに、大きな効果を持っているのが「10食品群チェックシート」です。これは、低栄養を防ぐのに必要な10食品を一覧にしたシートで、その日食べたものを量にかかわらず丸を付けていくことで、自然とたんぱく質の摂取量が増えていくというものです。肉・魚・卵・大豆・牛乳という5食品がたんぱく質。そして、油・緑黄色野菜・海藻・芋・果物は、そのたんぱく質を効率よく働かせるために必要な5食品です。主食・主菜・副菜を意識しながら食べると、自然とこの10食品が多く取れるようになってきます。一日で丸が7つ以上つけられるような食生活がすすめられています。

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