トレリド

とれりど

スマホアプリ「ツイステッドワンダーランド」に登場するキャラクター トレイ・クローバー×リドル・ローズハートの腐向けカップリング。

以下、全ての項目においてゲーム本編のネタバレ有り

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概要

「ツイステッドワンダーランド」に登場するキャラクター トレイ・クローバー×リドル・ローズハートの腐向けカップリング。

プロフィール

名前トレイ・クローバーリドル・ローズハート
名前の英語表記Trey CloverRiddle Rosehearts
寮・役職ハーツラビュル副寮長ハーツラビュル寮長
学年・クラス3年E組4番2年E組26番
誕生日10月25日(蠍座)8月24日(乙女座)
年齢18歳17歳
身長181cm160cm
利き手
出身地薔薇の王国薔薇の王国
部活サイエンス部馬術部
得意科目錬金術実践魔法
趣味歯磨きハリネズミの世話
嫌いなこと歯磨きをしないで寝ることルール違反
好きな食べ物スミレの砂糖漬け苺タルト
嫌いな食べ物からしジャンクフード
特技調味料当てクロスワードの早解き
ユニーク魔法薔薇を塗ろう(ドゥードゥル・スート)首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド)
称号薔薇の世話係薔薇の優等生
北米版称号RosesitterRose of the Classroom
ルークのあだ名薔薇の騎士(ばらのシュヴァリエ)薔薇の君(ロア・ドゥ・ローズ)
フロイドのあだ名ウミガメくん金魚ちゃん
お互いの呼び方リドル/寮長トレイ/副寮長
公式補足説明穏やかな性格で、寮生の保護者的な存在。周囲に厳しすぎるリドルのフォローにまわることも多い “ハートの女王”が作った法律を厳格に守る真面目な生徒。成績優秀だが他人にも自分にも厳しく非常に怒りっぽい
CV鈴木崚汰花江夏樹

メインストーリーの途中で二人は幼馴染だということが判明する。
トレイの実家はケーキ屋。リドルの両親は魔法医術士で、特に母親は街で一番優秀だという。

  • 誕生日
・リドルの誕生日は歯ブラシの日
は(8)ぶ(2)らし(4)を由来とし日本の記念日とされている。
・誕生日カラーがお互いの瞳の色や名前 ※諸説あり
8月24日→イエローオーカー
10月25日→ローズグレイ

NRCでは9月が学期始まりとなるため、二人の歳の差は実質1歳10ヶ月となる。

  • 好きな食べ物
スミレの砂糖漬けはマザーグースの詩が元ネタではないかと推測されている。一般に愛を伝える常套句として有名。

Roses are red,
Violets are blue,
Sugar is sweet,
And so are you.

薔薇は赤く
スミレは青く
砂糖は甘く
そして貴方も

またスミレの砂糖漬けは茶に入れると液体がに変色する。

リドルは母親から砂糖は毒と言われ食事制限を受けて育つ。トレイとは幼馴染として過去に一緒に遊んでいたが、苺タルトがきっかけとなり遊ぶことができなくなった。にも関わらず苺タルトはリドルの好物であり学園では自ら口にしている。
プロフィールの趣味にも特技にも記載されていないが、トレイはお菓子作りが得意で頻繁にケーキを作っていることが描写されている。

  • 薔薇の〇〇
個人のカードを5枚揃えることで得られる称号やルーク・ハントによるあだ名で二人とも薔薇の〇〇と称されている。
「薔薇の君」であるリドルが入学し寮長になってから、トレイは「薔薇の騎士」と呼ばれるようになった。ルークによる名付けについて、詳しくはイベントストーリーの項目にて後述。

北米版の称号についてはリドルがRose of the Classroom(教室に咲く一輪の薔薇)に対し、トレイはRosesitter(ローズシッター)である。これはいわゆるベビーシッターのsitterとroseを掛け合わせた造語であり、“薔薇を”世話する者という意味合いであることが窺える。


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メインストーリー

二人のやり取りを中心に、お互いの性格や考えが分かる台詞、関係性を深掘りするために必要な場面を抜粋。

第一章 真紅の暴君

  • 【1-2】間食トリプル!

回想シーンでリドルが登場。苺タルトを盗み食いするエースに対しての台詞。
「美味しくて当たり前だ。だってトレイの作ったタルトはいつでも絶品だからね」
「ボクのものに手をつけるなんていい度胸がおありだね」

  • 【1-7】厳格トラディション!
大食堂にてトレイ初登場。ケイトと共にハーツラビュル寮の説明をエース、デュース、グリム、監督生にするシーンでリドルに言及。
「リドル寮長は歴代寮長の中でも飛び抜けて真面目でね。だから最大限その伝統を守ろうとしているというわけだ」

  • 【1-8】伝説セブン!
各寮の特徴や寮生のキャラについて説明をする上級生二人。寮長の噂話をするケイトとエースに割り込む形でリドルが登場。
「ふぅん? ボクって激ヤバなの?」

  • 【1-9】昼食ギルティ!
エースの不遜な態度や食後のルールについて釘を刺しているリドルをトレイがやんわりと宥める。
「まぁまぁ、俺がちゃんと見張っておきますから」
「……フン。キミは副寮長なんだからヘラヘラしてないでしっかりしてよね」
リドルがその場を離れると、反発や萎縮している様子の周囲にトレイがすかさずフォローを入れる。
「少し言葉がキツくなりがちだけど、寮を良くしようと思ってのことで、根は悪い奴じゃないんだ」

盗み食いしたタルトの代わりを用意しなければならないと言う話になり、その流れでトレイが普段からケーキ作りをしていることが判明。困った様子のエースに、タダで提供するわけにはいかないな、とトレイが交換条件を持ちかける。栗を2〜300個集め、熱を通して裏ごしをするところまで手伝うように要求。
「次にリドルが食べたがってたタルトを作るのに栗がたくさんいるんだ。集めてきてくれないか?」
※直前まで寮長呼びをしていたがここで急に呼び捨てになる。プライベートな場面ではリドルと呼んでいることが窺える。

  • 【1-11】攪拌シークレット!
「この『セイウチ印のヤングオイスターソース』」
下ごしらえを終えたら、最後に隠し味のオイスターソースを入れると言うトレイ。その冗談を信じかけたエース達に、なんでも鵜呑みにせず疑ってかかるようにと笑う。トレイの一筋縄ではいかない性格を表しているやり取り。
「コイツ、優しそうに見えてさらっと嘘をつくヤツなんだゾ……」

  • 【1-14】七色デリシャス!
完成したマロンタルトを実食する時、ケイトに促されてユニーク魔法を発動。『要素を上書きする魔法』は味だけじゃなく色や匂いも上書きできるが、短時間しか保たないため落書きのようだと本人は言う。グリムにリドルのユニーク魔法と引き合いに出されて褒められても、何かを含んだような様子で否定。
「意地悪なリドルの魔法なんかより全然スゴイんだゾ!」
「いや……俺の魔法なんか、寮長の魔法に比べれば子どものオモチャみたいなものだ。レベルが違うよ。…………さ! 今日はもう遅い。タルトを寮長に渡すのは明日にして、寮に戻ろう」

夜、寮生達がまた首をはねられる。不満をぶつける寮生にトレイとケイトがフォローを入れる。
「……もう大丈夫だ。俺が寮長に話をしてくるよ。お前たちは部屋に戻ってろ」
リドルに紅茶を淹れてくると言うケイトに礼をしつつ、法律に則ってハーブティーを淹れるよう指定する。

  • 【1-16】謁見プリーフェクト!
「我らがリーダー! 赤き支配者! リドル寮長のおなーりー!」
『なんでもない日』のパーティ当日。リドルが入場するシーンでも、隣にはトレイの立ち絵が並ぶ。エスコートをされたのか、入ってきてから隣に並んだのかは定かではないが、その後も二人で主従のようなやり取りをする。
「ちゃんとティーポットに眠りネズミは入っているんだろうね?」
「もちろん。もしもの時の鼻に塗るジャムも万全です」
「よろしい」

リドルが挨拶を終えた後を見計らってエースが声をかける。しかし詫びのケーキがマロンタルトだと知った途端にリドルは激怒し、エースを追い出すように命令する。
トレイもケイトも『なんでもない日』のパーティでマロンタルトが禁止されていることは知らなかった。

  • 【1-17】失態レセプション!
「寮長、申し訳ありません。マロンタルトを作ろうと言ったのは俺です」
「作ったことが重要なんじゃない。今日! 今、ここに! 持ち込んだこと“だけ”が問題なんだ!」
トレイとケイトがマロンタルトについてフォローをするも、エース、デュース、監督生との対立は深まってく。リドルが持論を述べる中で、トレイは度々何かを言いたそうに口を噤んでいる。無言のトレイ単独の立ち絵が、会話に挟まれる箇所が増えてくる。
「ボクだって、やりたくて首をはねているわけじゃない。お前たちがルールを破るからいけないんじゃないか」
「…………」
「ボクに従えないのなら、まとめて首をはねてやる!」

「謝れば寮に戻れるように寮長はなだめておくから」
リドルに命じられ三年生二人はエース達をつまみ出す。
気を取り直してリドルはパーティを再開する。ケイトが小声でその真意を問いただすも、トレイは首を横に振るだけだった。
「……お前、ほんとにこれでいいわけ?」
「…………。俺にはどうすることもできないよ」

  • 【1-18】突然アドバイザー!
パーティ会場から追い出された一年生達の前にチェーニャ(アルチェーミ・アルチェーミエヴィチ・ピンカー)が登場する。リドルが暴君だと言うエース達に、何か知っていることをほのめかしつつ、のらりくらりとした態度をとる。ここでリドルとトレイとチェーニャの三人が幼馴染であることが判明する。
「なあにぃ? 君ら、リドルについて知りたぁの?」
「それじゃあ、あの眼鏡に聞いてみにゃあ」
「あいつはリドルがちっちゃい頃からよう知っとるよ。リドルについて知りたいなら俺ならまずあの眼鏡に聞くにゃあ」

  • 【1-19】増長ジャッジメント!
冒頭、リドルはルール違反を犯した寮生の首をはね、トレイとケイトに命じて彼を外に追い出す。この際も「やりたくて首をはねているわけではない」と告げている。相手がルール違反をしたのは二度目だと、違反の回数も記憶している。もう看過できないとも言っていることから、エピソードタイトルとも合わせて厳しさが増していることが窺える。

図書室でもトレイは一人何かを考え込んでいるような仕草を見せる。そして待ち伏せしていたエース達と対面する。ちなみにトレイはマロンタルトのレシピ本を返しにきていた。お菓子作りは得意だがマロンタルトの作り方は改めて確認する必要があり、リドルが食べたがっていたから作るために借りたということが推測される。

「アンタ実際アイツのことどう思ってんの? 小さい頃からずっとそうやってアイツにぺこぺこしてきたわけ?」
「! 誰から聞いた?」
幼馴染であることを聞かれるとトレイは険しい顔をしてエースを問いただす。その様子から、この時点ではリドルとは旧知の仲ということを広く知られないようにしていたと考えられる。
「もちろん、必要があればそうするさ。でも……俺にはあいつを叱ることなんか出来ない」

ルールで縛られてきたリドルの家庭環境や、エレメンタリースクールから成績も学年首位を保持し続けていることなどを話し、それがどれだけ大変か想像もつかないと共感を示す。リドルの現在のやり方は間違っていると認識しつつもトレイは繰り返し「やっぱりあいつを叱ることなんて出来ない」と言う。
しかしそれに対してエースが自らの考えを強く述べる。途中、顔をしかめて無言で聞いているトレイの立ち絵も挟まれており、機嫌を損ねていそうなのが窺える。
「リドル寮長があんななのは、アンタのせいだわ」
「可哀想な奴だからって同情して甘やかして、どうすんの?」
「アイツがみんなに嫌われて孤立してくの見てるだけ?」
「…………」
「それともなに? アンタも首をはねられるのが怖くて黙ってるって?」
「何が幼馴染だ。そんなんダチでもなんでもねえわ!」

  • 【1-21】無鉄砲デュエル!
首輪を外すため、リドルに寮長の座をかけた決闘を申し込むエースとデュース。驚くケイトに対してトレイは「止めたんだが」とこぼす。
二人まとめて相手にすると宣言するリドルに寮生達が歓声を上げるが、トレイはまた何かを言いたげにその様子を見ていた。
「いいぞー! 寮長! 軽く捻っちゃってくださーい!」
「…………」
「カ〜ッ! カンジ悪いんだゾ!」

  • 【1-22】正論レジスタント!
「やっぱりルールを破る奴は、なにをやってもダメ。お母様の言う通りだ」
速攻でリドルが勝利するが一年生達との口論はヒートアップしていく。デュースにルールを否定されると、この寮ではボクがルールだと持論を展開する。母親についても触れており、その教育が深層心理に多大な影響を及ぼしていると見て取れる。

「どうせ大した魔法も使えない親から生まれて、この学園に入るまでろくな教育も受けられなかったんだろう。実に不憫だ」
人を煽るような差別的な発言をし、その直後ブチ切れたエースによって顔面を殴られる。トレイの時と同様に、エースの視点で母親との接し方やリドルの問題点を強く指摘される。
「この学園に来てから1年、お前の横暴さを注意してくれるダチの1人も作れなかった、てめーのせいだ!」
「なにが赤き支配者だ! お前は魔法が強いだけの、ただの赤ちゃんだ!」

取り乱すリドルにトレイは落ち着くように声をかける。しかしその後、寮生の誰かがリドルに対して卵を投げつける。この時、二人の立ち絵は隣り合っているが実際の距離は不明。トレイが先に反応して呆然と呟く。
「!? なんだ…卵? 寮生が投げた……のか?」
「誰だ! ボクに卵を投げた奴は!」

これをきっかけにリドルがさらに感情を爆発させ、卵について名乗り出ないことへの連帯責任として寮生全員の首をはねる。薔薇の木を浮かして庭を荒らし、魔法を暴走させていく。

  • 【1-23】炸裂マジック!
薔薇の木がエースに当たりかけた瞬間、トレイのユニーク魔法によってリドルの魔法が上書きされる。リドルはさらに動揺し、周囲やトレイの話にも耳を貸さない。
「リドル、もうやめろ。これ以上はお前が孤立していくだけだ! みんなの顔を見てみろ!」
「は……? トレイに魔法を上書きされた……? ボクの魔法よりキミの魔法のほうが優れてるってこと?」
「そんなことあるわけないだろ。リドル、いったん落ち着いて話を聞け」
「キミもボクが間違ってるって言いたいの? ずっと厳しいルールを守って頑張ってきたのに!」

トレイが渾身の叫びで名前を呼ぶも、リドルはオーバーブロットを引き起こす。
「ボクは……ボクこそが!!! 絶対、絶対、正しいんだーーーーー!!!!」
「リドルーー!!」

  • 【1-24】暴走プリーフェクト!
「あぁ、あいつを失うわけにはいかない。俺は……あいつに伝えなきゃいけないことがあるから」

リドル自身の命が危ないことに繰り返し言及するトレイ。一年生達がオーバーブロット状態のリドルに挑もうとするのを見て、学園長とケイトの制止を振り切りトレイも加わる。トレイがオフ・ウィズ・ユアヘッドを上書きしている間に、他のメンバーにリドルを止めるように頼む。

・戦闘時の会話
「ドゥードゥル・スート!」
「くそっ、くそっ! またボクの邪魔をするのかトレイ!」

「絶対に、絶対にボクが正しいんだ!!」
「そうじゃないとボクは今までなんのために……!!」
「リドル……!」
「トレイ、集中して! 気を抜いたら押し切られる!」
「! すまない!」

  • 【1-25】深層チャイルド!
ボクは、ずっと真っ赤な苺のタルトが食べてみたかった。
たまに通りかかるケーキ屋さんのショーウィンドウに飾ってある宝石みたいなタルト。

リドルの過去と心情が明かされたエピソード。
8歳の誕生日には大豆粉とナッツの低糖質ケーキが振る舞われていたリドル。一度でいいから苺がたくさん乗ったタルトが食べてみたい、と言うも母親からは砂糖の塊で毒みたいなものだと一蹴される。厳しくカロリー計算された食事を提供され、分刻みで学問を詰められている様子が描かれる。

「少しだけ、降りてこない?」
「…………。ちょ、ちょっとだけなら」
「君の名前、聞いていい?」
「リ、リドル。リドル・ローズハート」
そんな中、深窓の住人であったリドルに幼いトレイとチェーニャが外から声をかけた。母に内緒で窓から連れ出され、自習時間の1時間だけ毎日一緒に遊ぶようになった。

真っ白なお皿に乗った、真っ赤な苺のタルト。
ボクにとってはどんな宝石よりキラキラ輝いて見えた。
一口食べたタルトは、すごく甘くて、食べたことがないくらい美味しくて……
ボクは一口ずつ味わいながら夢中になって食べた。——時間を忘れて

ある日、実家がケーキ屋のトレイに誘われてリドルは初めて苺タルトを食べる。夢中になって時間を忘れてしまい、自習をサボり遊んでいたことが発覚。それ以降二人と遊ぶことを禁じられ、自習時間もなくなり、一層母親からの管理が強まる。

ルールを破れば楽しい時間まで取り上げられてしまう。
だからお母様の決めたルールは絶対に守らなきゃ。
でも……ねぇ、ママ。何故だかとっても胸が苦しいんだ。
どんなルールに従えば、この苦しさは消えるの?

独白の直後、リドルの名前を呼ぶトレイの声が響く。

  • 【1-26】五月雨オネスティー!
トレイの呼びかけの後、目の前が光ってリドルが意識と正気を取り戻す。今はなにも考えなくていい、と言うトレイに、そうやって甘やかすから暴走するとエースがツッコミを入れる。
リドルが本当はマロンタルトを食べたかったことや、トレイ達と遊びたかったことなどの本音を吐露して泣きじゃくる。それを見たトレイも謝罪をし、皆にも謝るように促した。
「俺も悪かった。お前が苦しんでるの知ってたのにずっと見ない振りをしてた」
「だから、今日は言うよ。リドル、お前のやり方は間違ってた。だからみんなにちゃんと謝るんだ」
「……うっ、ぐす……ごめんなさい……。ごめんなさい……っ!」

エースは『なんでもない日』のパーティの仕切り直しとリドル自身がケーキを作成することを要求。この際、トレイに手伝ってもらうのは無しだとも付け加える。

  • 【1-27】落着デザート!
庭の片付けをしなければと嘆くケイトに、トレイは自分も手伝うと名乗り出る。しかしケイトに促され、学園長と共にリドルを医務室に連れていく。
「トレイはリドルくんを医務室に運んできて。……オーバーブロットしちゃったわけだし一度先生に診せた方がいい」
「ダイヤモンドくんの言う通りです。私も付き添いましょう」
「……はい。ありがとうございます」

  • 【1-28】終曲ハーツラビュル!
事件から数日後、『なんでもない日』のパーティが開催される。
「ティーポットの中に眠りネズミは……って。いや、いなくてもいいか」
「そんなに急に変えなくたっていいさ。ジャムはネズミの鼻に塗らなくたってスコーンに塗ればいい」
「絶対ないとダメ、じゃなくて、あったっていい、にしていけばいいだけだろ?」
「うん、そうだね」

薔薇の塗り残しに気付いてもリドルは首をはねずにいて、皆でそれを塗り直す。トレイも感慨深そうにその変化を見ていた。
リドル作の詫びタルトについて、トレイが初めてにしては上出来だと褒めるも、エースからはすぐにまた甘やかしだと茶々を入れられる。

苺タルトはとてもしょっぱく、昔トレイから聞いた隠し味にはオイスターソースを入れるということをリドルは実践していた。リドルは口にしていないことから、タルトの最初の1ピースはリドル以外が受け取っていると推測される。そのしょっぱさから隠し味以上の量が投入されており、リドルは適量がわからないことも描写されている。
「……プッ、あはは! まさかあの冗談を真に受けて本当に入れる奴がいたなんて……あははは!」
「……あは、あはは、そうだね。馬鹿だな、ボク……あはははっ!」

ケイトがしょっぱいタルトは意外とイケると言うと、実は甘い物が嫌いだろうとトレイが指摘。黙っていたケイトは驚く。
「あ〜……バレてたんだ? うわ、はっず……。トレイくん、リドルくんの件もそうだけど、その「思ってたけど言わない」っての良くないと思うな〜、オレ」
「次の『なんでもない日』はキッシュも焼いてやるからな」

チェーニャがパーティに混ざりリドルやトレイと絡む。トレイによってチェーニャがロイヤルソードアカデミーの学生だということが判明。三人それぞれでは不明だが、少なくともトレイとチェーニャは学園に入った後も交流があったことが窺える。


第二章 荒野の反逆者

  • 【2-8】放課後リサーチ!

世界的にも注目を集めるマジフト大会の開催が近づいてきた頃、有力選手候補が次々と不審な事故によって怪我をした。事件性があるとして学園長に依頼され、監督生とグリムは独自で調査を行なっていた。オンボロ寮でエースと話をしていると、トレイが怪我をしたという知らせがデュースからもたらされる。
「クローバー先輩が階段から落ちて怪我をしたって……!」
「ふな゛っ! まさかあの食えない眼鏡のトレイも?」
「確かに、トレイ先輩はウッカリで転んだりはしなさそう」

  • 【2-9】慰問グリーティング!
一年生達がトレイの部屋に見舞いに行くとケイトもいた。階段から足を踏み外し、しばらくは松葉杖生活になるとトレイは言う。マジフトの主力選手でもあったが見学となった。
途中でリドルも見舞いに来て、その怪我はトレイがリドルの代わりに負ったものだと判明。
三年の教室に用事があったリドルは昼休みにトレイと会っていた。階段から足を踏み外したリドルに「リドル! 危ない!」と咄嗟にトレイが庇う。
「トレイ、具合はどう? なにか食べたいものや飲みたいものはある?」
「そんなに心配しなくても大丈夫だって言ってるだろ?」
「階段から落ちかけたボクを庇ったばかりにトレイが怪我を……」
「お前なら飛行術で受け身がとれてたと思うぞ。俺が勝手にしくじっただけだからもう気にするなって」

その後、ケイトに促されて全員がトレイの部屋を出る。リドルがケイトに、トレイの前では何か言いにくいことがあるのだろうと告げる。

  • 【2-10】結託チェイサー!
「それは犯人を捕まえたらゆっくり吐かせればいいさ。そんなわけで、犯人捜しにボクたちも協力するよ」
談話室に集まり、監督生が事故の調査をしている話をする。リドルも故意に選手候補を狙った犯行と見て、ケイトに情報を集めてもらっていた。リドル、ケイト、エース、デュースも一緒に犯人捜しをすることに。
「クローバー先輩のお礼参りッスね!!」

  • 【2-12】突撃テリトリー!
調査を続けていたが途中でリドルだけ先に寮に戻る。目を離すとルール違反をする奴がいるからと言う理由に、グリムは相変わらずだと言う。
「うっ……。こ、これでもだいぶ、かなり、ルールを緩くしてるつもりだけど」
「うんうん。前よりかなーり優しくなったよね。真面目なところもリドルくんのいいとこだよ♪」

  • 【2-16】証言ポートレート!
「ん。キミ、少しタイが曲がっているよ。ルールの乱れは衣服の乱れからだ」
「……うん、これでよし」
朝、監督生とグリムがメインストリートでケイトとリドルに出会う。監督生のタイをリドルが自ら手直しする。他者の服装にも厳しいことが窺えるシーン。

  • 【2-20】尋問サスペクト!
監督生とリドルとケイトはラギーを問い詰めるが、その過程でマジカルペンを盗られて逃げられてしまう。ペン無しでユニーク魔法を発動しかけたリドルを、ケイトが止める。
「ちょっと待った、リドルくん! やっと身体からブロットが抜けたばっかりなんだから、ダメだって!」

  • 【2-20】告発トゥルース!
「伝統ある大切な行事を私怨で汚そうだなんて、許せないな」
ジャックが監督生達に事件について知っている情報を話す。手を貸すことを渋るジャックにリドルが今後の作戦を提案する。

  • 【2-21】強情エントリー!
大会当日に犯行現場を押さえる作戦にジャックも納得し、協力することを約束する。
途中リドルの苛烈さに驚くジャックに対し、エースはその性格を評して言う。
「か弱いハリネズミと見せかけた、超攻撃型ヤマアラシだから。マジで逆らわないほうがいいぜ」

  • 【2-24】喝采サイレント!
「伝統ある試合を汚す行為。“厳格”をモットーとするハーツラビュル寮の寮長として、見逃すわけにはいかない」
ディアソムニア寮を陥れたと湧くレオナ達の前にリドル達が現れる。サバナクロー生達との戦闘になる。
「寮長クラス、ハンパねぇ……」
「チッ……やっぱりコイツらじゃリドルの相手は無理か」

  • 【2-26】咆哮ディザイアー!
計画が阻まれてマレウスが無事なことが分かるとレオナは負のエネルギーを暴走させ始める。ジャックの活躍により隙をついてリドルがレオナの首をはねる。
「ボクも人のことを言えた義理ではないけどね。今のキミは見るに堪えない」

リリアとの口論がきっかけとなりレオナはオーバーブロットする。周囲が騒然とする中でのリドルとケイトの会話。
「うぇ〜、なんでこんな怖い目にばっかあうの? オレ、こういうの向いてないんだけど!」
「怖いなら逃げてもかまわないよ」
「リドルくんを置いて逃げたら、トレイくんに後でボコられちゃう。お供しますよ、寮長」

  • 【2-27】王弟ミゼラブル!
オーバーブロットしたレオナが意識を取り戻す。連続傷害事件についての自白を促され、学園長によりサバナクロー寮はマジフト大会の失格を宣言される。すると最後にリドルが「学園長、待ってください」と制止する。

  • 【2-28】被害者クラブ!
トレイやジャミルを筆頭に事件の被害者達が集結。代表をしてトレイが、サバナクロー寮を出場させて欲しいと学園長に進言。気兼ねなく仕返しが出来ないからという理由で、この時のトレイはとても悪い顔をしている。
「犯人が誰かわかった以上、むしろ俺たちが恨みを晴らすのにマジカルシフト大会は好都合、ってこと」
「伝統ある競技で私怨を晴らすだなんて普段なら首をはねてしまいたいところだけど……トレイたちがどうしてもと言うからね。今回だけは目を瞑ろう」


第三章 深海の商人

  • 【3-7】標的モニタリング!

アズールと契約し頭にイソギンチャクを生やしてしまったエース、デュース、グリムが、こき使われている現状を嘆く。デュースがさらにリドルの反応についても言及する。
「ローズハート寮長には「アズールと契約するなんて。首をはねてしまうよ!」って怒られて反省文を書かされるし……」

  • 【3-12】提供レジデンス!
オンボロ寮を契約の担保として差し押さえられた監督生とグリム。宿無しになった二人をエース、デュース、ジャックが迎えにくる。デュースがハーツラビュルに泊まっていいと提案する際にリドルについて言及。
「ローズハート寮長に、話はつけてある。僕たち1年生の4人部屋でいいなら雨風をしのげる場所は提供できるぞ」
空き部屋はないのかと尋ねるジャックに対し「ウチの寮は退学者も留年者もいないから常に満員状態なんだ」と返答するデュース。


第四章 熱砂の策謀家

  • 【4-3】帰省ノスタルジア!

「宿題未提出なんて、ウチの寮ならリドルに首をはねられるぞ」
ホリデー前、鏡の間でエースとデュースは次々と帰省する学生達と話をする。ケイトがトレイの家にホームステイしたいと言うと、実家のケーキ屋は繁忙期だからこき使って構わないならと返答するトレイ。
そこへ浮かない顔のリドルが登場し、トレイが気遣うように声をかける。ここでトレイはリドルの実家を長年出禁になっていることが判明。
「……リドル。俺はお前の家に立ち入り禁止だからケーキを届けたりはしてやれないけど……。いつでも遊びに来いよ。チェーニャも遊びに来るだろうし」
「そう、だね。ボクもお母様と少し……話をしてみようと思う。……聞いてもらえるかはわからないけど……」
「……そうか。頑張れ」

  • 【4-4】送別ノイジー!
リドルに絡むフロイドが、「アズールも金魚ちゃんなら小さいから飼っていいって言うと思う」と発言。リドルは顔を真っ赤にして怒る。
「……ハーツラビュルの長たるボクによくもそんな口がきけたものだね。今すぐ首をはねてやる!!」
「落ち着け、リドル。またあいつのペースにハマってるぞ」
「うぎぃい……!!」

ケイトがフロイド達に話しかけてフォローをし、リドルは先に一人その場を後にする。リドルが闇の鏡に向かった直後、続くようにトレイも去り二人はほぼ同時にいなくなった。
「ボクはこれで失礼する。みな、良いホリデーを」
「……やれやれ、少しいつもの調子に戻ったか? お前たち、休暇中に羽目を外しすぎるなよ。それじゃあ」


第五章 美貌の圧制者

  • 【5-2】必見プログラム!

放課後の寮長会議にて全国魔法士養成学校総合文化祭について話し合われる。リドルはその実行委員長であることが判明。芸能の話題が出て、ここでも流行りに疎い様子が描かれている。

  • 【5-3】庶民ポピュラー!
「は、はい。……なんだか、思っていたより大変なことになりそうだ」
催しの一つであるVDC(ボーカル&ダンスチャンピオンシップ)に有名人のヴィルとネージュが出場するため、ステージは過去最高の注目度となっていた。学園長は当日のトラブルを避けるためにも入念に準備をするようリドルに指示する。
アズールが特別に力を貸すと持ちかけるも、借りを作りたく無いからとリドルはそれを断る。

一方、人前で研究発表することを嘆くイデア。研究者本人がステージに立つのが規則だとリドルは告げるも後ろ向きなイデアと軽く言い合いに。
「はい出た、リドル氏の固有スキル『規則厳守』。それマジで合理的じゃないと思うんだが?」

喋る訓練にリドルが付き合うと提案するが、イデアは自力でなんとかするからと断る。
「鬼教官リドル氏の特訓周回イベとか絶対やだよ……」

  • 【5-13】集結チャレンジャー!
VDCの校内オーディションに生徒が集まり、ケイトとリリアも監督生達の前に現れる。二人の会話でトレイがリドルの手伝いをしていることが判明する。
「お主こそ、相棒のトレイは誘わなかったのか?」
「誘ってみたけど、フラれちゃった〜。総合文化祭運営委員長のリドルくんのお手伝いで忙しいってさ」
「なるほどな」

  • 【5-14】熱中デベロッパー!
「でも、リドル氏にウギられるのは避けたい……」
寮長会議で発声練習をするとリドルと約束したものの、イデアは早々に無理だと判断し合成音声の技術を開発。リドルには発表が終わるまで内緒にすることにし、当日カラクリに気付かない場合は彼を煽ると宣言する。後輩に意地悪したら駄目だとオルトは兄を諫めるが、リドルの方が寮長歴が長く先輩みたいなものだとイデアは告げる。

  • 【5-14】合宿スタート!
VDC選抜メンバーがオンボロ寮に集結。エースとデュースは、トレイが作ったチョコレートケーキとアップルパイを持参する。
「別の寮に世話になるんだから、手土産くらい持っていけってさ。お母さんかっての」
「にゃっはー! さすがは食えないメガネ、気が利いてるんだゾ」

しかしヴィルがすぐさまお菓子を没収し、トレイについて言及。直後にグリムがリドルを引き合いに出して文句を言う。
「まったく、トレイは相変わらずね。「良かれ」で甘やかして相手を駄目にする一番気を付けなきゃいけないタイプの男」
「もしかして、オメーもリドルみてぇにルールだとかいって食料を捨てるつもりか!? 食い物を粗末にするヤツはオレ様が許さねえんだゾ!」

  • 【5-50】出発フェスティバル!
いよいよ総合文化祭当日。リハーサルの前に監督生とグリムはVDCの特設ステージを見に行くことに。舞台を設営中のサバナクロー生達と話をしていると、リドルとトレイが同時にやってくる。
「キミたち。設営中におしゃべりとは随分余裕がおありだね。作業は予定通りに進んでいるのかい?」
「! リドル先輩。お疲れ様ッス!」
「これはこれは運営委員長サマ。埃まみれの現場へようこそ」
「朝から力仕事をご苦労さん。運営委員から、温かい飲み物の差し入れだぞ」

トレイがラギーに差し入れを手渡す。なおトレイが運営委員であるかどうかは明言されておらず、今までの話の流れから彼は運営委員ではなく、ただリドルの手伝いで一緒にいることが推測される。

リドルがレオナに設営の進捗状況を確認し、レオナは遅れがないと答える。ラギーが運営委員に対しトラブルが起きないようしっかり監督をしてと伝えると、リドルは呆れた顔を見せる。
「キミがそれを言うのかい? まったく……」
「裏方のミスがトラブルに繋がらねぇよう心してかかります」
「心強いね。よろしく頼んだぞ。……さて、これで3つの特設ステージの見回りは終わりか? リドル」
「ああ、次は展示ブースや控室の見回りにいこうか」

「ボクたちはこれから校内を一周見回る予定だけれど……展示に興味があるのなら、一緒に来ても構わないよ」
11時から一般客の入場も始まるため、揉め事や違反行為がないか常に目を光らせる必要があるという。リドルに誘われて、監督生とグリムは見回りについていくことになる。

  • 【5-51】巡回ブース!
「エリート!! オレ様も大魔法士になればその魔法機動隊ってのになれんのか?」
「モンスターが入隊したという話は聞いたことがないけれど、多様性の時代だからね……努力によっては、可能性があるかもしれない」

展示ブースや学園の四年生の活動、様々な実習先や魔法の世界の職業について、トレイとリドルが監督生達に説明をする。将来のことを考えて規律を守り勉学に励むように締め括るリドルに対し、グリムが「オメーは本当に二言目にはそればっかなんだゾ〜」文句を言う。
「質問しておいてなんなんだい、その言い草は。失礼な」
「ははっ。1年生のうちは、将来のことなんて言われても実感わかないよな」

「そうだ。俺の所属するサイエンス部は、「観葉植物カフェ」をやるんだ。少し見ていかないか?」
「カフェ! 食い物もあるのか? いくいく!」
リドルとグリムの会話に割り込んだトレイがサイエンス部のブースに誘い、早速連れ立って見に行く事に。

植物園に移動すると、サイエンス部の部員がトレイに話しかける。
「あっ、トレイ先輩! おつかれさまです!」
「おつかれ。開店準備、手伝えなくて悪いな」
「いえ。昨日はカフェメニューの仕込みを遅くまで手伝ってもらったので」
「ルーク先輩なんか、トレイ先輩の淀みない手際を讃えて詩を詠んでいるだけでしたし」
ここでトレイは自身が所属する部活のブースの準備よりも、リドルとの見回りを優先している事、その為に前日にある程度の仕込みを終えている事が窺える。

「サイエンス部からカフェの申請があったときには「なぜ?」と思ったけれど……植物園を使えば、かなり広いカフェスペースが設けられるのか。考えたものだね」
「ああ。人が集まる行事では、いくつ休憩場所があっても良い」
この催しがいかにサイエンスと関わりがあるか、トレイが説明をする。

「あっ、しまった。もう10時半をまわってしまう。次は校内を確認しに行こう」
「11時には一般客が入ってきてしまうからそれまでには一通り見回っておきたいからね」
リドルがそう告げると、場面は校内の『ガーゴイル研究会』展示ブースに移動する。ガーゴイルやその場にいない責任者のマレウスについて、リドルとトレイが話をする。
「ブースを無人にしておくのはトラブルのもとだからね」
「まあ……この学園の中じゃ、マレウスの展示にイタズラしようなんて恐れ知らずはいないと思うが」
「それもそうか。じゃあ、次のブースへ行くとしよう」

  • 【5-52】遊戯バーチャル!
「…………イデア先輩、そんなところでなにをしているんです?」
「どぅわっ!!! リドル教官!!! なぜここに!?」
「は? 教官?」
講堂の『ボードゲーム部』展示ブースにきたリドル達。研究発表を目前にしたイデアに、リドルは労いの言葉をかける。
ボードゲーム部の活動についてはオルトが説明をする。最新のVRマジカルすごろくを体験しようと誘うもトレイがやんわりと断る。
「ありがとう。でも、今俺たちは見回りの最中なんだ。また今度ゆっくり体験させてくれるか?」

アズールがリドル達の元にやってくる。モストロ・ラウンジについて言及するリドルに、オクタヴィネルには文化部所属の寮生が多く、文化祭はアズール自身も文化部員として学生らしく参加していると告げる。
「そういえば、ジェイドは自分で同好会を立ち上げて活動しているんだったね。『山を愛する会』。今回、ブースの申請があったよ」
「ところで、それは一体なにをする同好会なんだ?」
良からぬ事を企んでいるかもしれないと、様子を見に行く事に。

  • 【5-53】海陸ツインズ!
「おい、いきなり変なものを顔面に押し付けてくるな! なんなんだキミは!」
到着するとフロイドによってリドルはキノコを押し付けられる。ジェイドはそれがブナシメジだと説明をする。
「訂正をする前に、兄弟の行動を止めないか! ふたりまとめて首をはねてしまうよ!」
「入り口でなにを騒いでいるんだ? ……ああ、ここはテラリウムや写真の展示がメインなんだな」
トレイや監督生、グリムが入ってくるとフロイドが声をかける。
「あ、小エビちゃんとアザラシちゃん。ウミガメくんも、いらっしゃーい」
「ん? ウミガメって、俺のことか?」

『山を愛する会』の具体的な活動や、展示の内容についてジェイドが話し始める。ある程度の説明を終えたところで、後5分で一般来場者の入場が始まると学園長からの校内放送がかかる。
「ああ、もう開場時間になってしまうじゃないか! 東校舎の見回りがまだだというのに!」
「じゃあ、俺たちはこれでお暇するよ。ブースが盛況になるよう祈ってる」

「なんだか、双子の存在込みで独特な空間だったな……」
「結局どんな部活か、よく分かんなかったんだゾ」
「規律を乱す活動をしていないなら、なにも問題はない。早く次に行こう」
全員で急いで廊下に出る。リドルは特に焦ったような声音で促した。

  • 【5-54】開幕ボルテージ!
文化祭が開催されると同時に、VDCの当日券を巡って多く人がコロシアムに詰め寄せる。その場を担当していた馬術部のシルバーとセベクに声をかけ、他の人員を救援に回すと約束したリドルは東校舎の方へと見回りに向かう。

メインストリートを歩きながら話を続けるリドル、トレイ、グリム。その時、ロイヤルソードアカデミーの生徒に難癖をつけているナイトレイブンカレッジ生と遭遇する。
「やれやれ、言ったそばからこれか……」
「校内での私闘は、評決をとるまでもなく有罪だ。速やかに鎮圧する!」

  • 【5-55】客人バラエティ!
「ナイトレイブンカレッジの品格を貶めた罰だよ。しばらくその首輪をつけたまま反省するがいい!」
「君たち、大丈夫か? うちの生徒がすまなかったな」
不良達を撃退した後、絡まれていたロイヤルソードアカデミー生達にトレイが声を掛ける。彼らはドワーフ族であり、はぐれた仲間を探している最中であると告げる。
リドルが放送部に呼び出し依頼をしようかと提案したその時、チェーニャが登場する。
「うわーーーーーッ! 生首おばけ!!!!」
「「チェーニャ!?」」

チェーニャの助言によりドワーフ族の彼らはその場を離れる。尚、この際にドワーフ族の彼らが二年生であることが分かる。チェーニャのことを先輩と呼んでいることから、チェーニャはトレイと同じ三年生だということが考えられる。
一人残ったチェーニャにリドルが久しぶりだと声をかけると、チェーニャも元気にしてたかと返し、ホリデーのことを尋ねる。ここでリドルはホリデーの間にチェーニャとは会っていなかったことが明かされる。

「去年の『なんでもない日』のパーティーぶりか? 結局ホリデーは一度も顔をださんかったじゃにゃーの」
「ああ……連絡をくれていたのに、不義理をしてすまなかったね。ボクは特に変わりないよ」
「チェーニャ、悪いけど運営委員の仕事の途中なんだ。開場直後でバタバタしてるし、ゆっくり話をするのは後にしよう」
ここでリドルは明らかに普段よりも声を落としている。そして直後、気遣うような声音とタイミングでトレイが続ける。
チェーニャは二人を労い、身体を透明にしてその場から退散した。
「チェーニャ、そのユニーク魔法で他の来場者をおどかしてはいけないよ!」
「そいつは俺の気分次第かにゃぁ〜。フンフフ〜ン♪」
「ふう……やれやれ。それじゃあ最後は東校舎を見回って終わりにしよう」

  • 【5-56】想像フレンド!
「あっ、トレイくん、リドルく〜ん! やほやほ〜♪ さっきリドルくんのハートの首輪をぶらさげてるヤツら見かけたよ。今日も絶好調だねぇ」
「開場早々まいったよ。ケイトとリリアはこれから軽音部の発表か?」
ステージの直前、廊下でリリアとケイトに遭遇する。ケイトが冗談めかして「トレイくんはリドルくんにとられちゃうし」と発言すると、トレイは歌や踊りが苦手なんだって言っただろと返す。

マレウスにVDCのチケットを渡したことについて、リリアが監督生に礼を言う。その後、そろそろ出番だという軽音部の二人はステージに向かった。
リドルがグリムと監督生に、もうすぐVDCのリハーサルの時間ではないかと声をかける。
「俺たちもエースたちにチケットをもらっているんだ。応援しにいくから、頑張れよ」
「うちの1年生たちに、「無様を晒したら首をはねてしまうよ」と伝えておいてくれ」

並んだトレイとリドルに見送られるようにしてフェードアウトする。監督生たちと別れた後も、二人は見回りを続けていると推測される。


第六章 冥府の番人

  • 【6-3】捜索ミッドナイト!

暴走し行方不明になったグリムを捜索するため、学園長により寮長達が招集された。
「総合文化祭は明日も開催予定です。来場者の安全のためにも必ず捕獲しなくては」


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パーソナルストーリー

二人が出演しているものを中心に、出番はなくてもトレイやリドルについての話題、関係性が分かるものを抜粋。
尚、BD以外のイベント限定カードについてはイベントストーリーの項目に記載。

リドルのカード

トレイが出てくるのはSR実験着とSSR寮服。特にSR実験着はトレイとリドルの関係性を強く描写しているので確認推奨。

  • R制服 知らなくても不便しない
リドルが常に全教科満点を取っていることが描写されている。テスト三日前に発表された論文についても対応していて、一位であることは確信しており順位が張り出されてもわざわざ見に行くことはしない。
しかし流行りのものには疎い。寮の談話室でトレイの試作のお菓子を食べていたケイトとエースに揶揄われると、リドルは「あとでちょっとだけ調べておこう……」と呟いた。

  • R運動着 余計なことは言わないこと
体力測定でリドルはほとんどの種目で平均以下であり、その後の短距離走でカリムと走っても息を切らしている。測定が終わって自習時間になるとジャミルがリドルに飛行術の手本を見せるように言う。見事な飛行術を披露し、リドルは体力よりも魔力が優れてることを見せる。
※トレイ運動着でもトレイが飛行術を披露しカリムが登場する

  • SR実験着 これがボクの“適量”です
「失礼します。リドル、寮長会議に提出する書類、書き終わったか?」
リドルの部屋に訪れたトレイが、寮長会議で提出する書類を預かって学園長へ届けに行くことに。
処理をしている書類の中にはアズールが作成したマジフト大会の登録書があるので、時系列は二章以前と確定できるも一章後かどうかは不明。
「うん。ボクはまだ他の書類を片付けなくてはいけないから、頼んだよ」
「わかった。すぐに届ける。あまり根を詰めるなよ。それじゃあ、行ってくる」
「まったく……トレイは昔から心配性だね」
書類をチェックしている途中、雨が降ってきたことに気付いたリドル。
「……トレイ、傘は持って出たんだろうか」

翌日、大食堂でリドル、トレイ、ケイトの三人で食事中にトレイがくしゃみを繰り返す。風邪かと聞くケイトに、頼んだお使いの最中に雨に降られてしまったとリドルが説明。
「まったく……だから昨日、暖かくして早く寝ろと言ったじゃないか」
「はは、悪い。課題を済ませたくてつい夜更かししてしまってな。だから俺自身の管理の問題だ。リドル、お前のせいじゃないさ」
「ちょっとちょっと! なんで風邪引いたトレイくんが元気なリドルくんに謝るわけ?」

少し身体が怠いだけで今のところ熱も大丈夫と言うトレイに、リドルは食欲の無さを指摘しもう一度熱を測るように言う。ケイトもスープなど身体に優しいものを買ってこようかと提案。大袈裟だとトレイは言うもくしゃみは止まらず、ケイトが寮までトレイを連れて帰る。

「トレイのやつ、結局風邪が悪化しているじゃないか。このままじゃボクの寮生管理能力が疑われてしまうよ」
図書室でリドルは身体が温まるスープが載っている家庭料理のレシピ本を探す。そこにリリアが声をかけた。同じクラスで朝から様子を見ていたリリアは、トレイが風邪に抗えなかったのだなと言う。
「お主、料理なぞするのか? その辺は副寮長の担当かと思ったが」
「……普段なら、そうなんですが」

あの風邪にはボクにも責任があると言うリドル。リリアは簡単なスープのレシピは逆に本には載っていないと伝え、良ければ作り方を教えると提案。リリアと一緒にハーツラビュルのキッチンで一緒に料理をすることになる。
「夜のキッチンって、こんなに冷えるんだ……」
「では、さっさと取り掛かるとしよう。トレイが寝入る前にスープを届けてやらねばな」

「水はどれくらい使えば? ……適量、は避けてください」
「カップで計りながら飲ませたい分だけ入れれば良かろう。調味料で味はどれだけでも調整できるしの」
「飲ませたいだけ……3カップくらい、か?」
「おお、豪快豪快。まぁ良いか、大は小を兼ねると言うし」
その後、コンソメをスプーン12杯、塩、しょうが、卵、にんにく、バナナ、ヨーグルトを入れていると思われる描写が続く。リリアの繰り返す「適量」に疑問符を浮かべながらも、栄養価が高いほど早く治ると言われると「じゃあ、多めに……」と調味料を投入する。
※好きなものを入れるのがいいと言うリリアがリドルに好物を聞く。リドルは胸を張って苺のタルトと答えるが、スープに入れるわけにはいかないことは認識している。
※昔リリアが作った際、一口食べたシルバーはたちまち飛び起きたと言う。シルバーのプロフィール欄の嫌いな食べ物はリリアの手料理。

「はい。トレイのことを想像した……これがボクの“適量”です」
「そうか。では、あとは沸騰させれば完成じゃ」
「わかりました。火は中火くらい……か? ……なんだか、匂いがきつい気がするな……」

夜、トレイの部屋にリドルがお手製のスープを持ってくる。味の保証はしない、食べたくないなら明日の朝自分で食べるから食べなくていい、と告げるリドルに、トレイは「いや、いただくよ」と礼を言う。直後、部屋を出ようとするリドルの目の前でスープを口にする。驚くリドルに、トレイは咽せながらもせっかく作ってくれたからと感想を伝える。
「初めてにしては美味しく出来てると思うぞ。ありがとう」
「……そんなわけ……っくしゅ!」
「リドル?」
「はぁ……トレイの部屋、少し寒いよ。こんなんじゃ治るものも治らないだろう。もっと暖かくして、さっさと寝るといい」
「ああ、リドルもな。今夜は冷えるみたいだし」
「こんなときまで……いいから、ボクより自分の心配をするのだね、トレイ」

翌日、風邪を引いたリドル。授業中にジェイドが保健室まで送り、リドルは空いているベッドで実験着のまま一人休む。目覚めたらすでに放課後で慌てるリドルに対し、トレイが「おはよう、リドル」と声をかける。
リドルが休んでると聞いて少し様子を見にきたと、トレイはさらに体調を伺う。まだくしゃみをするリドルに落ち着いたら寮に戻ろうと言う。
「スープ、ありがとうな。全部飲んだよ」
「……馬鹿だな、キミは」
「ん?」
「なんでもない。もう普通に歩けるから、寮に戻って寝る」
「付き添いは?」
「いらな……っくしゅん!」

  • SR式典服 採点をお願いしようか
入学式にて闇の鏡による魂の選別の儀式を見守るリドルは、真面目な様子を見せたセベクに注目していた。翌日には馬術部の見学会があり、上級生から新入生の案内を任されているとシルバーと共に式典服で準備をする。すぐに人は来ないだろうと予測していたところにセベクがやってくるが、彼の横柄な態度にリドルは己が勘違いをしていたと告げる。
「新入生とは思えない尊大な態度に少々面くらってしまったけれど……まぁ、寮の事情や常識はそれぞれだとボクも心得ているよ」
「だが、馬術部には馬術部のやり方がある。キミが入部するつもりなら、うちの流儀にはしたがってもらうよ」
「馬はクロッケーのフラミンゴやハリネズミのように大切に扱わなくてはならない」

忠告を素直に受け入れるセベクだが、入部するかどうかは部員の技術を見てから判断すると言う。リドルは「その目でしっかりと判断するといい」とヴォーパルに乗り、技を披露する。

  • SSR寮服 赤くて良いのは薔薇だけだ
「難しい顔をしてどうしたんだい、2人とも」
「リドル。今はケイトの実践魔法のテスト勉強に付き合ってるところだよ。赤点の危機でね」
談話室にて、トレイとケイトがテスト勉強について話していた。ここで赤点を取ると単位が危ぶまれるというケイトだが、スマホを片手にマジカメを起動する。術式と違ってカフェのメニューなどは覚えられるのにと嘆く。
そこへ現れたリドルは話を聞くと、「では、ボクがケイトに勉強を教えよう」と告げる。
「でも、これは3年の課題だぞ。大丈夫なのか?」
「誰に向かって物を言っておいでだい。ボクはこのハーツラビュルの寮長だよ」

寮長は学年関係なく寮生の悩みを解決しなければならず、一人の落第者も出さないと意気込むリドル。図書室で20冊以上の魔導書を借り、テストの対策ノートを作成する。
しかし完成品したノートはA4サイズに300ページ程度のテキストだった。逃げるケイトを寮の廊下でリドルは追いかける。
「待たないか、ケイト!!!!!!!! お前はどうして、たった300ページ程度のテキストが覚えられないんだ!!! 首をはねてやる!!!!!!!!」
「300ページなんて、1日や2日で全部覚えられるわけないじゃん〜〜っ! そんな顔真っ赤にして大声で怒らないでよぉ〜!」
「まあまあ、リドル。とりあえず少し落ち着け」
「はっ……そ、そうだね、つい。すまない」

トレイの一声で一度は気を取り直すも、ケイトが目次までしか読めなかったことが分かると再び激怒。トレイは顔を赤くするリドルをまた宥めて、ケイトにも声をかける。
「リ、リドル。気持ちはわかるが、どうどう……」
「うぎぃいい…………!!」
「ケイトも、眠くなるなら声に出して読んだりして暗記する努力くらいしろ。忙しい寮長がお前のために苦労して作ってくれたんだぞ」
「だよね。はい。ごめんなさい……」

決意を新たにしばらくはマジカメ断ちをして頑張るというケイトが部屋に戻る。見送る二人だが、リドルがケイトの学業への姿勢について苦言を呈すると、トレイは「やりたくないことから逃げてしまう気持ちもわからなくはないけどな」と共感を示す。

「……リドルは嫌いな食べ物ってあるか?」
「はあ? なんだい急に」
トレイは突如食べ物になぞらえて、嫌いな物を克服するためにはリドルならどうするかを問いかけた。それに答える途中でリドルは何かを閃き、トレイに教えを乞う。
「もし、その濃い味付けの料理をどうしても完食しなければならないとしたら……リドルなら、どうやって食べる?」
「うーん。少しでも食べやすくなるように工夫するね」
「あとは好きな物と一緒に食べたりとか………………あっ! ——そうか。そういうことか!」
「どうかしたのか? リドル」
「トレイ、キミに教えてほしいことがあるんだ」

翌朝、ケイトはマジカメを始めたというリドルとIDを交換する。早速更新をし始めたリドルだったが、その投稿は箒や雑巾の写真に要領の得ないタグが付けられていた。ケイトも初めは訝しんでいたものの、すぐにそれが術式の内容や手順と気が付き、勉強の成果を写真で報告する。二人はお互いに“いいね”を送り合った。

数日後、トレイとリドルが談話室にいるところにケイトがやってくる。試験の結果に全員で喜んだ。
「じゃーん、見て見て! 筆記85点、実技もA判定!」
「やったじゃないか! ………………ゴホン」
「良かったな、ケイト」
「これで留年せずに済む! 本当にありがとう、リドルくん!」
「フン、このボクが懇切丁寧に教えたんだ。当然の結果だね」
「リドルが急にマジカメのアカウントの作り方を教えてくれと言い出した時は驚いたけど……」

お礼にパンケーキカフェに連れて行くというケイトに、次はないよと忠告するリドル。最後に分厚い本をいくつかを差し出し、次回のテストに向けて目を通すように伝える。
「言っただろう? このボクが寮長である限り……ハーツラビュルから落第者を出しはしないとね!」
※グルーヴィー後のイラストには、リドル、トレイ、ケイトの三人が登場。


トレイのカード

※初期実装の恒常カード全てにリドル本人、もしくはリドルの名前が出てくる。多数のイベント限定カードにもリドルの話題が登場する。

  • R制服 口を開けろ
夜、歯磨きをするエースとデュース。一回で終わろうとするエースに対し、ハートの女王の法律に則りこの日は二回磨かなければならないことをデュースが指摘。そこへトレイも現れる。
「寮長にあれだけ言われただろう」
「相変わらず真面目クンかよ。寮長見てないし、バレやしないでしょ。じゃ、お先」
「残念だが、副寮長が見てるぞ」
「げっ、トレイ先輩! ついてねー……」
「ははは。寮長には黙っといてやるから大人しく、もう一回磨くんだな」
「見つかったのがクローバー先輩で良かったじゃないか。後からでも、法律を守れば見逃してもらえる」

トレイは二人に口を開けて見せるように言いかける。驚く二人に、弟や妹にしていたのでつい、と謝るトレイ。デュースは、だから面倒見がよく兄貴っぽいところがあるのかと言う。
「怒るところもあまり想像つかないしいつもみんなのことを冷静に見てますよね」
「そうか? 自分じゃそんなつもりはないんだが」
「いやいや。ウチの鬼寮長にもめっちゃ頼られてるじゃないすか。リドル寮長の「トレイ」の一言だけでも、先輩は大体なんで呼ばれたのか理解してるし。すごいっすよね」
「なんだ? さっきから可愛いことばかり言ってくれるじゃないか。おだてても、歯みがきは見逃さないぞ? ほら、早く歯磨け」
「バレてたか」
「僕はそういうつもりじゃ……」

その後、トレイは自分が気になったからと二人にスペアの歯ブラシを渡し、適切な歯磨きの仕方を指導する。家がケーキ屋だったため歯は大切にするように言われて育ち、歯科検診はずっとパーフェクトだという。
「たかが歯みがき、されど歯みがきだ。歯みがきを笑う奴は歯みがきに泣くぞ」
エースとデュースは最終的にトレイをただの歯みがきマニアだと評した。

  • R運動着 ほどほどが肝心
飛行術の実技テストがありトレイは「とにかく及第点だけは取らないと……。何事も、ほどほどが肝心」と運動場にいた。
突然周囲が騒がしくなり、何事かと思えばカリムが大声を出しながらものすごいスピードで空を飛び回っていた。スカラビア生がそれを心配そうに見つめ、トレイにも声をかける。
「あッ、あなたはハーツラビュルの副寮長、トレイ先輩!! た、大変なんですぅ〜!」
「一体なにがあったんだ?」
「カリム寮長が、「今日から魔法の絨毯で通学する」そう言い出して……」
「……で、魔法の絨毯が暴走したってわけか? すぐにお前たちの副寮長を呼び出すんだ」
「ジャミルさんには電話しました。2年の教室からこっちに向かっている途中です」
「じゃあ、職員室に行って、誰でもいいから先生を——」
「うわあああああああああ!! 落ちちまううううううううう!!」
「ハァ……こんな時に限って、なんで俺は箒を持っているんだか……」
「ひとっ飛び行くしかないか。……ハッ!!」

とにかく大事故だけは避けないと、とカリムを追いかけて見事に救出し学園裏の森に着陸する。礼をいうカリムに、トレイは絨毯のフリンジがほつれたままだから暴走したのではと指摘。
「本当だ。蔵から久しぶりに出したからな。ジャミルに頼んですぐに補修してもらうよ」
「宝の持ち腐れに気付かない、ご主人様への無言の抗議活動ってやつかもな?」
「ん? リドルとなにかもめてんのか? アイツは頑張り屋のいいヤツだぞ。言いたいことがあったら、ため込まずに、腹割って語り合おうぜ!」
「はは……魔法の絨毯のことを言ってるんだがな。鈍感なのか鋭いのか……」

助けた礼に宴を開こう、悩みも聞くというカリムに気持ちだけ受け取ると返すトレイ。そこでチャイムが鳴り、授業のことを思い出す。
遅刻して謝るトレイだったが、救出劇を見ていたバルガスにより不問とされる。テストの課題であった飛行術の技も全て最高得点でクリアしていて、お前にこれほどの能力があるとはとトレイは感心される。
(バルガスの居残り特訓を避けられた! 不幸中の幸いってやつだな)
「それで……だ。お前の才能ならもっと上を目指せる。今日からこのオレ様直々に特訓をしてやろう!」
「ゲッ……!」
「お前の寮長のローズハートもオレが育ててやった。だから安心してオレに身を委ねろ」
「ハハ…ハハハハ……。やっぱり何事も、ほどほどが一番だよな……」

  • SR実験着 “普通”の男だよ
サイエンス部の活動でトレイとルークは植物園にいた。トレイは自分の鉢植えの面倒でもみるか、と栽培中のイチゴを確認する。
「おっ、昨日より赤みが増したな。もう収穫しても良さそうじゃないか」
「んー……香りもいいし、艶も今までで一番。手間を惜しまず育てた甲斐があったな」

そこへルークがトレイに改まって問いかける。変わり者が多いとされるサイエンス部の中、トレイはわりと普通の人であり、その謎を解き明かしたいという。家庭科部や料理部があれば入りたかったというトレイは、サイエンス部に入ったのは消去法だったと告げる。
「ああ、キミはお菓子作りが好きだったね。それで、この部を選択してみていかがかな?」
「楽しくやらせてもらってるよ。ただ調理をするだけじゃなくて自分で果物を育ててケーキにする……やってみたら、思いのほかハマってな」
「なるほど、凝り性というやつだね」
「例えばこのイチゴってやつは種類が豊富だ。味も甘いものから酸っぱいものまで幅広い。今俺が育てている品種は硬めで酸味が強いからタルトにしてやったら美味しいと思うんだ」
「うちの寮長はイチゴタルトに目が無くてね。次のお茶会に間に合って良かったよ」
「ふふ……イチゴだけはずいぶん熱心に研究していると思ったら。薔薇の君……リドルくんが理由だったんだね。その厚き忠誠心、トレビアン! さすがは薔薇の騎士だよ、トレイくん!」
「厚き忠誠心って……大げさだな。リドルは幼なじみだから、好みがわかっている。それだけだぞ」
「そうかい? 私の目にはキミたちの関係がもっと強固なものとして映っているよ!」
「ああ、でも……花は水をあげすぎると枯れてしまうこともある。心を砕くのもほどほどにしたほうがいい」

その時、ジェイドがやってきてトレイに声をかける。トレイは「ん? お前はオクタヴィネルのジェイド……だよな」と確かめるように返事をする。
モストロ・ラウンジで提供するはずのフルーツをフロイドがつまみ食いしたため、イチゴを譲ってほしいと言うジェイド。一度断りかけたトレイだが、誕生日のケーキであることや、購買も運悪く品切れで校外に買い出しに行く時間がないことなどを聞くと了承する。
「いや、悪いがこのイチゴは次のお茶会のタルトに使う予定で……」
「不躾なお願いとは存じますが……どうかお願い致します。本日は大事なお客様から誕生日パーティーの予約が入っているんです」
「レ・ミゼラブル! 生誕記念日にケーキが出ないなんて……」
「確かに、スポンジとクリームだけのバースデーケーキなんて悲しすぎるな。……分かった、このイチゴはジェイドに譲ろう」
「本当ですか? ああ、良かった。ありがとうございます!」
「ただし、条件がある」
「ええ、もちろんお礼は弾みます。なんなりとお申し付けください」
「それを聞いて安心したよ。俺がイチゴを譲る条件は……」

「根本のわき芽をとって……っと。よし、これで芽に栄養を取られることもないだろう。あまーく美味しく育ってくれよ」
数日後、トレイは再び植物園で活動していた。新しいイチゴの苗を植えているところに、ルークがイチゴに名前をつけてあげようとやってくる。先日イチゴを譲ってあげたことも含め、トレイのことを謙虚で親切で善人だとルークは評するが、トレイはそれに答える。
「イチゴはまた育てればいいだけだろ。それに、ジェイドにもタダで譲ったわけじゃない」

そこにジェイドがタイミングよくやってきて、イチゴを譲る条件であった麓の街の有名パティシエが作ったイチゴタルトを持ってきた。早朝から並ばないと手に入らないという噂だったが、盗み食いの罰としてフロイドに朝一で並ばせたという。例え身内でも横領した分の落とし前はつけさせるというジェイドに、兄弟の関係も複雑で興味深いとルークは感心する。
「なんにせよ、イチゴタルトありがとうな。きっとリドルも喜ぶよ」
「ねぇ、トレイくん。確かにジェイドくんが買って来たタルトは凄く美味しそうだけれど、良かったのかい?」
「なにがだ?」
「キミが愛情を込めて育てたイチゴで作るタルトのほうがリドルくんは喜んだのではと思ってね」
「はは、まさか」
「えっ?」
「なんだ2人して。変なことは言ってないつもりだぞ」
「だけどトレイくんは、リドルくんがイチゴタルトを好きだからとイチゴを育て始めたんだろう?」
「まあな。だが、リドルはケーキの味にこだわっているつもりでも、実際舌はそれほど肥えていない。有名店のタルトと知れば、喜ぶさ。俺も手作りしなくてすむ」
「これはこれは……少しばかり意外だね、ジェイドくん」
「ええ。てっきりトレイさんはリドルさんに愛情たっぷりの手料理を食べさせたいタイプかと」
「どんなタイプだよ。まあ、確かに料理を作ることは好きだし勘違いされるのもわからなくはないが……」
「正直、過程とか愛情とかはどうでもいいと思ってる。寮長の暴君スイッチが入らないことが最優先。それですべて世は事もなし、ってね」
「いやはや、キミはリドルくんの忠実な騎士と思っていたけれど……少し誤解していたようだ。トレイくん。キミはなかなかどうして、食えない男だね」
「そんなことないさ。俺はルークがこの間言ったとおり“普通”の男だよ」

お茶会の当日、トレイの用意したケーキが超有名店のイチゴタルトであることにケイトが気付く。リドルやデュース、エースも感心したように続く。
「ふうん……そんなに珍しいものなの?」
「はい、僕もテレビで観たことあります」
「トレイ先輩、こんなとんでもなく人気のタルトよくゲットできたっスね?」
「確かに少し手間暇はかかったかな。けど、寮長が主催するお茶会のためだ。これくらいはお安い御用さ」
「リドルの舌を満足させられるかはわからないけどな」
「ま、まあ、ボクはイチゴタルトなんて食べ慣れてるからね。だけど、トレイが苦労して手に入れてくれたんだ。じっくり味わわせていただくよ」
「それは光栄だ。では、最初の1ピースをサーブしましょう」
「どうぞ、寮長。召し上がれ」

  • SR式典服 ちょっと待ってくれリドル!
「——新入生歓迎会のスケジュール説明はこれで終わり。副寮長からは以上だ」
「では、準備に移る前にハーツラビュル寮、寮長のリドルから一言」
「ハーツラビュルの寮生たち! 全員整列!」
夜の入学式の後に新入生歓迎会が行われる。トレイとリドルは寮生たちに準備の指示をしていた。日暮れまでに終わらなければ首をはねてしまうとリドルが言うと、トランプ兵のように整列していた寮生たちが一斉に動き出した。
「さすがだなリドル。今の叱咤で寮生たちの気が引き締まったぞ」
「のんきにしている場合じゃないよ、トレイ。ボクたちはこのあと入学式のリハーサルもあるんだ」

全員がきっちり働かないと間に合わないと言うリドルに、役割分担をして計画的に進めているとトレイは返す。庭の薔薇の木は赤と白の交互に塗らなければならないことや、食事について二人で確認をしていると寮生の一人が割って入る。
「お話し中失礼します! クローバー先輩、歓迎会用のテーブルクロスが見当たらないんですが……」
「キミ、よくその程度のことを忙しい副寮長に質問出来たものだね。そもそもボクが作ったマニュアルは頭にたたき込んでいるのかい?」
「も、申しわけありません! 一応、読んだつもりなのですが……」
「“一応”だって……? キミってやつは……。首をはねて……」
「まあまあ、リドル」
「クロスなら昨日洗濯したはずだ。2年の担当者に確認してみてくれ」
「は……はい、ありがとうございます!」

「明らかな怠慢を叱りもしないだなんてお優しいことだね、トレイ」
「誰もがお前のように完璧とはいかないさ。それに、萎縮されて作業の手が遅くなったら余計面倒だろ?」
「……なるほど。納得のいく理由ではあるけどハーツラビュルにおいて正しいかは別問題だ。規律を重んじるハートの女王ならきっと彼を許さなかっただろう」
「確かにな。次からは俺も、お前とハートの女王にならうことにするよ」

中断していた確認に戻ろうと、トレイは歓迎会の食事についてリドルと再び話をする。その内容にリドルは完璧だと褒めながらも、フロイドがちょっかいをかけていたせいで時間がないと告げる。トレイは「そういえばフロイドの奴、ここ最近ずっとお前の後を楽しそうについて歩いてたな」と頷きつつも、さすがにオクタヴィネルも入学式当日は忙しいかと言う。リドルはそんなことを気にするやつではないと反論。
「ジェイドに抗議したのさ。フロイドを絶対ハーツラビュルには来させるなとね」
「なるほど。じゃあ今日の準備は捗りそうだな」
「そうじゃないと困る! ……ああ、フロイドのことを思い出したらイライラしてきた」
「おっと、もうこんな時間だ。あとは俺に任せて、寮長は入学式に集中してくれ」
「わかった。寮長として、はじめての入学式だ。しっかりと責任を果たしてくるよ」
リドルがその場を離れるとトレイは「やれやれ……だな」と一人呟いた。

「リドルの奴、決壊ギリギリだな……」
式典中に新入生が脱走したことやグリムが暴れたことなど、予定通りにいかない入学式にリドルは明らかにイライラとしていた。トレイがその様子を見守っていると、ジャミルが声をかける。
「お前は確か、スカラビア寮のジャミル……どうかしたか?」
「おたくの寮長、かなり頭に血がのぼっているようですが……」
「ああ。あと1つでもトラブルがあったら大爆発しそうだ」
「リドルは規律に厳しく、真面目な寮長だ。側にいる貴方も、さぞ気を遣われているのでは?」
「はは、寮長のサポートが副寮長の仕事だからな」

カリムは大雑把すぎて困ると言うジャミルが、これからは副寮長としてトレイに学ぶと続ける。リドルとカリムじゃ同じ寮長でも性格が違いすぎて参考にならないだろうとトレイは言うも、気苦労が絶えないという点では大差ないかと、とジャミルは告げた。
「ははは。とにかく、今日はこの後の新入生歓迎が無事に終わることを祈るだけだな」
「おーい、トレイく〜〜〜〜ん!」
そこへケイトが慌てた様子でやってくる。ジャミルが去ると、トレイとケイトは話し出した。
本来、赤白の交互でないといけないところ、庭の薔薇の木が全て赤く塗られていると言う。このままでは寮生全員が首をはねられてしまうと危惧する二人は、なんとかそれを回避するため策を講じる。
「俺がリドルを引き止めて、寮に戻るまでの時間をできるだけ稼ぐ。その間に急いで薔薇の半分を白に塗り直すんだ」
「ケイト、お前のユニーク魔法を使って分身を作りだせば簡単だろう?」
「げっ……トレイくんマジで言ってる? あれ結構疲れるんだよ!?」
「それでも寮生全員の為に自ら大変な役目を請け負ってくれる、ということだよな。さすがケイト」
「うわっ、無理やりにでもやらせる気じゃん。この鬼副寮長、腹黒、人でなし〜!」
「はいはい、文句はあとでいくらでも聞いてやるから。リドルに首をはねられたくなければ急げ!」
「うう、わかったよ。オレも別の案思い浮かばないし……じゃあ行って来るけど、リドルくんの足止めくれぐれも失敗しないでね!」
「ああ、任せておけ」
「……とは言ったが、さて……。どうやってリドルを引き留めようか」

「なるほど……それは盲点だった。念には念を入れるその姿勢、素晴らしいよ、トレイ」
リドルがやってくると、トレイはその場で食事や紅茶について詳しく確認をし始めた。ひき肉の種類や紅茶の産地、砂糖の量などの細かい部分に対しリドルも的確に答えていく。そしてリドルが会場へ移動しようとする度に、「!! ちょっと待ってくれリドル!」と質問を繰り返した。
「……ねえ、トレイ。ルールを確認するのはやぶさかではないけれど、今日は心配しすぎじゃないかい?」
「ああ……そうだな、悪い、少し力みすぎているのかもしれない。ハーツラビュルの副寮長として今まで色々一緒にやってきたが、新入生歓迎会は初めてだろう?」
「お前を完璧にサポートして、思い出に残るものにしたいと思ったら、ついな」
「トレイ……キミがそこまでの想いで取り組んでくれていたなんて」
「いいよ。キミの気が済むまで確認に付き合おう」
「ああ。ありがとうな、リドル」
(……これで時間稼ぎは安泰、と。薔薇の塗り替え、急げよケイト)

しばらく話しているうちにケイトが歓迎会の準備ができたと現れる。トレイは確認を終え、リドルは新入生たちを引き連れて会場に向かった。トレイとケイトは首尾よくいったと話す。
「良かった。これでみんな首をはねられずに済む」
「トレイくんも、オレが呼びに来るまであの短気なリドルくんをよく引き留めてくれたよね。オレたち、今日のMVP間違いなしじゃない?」
「かもな。誰も表彰はしてくれないが」

歓迎会の片付けを終え、消灯前に談話室にいるトレイ。お茶でも飲むかと疲れた様子でソファに座る。ケイトがマジカメを更新したのを見て「……はは、よくやるよ」と呟いた。
「まぁ、リドルが怒り心頭で大爆発することもなかったし、歓迎会の結果は上々だろ」
「それにしても、長い一日だった」
「副寮長も楽じゃないな……」

  • SSR寮服 好きになってくれたら
「パーティーの準備は全員でする。ハートの女王の法律でそう決まってるからな」
「協力して準備に取り組むことで団結力が増す……案外理にかなってると思わないか?」
庭の芝生の手入れをしているエースとデュースが終わらないと文句を言っているところに、トレイとケイトがやってきて活を入れる。それぞれの仕事の担当についてエースが聞き、ケイトはパーティー会場のセッティング、トレイはケーキ作りと答える。
『なんでもない日』のケーキはろうそくを立てることと、マロンタルト以外であることを遵守すれば種類は問わないため、エースとデュースがそれぞれ食べたいケーキを進言。それをきっかけに一年生達が続々とケーキのリクエストを始める。
トレイが直前で変更は難しいと答える中、寮生の一人やエースが「いつも同じじゃ飽きちゃう」と発言。
「……なるほど。それなら、自分たちでケーキを作ってみるっていうのはどうだ? そうしたら好きなものが食えるだろう」

地味な芝生の整備よりもケーキ作りの方が簡単で楽しそうだと、寮生達はやる気になる。お菓子作りは常に人手不足で、その調子で料理が好きになってくれたら助かるというトレイは、調理道具を渡すからと希望者を引き連れていく。
残ったデュースは、エースに対しさっきの発言は失礼だったと諫める。しかしエースは、温厚はトレイはあれくらいでは怒らないと返す。
「いつもやってくれてる仕事を「簡単そう」なんて言われたら、僕ならすごくムカッとくるが」
「あのくらいで怒ってたら、ウチの短気は寮長の面倒なんてみきれないでしょ」
「そーだねー。トレイくんが怒ったところってオレもあんまり見たことないかなぁ〜」
「……ま、だからこそへそ曲げると結構長引くんだけど」
ずっと話を聞いていたケイトは、最後に小さい声で言う。

「信じられない。一体どれだけだらけていたらこんなことになるんだい?」
「これじゃ明日の『なんでもない日』のパーティーに間に合わない!」
「落ち着けリドル。今回は寮生の首をはねずに穏便にパーティーを終えるって決めただろ?」
「うう……」
「最初からなんでも完璧に出来る奴はいないさ」
「1つ1つ丁寧に終わらせていけば充分パーティーに間に合う。な?」
「……そうだね。わかったよ。ありがとうトレイ」
リドルがその場を離れると、トレイは薔薇の塗り残しのチェックに行こうとするが、その前にキッチンの様子を見ることにした。
キッチンにはてんやわんやしている一年生達と、会場設営の途中で訪れていたケイトがいた。トレイとケイトはそこでリドルやリドルの母親の話をする。

「『なんでもない日』が近くてピリピリしてんのか最近のリドルくんってば超ご機嫌ナナメだからね〜あとなんか1つでもミスが見つかったら爆発しちゃいそう」
「まだ爆発してない分、これまでより進歩してるだろ? あいつも頑張ってるよ」
「はいでました。トレイくんの甘やかし〜!」
「その関係ってさあ、ちっちゃい頃からずっとなの? オレ幼馴染とかいないからよくわかんないけどなんつーか、疲れない?」
「いや、昔はあまり怒りっぽいイメージはなかった。今は寮長になった責任感でああなっているのかもな」
昔リドルを遊びに連れ出したのバレた時は、リドルの母親が家に乗り込んできて家族全員に5時間説教したとトレイは笑う。今では笑い話だが、当時は怒られている理由が分からず怖かったと告げる。チェーニャも相談相手にならなかったという。
「自分がとんでもないことをしでかしてしまったんじゃないかってすごく悩んだんだ」
「それに、リドルは俺よりももっと怒られたんだろうなって考えると、罪悪感もすごかった」

ケイトがトレイのことを小さい頃から真面目、苦労性だと言うとトレイはそれを否定。リドルの母親がキレたら手がつけられない人だったからだと話す。
「そう考えると、リドルは甘いもので機嫌を持ち直してくれるだけありがたいよ」
「それなー! トレイくんのタルトを前にするとリドルくんの機嫌アガるのまるわかり」
「褒めてもなにも出てこないぞ。それに、今回俺は力及ばずでケーキ当番から外されたしな」
「あははー…………うーん。こりゃ想像よりヘソ曲げてるな」
「なにか言ったか?」
「なんでもないでーす」

翌日、『なんでもない日』のパーティーがつつがなく始まった。ケーキが見当たらないことについてリドルが言及すると、ケーキ作りを担当した一年生達が恐る恐る差し出した。出来上がったケーキは酷く、強烈で、一年生達はエースとデュースも含めてその責任のなすりつけ合いを始める。
それを見ていたリドルは顔を真っ赤にし、めちゃくちゃなケーキを用意したことについて首をはねそうになるが、すんでのところでトレイに止められる。
「落ち着け、リドル」
「なんだいトレイ、腕を離せ」

「……確かにこのケーキは食べ物とは思えない見た目をしている。到底食欲なんてわかないし、異臭もするしひどい出来だ。笑えるよな」
「……それでも1年がアイデアを出し合って作ったハーツラビュルらしいケーキだ。これはこれで、いいと思わないか?」
「ちっとも思わない!!!!!」
「どうしていつも通りトレイがケーキを作らなかったんだい? キミが普段通りにすればこんなことには……」
「わかった、わかった。そうカッカするなよ。せっかくの『なんでもない日』のパーティーじゃないか。大丈夫。毎回作ってる『お誕生日じゃない日』のためのケーキは、ちゃんと別に用意してある」
「『なんでもない日』はハーツラビュルにとって大切な日。俺が手を抜くわけないだろう?」
「……」
「……そういうことは先にお言いよ。思わず寮生たちの首をはねてしまうところだった」

そうしてトレイがケーキを取り出すと、リドルは「トレイに感謝するんだね」と言い怒りをおさめる。寮生達は安堵しトレイのケーキを絶賛して口々に食べたいと話し出す。しかしトレイは、このケーキじゃ物足りないのではと皆に言う。
「毎度同じじゃ新鮮味が足りないらしいし、こいつは俺とリドルで食うから安心しろ」
「やっぱ一年生ちゃんたちが言ってた「飽きる」ってやつ、怒ってたんだね」

トレイがその後、お菓子作りの大変さについて話す。行き当たりばったりではなく、綿密な計算と臨機応変さが必要だと説く。
「それでやっと“いつも通り”になる。平穏を作るのも楽じゃないってことだな」
「えーっと……確認ですけどそれってお菓子作りの話っすよね? なんか寮長のことを言ってるみた……」
「とにかく、だ。少しは俺の苦労がわかったか?」

反省した様子を見せる一年生達に「素直でよろしい」と言ったものの、彼らがケーキを食べようとしたところをトレイは制止する。食べ物を粗末にすることを許さず、自分たちで作ったケーキを食べきらない限り、トレイの作ったケーキを食べさせることはできないと告げる。
「どーこが「トレイ先輩は大人で優しい」だよ……」
「普段温厚な人ほど、怒ったら怖いってこと♪ 今日一番のお勉強だったね」

  • SSRおめかしバースデー ハッピーバースデー
監督生がインタビューする形式で話を始める。ほしいものを聞かれたら、高額なバニラビーンズがほしいなどと無理な回答をしたのち、冗談だよと返すトレイ。1ヶ月くらい前から皆とも同じようなやり取りをしたと言う。
ケイトには「半年間、『なんでもない日』のケーキを代わりに作る」、デュースには「お菓子の材料に使うハーブを植物園で育てる」、エースには「飛行術で使う箒の手入れ」、リドルには「次のテスト対策ノートがほしい」と願う。
「文句を言ったり、驚いたりしながら最後にはみんな「わかった」と頷いてくれたよ。まさか本気にするとは思わなかった」
「つまり……みんなに言ったことも全部冗談なんですか?」
「当然だろ? あいつらにもすぐに冗談だって伝えたよ」

他にもお菓子作りだけでなくご飯作りもできて、特にハンバーグが得意。寮生にも度々、作った料理を食べさせていることを話す。

好物のスミレの砂糖漬けについて、好きな理由やきっかけを教えてくれる。
「食べられる花があるってことに感激して興味を持ったのがきっかけだったはずだ」
「食べると花畑に寝転んだみたいにスミレの香りが口いっぱいに広がるのが面白くてさ」
「その癖の強さが気に入って無性に食べたくなるときがあるんだ」

最後に苦手な食べ物について。小さい頃にチェーニャとシュークリームを使って、からしのロシアンルーレットをしたからだと語る。
グルーヴィー後は、スミレが沢山乗った形の崩れたケーキを食べるトレイのイラスト。


他キャラのカード

ケイトのカード全般、ジェイド式典、ヴィル実験は二人の関係性についてかなり言及しているため確認推奨。

  • エース R制服 こんなに素直な後輩
次のお茶会でチェリーの乗ったタルトを優先してあげることを条件に、エースはトレイの荷物持ちをする。トレイが材料を買い溜めするのは昔からの癖で、小さい頃からお菓子作りの手伝いをし、弟や妹たちにせがまれて作っていたと言う。
部屋でいつも何をしているかの話になり、トレイは宿題をしたり本を読んだりと答える。エースが真面目だと茶化すと、トレイは学生としては普通のことであり、宿題くらいはちゃんとしないと授業についていけなくなると伝える。
「自力でやるのが大切なんだ。1年生でそれじゃあ、先が思いやられるぞ?」
「えー、じゃあトレイ先輩は1年の頃からちゃんとお勉強してたんスか?」
「1年後には幼馴染のリドルが入学してくるだろうって思ってたし。赤点まみれじゃ、なにを言われるか怖いだろう? 一応人並みにはやってたよ」
「確かに、顔真っ赤にして怒りそう。「トレイ、こんな点数では首をはねてしまうよ!」……とかって」
「ぷっ……それ、ちょっと似てるな」

その後エースがテストのヤマをさりげなく聞き出そうとするが、トレイがその魂胆を指摘。ヤマは張らないが真面目に勉強するなら教えてやる、と勉強会を開くことになる。
「はは。なんにせよ、テスト対策はしっかりしたほうがいい。ヤマが外れて赤点なんて取ったらそれこそリドルがなんて言うか」

  • デュース SSR寮服 大嫌いなんだよ
「フラミンゴとハリネズミがいなくなればパーティーが中止になって……ローズハートが涙目になるとこ見られると思ったのに」
リドルへの嫌がらせで一部の寮生達がパーティー直前にフラミンゴとハリネズミを逃してしまう。エースとデュースの活躍で動物達を回収することができ、デュースが犯人達と対峙をしてもうしないと約束をさせる。パーティーは無事に終わり、リドルは一度もブチキレなかったという。
念のため嫌がらせの件はトレイ達に報告しておくため、エースとデュースはパーティーの後にトレイの部屋を訪れる。しかし二人ともトレイを待っている間に疲れて寝てしまう。
「なにか話があったらしいが……今は寝かせておいてやるか」

  • ケイト R制服 この裏切りもの!
体力育成の授業でグラウンドを走っているトレイとケイト。愚痴るケイトを宥めるトレイだったが「じゃあ、俺は先に行くぞ」と足を早める。
「愚痴ってもノルマは減らないだろ? だから早いところ終わらせたくてな。お先!」
「トレイくんの裏切りもの〜〜〜!!」

残されたケイトはユニーク魔法を使い、分身したそれぞれにマラソンの負担を分けて乗り切ろうとする。しかし飛行術の授業で同じくグラウンドにいたリドルにそのことを見咎められ、咄嗟にごまかそうとする。
「空飛ぶリドルくんは別格だからね。ビジュアルもカワイーから、ちょうちょみたい!」
「観念しろケイト。リドルにごまかしは通用しないぞ」
「げっ、トレイくん……!」
「幸運だったねケイト。破っていたのが寮の規則だったらボクが直々にその首をはねていたところだよ」

ズルをした罰としてもう一度最初から走らされることになったケイトに、トレイは声をかける。
「ほいタオル。おつかれさま。まあ、自業自得だけどな」
「あっ、この裏切りもの! オレたち親友じゃなかったの!?」
「だからだよ。リドルに嘘ついたら、後々もっと大変な目に遭うに決まってるだろ」
「それに俺は副寮長。寮長の一番の味方でもあるしな」

  • ケイト SR式典服 当てっこしない?
「リドルにとっては寮長に就任後初の入学式だからな。気を張っているんだろう」
入学式当日、トレイとケイトはリドルや新入生達を眺めながら寮分けの直前に話をしていた。ケイトの発案で三年生の二人は、誰がハーツラビュルに入るかどうかを予想するゲームを始める。
その後、新入生達をケイトが歓迎会へ先導することになる。卒なく全員をまとめているところ、トレイがその手腕を褒める。ケイトはトレイに人使いが荒いと言う。
「おっと、メインディッシュの挽肉のパイをサーブしないとな。温かい状態で出せるよう、焼き上がり時間を計算していたんだ」
「トレイくん、料理上手というか……リドルくんに尽くしすぎというか……」
「はは……なんとでも言え」

  • ケイト SSR寮服 ハイ、ポーズ☆
『なんでもない日』のパーティーについて、トレイとケイトが二、三年生達に注意事項を言い渡す。事件以来ルールについてやや緩くなったとはいえ、寮の重要な伝統行事には変わりないからとトレイは皆に気を引き締めるように告げる。
役割分担を発表し二、三年生はトレイ班、ケイト班、リドル班に分かれると言う。トレイとケイトはリドル班のメンバーでもある。
「俺、トレイ班は料理だ。特にケーキに関して、寮長は拘りがあるからな。俺がメンバーを選抜した」

会場のセッティングをするケイト班だったが、仕事は他に任せてマジカメばかりするケイトに寮生達は不満を募らせる。そこへ様子を見にきたリドルに寮生達はケイトのことを告げ口する。しかしリドルはたいしてケイトを怒ることなく次の確認に向かった。
「お茶会は様式美が大切だ。キミに任せたんだから、最後まで丁寧におやりよ。さて……と、次はトレイ班の様子を見に行ってくる」
「りょーかい。トレイくんによろしくね⭐︎」
「寮長が……サボり先輩をスルーした……。なんで首をはねないんだ?」
「ちぇっ、あの厳格なリドル寮長もオトモダチは贔屓するってことかよ」

パーティーは無事に終了したが、片付け中に食器の収納手順を記したメモが無くなってしまう。寮生達は、責任者であるケイトが準備中に遊んでいて管理ができていなかったと騒ぎ出す。そんな中でもスマホで自撮りをするケイトに寮生達は呆れ、リドルに詰め寄る。
「ローズハート寮長、これは『ハートの女王の法律』違反じゃ無いんですか!?」
「今すぐダイヤモンド先輩の首をはねるべきです」
「……」

その時エースがケイトのマジカメを辿れば手順が記録されていると気付く。それをもとに寮生達皆で手分けをして無事に片付けを終える。最後にケイトは実践魔法で食器を自ら箱に収めた。エースが、ケイトのピンチを救ったのは自分だとリドルにアピールするも、リドルもトレイもこれはケイトの策だったと告げる。
「ふん。エース、キミはどこまでお調子者なんだい?」
「たぶんケイトは、最初から食器リストを作るつもりでマジかめにアップしてたんだと思うぞ」
「今回のトラブルに乗じて、自分の班以外の人手も利用したのだろうね」
「それだけじゃないぞ。ケイトのフォロワー数を見てみろ」
トレイもリドルも、ケイトのことを理解し、揃って現金な奴だと評価していた。

  • ラギー SR実験着 ホント苦労したんスから!
購買部で洗剤を買いにきたラギーがトレイと遭遇。洗剤は全て売り切れており、困るラギーにトレイは自分のを一回分あげようかと提案。
「ああ。ただ、洗剤を取りに行く前に寄りたいところがあるんだが……」
「それくらいなら別にいいッスよ。あ、ただ日が暮れる前にお願いしますね。洗濯物、明日までに乾かないと困るんで」
「大丈夫だ、そんなに時間はかからない。多分ね」

タダで貰えるならと二つ返事でハーツラビュルについて行ったラギーだったが、庭に案内されて薔薇を赤く塗るように命じられる。
「洗剤が欲しかったら、ラギーも薔薇を塗るのを手伝ってくれ」
「いやいやいや、洗剤はくれるって話だったじゃないッスか。交換条件なんて聞いてないッスよ」
「だって、聞いてこなかったろ?」
「よくも涼しい顔でシレっと! くっそ〜、最初からこれが目的だったのか……! 手伝いでもイヤッスよ、こんな無駄な作業!」
「そうか。じゃあ洗剤も渡せないな、残念だ」
「え〜〜〜!?」
「俺はどっちでもいいけど……さあ、どうする?」

洗剤が売り切れていたのは薔薇の色塗りをするハーツラビュル生が買い漁ったからだと気付くも、ラギーはここまで来たからにはと渋々トレイの言うことを聞く。
「魔法で白い薔薇を赤くすればいいんスね?」
「ああ。ピンクでも緑でも青でもなく、赤で頼む」

  • ジャック SR式典服 スゲーなって
エースに賭け事を持ちかけられてハーツラビュルにやってきたジャック。談話室でリドルに遭遇すると、不自然な挙動で挨拶をする。
エースが、こうして見るとジャックはハーツラビュルに似合わない、夕焼けの草原出身の肉体派が寮には少ない、輝石の国にはやたらとキラキラしたヤツばかりが住んでいる、という趣旨の発言をし、リドルがそれを嗜める。
「さっきから話を聞いていれば、エースは随分を偏った考え方をしているようだね。人を判断するのに必要なのは、生まれや育ちではない。本人の実力だけだ」

トランプでの勝負が始まりジャックは惜しくも敗れてしまうが、エースが式典服の袖を使いイカサマをしていたことが判明。反省の色を見せないエースにジャックは怒りだし、観戦していたリドルもルール違反は許されないと追随する。そしてここでジャックがリドルのことを尊敬していると発言。
「筆記試験は常に1位、魔法の腕もピカイチ。うちの寮長と違って卑怯なマネもしねえ……なにより上を目指すために努力を惜しまないところがそこらのヤツとは全然違う」
「そ、そう……えー……えっと…………ごほん! キミは、なかなか見所のある子のようだね」

「薔薇のトゲの長さを変える魔法の練習しているのを見かけた時から、さすがだなと思っていました」
「見た目こそ地味な魔法だが、棘の長さだけを自在に調整するのは難しい。鍛錬が必要なんだ。習得すればあらゆる剪定作業の際、植物と人間双方が傷つかずにすむ」
「サボテンより茎の細い薔薇は、より調整が難しいはず。だから、スゲーなって」
「そんなに興味があるなら今度教えてあげよう。……ただし、ボクの教えは厳しいけどね」
リドルとジャックは意気投合し、エースは面倒な二人を引き合わせてしまったと嘆いた。

  • ジェイド SR式典服 困りましたね
入学式の数日前、外廊下にいたジェイドはアズールからモストロ・ラウンジの新メニューについてダメ出しを受けていた。アズールが去った後はリドルがやってきて、フロイドが準備の邪魔をしてくるからなんとかするようにとクレームを入れる。
「おやリドルさん、すごい剣幕ですね。なんの御用でしょう? この時期の寮長は忙しい! ……と聞いたばかりなのですが」
「忙しいからこそキミを探してたんだ。フロイドをどうにかしてくれ。あいつが、ハーツラビュルの新入生歓迎会の準備をあれこれと邪魔してくるんだ! このままじゃ当日までに準備が間に合わない」
「金魚ちゃん、どこー?」
「来た……! いいね、オクタヴィネルの副寮長としてフロイドをちゃんと見張っておくように」
「他寮の方にご迷惑をおかけできませんね。承知しました」

リドルが逃げるように去ると、入れ替わりでフロイドが姿を現しジェイドに話しかけた。ジェイドがフロイドを嗜めるも、気分じゃないから仕事もしたくないとフロイドはその場からすぐにいなくなってしまう。ジェイドが一つため息をつくと、どこからかトレイが出てきて声をかけた。
「さっきから休む暇もなく頼られて大変だな」
「トレイさん? いつからそこにいらしたんですか」
「リドルが君に話しかける少し前だよ。話しかけるタイミングを逸してしまって。リドルも困っていたとはいえ、ただでさえ忙しい君の仕事を増やしてしまって悪かったな」
「おや、なぜトレイさんが謝るんです?」
「何故って……副寮長として寮長の怒りをおさめられなかったことへの謝罪、ってとこかな」

寮長の感情のケアも副寮長の仕事なのだとしたら、アズールを怒らせてしまった僕は副寮長失格だと口にするジェイドに、トレイは十分すぎるほどよくやっていると思うと伝える。
「貴方に褒めていただけるなんて、光栄です」
「君にそう思われる心当たりがないんだが……ゆっくり話したこともないよな?」
「先ほども、リドルさんがフロイドの兄弟である僕の元にいらっしゃると予想して先回りしたのでしょう? 素晴らしい機転ではありませんか。さすがハーツラビュルの副寮長です」
「はは、さすがの観察眼だな」

たまたまだと謙遜するジェイドに対し、気の使い過ぎは良くないと助言するトレイ。
「いつも言いたいことを飲み込んでいたらストレスがたまるだろう?」
「それは同じ副寮長としての助言ですか?」
「まあ、そんなところかな」
トレイはさらに、嫌なことははっきり断る、言いたいことがあるなら我慢せず伝える、副寮長は寮長の部下じゃない、だからやりたいようにやればいいと続ける。ジェイドは頷いて忠告に礼を述べる。

「全く、なんなんだ今年は。変な使い魔が暴れて散々な入学式だった」
「まあまあ。リドルのお陰で無事に騒ぎも収まったし、みんなお前に感謝してるよ」
入学式後、トレイとリドルが二人並んで寮に向かっていると、廊下の先にはオクタヴィネルの3人がいた。追いつかないよう距離を保ちながら会話を聞くトレイとリドル。フロイドの過激な発言により、ジェイドが「困りましたね」と返したところで、トレイはジェイドのことを振り回されて大変だなと評する。
「あんなに真面目だと気苦労が絶えないだろう」
「……今、なんと言ったんだい」
「ジェイドが苦労してそうだって話。リドルもそう思うだろ?」
「トレイ……キミ、正気かい? いったいどこをどう見たらそんな感想になるんだ」
「どこって、見たそのまま……」
「本気で言っているのなら早く眼鏡を買い換えた方がいい」

見ていてごらん、とリドルが言った直後、ジェイドはフロイドの発言と同等以上の過激な提案をし、アズールと一緒になって悪どい話を自然とおこなっていく。リドルが彼は率先して悪巧みをしていると告げると、トレイはその印象を改める。
「一見、ジェイドはアズールとフロイドに従ってるように見えるかもしれないがそれは大きな間違いだ。ときには彼らさえうまく利用して自分も楽しんでいるのさ」
「……どうやら俺はひどい勘違いをしてたみたいだな。ジェイドは謙虚で、真面目で、大人しくて苦労性だと思ったんだが……」
「とんだ節穴だ。早々にメガネを買い換えるべきだね、トレイ」

  • フロイド SSR寮服 オレになにくれんの?
ミステリーショップでの取引のために、意図せずわらしべ長者をしていくフロイド。
最初に購入したペパーミントキャンディを眠気覚ましとしてシルバーにあげると、代わりに青いインクを手に入れる。持て余しかけたインクだったが、正門前で偶然遭遇したリドルがちょうど青いインクを買いにいくところだった。フロイドがインクと引き換えにノートを奪いリドルと押し問答をしているところに、真顔のトレイが突然現れる。
「おい! なんでボクのノートを取るんだ」
「だってぇ、金魚ちゃん今他になんも持ってないじゃん。なんかもらわないと割りに合わねーし」
「インクは自分で買いに行くって言ってるだろう! ノートを返せ!」
「リドル、こんなところにいたのか。早くしないと会議に遅れるぞ」
「トレイ、悪いが今は取り込み中で……っ!」
「じゃあね〜」

  • カリム R制服 仲良くやろうぜ
宴の買い出しに購買部へ来ていたカリムと、寮長としての心得や副寮長について話をするリドル。
「副寮長がスカラビアを回しているも同然じゃないか。キミはそれでいいの?」
「助け合いは大事だろ?」

カリムがリドルを今夜の宴に招待する。急な誘いに最初は渋っていたリドルも、魔法の絨毯につられて承諾する。手土産にトレイのパイを持ってくると伝えるが、カリムはジャミル以外が作った食事には手を付けられないと話す。
「せっかくだからお邪魔させてもらうよ。飛行術の参考にもなりそうだし」
「おっしゃ決まりな!」
「じゃあ今夜、手土産を持って伺うから。そうだ、パイがいいね。トレイに頼んで焼いてもらおう。お茶会を大事にする我がハーツラビュルの良さも知ってもらいたいし——」

  • ジャミル SSR寮服 し、心臓が…………
カリムが突然企画した宴を成功させるためにジャミルは奔走していた。このままでは料理の準備が間に合わないからとトレイに協力を仰ぐ。
「(そこで助っ人を呼ぶことにした。料理と言えばこの人……)」
「トレイ先輩。今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしく。一生懸命頑張るよ。だって……お返しに、ハーツラビュルの薔薇の木を全部剪定してくれるんだもんな?」
「……はい。宴さえ、無事に乗り切れたら」
「(作業量的にはこちらのほうが損してる。涼しい顔して、足元見やがって……)」

料理を終えたら、見た目が少し寂しいとアドバイスするトレイ。ジャムにするために摘んでいたと言う薔薇の花びらを散らして華やかさを足す。
「ハーツラビュルもお菓子の見た目にうるさい奴が多いから」
「料理で一番大事なのはもちろん“味“だ。だから「見た目は関係ない!」って言いたいところだけど……せっかくおいしくできたんだ。最初から最後まで楽しんでもらいたいよな」

  • ヴィル SR実験着 どんな体重計より正確
「そうだ。ヴィルもルークも甘いものは嫌いじゃないよな? 実はケーキが余っててさ。リドルのおやつに6号1ホールは作り過ぎた」
実験室から出てきたヴィルが、お菓子のお裾分けをしている最中のトレイと遭遇する。ちなみに6号ホールケーキは直径18cm・6〜8人分とされる。

直前にルークから太ったことを指摘されていたヴィルはそれを断るが、トレイはハーブティーでも飲みに来ないかと彼をハーツラビュルに誘う。キッチンに着くと、ルークと何かあったのか、と聞くトレイ。二人でルークのデリカシーのなさや突拍子のなさについて話をしていると、ヴィルがトレイを褒め始める。
「リドルもアンタがハーツラビュルにいてラッキーだったわね」
「え?」
「寮長会議でたまに話題に出るわよ。優秀な副寮長だってね」
「いや、それは……初耳だな。正直ちょっとびっくりしてる。俺はただ首をはねられたくないだけさ。そこまで褒められるようなことはしてないよ」
「謙遜もほどほどにね。賞賛は素直に受けておくものよ。物の本質が見えない輩は、アンタが謙遜で言った言葉を鵜呑みにしてしまうことがある」
「ま。そうやって印象操作したいなら別だけど……基本的には損するだけ」
「手厳しいな。でも、他人から常に評価され続ける仕事をしているヴィルの言う通りなんだろうな。これからはもう少し改めることにするよ」

素直に喜ぶ方がストレスを溜めなくていいでしょ、と言うヴィルに、トレイは軽く反論する。
「トレイは普段からワガママなお坊ちゃんのために走り回ってるんだから」
「別にリドルのためにストレスを溜めたりはしてないさ」
「まあいいわ。そういうことにしておいてあげる」
「本当だって」
そしてストレスを溜めない秘訣は甘いものを我慢しないことだと続けると、ヴィルは機嫌を直したように笑いケーキを食べることを承諾する。
「ん、美味しい。トレイ、また腕を上げたんじゃない?」
「リドルに首をはねられたらアタシに言いなさい。うちの寮で専属のパティシエをやらせてあげる」
「そうならないように頑張るよ。ポムフィオーレでお菓子を作るのはカロリー計算が大変そうだ」


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イベントストーリー(編集中)

各エピソードと限定カードのパーソナルストーリーの中で、二人に関するものを抜粋。
二人のうちいずれかが限定カードになっているイベント以外でも、トレイとリドルが絡むシーンはよくあるため注意。

ハッピービーンズデー

開催2020年4月28日(復刻2021年4月20日)

  • 【EP-2】己の肉体のみで戦い抜け!
運動場でバルガスがハッピービーンズデーについてルール説明をする。寮ごとで集まっているためかリドルとトレイが並んで登場。魔法が使用不可なことについて文句を言うエースに対し二人が捕捉する。
「以前は使用可能だったらしいけどね」
「試合が白熱した結果シャレにならない怪我人が出たことがあって、それ以来魔法は禁止されてるらしい」

  • 【EP-5】力になりましょうか?
監督生とケイトは、同じ農民チームのジェイドにピンチなところを助けられて共同戦線をはることに。この時のケイトとジェイドの会話で初めて、寮長と副寮長は別陣営であるとこが判明する。
「ところでジェイドくん、いつも一緒のアズールくんと双子のフロイドくんは?」
「ハッピービーンズデーは寮長と副寮長は必ず別陣営に分けられる決まりなんです。戦力の偏りを避けるためでしょうね」
「あ、そういえばウチのトレイくんもそんなこと言ってたな。じゃあアズールくんは怪物チームってことね」

  • 【EP-10】ここからが本番
メインストリートに来た監督生、グリム、ケイト。終盤に入り、怪物チームに会わなくなったなどと話していると、トレイとルークがどこからともなく登場。この時、トレイは非常に悪どい表情をしている。
「へへん! 豆をたっぷり手に入れたオレ様たちにもう怖いものなんかねぇんだゾ」
「とか言ってフラグ立てるのマジやめて〜、グリちゃん!」
「——おっと、悪い。フラグの回収が早すぎたか?」

この後のやり取りで、トレイがルークからの呼び名を恥ずかしがる。薔薇の騎士というあだ名はトレイ実験着を除くとここが初出であるため、このシーンで知ったユーザーが多かったと推測される。
「ゲッ! トレイくんにルークくん! 副寮長が2人も……!?」
「残念だが、キミたちの命運はここまでだね。愛の狩人たるこの私と……薔薇の騎士(シュヴァリエ)トレイくんの爪の露となっておくれ」
「……前から言ってるんだが、その薔薇の騎士っていうのやめてくれないか?」
「どうしてだい? 薔薇の君の腹心なのだから、ピッタリじゃないか」
「いや、単にものすごく恥ずかしいっていうか……ゴホン。とりあえずこの話は後でにしよう」

  • 【EP-11】性格悪いぞっ!
「グリムと監督生を守りながらじゃ、そう長くは持たないぞ」
「そういう揺さぶりかけんのやめてよ、トレイくん。性格悪いぞっ!」
トレイとルークが監督生一行を追い詰めていたその時、ジェイドによる遠距離射撃でトレイは脱落する。
「あいてっ! …………っと。俺は豆に当たっちまったみたいだな。ルークだけでも逃げたほうがいい」
「なんてことだ!」
「薔薇の騎士〜〜〜〜〜〜〜〜!!!(大文字)」
「いや、だからそれ、本当にやめてくれないか……?」
「キミの気高い犠牲……絶対に無駄にはしないよ。アデュゥ……」

ジェイドが登場し記念に写真を撮ろうと言うケイト。トレイも「釣果写真の魚か?」と言いながらも促されるままに写り込む。そして撮影が終わるとトレイはあっさりとその場から離れていく。
「じゃ、俺は脱落したからこれで。残り時間は少ないぞ。竪琴奪還、頑張れよ」

  • アズール SSRビーンズ・カモ 特別に教えて差し上げます
リドルが、エースとセベクに追い詰められていたデュースを助ける。そこへアズールが登場しリドルに向かって捕獲網を投げつけるも、今度はデュースがそれを庇いギリギリのところで難を逃れる。
「くっ、僕はもう豆がない。寮長、ここはいったん逃げましょう……!」
「動くなっ! 不用意に背中を見せるんじゃない! 網以外にもなにか捕縛アイテムを隠し持っている可能性がある」
「ふふ、さすがはハーツラビュル寮長。窮地の中でも冷静な観察力です」

開始まもないのにも関わらずフル装備のアズールに対し、リドルは何かルール違反をしているのではと懐疑の目を向ける。説明を求めると、アズールは高笑いをして「リドルさんには特別に教えて差し上げます」と、一年前から入念な準備をしてきたことを暴露する。一番重要なアイテムであるフィールドスキャナーを確実に手に入れられるようにアズールは根回しをしていた。

しかしイベント一週間前の寮長会議にて、バルガスが突然フィールドスキャナーの使用を廃止すると宣言する。寮長達は特に反発もせず、アズールが内心一人で焦っていると、唯一リドルが異を唱える。体格に恵まれない生徒が余計に不利になり、本来の目的である体力育成の達成を阻むという意見に、バルガスも納得し廃止を撤回した。
「本来なら作戦をベラベラ話すなんて愚かな真似はしないんですが……リドルさんにはお礼を言いたいと思っていたのでお教えした次第です」
「ボクは……ボクはただ、全員平等にハッピービーンズデーに挑めるようにしたかっただけなのに……」

「(この距離でもう一度捕獲網を投げられたらひとたまりもない。万事休すか……!)」
「(カシラを失うわけにはいかない。僕が身代わりになってでも……!)」
絶体絶命の状況に陥ったリドルとデュースだったが、アズールは笑って網を取り下げた。借りを返すために今回は見逃すという。
「僕はね、借りを作らない主義なんです。僕がスキャナーを手に入れられたのはリドルさんのおかげ。……その借りを返すために、今回は見逃しましょう」
「……ふん。後悔することになるよ」
アズールは二人を見送ると、すぐにジャックに後を追わせて高笑いをした。


ハッピービーンズデー2021

開催2021年5月10日

  • 【EP-2】ナイスな心がけ!

  • 【EP-12】期待はするなよ

  • 【EP-15】正々堂々戦いましょう

  • 【EP-16】本気の鬼ごっこ

  • 【EP-17】ワクワクするね!

  • 【EP-18】片っ端から締めちゃうよ?

  • 【EP-19】欲しくなってきちゃった

  • 【EP-20】“ワザあり“

  • 【EP-21】理想の立ち回り

  • 【EP-22】本気で競える機会

  • 【EP-23】鍛え方が違うんだよ

  • 【EP-30】泳がされていたのか

  • 【EP-31】手はず通り

  • 【EP-33】普通に嫌ですけど……

  • ルーク SRビーンズ・カモ みんなで楽しみたいからだよ


フェアリーガラ

開催2020年6月10日

  • 【EP-2】フェアリーガラ
学園の気候を管理していた魔法石が奪われてしまい、急遽寮長会議が開かれることに。犯人である妖精たちを怒らせたり、開催予定のフェアリーガラを中止に追い込んでしまうとツイステッドワンダーランドは永遠に冬に閉ざされるという。その過激さをリドルとマレウスが指摘し、イデアがツッコミを入れる。
「怒らせると手がつけられないなんてとんでもない連中だね」
「妖精は意外に頑固でささいなことでへそを曲げる者も多い。僕のように温厚な妖精は珍しいからな」
「ウワァ、2人のジョークめちゃ強烈っすわ」

クロウリーが大袈裟に嘆いている横で寮長たちは白けた様子を見せる。みんなで取り戻しましょうと言うクロウリーに、リドルを含めそれぞれが反論する。
「授業ができないのは非常に困ります。しかし、それは生徒が解決すべき問題なのでしょうか?」
しかしこのままでは進級できないとクロウリーに留年を仄めかされてしまい対応することに。

  • 【EP-4】テーマは“エキゾチック“
フェアリーガラに潜入する作戦が立てられる。人選はファッションショーのテーマや洗練された身のこなしが必要だということからレオナとカリムに決まり、他の寮長たちはそそくさとその場を後にする。
以降リドルやトレイの出番はなく、またハーツラビュルの天候がどうなっているかなどは言及されていない。


ゴースト・マリッジ

開催2020年7月7日(復刻2021年6月24日)
リドルSR実装

  • 【EP-1】結婚してください
「どうか……ボクをあなたの結婚相手に選んでもらえませんか」

  • 【EP-4】ゴーストとの結婚
学園内を占拠し始めたゴーストに追われ、生徒達が運動場に避難してくる。リドルはアズールと一緒にカリムに勉強を教えていた。
「あと少しでカリムが問題を理解できるところだったのに……!」

その後イデアがゴーストの花嫁に見初められたとオルトが告げる。理想の王子様と評されるイデアにその場にいる全員が爆笑していると、クロウリーが慌ててこのままではイデアの命が危ないと説明する。

  • 【EP-7】花婿に望む条件
「ゴーストに追われて困ってたんだ。みんなここに避難してたんだな」
協調性のない生徒達をオルトとクロウリーがなんとか説得し、イデアを救出する『オペレーション・プロポーズ』が始動する。求婚者を装い、幽霊を強制的に成仏させる指輪をお姫様に嵌めるという作戦で、トレイを含むそのメンバーに内容が伝えられる。
「このメンバーで、花嫁ゴーストに求婚してもらいます」
「ちょっと待ってください」
間髪入れずにリドルが遮る。自分も行くと続けるも、身長180cm以上の条件を満たしていないため断られてしまう。
「副寮長のトレイを作戦に挑ませて寮長のボクが見ているだけだなんて、職務放棄だ。学園長、ボクも行きます!」
「ローズハート君はダメです」

結婚相手を身長で選ぶことの馬鹿馬鹿しさや、からかってきたフロイドに対して怒りをあらわにするリドルに、トレイがフォローを入れる。
「まあまあリドル。身長なんて個性の1つだよ」
「そんなことはボクもわかっているよ」
「……あれっ? 金魚ちゃんどこ? 消えちゃった?」
「は? なんなんだい、フロイ……」
「……あ、いたいた。ちっちゃくて見えなかったぁ」
「ウギイイィィィィィ!!!!」
「リ、リドル! 落ち着け!」

  • 【EP-9】姫様への謁見
レオナとヴィルが早速挑戦するも玉砕し平手打ちされて床に転がる。お姫様の理想の王子様イメージに苦笑いをしながら、トレイは二人を気遣って声をかけている。
「すごく偏った王子様像だな……レオナ、ヴィル。大丈夫か?」
「う……う……」
「2人とも固まってどうした。平手打ちされたのがそんなにショックだったのか?」
「動けない!!!」
「ええっ!?」

  • 【EP-10】乙女心がわからない偽者
平手打ちを喰らうと動けなくなることが判明する。ジャック、セベクも挑戦するが失敗し、トレイの番がやってくる。
「次、メガネが似合うあなた」
「俺の名前はトレイ・クローバーだ。よろしく、お姫様」
「……だめよ。私たち、もう会うべきじゃない。さようなら!」
「えっ? 突然ゴーストが飛んで行ってしまった」

戸惑うトレイが「これは……追いかけるのが正解か?」と言うとフロイドが「そーなんじゃね?」と応える。
「だよな。ええっと……待ってくれ!」
「ああ、もう会えないと言ったのに! お願い、私を惑わせないでっ」
「よしっ、追いかけて正解だったみたいだ。しかし次はどうすれば……」
するとジェイドがここで歌を歌うように促す。トレイは、歌は得意じゃないと言いながらも歌い出す。

「ええっと……君の……君の〜♪」
「君の……ベ、ベールは…………」
「漂白したての布巾みたいで……目も、その、ブドウのようで……」
「み……みずみずしいね〜〜〜♪」

全然ロマンチックじゃないからと当然却下される。ビンタをされた瞬間、トレイは困ったように笑いながら「やっぱりだめかーーー」と告げる。
「俺は普通の高校生だぞ? 突然すぎて身近な言葉しか出てこないよ!」

  • 【EP-11】難易度が高くないか?
全員が失敗すると、トレイが改めて難易度が高かったと言い、周りのメンバーも押し黙った。
「そもそもの話なんだが……男だらけの全寮制寄宿学校に通う俺たちがお姫様にプロポーズするって……とてつもなく、難易度が高くないか?」

一方、監視画面で見ていたリドルたち。エースとデュースはトレイの歌について言及。
「アハハハッ! トレイ先輩の歌ヤバすぎねぇ〜!? 庶民派にもほどがあんでしょ!」
「こら! やめろエース。クローバー先輩に失礼だ……ぶふっ」

  • 【EP-14】私たちがいるよ!
ケイトやリリアたち第二陣も玉砕し、他に花婿候補も見つけられず、次はルークとエペルが挑戦することに。そしてリドルも立候補する。
「ボクも行きましょう」
「ええっ、なんで!? まさかトレイ先輩たちを助けるために?」
「当然それもある。ハーツラビュル寮生の失態は寮長であるボクの責任だ」

さらにハートの女王の法律を守るために、今日中にケイトに紅茶を淹れてもらわなければならないという。エースは相変わらずルールの鬼だと言いつつも、前よりはマシになったと付け加える。
そして自分には関係ないとも続けるエースを、リドルはエペルを引き合いに出して挑発し、参加するように焚き付ける。
「いいだろう。なら、キミは寮に戻ってハリネズミの世話でもしていると言い。ボクはエペルがいてくれれば十分だ」
「はあ〜〜!? エペルも、寮長も、オレが行ったら出る幕なんかないっつーの!」
「ふふふ。ムシュー・ハートはアマノジャクなところが可愛いね」
「ふっ。ハーツラビュルの寮生たるもの、トランプ兵のように一致団結せねばなりません」

  • 【EP-17】詩を捧げよう!
「ボクは、誠実さを誓いましょう! どんなときも愛する人を疑わず傷付けないと約束する。伴侶のためなら、この身の限りなんでもします」
正装をして、それぞれが順番に門番へとプロポーズの言葉を披露する。堂々としていたリドルも周りに褒められると照れた様子を見せる。

しかし最終的に身長が低いことを指摘されるとリドルは激昂し、正面突破することとなる。
「一般的に男性の身長が伸びるのは18歳までだと言われている! ボクにはまだ、1年も余地がある!」
「寮長、それ絶対調べたでしょ……。ずっと気にしてたんすか?」
「気にしてない! ボクはただ、外見で人を判断するヤツが許せないんだ!」

「す、すまない。時間がない焦りと怒りで、つい……!」
「今までの求婚者の中で、寮長が一番ダメダメじゃん!」
「くっ……ボクとしたことが……」
「いいんだよ、薔薇の君。ハリネズミのように全身で怒りを表現する姿。実にボーテ」

  • 【EP-18】後でまた会おう
学園内に入り、ゴーストの襲撃は激しくなっていく。リドルは彼らを一人で引き受けると、エースたちを先にお姫様の元へと向かわせる。
「こうなってしまったのも、元はといえばぼくのせいだ。責任はとる」
「心配しなくていい。このボクを、誰だとお思いだい?」
「……そーそー。ウチの寮長なら大丈夫に決まってるっつーの」
「それでいい。……後でまた会おう」

  • 【EP-19】先に行っててくれるかな?
結婚式場ではお姫様とイデアが結ばれようとしており、姫の騎士であるチャビーが複雑そうな様子で祝福していた。その時、別のゴーストから何者かが強行突破し乱入しているとの報告がなされる。聞いていたトレイとヴィルがそれに反応する。
「小柄な赤毛の男。顔にハートマークのある男。可愛い顔の男。そしておかっぱ頭の男です!」
「リドルと、エースと……」
「エペルにルークね」
一番先にキレたのはリドルだと言って賭けを持ちかけるケイトに、フロイドやジェイドが悪ノリをし、イデア以外の全員が楽しそうに笑う。

  • 【EP-21】ちょっと待ったーーーー!
ふざけてキスコールをする一部の生徒を横目に、ヴィルとトレイが焦った様子を見せる。
「……そろそろ本格的にまずいんじゃない?」
「だが、俺たちにはどうすることも……」
直後に、エースが一人で会場に乗り込んでくる。

  • 【EP-22】結婚相手っていうのは
姫の側近であるチャビー、じいや、ばあやが立ち塞がる。姫を幼い頃から見守ってきたことや、突如隣国から攻められて命を奪われてしまったこと。気丈に振る舞う可哀想な姫の笑顔を守るため、今度こそ夢を叶えてやりたいことなどを語る。
しかしエースは彼らを一刀両断する。
「どんな事情があったとしても人に迷惑かけていい理由にはなんねえよな。なにもかも理想通りな相手なんていねーよ。ちょっと考えりゃわかるだろ」
「ひ、姫様になんてこと言うんじゃ!」
「姫様、耳を傾ける必要はありませんぞ!」
「アンタらがそうやって変に希望を持たせるから、ソイツは存在しない相手を探すはめになるんだよ!」
「どっかで見たような気がする展開だけどさあ……」

既視感を覚えるやりとりに、トレイやケイトも反応を示す。言外に一章の流れをトレースしていることをうかがわせる。
「可哀想だからって、姫を腫れ物みてーに扱って、そんなん、思いやりでもなんでもねーわ! 結局は、周りの奴らが本人に向き合うのを避けて楽してるだけじゃねーか!」
「耳が痛いな……」
「あははー……」

  • 【EP-23】世界中を敵に回しても
「エースの言う通りだ」
「リドル寮長!!」
エースが啖呵を切った直後、分断されていたリドルたちが会場に姿を現す。
戸惑う姫に、チャビーは尚も「あなたはなにも悪くない」と庇い続ける。そして世界中を敵に回しても姫を幸せにしたいという未練を爆発させる。力が膨れ上がり巨大化して、エースたちに戦いを挑む。

  • 【EP-24】私の本当の王子様は……
エースたちが勝利すると姫はチャビーに駆け寄って、本当の王子様はあなただと告げる。消えかけていたチャビーも姫のキスによって姿を取り戻す。真実の愛は身近なところにあった、というエンディングである。

床に転がされていた生徒は動けるようになり、大活躍だったと褒めるトレイに、エースが歌のことを揶揄う。
「なにせトレイ先輩のこっぴどい“歌”の失敗をオレが挽回したようなもんすから!」
「頼む、その話は忘れてくれ……」

リドルは一刻も早く寮に戻らないと、とケイトに詰め寄る。不思議そうなケイトも理由を聞くと納得し、そのまま一緒に寮へ帰る。
「それでずっと時間気にしてたんだ。リドルくんほんと、ぶれなさすぎ! んじゃ頑張ってくれたリドルくんのために秒で寮に戻らないと♪」
この後、残ったメンバーとゴーストたちのやりとりが続くが、トレイの立ち絵や台詞は最後まで出てこない。リドルとケイトと一緒に戻ったかどうかは不明。

  • リドル SRなりきり花婿 無様は晒せませんね
花嫁ゴースト騒ぎで薔薇の剪定が全然終わっていないことに怒りを見せるリドル。タキシードを着ているので、プロポーズの準備のために一度解散した場面だと分かる。
「ただでさえ、寮長の仕事で忙しいのにどうしてボクが、薔薇の剪定まで……!」
「あっけなくゴーストに捕らえられるなんて、トレイもケイトも、戻ったら首をはねてやる!」

そこへマレウスがやってきて、臣下の救出に行けないことと、代わりに赴くリドルに対しての礼を言う。薔薇の王国に古くから伝わる『ノブレス・オブリージュ』の精神に基づいているだけだとリドルは説明する。長男とはいえ一般家庭出身だとも告げる。
しかしマレウスが、王としての素養が備わっているとリドルを見直すような発言をする。勲章の代わりにと、リドルの胸元に一輪の薔薇を飾る。
「お前がこの薔薇の国の王であるのなら。この薔薇のように……強く、気高くあれ」
「……本物の王子様にそう言われてしまっては無様は晒せませんね。この薔薇に誓って、必ずや囚われた生徒たちを全員救い出す使命を全うしましょう」
「あなたはお茶でも飲みながら、くつろいでいてください」

学園の廊下で300体以上のゴーストと戦闘を続けていたリドル。ピンチの最中、胸元の薔薇の花が散ったことでその約束を思い出し、己を鼓舞する。
「このボクこそが__ハーツラビュルの、王だからだ!!!」


星に願いを

開催2020年8月28日
トレイR実装

  • 【EP-2】変な行事なんだゾ
星送りというイベントの説明と、スターゲイザー選任のため全校生徒が講堂に集められる。それぞれ学年毎で並んでいる様子がうかがえるが、何故かトレイとリドルは一緒にいて合間に話をしている。
「……例年どおり、聞こえてくるのは否定的な声ばかりだな」
「フン。たとえ“スターゲイザー”に選ばれたとしても役割を完璧にこなせばいいだけだろう? わざわざ騒ぐ気持ちがボクには理解できないね」
「……だな」

  • 【EP-3】今年のスターゲイザー
クロウリーの占星術により、まず一人目としてトレイがスターゲイザーに選ばれる。一瞬嫌そうな顔を見せたトレイも、リドルにちゃんとするように言われると穏やかな顔で頷く。
「! まいったな……まさか俺が選ばれるとは」
「おめでとう、トレイ。ハーツラビュル寮生として恥ずかしくないよう、しっかりと役目を果たすように」
「……はい、寮長。選ばれたからには、頑張らないとな」

  • 【EP-4】願いが込められた証拠
同じくスターゲイザーに選ばれたデュースに、グリムと監督生が願いを込めた星を手渡す。やってきたトレイに、デュースは意気込みを見せる。
「おっ。さっそく“願い星”を回収したのか」
「はい! この調子で他の“願い星”もすぐに集めてみせますよ」
「お、おお……ずいぶんやる気いっぱいだな」
そのまま勢いよく講堂出ていくデュースを心配し、後を追うトレイ。新入生で、事情を知らずに願い星の回収を始めさせるのは危ないと言う。

  • 【EP-5】どんな手段でも
案の定デュースはサバナクロー生と揉めていた。トレイが仲裁に入ったことにより事なきを得る。
「“願い星”集めの注意点を伝え忘れたからな。今の生徒の態度で気が付いたと思うが」
「協力する気は、まったくないようでした……」
「残念ながら多くの生徒が、あんな感じだ」

そこへクロウリーがやってきて、協調生のない学園の生徒達について嘆く。場合によっては魔法を使用してでも願い星を集めるように告げる。
「魔法を使った私闘は禁止では……?」
「私闘ではありません。“星送り“は学園の大切な行事。協力させるのは学校教育の一環です!」
「例年以上に大変になりそうだな……」
スターゲイザー専用の衣装がトレイとデュースに支給される。

  • 【EP-7 バッドエンドまっしぐら】
星送りの儀式でトレイとデュースは舞を担当する。一度試しに踊ってみるが二人の息は揃わず、デュースの舞は酷い有様であった。落ち込むデュースに、トレイが慰めの声をかける。
「気にするな。俺は小さい頃に経験があるってだけだ。実家が自営業だと、なにかと地域の行事に頭数合わせに駆り出されることが多いから」
「こういうの……特に男の子は恥ずかしがってあまりやりたがらないだろ?」

太鼓を担当する予定のイデアはタブレット越しに見ていたが、とうとう儀式に参加をしたくないと言い出す。所々煽りを入れながらも、その理由を捲し立てるイデアに対し、トレイが独り言をいう。
「……はぁ。イグニハイドの寮長ともあろう者が……。まるで子どもの駄々だな」

こうなったらオルトでも説得が難しいという話になる。イデアの気難しさについて、トレイがリドルから聞いた話を付け加える。
「今年、入学式の準備をしていた頃……一向に寮長会議に出てこないイデアをわざわざイグニハイド寮まで迎えに行ったのに、てこでも自室から出て来なかった」
「……と、リドルが怒り狂ってたことがある」

トレイはクロウリーに、いったんイデアの要求を受け入れるよう小声で提案する。
「学園長、ひとまずイデアの提案を飲んでリモートで参加してもらいましょう」
「え? 本番はどうするつもりですか?」
「デュースの舞を仕上げてから本番前に、改めてイデアの説得をするんです。無理強いすれば、“スターゲイザー”の役目自体を放棄しかねませんからね」

  • 【EP-8】絶対に負けられません!
舞の練習中にデュースとイデアが言い争う。話の流れで、デュースが舞を完璧にし、イデアの分の願い星集めのノルマを代わりに達成すれば、本番で太鼓を叩いてくれないかと交渉を持ちかける。イデアが自分には一つも得がないというと、トレイが追撃する。
「でも……逆に言えば、お前に損もないよな。むしろデュースが目標を達成するのが絶対に不可能だと思っているなら話にのったほうが得だ。お前は部屋でゲームをしているだけで勝手にデュースが願い星を集めてくれるんだから」
「それとも、シュラウド先輩は僕が目標を達成できると信じてくれるんですか?」
「はぁ〜〜? ハーツラビュル、マジなんなの……少年漫画の主人公にでもなったつもりか? マジでウザすぎ……やっぱり他寮とは相容れない……」

  • 【EP-9】草も生えない冗談
デュースが条件をクリアし、渋々でもイデアの了承を得ることに成功する。しかしそこへクロウリーがやってきて、当日は雷雨の天気予報が出ていると告げる。儀式は中止にせざるを得ないが、デュースは諦めず練習を続けたいと言う。
「クローバー先輩とシュラウド先輩も一緒に頑張りましょう!」
「うーん……やみくもに努力するのは合理的じゃないと思うんだが……」
「拙者もトレイ氏に賛成! まさに大人の意見!」

トレイが一度は難色を見せるも、デュースの熱い説得によりこれからも練習に付き合うことを了承する。ここでリドルのことも引き合いに出している。
「ふむ……まあ、デュースの言うことも一理あるな。もし当日晴れたら、練習不足の舞を披露することになる」
「そうなれば、俺たちは揃って寮長に首をはねられてしまうかもしれない」
イデアは尚も嫌がるが、トレイの一言で抵抗を諦める。
「というかイデア。お前はそもそもデュースとの勝負に負けたんだろ。拒否権なんかないんじゃないか?」

  • 【EP-10】僕の願いは……
願い星を大樹に飾るトレイ達。途中、自分たちの分がまだであることに気付き、それぞれが願い事を唱える。
「それじゃあ、次は俺の番だな。デュースの立派な願いの後だとちょっと言いづらいんだが。俺の願いは……」
「『最新のフードプロセッサーが手に入りますように』」

グリムが、叶ったら美味い菓子が食えると喜んでいると、トレイの手作り菓子はハーツラビュル寮生の特権だとデュースが釘をさす。
「こらこら、そこ。くだらないことで喧嘩するなよ」

  • 【EP-12】この星に誓って
中止になりかけた儀式だったが、オルトが願い星を宇宙に届けたことにより、雨雲が散らされて晴れ渡る。さらには願い星が流星群となり地上に降り注ぐ。
見ていたリドルは笑みを浮かべながら言う。
「“願い星”を大樹ではなく宇宙に飾り付けるなんて……ルール違反だよ」
他にも生徒達が感想を言う中、ヴィルはスターゲイザーのメンバーのことを「芋っぽい3人」と評している。

デュースの元には母親から連絡があり、やりとりの末に彼は涙ぐむ。
「おふくろさんから電話か?」
「あっ、ク、クローバー先輩! ち、違うんです、この涙は……」
「はは、さては流星にみとれて、まばたきするのを忘れてたんだろ?」
「本当に……まばたきするのが惜しいくらいだ。最高の“星送り“になったな」
「…………ハイッ!!」
デュースの夢を応援してるとトレイは告げる。

  • 【EP-13】叶うといいな
星送りから数日後。オルトが大気圏を突破する時のエネルギーにより、運動場の芝生が痛んでしまったため、手入れをさせられるデュースとトレイと監督生達。文句を言うグリムに、トレイも同調する。
「まあ、俺だって同じような気持ちさ。“スターゲイザー”の役目をどれだけ頑張っても願いごとが叶うわけでもないしな」

  • 【EP-0】リドルの願いごと
イベントの序盤、スターゲイザーの面々はそれぞれ願い星を回収しにいくキャラを割り当てられる。トレイは最も担当人数が多く、一番最初に解放されるキャラはリドルである。
「ボクの願いは……『次の定期テストの総合成績でハーツラビュルの平均点が他寮を圧倒しますように』」
その願いを聞いたトレイが、前回はオクタヴィネルやスカラビアに届かなかったことに言及する。更に「ハーツラビュル」のではなく自分自身の成績について願わなくていいかと尋ねるがリドルはそれを一蹴する。
「願掛けなんかしなくても、一番以外はありえない」
「愚問だったな。失礼しました、寮長」
「わかればよろしい」
リドルは続けて、勉強会を開く現実的なプランがあると話す。それは「特製の小テストで満点をとるまで寮から一歩も出られない」という内容で、意気込むリドルに小声で返すトレイであった。
「次こと絶対に、ボクのハーツラビュルを1位にしてみせる!」
「そ、そうか」
「寮生たちのためにもリドルの願いが叶えばいいが……」

  • 【EP-0】ルークの願いごと
『あらゆる美をこの目で見ることができるように』と願うルークに、ポムフィオーレにいながらまだ足りないのかとトレイが口を滑らす。その後も美への追求について独特の演説を続けるルークに対し、トレイが苦笑をしながらも理解を示した。
「さすがは同じ部活で青春を共にしただけはある。薔薇の騎士(シュヴァリエ)、我が友よ」
「だからその呼び方は恥ずかしいからやめてくれっていつも言ってるだろ。第一、1年生の頃はそんな呼び方してなかったじゃないか」
「それはそうさ。騎士(シュヴァリエ)になるためには仕える王(ロワ)がなくてはならないからね」
「まったく……感性から願いごとまで本当に独特なヤツだよ、お前は」

以上によりトレイは、「薔薇の君」であるリドルが入学し寮長になってから「薔薇の騎士」と呼ばれるようになったことが判明。

  • トレイ R星送りの衣 祈ってみるもんだ

  • デュース SSR星送りの衣 昔、僕は


スケアリー・モンスターズ!

開催2020年10月14日(復刻2021年9月22)

  • 【1-7】コワめなテイストに

  • 【1-20】堪能してくれたまえ!

  • 【2-1】大問題っすよ!

  • 【4-1】真相はわからない

  • 【4-2】寂しくなんかないよ♪

  • 【4-3】ハーツラビュルの底力

  • 【5-7】遠慮してたら大損ッス!

  • 【5-10】やめてくだされー!

  • ジャック SRスケアリー・ドレス 少し悩んでて……

  • ジェイド SSRスケアリー・ドレス ご教授いただけませんか?

  • エペル Rスケアリー・ドレス 遊びに来てください!


続スケアリー・モンスターズ!

開催2021年10月31日
リドルSSR・トレイSR実装


マスターシェフ 〜肉の至福〜

開催2021年2月12日

  • リドル SR見習いシェフ マスターシェフ

マスターシェフ 〜辛味のふるさと〜

開催2021年5月31日

  • トレイ SR見習いシェフ マスターシェフ


バルガスCAMP!

開催2021年3月25日


アリアーブ・ナーリア

開催2021年7月12日
トレイR実装


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おしゃべり・ボイス各種

おしゃべり

トレイとリドル、二人に関係するものを中心に記載。

  • リドル+ケイト 欠かせない存在
ケイト「トレイくんって王様みたいだよねぇ」
リドル「トレイが? そんな風に思ったことはないけど…」
ケイト「王様は王様でもハートの王様だよ! パートナーである女王を献身的に支えたっていう」
リドル「ふーん…ケイトにはボクが支えられるパートナーに見えているということ?」
ケイト「やだなー2人ともハーツラビュルにとって…欠かせない存在だって言ってるだけだって!」

  • リドル+トレイ クロッケーの練習
トレイ「クロッケーの練習、今日はどうする?」
リドル「もちろんやるよ。ハートの女王のように…一打で全てのフープにハリネズミを潜らせられるようになりたいからね」
トレイ「でも昔に比べたら上手くなったよな。あの頃は1つのフープを潜らせるまでに何打したか…」
リドル「こ、子どもの頃の話だろう!?」

  • デュース+トレイ 意外とロマンチスト
トレイ「ハートの女王と王様は夫婦仲が良くて執務中もずっとそばにいたんだと」
デュース「へぇ…なんかいいですね、そういうの」
トレイ「お前、意外とロマンチストなんだな」
デュース「ちがっ、僕がそうなりないわけじゃ…ニヤニヤしないでください!」

  • ケイト+トレイ 一緒にお茶したいな〜
ケイト「ハートの女王って、やっぱり甘い物好きだったのかな?」
トレイ「帽子屋にケーキをもらってすごく喜んでいた…みたいな逸話もあるし好きなんじゃないか?」
ケイト「なにそれカワイイ! オレも一緒にお茶したいな〜」
トレイ「おいおい…たとえ同じ時代に生きてたとしても友達になれるような立場の人じゃないだろ」

  • トレイ 小さなミスの代償
「ハートの女王のことは尊敬しているが…俺自身が彼女に仕えられるかというと自信がないな」
「首をはねられるかもしれないと思ったら、どんな小さなミスでも隠したくなるだろう」
「それがバレて大事に…なんて、よくある話だ」
「トランプ兵が首をはねられるのも、案外そういうケースが多かったのかもな」

  • トレイ 白薔薇の手入れ
「そろそろ寮に植えた白薔薇の手入れをする時期か」
「…当番なのかって? いや、そういうわけでもないんだけどな」
「他の奴に手入れを任せて手抜きされると、リドルが怒るからなぁ…」
「リドルの機嫌を取るより薔薇の世話をするほうが楽なのはなんとなく想像がつくだろ?」

  • トレイ+リドル 名誉ある仕事
リドル「ハートの女王は、実は多趣味だったんだよ。お茶会にクロッケー…薔薇の花を愛でるのも趣味の1つで、薔薇の迷路がある庭をとても大切にしていたんだ」
トレイ「なら、庭の管理を任されるのはさぞ名誉なことだったんだろうな…ミスをすると首をはねられるが」
リドル「名誉ある仕事には責任がついて回るということだね。いい訓話じゃないか」
トレイ「まあ、そういうことにしておこう」


授業ボイス

トレイとリドル、それぞれの台詞を一部抜粋。

魔法史女王様には従えない指を動かしてはいけないよ
適度な規律は必要だ国には規律が必要だね
流れを理解すれば簡単さ歴史は流れで覚えること
飛行術あの雲……薔薇の形だ木馬だって空を飛ぶ
いい風だな見下すのは気分がいい
前を見てくれ少し酔った
錬金術リドルに教えてやろうトレイにも自慢できる
適量は適量だよ適量ってどのくらい?
お菓子作りみたいなもんさケーキ作りよりは簡単だ
実験は楽しい今日のおやつは……なんでもない
愛情を込めるんだぞトレイに聞くべきか


ホームボイス

トレイとリドルのカードの中からお互いに言及しているもの、性格や関係性が窺えるものを抜粋。

制服リドルは入学した時から一際目立ってた。寮長になったときなんて、そりゃあ大騒ぎになったっけお腹が空いた? それならお茶の時間にしよう。ちょうどトレイのケーキが出来上がる頃だ
甘い匂い? ……ああ、さっきケーキを焼いたからだな。今談話室に行けばまだ残ってるかもしれないナイトレイブンカレッジの制服をだらしなく着崩すのは許されないよ
運動着スポーツするときにメガネは邪魔だな……今度、コンタクトでも試してみるか?入学した時、すぐに背が伸びると思って少し大きめの運動着を買ったのだけどね……
運動はあんまり好きじゃないんだよなぁ……特別苦手なわけでもないんだが運動をするのは別に嫌いではないよ。得意なことと好き嫌いは別物だからね
実験着化学は好きだ。魔法より手間はかかるけど、その分成果が出たときの喜びはひとしおだよトレイはサイエンス部で新しい料理の開発をしているよ。運が良ければおすそ分けがもらえるだろう
サイエンス部の活動として“料理“もアリにしてるんだ。あれも化学の一種みたいなものだろう?消毒液の匂いは落ち着くね。焼きたてのケーキの香りの次に好きだよ
式典服いろんな意見があるのは知ってるがリドルほどハーツラビュルの寮長にふさわしい人はいないと思うハートの女王の厳格さに比べればボクはまだ規則に緩いほうだと思うんだけど
リドルはしっかりしてるから俺が副寮長としてやることはあんまりないんだ。飾りみたいなもんだよ焦らなくても、時計ならちゃんとチェックしているよ。壊れたりもしてないから安心していい
寮服リドルもケイトもテーブルコーディネートに注文が多くて困る。誰がやると思ってるんだか……このハイヒールは、ハートの女王の靴を模しているだけで、別にボクが履きたくて履いてるわけじゃ……
ああ。ボタンを閉めなきゃいけないのはわかってるんだけど、つい……だらしなくて悪いこの学園は広いけどハーツラビュルの庭ほど美しい場所は他にないと思うんだ。今度見に来るといい
スケアリー小道具のシャベルが様になってるって?ハーツラビュル生なら当然さ。薔薇の手入れは骨が折れるからな去年はハーツラビュルが海賊の仮装をしたんだ。粗野な言葉遣いや振る舞いは初めてで、大変だったよ
弟と妹の仮装衣装は俺が作ってたんだ。裁縫はそこまで得意じゃないから簡単な作りのものだけどな朝から晩まで……いや、準備期間も含めてハロウィーンを楽しめるなんて、昔は想像もできなかったな…
見習いシェフピザ生地をこねるの疲れないかって?大丈夫。実家で小麦粉運びを手伝ってたから筋肉はあるほうだケーキ作りを初めて見た時のことはよく覚えているよ。スポンジの膨らんでいく様が魔法みたいだった
成長すると味覚も変化するって言うから、数年ぶりにからしを食べてみたんだが……克服は難しそうだマスターシェフを極めれば、いずれはボクも完璧な苺タルトを作れるようになるんだろうか
おめかしBDケイトとリドルから「今日はキッチン立ち入り禁止」と言われてしまった。行動が先読みされてるなトレイとケイトがタルトを3種類も用意してくれてね。どれも美味しそうで……全部食べ切れるかな
ブローチは薔薇の蔓がクラブを象ったデザインらしい。気になるなら外して見せてやろうか?ハートの女王の法律では誕生日は好きなものを食べて自由におしゃべりしていいんだ。凄いだろう?
ユニオンBDリドルとケイトが寮生たちに呼びかけてクッキーを焼いてくれたよ。たくさんあるからお前も食べてくれ-
みんな楽しそうだな。俺の誕生日をこんな盛大に祝ってくれるとは……気恥ずかしいけど嬉しいよ-
なりきり花婿-ハートの女王は夫婦仲がとてもよかったらしい。秘訣があるなら……ボクの両親にも教えてあげたい
-花嫁の理想の王子様の条件は外見に偏りすぎじゃないかな。ボクは中身のほうが大切だと思うけど
星送りの衣昔、弟の「生でマジフトを見たい」って願いを叶えるため小遣いをはたいて試合のチケットを買ったよ-
暑い季節にオーブンを使うのはなかなか辛いんだ。お茶会のお菓子を全部アイスクリームにしたいな……-
ヤーサミーナ絹の街はどこにいてもスパイスの匂いがする。薔薇の王国とは違う香りで、旅行に来たって感じがするよ-
露店で買った揚げ菓子、生地全体にシロップを染み込ませてあるぞ。新作スイーツの参考にしよう-


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その他

ノベライズ

リリース2周年記念である2022年3月18日に小説版が発売。本文はゲームのイベントシナリオやパーソナルシナリオの執筆・監修を担当する日置じゅん先生。カバー・口絵・挿絵は原案の枢やな先生による書き下ろし。担当編集者のツイートよると『ゲーム本編制作メンバーで作成した純度が高い作品』

内容は独自の監督生を語り部としたゲームのプロローグと一章のストーリー。原作との細かな違いは多々あるものの大まかな流れは同じ。
しかし初出の設定やゲームでは語られなかったトレイの心情がたくさん描写されており、トレイとリドルの関係を丁寧に補完している。オーバーブロットから幼馴染との回想、リドルが目覚めるまでのシーンなどはトレリドが好きであれば必見。

以下、一部抜粋

「今回作ったマロンタルトも、かねてからリドルが食べたがっていたものなんだ。このレシピブックを図書館で見てから、いつか作りたいと思ってた」トレイが作業台の上の本を見た。
「栗の処理に手間がかかるから、ずっと作れなかったんだ。特別なものだし、これならリドルも気に入ってくれるだろうさ」

「ごめん」ともう一度謝って、ケイトを見送ったトレイは大きく深呼吸する。今夜は何時に眠れるだろうか。癇癪を起こしたリドルをなだめるのは、骨の折れる作業なのだ。

 リドルははっとして「トレイ!」と声を上げた。幼なじみに裏切られたと思ったのだろう。
「ボクのことをアイツになんて言ったんだ。まさかお母様のことを否定するつもりじゃないだろうね!」
「違うんだリドル。俺はただ、お前のことをわかってもらえればと思って」

「どうして、トレイ。ボクはちゃんとルールを守ったのに」
「そうじゃないんだ。俺がもっと前に……ずっと前に、言ってやれば良かった」
 リドルに向き合うトレイの声は震えていた。
「俺のせいだ。だからちゃんと俺が、お前を止めてみせる」

 小さくなって震える背中をトレイがさすった。
「リドル、俺も悪かった。お前が苦しんでるのを知ってたのに、ずっと見ないふりをしてた。でもそれじゃダメなんだって、ようやくわかったんだ」
 トレイはとても真剣な顔をしていた。リドルの両肩をしっかり掴んだ、その指の一本さえも真摯で力強い。目の前の人に誠実であろうとしているのが痛いほどに伝わってくる。見る人の胸を打つような、優しくて厳しい眼差しだった。

このほか、幼いリドルが街で見かけた苺タルトはトレイの実家のケーキ屋のものであったこと、幼馴染で遊んでいた期間は1、2ヶ月であったことなどが明かされている。


コミカライズ

月刊Gファンタジー4月号(2021年3月18日発売)より「DISNEY TWISTED-WONDERLAND THE COMIC ~EPISODE of HEARTSLABYUL~」と題しコミカライズ版の連載が開始。第一回の見開きカラー表紙にはハーツラビュルの5人が描かれる。
また同じ号でGファンタジーの創刊周年企画により「描き下ろし複製サイン色紙」の応募者全員サービスが実施された。コミカライズ版の作者コヲノスミレ先生による『フォークを口に運ぶリドルと、その横でイチゴタルトをホールで支えているトレイの手』が描かれた色紙がプレゼントされた。
コミックス第2巻まで発売中。(2022年4月現在)


ツイステチャンネル

中の人の発言について。苦手な方はスルー推奨。
キャラと同一視しているわけではない、公式見解ではないという前提の記述になります。

  • 2020年10月4日放送 ハロウィン特番
生徒のボイスキャスト全員が集まった回の前半、司会からの質問にそれぞれがYES/NOで答えるコーナーがあり、そこでの発言。

Q.推しキャラは自分のキャラ以外である
リドルのCVを担当する花江夏樹さんがYESの札を上げ、「リドルはもちろん(好き)なんですけど、組み合わせとしてトレイが凄い好きなんですよ」と回答。理由はオーバーブロットの際の「リドルーー!!」の叫びにキュンとしたことと、昔からの関係があるので今のリドルを形作ってくれたのはトレイだと思っているから、とのこと。

Q.グリムが一番可愛いと思う
トレイのCVを担当する鈴木崚汰さんがNOの札を上げ、「やっぱり一番可愛いのはうちの寮長」と回答。
「可愛いですねぇ。そういう事を言うとリドル自身は怒るかもしれないけど、やっぱりビジュアル的にも可愛らしいですし、やっぱり僕はトレイ・クローバーのボイスキャストですから連れ添った仲としてリドルを推していきたいと思っております」とのこと。
直後、花江氏も「よしよし、ティーパーティーを開こう!」とテンションが上がり他のハーツラビュル寮生のキャストたちもそれに乗り、和気あいあいとした雰囲気で場を盛り上げた。

  • 2021年10月29日放送 ハロウィン特番
リドル、トレイ、ジャミルのボイスキャストがゲストとして招かれた回。それぞれのキャラに関するトークや、一章のトレイとリドルの掛け合いについての話などをしていた。
一年前のハロウィンスペシャルで花江さんが「トレイの存在が大きい」といった件について、鈴木さんがどのような気持ちで受け止めていたかの質問がなされる。
「それはもちろん副寮長のトレイ・クローバーのボイスキャストとしても非常に嬉しかったですね」と笑って答えた後、推しは誰かという問いにもリドルと即答。
その勢いで鈴木さんは「リドルしか勝たん!」と発言した。


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