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社会福祉士試験の難易度は高い?合格者の属性と難しい理由を解説

国家資格である社会福祉士ですが、挑戦するかどうかの基準の一つに難易度がありますよね。

難易度が余りにも高いと受験を躊躇する方もいるかもしれません。

今回は、社会福祉士試験はどれぐらいの難易度があるのか触れ、どのような人たちが合格しているのか、数値を出して具体的に解説致します。

そして、なぜそのような難易度になるのか、その理由も示していきたいと思います。

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社会福祉士の難易度は高い

社会福祉士国家試験の合格率は低いとされており、難易度は比較的高いと考えられるのが一般的です。

勿論、難易度は人それぞれ感じ方があるので、一概に『高い』と言い切れないのですが、適切な勉強の仕方をしないと、3回、5回と回数を重ねて受験をしても合格しない人は実際にいるのです。

ちなみに、全体の合格率は30%前後とされており、第32回(令和元年度)の合格率は29.3%でした。

合格者の属性

では、実際に合格した人の内訳を考察していきましょう。

以下の数値は合格者に関する数値です。

年齢

まず、年齢です。

  年齢区分
(歳)
~30 31~40 41~50 51~61 61~
令和3年度
(第34回)
人数(人) 5,173 1,811 2,152 1,282 324 10,742
割合(%) 48.2 16.9 20.0 11.9 3.0 100.0
令和2年度
(第33回)
人数(人) 4,913 1,813 2,149 1,172 286 10,333
割合(%) 47.6 17.5 20.8 11.3 2.8 100
令和元年度
(第32回)
人数(人) 5,597 2,076 2,369 1,256 314 11,612
割合(%) 48.2 17.9 20.4 10.8 2.7 100
平成31年度
(第31回)
人数(人) 6,050 2,439 2,368 1,269 330 12,456
割合(%) 48.6 19.6 19 10.2 2.6 100

上の表から年齢が一番若い30歳未満が高いのが分かります。

あとは、年齢が高くなるについて少しずつ割合が低くなってきていますが、過去問題の傾向と対策をしっかり念頭に置いて、適切な学習方法を行えば決して困難なことではないでしょう。

受験資格別

続いて受験資格別で考察してみます。

  区分 福祉系大学等
卒業者
養成施設
卒業者
令和3年度
(第34回)
人数(人) 6,124 4,618 10,742
割合(%) 57.0 43.0 100.0
令和2年度
(第33回)
人数(人) 5,826 4,507 10,333
割合(%) 56.4 43.6 100
令和元年度
(第32回)
人数(人) 6,586 5,026 11,612
割合(%) 56.7 43.3 100
平成31年度
(第31回)
人数(人) 7,232 5,224 12,456
割合(%) 58.1 41.9 100
令和3年度
(第34回)
新卒 既卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
① 福祉系大学等ルート
(福祉系大学等)
8,106人 4,244人 52.4% 10,884人 1,660人 15.3%
② 福祉系大学等ルート
(福祉系短大等+実務経験)
1,471人 220人 15.0%
③ 短期養成施設等ルート 919人 351人 38.2% 1,386人 212人 15.3%
④ 一般養成施設等ルート 4,947人 2,813人 56.9% 6,850人 1,242人 18.1%

福祉系大学でも養成施設でも、合格に大きな差はありませんが、4年間という期間をかけて丁寧に学習する福祉系大学の方が割合が高いことが分かります。


これら2つのデータを重ねて分析できることは、福祉系の大学を卒業して社会福祉士の受験資格を取得し、その後20代で合格するという割合が高いことです。

しかしその一方で、合格者の50%を超える人が30代、40代になっても受験資格を取得すれば合格しているのです。

「福祉職の経験がないけど、合格できるだろうか…」と不安でになる方もいますが、受験資格を取得すればまだまだ合格できるチャンスはあります。

社会福祉士試験が難しい理由

社会福祉士国家試験が難しいと言われる理由について考えてみます。

1 範囲が広く覚えにくい

社会福祉士はとにかく出題範囲が広く、19科目(18科目群)から150問題出題さてます。

介護保険制度の内容があるかと思えば、歴史上の人物も覚えなければなりません。

最初の方に覚えたことは、時間の経過と伴に忘れてしまったり、内容が混乱することもあります。

また、市販のテキストや過去問題集の多くは、かなりのページ数があり分厚くなっていますので、気が遠くなってしまうのです。

最終的に、何が重要なことなのかが分からなくなり、何をどう覚えればいいのか混乱するケースも珍しくありません。

「自分の勉強方法がこれで良かったのか?」と不安を抱くようになる人も多いのです。

2 勉強時間の確保が難しい

例えば大学に在籍して勉強する環境が整っているなら、学習時間を確実に確保できるでしょう。

しかし、働きながらだと非常に難しくなってくるのです。残業でもあると、平日にまとまった学習時間を確保することが出来ず、土日や祭日にまとめて勉強するしかない状況になるのです。

人によっては、平日出勤する前に30分でも学習時間を取ったり、単語帳や自作ノートを作成して仕事の合間に勉強したりする人もいます。

3 身近にチャレンジする人がいなくて孤独

社会人受験者が目の当たりにすることですが、とにかく孤独です。

例えば、友達同士で相談して受験をするなら別ですが、多くの人が自分の意思で受験することを決めて、一人で勉強することになるのです。

孤独だと、モチベーションが上がらなかったり、分からないことを気軽に聞ける環境にないデメリットがあります。

4 試験当日の緊張感

試験当日の緊張感は計り知れないものがあります。

会場の広さ、人の多さ、試験監督官の目、トイレが気になったり、冬場の試験なので寒さ対策もしなくてはなりません。

そのようななか、それまで勉強したことを100%発揮できるとは限りません。

マークシートへの記入のミスや時間配分ミスに加えて、隣の人の貧乏ゆすりが気になって集中できないことも考えられます。


これらの4つの項目が社会福祉士試験が難しいと考えられる理由です。

しかし、勉強方法を工夫さえすれば取得できない資格ではないのです。

効率よく勉強できる自分流の方法があれば、合格することは決して夢ではありません。

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この記事の監修者 遠藤 愛 講師

遠藤 愛 講師 (講師紹介はこちら

全くの異業種から介護の世界に飛び込み、訪問介護員として介護業界での勤務をスタート。住居環境・経済状況が様々なケースを担当。

現在は、医療ソーシャルワーカーとして、地域の在宅・施設の福祉職と協働しながら、数多くの高齢者・障害者とその家族への退院支援業務にあたる。

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