国家公務員総合職試験で課される試験の1つに「政策論文」があります。
中には「国家総合職を受ける予定だけど、政策論文って何?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
当コラムでは、政策論文の概要や試験情報、試験対策などを記載しています。
当コラムを読み、国家総合職の合格への一歩を踏み出しましょう。
目次
令和4年度(2022年度)国家総合職(院卒者・大卒程度)試験日程
申込受付期間 | 3月18日(金)~4月4日(月) |
第1次試験日 | 4月24日(日) |
第1次試験合格者発表日 | 5月6日(金) |
第2次試験日 筆記 | 5月22日(日) |
第2次試験日 政策課題討議・人物 | 5月24日(火)~6月10日(金) |
最終合格者発表日 | 6月20日(月) |
※院卒者試験(法務区分)及び大卒程度試験(教養区分)は別途秋に実施
「政策論文」とは?
「政策論文」ってどのような試験?
出題形式 | 出題1問 複数の資料が添付 ※資料には英字の資料やグラフ資料も含まれる |
制限時間 | 120分 |
文字数 | 概ね1200〜1600字 |
「政策論文」はどの業種で出題される?
政策論文は、国家公務員総合職試験の「大卒程度試験」で出題されます。
基本的にはすべての試験区分での出題の出題となっています。
しかし「教養区分」においては、政策論文ではなく「総合論文」という別の論文試験が課されるため、政策論文の出題がされません。
「政策論文」はどのタイミングで出題される?
政策論文は「2次試験」のタイミングで出題されます。
2次試験では、他に「専門試験(記述式)」「個別面接」「性格検査」が行われます。
なお性格検査は点数は付けられず、面接試験の参考とされます。
「政策論文」の配点は?
政策論文の配点は全体の2/15となっています。
専門試験(記述式)の配点が5/15、人物試験の配点が全体の3/15のため、比較的少ない配点比率となっています。
しかし、4割が基準点とされており、多くの人が6~7割の点数に収束するため、最低でもそのレベルの回答を提出できるようするべきでしょう。
政策論文は対策できる?
政策論文の出題傾向は?
過去の政策論文の出題として、以下のようなテーマがありました。
- 解決に専門知識を要する公共的課題と、行政官に必要な専門性や役割とは
- 個人情報に係る諸問題と、必要と考えられる政策について
- 将来において、政府が優先的に行うべき政策は何か
政策論文の出題テーマで共通していることは、客観的な答えがひとつに決まっていないという点です。
様々な結論が出る、普遍的なテーマに係る問題が頻出となっています。
政策論文の対策は?推敲する際のポイント
政策論文の対策として必須なことは「多くの過去問や例題で回答を作成し、自身で推敲、もしくは客観的な視点で推敲できる添削を受けてもらう」ことです。
推敲する際に気を付けて見るべきポイントは以下の通りです。
- 資料を取り入れた回答をしているか(出題者の意図から大きく外れていないか)
- 整合性のある、論理的な説明は行われているか
もちろん、支離滅裂な日本語の使い方や、誤字脱字は減点の対象となりますが、上記の2点が非常に大切となるため、意識して確認しましょう。
また、自身では気付かない点に気付くことができるため、可能ならば第三者に添削してもらうことが望ましいです。
他にも対策の一環として、自身の引き出しを増やすために、時事に係る知識を身に付けることが望ましいです。
公務員試験の対策上の時事の学習に加え、ニュースや新聞などの確認も日々行いましょう。
また、具体的な回答の作成手順は3章で解説しています。
政策論文の書き方のコツを学ぼう!
政策論文は1つの決まった答えを導き出す問題ではありません。
しかし「独自性」を問われているかと言われたら、そうではありません。
回答する上で大切なこと
政策論文を回答する上で大切なことは、
- 添付された資料から「出題者の意図」を読み取ること
- 出題者の意図を踏まえて、整合性のある「論理的な説明」を行うこと
です。
大きな減点となる回答
一方で試験本番で大きな減点となる回答は以下の通りです。
- 出題者の意図に大きく反した構成・結論の回答を作る
- 論理性や日本語が支離滅裂な回答を作る
- そもそも回答が終わっていない
そのため、2時間という回答時間で焦ってしまうかもしれませんが「出題者の意図の把握」「論理的な骨組みの作成」「骨組みへの肉付け」の手順は非常に大切です。
回答の作成手順例
回答の作成手順は様々ですが、一例として以下のような流れで回答することも有効です。
- 問題文と資料を読み込み、何が問われているのか、出題者の意図は何かを把握する
- 結論・構成を考える
- 結論・構成は論理的か、流れはおかしくないかを確認
- 構成に沿って回答を作成する
- 誤字脱字を確認する
時間制限がある当試験では「途中まで書き終わったが、方向性がおかしいため最初から書き直す」ということは難しいです。
そのため、出題者の意図に沿った回答の骨組みを作成し、その骨組みに肉付けを行っていく手順で回答を行うべきでしょう。
このような手順で回答をすることによって「途中で方向性の違いに気付く」「結論が出ないまま回答を進める」ということにはなりません。
また「誤字脱字」よりも「回答が終わらない」方が評価は下がる傾向にあります。
細かい表現等で長時間悩まずに、最後まで書き上げることが重要です。
本番でも焦らずに回答を作成できるようにするためにも、普段からの準備が大切を言えるでしょう。