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動脈硬化&認知症からカラダを守れ!
健康

動脈硬化&認知症からカラダを守れ!

2018年1月17日(水)午後7時30分
2018年2月19日(月)午前1時25分

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健康なカラダに欠かせない「ビタミン」。
その中で今回注目したのが、まだあまり馴染みのない「葉酸」です。

ほうれんそうや枝豆、レバーなどに豊富に含まれていますが、多く摂取すると、認知症や 脳卒中など様々な病気のリスクを下げることを示す研究結果が発表されています。中には、葉酸を多くとる人は、あまりとっていない人に比べて「アルツハイマー病の発症率が半分になった」「心筋梗塞の死亡リスクが40%減った」というデータまで。
すでに埼玉県のある自治体では、葉酸を積極的に摂取するプロジェクトを進めていて、血液中の悪玉物質(ホモシステイン)が減るなどの成果も出始めています。
葉酸に秘められたパワーの最新情報をお伝えしました。

今回のお役立ち情報
01

マイナー?でも生きものに欠かせない!重要ビタミン「葉酸」

ほうれんそうやブロッコリー、枝豆などの葉物野菜や、レバーなどに豊富に含まれている「葉酸」。名前は聞いたことあるけれど、いったいどんなものなのか。その働きまでご存じの方は、あまりいないのではないでしょうか。その正体は、ビタミンの一種。しかも、ある特定の人たちにとっては、実は身近な栄養素だったんです。その特定の人たちとは、妊婦さん。おなかの赤ちゃんの成長や、貧血の予防のために、産婦人科の先生などから、妊娠中はもちろん妊娠を計画中の段階から、葉酸を摂取するよう勧められているんです。
でもいったいなぜなのか。それは、葉酸の、私たち生きものにとって欠かせない、ある重要な役割によるものです。実は葉酸は、DNAを作るときに欠かせない存在であると考えられています。赤ちゃんのカラダの組織を作るときに、葉酸の摂取が重要なんです。
でも実は、妊娠に関わる女性以外の人にも朗報となる、葉酸の働きが他にもあることが分かってきました。

02

脳・骨・血管!大切なカラダを守るために

DNA合成の働きの他に、研究が行われてきた葉酸のもう一つの働き。それは、ホモシステインというアミノ酸を減らすというものです。このホモシステイン、脳や骨、血管で活性酸素を発生させるなどして、脳の萎縮や骨粗しょう症、動脈硬化の原因になっているのではないかと考えられています。そのためこれまで、葉酸の摂取がそうした病気の予防に役立つのではないかと、世界中で、葉酸の摂取と様々な病気の発症率・死亡率の関係を探る研究が行われてきました。
その一つが、葉酸の摂取量別にアルツハイマー病の発症率を調べた研究。最も摂取量が少ないグループに比べて、最も摂取量が多いグループは、アルツハイマー病の発症率が半分だったというデータを発表しています。他にも、心筋梗塞による死亡率が40%も低かったという研究データも。

日本でも、健康への効果を期待して葉酸の積極的な摂取を進めている自治体があります。それは、埼玉県の坂戸市。女子栄養大学と共同で行っている「さかど葉酸プロジェクト」に参加した市民の方々は、葉酸が豊富な野菜をより多く取り入れるなどして葉酸の摂取量をアップ。その結果、ホモシステインの値が下がるなどの結果が出始めています。

※葉酸による脳や骨、血管の病気の予防については現在も研究中です。野菜に含まれる葉酸以外の栄養素なども含めた、総合的な効果の可能性も考えられています

03

食べて元気に!食事からお得に葉酸摂取ワザ

そんな葉酸ですが、いったいどのくらいとればよいのでしょうか。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、妊婦をのぞく18歳以上男女の葉酸の推奨量は1日240マイクログラムとされています。生のブロッコリーならおよそ2分の1個、生のほうれん草ならおよそ2分の1束に相当します。
では実際の摂取量は、どうなっているでしょうか。「国民健康・栄養調査(平成28年)」によれば日本人の平均葉酸摂取量は、277と推奨量の240を満たしています。しかし坂戸市では、脳や骨、血管の病気と関連しているかもしれないことを考慮して、400マイクログラムを毎日の目標としています。そのためのポイントをご紹介します。

  • 水溶性ビタミンの葉酸は、野菜によっては「ゆでることで半減する」というデータも。 蒸したり炒めたりすることで、ほとんど葉酸を損失せずに摂取することができるとされています
  • 葉物野菜以外にも、毎日の食事に加えやすい豆苗や納豆、のりやお茶にも、葉酸が比較的豊富に含まれています
  • 葉酸は光によって分解されてゆきます。お茶は入れたてのものの方が、効率良く葉酸を摂取できます

葉物野菜やおすすめ食材は、葉酸以外にも栄養素が豊富に含まれています。毎日の食事で積極的に食べることで、健康なカラダを目指しましょう!

※妊娠計画中・妊娠中の女性は、食事からの葉酸摂取について480マイクログラムが推奨されています
※葉酸のサプリメントや、葉酸を添加した加工食品の中には、食事から摂取するものに比べて吸収率の高い葉酸が使われているものがあります。健康障害のリスクを避けるためにも記載された目安量を守り、とりすぎに注意してください。
※ほうれん草に多く含まれるシュウ酸は、とりすぎると尿路結石のリスクとなりえますのでご注意ください。

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あなたの朝が変わる!  「目覚め」解明SP
健康

あなたの朝が変わる! 「目覚め」解明SP

2017年12月13日(水)午後7時30分
2017年12月16日(土)午前0時10分

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NHKオンデマンドでご覧いただけます 番組内容を印刷する

毎朝スッキリと目覚めたいあなたに、驚きの新常識と裏技を大放出!
90分サイクルで起きればスッキリ目覚められるという話は、実は都市伝説だった!?
さらに睡眠サイクルの中に、目覚めのベストタイミングが存在することが判明。
極度の睡眠不足でないかぎり、その時間帯で起きると、至高の目覚めが実現!
最近人気のスマートフォンの「目覚ましアプリ」も、実はこのタイミングに着目したもの。
アプリが使えない人も、目覚まし時計に「ある工夫」をすればOK!
目覚め研究の最前線に迫りました。

今回のお役立ち情報
01

スッキリ起きられる「目覚ましアプリ」が大人気!?

今回ガッテンが「スッキリ起きられる方法」について取材を進めると、「スマートフォンで、ある特殊な機能をもった目覚ましアプリを使い始めてから、目覚めが良くなった!」という人がたくさんいることが判明。いったいなぜなのか?その仕組みを調べてみると、目覚ましアプリはスマートフォンに内蔵されているマイクや加速度センサーのデータから、私たちの眠りの深さを推測。眠りがごく浅くなったタイミングでアラームを鳴らし、スッキリした目覚めを実現させていることがわかりました。こうした技術はまだ発展の途上ではありますが、目覚まし時計は単に「決まった時間に起こす」だけでなく「スッキリ起こす」時代へと移り変わろうとしているのかもしれません。

02

“小さな音”でスッキリ目覚める方法

今回番組で取材させていただいたスタンフォード大学・睡眠生体リズム研究所の西野精治さんが考案した起床法です。この方法でアラームをセットすることで、スッキリ起きられる確率がアップします。また、目覚まし時計だけでなく、スマートフォンや携帯電話のアラーム機能でも行うことができます。

  1. 起きたい時刻の20分前に小音量のアラームを仕掛ける。
    音量の目安は、静かな部屋で耳をすませば聞こえるぐらいに。
    ※音量調節機能が付いていない場合は、スピーカー部分にテープを貼ったり、時計や携帯電話を厚手の布でくるんだりして、音量を小さくしてください。
    ※AC電源の目覚まし時計は、布でくるむと故障や万一の発火につながる可能性もあるのでやめてください。
  2. 複数のアラームが仕掛けられる機能が付いている場合は、起きたい時刻の10分前にも小音量のアラームをもう一つ仕掛けると、スッキリ起きられる確率がアップ。
  3. 小音量のアラームに気付かずに寝坊することを避けるため、起きたい時刻には大音量のアラームをセットしておくことを忘れずに。

03

スッキリ目覚めるために…大切な「睡眠の基本」!

  1. 睡眠時間は最低でも6時間以上を確保。6時間未満ではスッキリ目覚めることは難しいとされています。
    ※必要な睡眠時間には個人差・年齢差があります。また睡眠負債の蓄積(寝不足の積み重なり)を避けるためにも、20~50代の働き盛りの世代であれば、可能なら7~8時間の睡眠をとることが望ましいとされています。 高齢者の場合は、体に必要な睡眠時間は少なくなるとされていますので、必ずしも7~8時間寝る必要はありません。
  2. 起きたあとは、朝の光をしっかり浴びて、十分な朝食をとりましょう。こうした習慣を続けることで睡眠のリズムが整えられ、スッキリ起きられるようになっていきます。

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