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痛みを“脳”で克服!“慢性痛”治療革命
健康

痛みを“脳”で克服!“慢性痛”治療革命

2018年5月9日(水)午後7時30分
2018年5月12日(土)午前0時25分

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特に原因がないのになぜか体が痛む・・・そんな痛みが3ヶ月以上続くケースを“慢性痛”と呼んでいます。実は今“慢性痛”で悩む人は増え続けていて、日本だけでも2300万人以上いるそうです。病院で診察を受けても薬を毎日飲んでも一向に痛みが改善しない・・・そんなやっかいな痛みに対して今「脳」に直接働きかけることで改善に導く方法が大きな成果をあげています。 今回は“慢性痛”で悩まないための、治療の最新情報をお届けします!

今回のお役立ち情報
01

痛みの本丸は「脳」!痛みを和らげる側坐核の働きとは?

慢性痛の患者さんの多くは、「脳」にその原因が隠れていることが最新の研究から分かってきました。例えばある研究では、慢性痛の患者さんの脳内の血流が、健常者と比べて著しく低下していることが報告されています。 痛みを感じる脳のメカニズムは大変複雑ですが、重要な役割を果たしていると考えられるのが「側坐核」という部分です。即坐核は、痛みの信号が脳に伝達された後、痛みを和らげる物質を放出する仕組みに関係しています。 最近の研究によれば、慢性痛の大きな原因として、「側坐核の活動が低下して、痛みを抑える能力が下がっている」可能性が挙げられています。

02

側坐核を元気にする意外な方法

では、活動が低下している側坐核を元気にするにはどんなことをすれば良いのか? 番組ではそのヒントとなる、ある実験をご紹介しました。被験者に、成功すればお金(報酬)がもらえると伝えた上で、簡単なゲームを行なってもらいました。するとゲームを進めるにつれ、側坐核の活動がアップしていったのです。実は、即坐核は「報酬」と深く関わっていることが知られています。そして、例えば「達成感」を感じることでも、即坐核はそれを「報酬」と捉える傾向があります。つまり「達成感」を積み重ねることで脳の側坐核はアップすると考えられるのです。

03

超カンタン!側坐核アップ法

特に慢性痛の患者さんは、以前は簡単に出来ていた日常の生活ができなくなることで、 達成感を得にくくなっていることが少なくありません。そこでいま、多くの医療現場で指導されているのは、自分が趣味や特技にしていたこと、自分の好きなことを行うことで、日常の小さな達成感を積み重ねること。「痛みがあってもこれだけできた!」と感じることが、側坐核をいわば元気にして痛みを抑えてくれるのです。最初は小さな目標を立ててそれをクリアしてみてください。たとえどんなに小さな達成感でもそれを繰り返すことで、やがて大きな達成感に近づいてゆきます。

側坐核アップのポイントは?

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だるさ スタミナ切れ 乾燥肌・・・体調不良の原因判明SP
健康

だるさ スタミナ切れ 乾燥肌・・・体調不良の原因判明SP

2018年4月25日(水)午後7時30分
2018年4月28日(土)午前0時25分

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NHKオンデマンドでご覧いただけます 番組内容を印刷する

最近だるさが続く、スタミナが続かない、肌が乾燥する、抜け毛が多い…その悩み、貧血が原因かも!最新の国民健康・栄養調査では、女性の2割、男性の1割が貧血状態に陥っていることが判明。症状が劇的でないため、貧血が原因と気付かないまま、体調不良に苦しんでいる人が少なくないといいます。
実はラグビーの名門、帝京大学ラグビー部も、かつて貧血に気付かず、長い間不調に悩んでいました。しかし貧血に気付いて鉄分を積極的に補給したところ、選手たちの能力がめきめき向上。大学選手権9連覇の原動力のひとつとなったのです。
実は、健康のために運動を頑張っている人ほど要注意!?栄養不足になる意外な落とし穴や対策法をお伝えしました。

 

今回のお役立ち情報
01

だるさ、スタミナ切れ、乾燥肌…それ、貧血かも?

「貧血=立ちくらみ」と思いがちですが、実はそれは大誤解。貧血の主な症状は、「なんとなくだるい」「すぐに息切れする」。ほかにも乾燥肌や口内炎、抜け毛、爪の変形、飲み込み障害、氷食症(無性に氷が食べたくなる)など、全身にさまざまな“微妙な不調”が現れます。それを引き起こすのが、全身の細胞の酸欠状態。実は貧血とは、血液が十分な酸素を運べず、体のあちこちで細胞が正常に働けなくなった状態なのです。そのため「自分は疲れやすい体質だ」と思っていたのが、治ってみると「こんなに元気になるのか!」と驚く人が続出しています。幸いなことに、多くの貧血は比較的簡単に治ります。放っておくのはもったいない!!

02

貧血になる 意外な理由

なぜ女性の2割、男性の1割もの人が貧血になっているのか?
ひとつは、日本人の鉄分摂取量がこの40年で半分近くにまで減ってしまったこと。食生活の変化や、鉄の調理器具を使わなくなったことなどが理由と考えられています。
もう一つは、意外なところで鉄を失っていること。実は私たちは、毎日の汗や尿、便、抜け毛、皮膚のはがれなどで、知らず知らずのうちに鉄を流出しています。さらに驚きなのが、「衝撃」によって鉄分が失われること。ランニングした時の足裏の衝撃や、拍手や太鼓をたたいた時の手のひらへの衝撃でも、毛細血管の中の赤血球が壊れ、中の鉄分が流出してしまうのです。近年は「スポーツ貧血」という言葉も広がりつつあります。日頃から激しい運動を行っている人は、意識的に鉄分を取るように心がけましょう。

03

貧血の治療法

貧血を疑ったら、内科(血液内科)を受診してください。近年は「貧血外来」を掲げる病院も増えています。貧血と診断されると、市販のサプリの10倍ほどの鉄を含んだ「鉄剤」が処方されます。錠剤が主ですが、シロップタイプや注射もあります。効果はすぐに出ることもありますが、きっちり治すためには数か月~半年ほどの服薬が必要な場合が多いようです。(治療の期間については、医師によくご相談ください)。

04

ガッテン流!貧血予防法

  1. 食事で鉄分を摂取
    鉄分の多い食材はレバー、赤身肉、貝類、海藻、ほうれん草や小松菜、大豆製品など。日本人の1日の平均不足分を補うには、レバーの焼き鳥なら1本、小松菜のおひたしなら100g(4株程度)、アサリの酒蒸しなら16個、牛赤身肉なら90g、納豆なら1パックでOK。
    ※サプリメントで摂取する場合は、パッケージ等に書かれている用法・用量を守ってください。
  2. 鉄の調理器具を使う
    鉄鍋や中華鍋、鉄タマゴ(鍋に入れて使う鉄のかたまり)などを使って料理すれば、微量の鉄が溶け出して、鉄分補給ができます。おすすめは、鉄鍋や中華鍋でみそ汁を作ること。水を10分加熱してから作ると、たった1杯で日本人の1日の平均不足分が補えます!
    ※鉄タマゴはホームセンターの台所用品売り場などで購入できます。

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