福祉系の国家資格のひとつとして社会福祉士があります。
社会福祉士は福祉相談援助のスペシャリストの資格であり、難易度は難しいとされています。
今回は、社会福祉士国家試験の問題の出題形式や合格率などをご紹介し、合格に向けてどのような勉強をすればいいかまで解説していきます。
社会福祉士試験にはどんな問題が出る?
社会福祉士とは、障害を持った人や、要介護状態等にある本人や家族に福祉的な相談にのることができる資格です。
試験は年に1回、全国24の試験会場で実施されます。
社会福祉士国家試験の試験科目
試験科目は19科目(18科目群)です。
※合格基準では、「就労支援サービス」と「更生保護制度」を合わせて1科目群としています。
科目の内容は、人体の構造や疾病、介護保険制度、権利擁護や社会保障まで多岐に渡り、具体的には以下のようなものがあります。
- 人体の構造と機能及び疾病
- 心理学理論と心理的支援
- 社会理論と社会システム
- 現代社会と福祉
- 地域福祉の理論と方法
- 福祉行財政と福祉計画
- 社会保障
- 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
- 低所得者に対する支援と生活保護制度
- 保健医療サービス
- 権利擁護と成年後見制度
- 社会調査の基礎
- 相談援助の基盤と専門職
- 相談援助の理論と方法
- 福祉サービスの組織と経営
- 高齢者に対する支援と介護保険制度
- 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
- 就労支援サービス
- 更生保護制度
実際に出題された問題
次の問題は第32回(令和元年度)に実際に出題されたものです。
日本の地域福祉の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを 1 つ選びなさい。
1 隣保館は、日露戦争を契機として国による一元的な管理体制に移行した。
2 中央慈善協会は、全国の主要な都市で展開されていたセツルメント運動の組織化を図ることを目的として設立された。
3 共同募金会は、関東大震災によって被災した人々を援助するために、政府の呼び 掛けによって設立された。
4 方面委員制度は、岡山県で発足した済世顧問制度を始まりとし、後に方面委員令により全国的な制度として普及した。
5 市町村社会福祉協議会は、戦後間もなく、社会福祉事業法の制定時に法制化された。
※答えは4番
※過去の問題は社会福祉振興・試験センターからご覧になれます。
答えの選択肢は5つで、正しいもの(誤っているもの)を選びますが、ひとつだけを選択するのではなく、複数選択する問題もあります。
なお、記述式問題は過去に出題がありません。
問題数は150問でそのうちの6割以上を得点すれば合格となります。
但し、上記1~18のそれぞれに得点が1点も無ければ無条件で不合格になりますので、どの科目も安定した得点が取れるように勉強しなくてはなりません。
また、問題の難易度で6割という基準は補正される場合があり、6割の得点に満たないでも合格したり、逆に6割以上得点していても不合格になることもあります。
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社会福祉士試験の問題を解くには?
多くの国家試験に共通することかもしれませんが、社会福祉士も過去問題を繰り返し解いていく必要があります。
過去問題を解くことによって出題傾向が分かり、どのようなところを理解・暗記すればいいか見えてきます。
社会福祉士は人名や法律の名称などまで覚えなければなりませんので、単語帳や自作ノートで覚えるべき単語をまとめていく方法もあります。
同時にテキストにも目を通すようにして、理解を深めるようにしていくといいでしょう。
社会福祉士の試験は時間との勝負でもあります。
一問当たり1分30秒程度で問題を解かなければならない計算になります。
素早く問われている内容を理解して、答えを導く訓練(読解力)もしなくてはなりませんので、時間を意識した勉強も必要になってきます。
今回は社会福祉士試験の概要について解説しました。
19科目(18科目群)という広範囲であり、最初に暗記したことが時間の経過とともに忘れていくことも多々あるでしょう。
しかし、何度も繰り返し勉強をすることによって、必ず脳に知識が定着してきます。そのようになるまで負けないで勉強をすることが大切です。