人と成る(読み)ひととなる

精選版 日本国語大辞典「人と成る」の解説

ひと【人】 と 成(な)

① 人間に生まれてくる。また、神などが人の姿をかりてこの世に現われる。
豊後風土記(732‐739頃)日田「神有り〈〉化て人と為(な)りて参迎(まゐむか)へ」
② おとなになる。一人前に成長する。成人する。
万葉(8C後)五・九〇四「いつしかも 比等々奈理(ヒトトナリ)いでて 悪しけくも 良けくも見むと」
源氏(1001‐14頃)夕顔「人となりて後は、限りあれば」
常態の人となる。常態にかえる。よみがえる。蘇生する。
氏(1001‐14頃)夢浮橋「やうやういき出でて人となりへりけれど」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「人と成る」の解説

ひと・る

おとなになる。成人する。一人前の人間になる。「親にさんざん苦労をかけた末に—・る」
人心地を取り戻す。気がつく。
「やうやういき出でて—・り給へりけれど」〈・夢浮橋〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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