国道58号戦線解散公演が終わりました。
ご来場いただいたみなみなさま、毎度のことながらほんとうにありがとうございました。
僕は「異状アリ」の『テンパってる奴』という短編のみの出演でしたが、
いかがでしたでしょうか。
いかがでしたでしょうか、といっても僕は心の底から楽しかったので、
別段特に書くこともないというのが正直な感想ではあるんです。
書けないことも大いにありますし。
それにしても、
解散公演ってなんなんでしょうね。
なんなんでしょうね、といっても、「解散」と銘打った公演なわけだし、
宣伝として効果もあったのでしょうが、
よくよく考えてみると結構不思議なことではあるよなあと。
僕がXJAPANとかならわかるんです。
解散ライブ!とかラストギグ!とかね。
でもこういう芝居というか、劇団の最後に解散と銘打つ公演って他にもよくあったりするんでしょうかね?
僕が知らないだけなのか、でもたまたま僕がイメージするのは、
解散だとか、消滅だとか、
消えていく団体は、知らないうちに消えていくことが多い気がするし、
もう続けられないから辞めるんでしょうから、解散って決めて最後に打ち上げ花火もっぱつあげる気力あんなら
まだ続けられるでしょう、とか。
まあ、いろいろ事情もあったりするんでようが間違いなく。
残酷なことを言ってますねすいません。
でも、バーンっ!つってやるのは珍しい気がします。
たぶん知らないだけなんでしょうかね。
でも冷静に考えてみると、58をずっと観てきたお客さんとかにとっては
すごいメモリアルなことなんでしょうね。
そんなに深くもないんだろうけど、応援してた人とか、支持してた人とか、
その歴史を知ってる、見守ってきた目撃者の方たちからしたら、解散公演は非常に意味のあることなんでしょうね。
そして作品とかも、劇団の歴史的な、つまりマクロな見方で観て味わったりすることも楽しみ方のひとつ、
というか、大いなるマジョリティーなんでしょうかね。
何が言いたいかって、別に何も言いたいことないんですが、
ってか言えることないな、っていうのが一番。
僕はあんまりそういう感覚自分にないし、
そういう、なんというか、感謝祭的、とか最後のお祭り的、とかって、
いってみたら、発信する側の「けじめ」みたいなことなんですかね。
悟空で言うと「へへ、いたちの最後っ屁ってやつだ」ってことなんですかね。
ベジータを地球から追っぱらったのは元気玉とクリリンと悟飯とヤジロベーをはじめとしたみんなの力なんですがね。はじけてまざれ。
うーん、わかんなくなってきたぞ。
いや、わかんなくて当然でしょうね、絶対的に。
僕自身、団体の主宰をやった経験もないわけですから。
答えは出ないんです。
でもそりゃ考えるよ少しは、って話で。
だって役者として参加させてもらってるわけだから。
自分なりにいろいろ考えずにはいられません。
別に58がどうとかそういう話ではなく、
「団体が解散すること」に関してなにか自分の中で明確な生産的哲学を見つけたかった。
のですが、見つからんかった。無理だった。
だって当事者じゃないから。
いや、出演してるんだから当事者になりたかったんです。
「解散」というイベントを、能動的に楽しみたかった。
でも無理だった。
それが結果でした。
なぜ無理だったか、それに関してはものすごく考察できてるんですが、
まあいいか、長くなるから。
でも、ひとつはっきり言えるのは、
劇団員も半分いない、主宰もいない、僕も含め客演が大多数を占めてたという状況のこの現場で、
全員が能動的お祭り感を持っていけてたら、もっと公演全体が盛り上がっていけたはずで。
なんか悔しいです。
もいっこはっきり言えば、
僕にとっては普通に、いつもどおりの初めて参加させていただく客演先でした。でしかなかった。
「解散」なのに。
それが消化不良な感じなんですよね、終わった今でも。
まあ、でも綺麗ごとですね、こんなことは。
世間知らずの戯言です。
まあ、知ったことじゃないんだ。こんな不健全な団体が解散しようがしまいが。
ああ、ムカムカするぜ。書かないけど。
終わったんだから切り替えて次行かねえと。
ああ、だめだ、やっぱちょっと書く。
シティーハンターに出てくる10トンハンマーでぶっつぶしたい輩がうようよいます。
お父さん、お母さん、東京にでてきて僕にも、そんな敵が20人くらいできました。
僕は純粋に生産的に魂かけていい作品作りたいんです。
いい作品づくりをしたい。
その現場にいて、自分の役割を全うしたい。
それで、その上で、それ以上の可能性を発揮したり、限界を超えたい。
BECK風に言うと「ケミストリーをスパーク」させたい。
演劇だとか、芝居で、それができると信じてる。
何回か、垣間実感した体感した経験があるので。
そしてそれが素晴らしいからやりがいもあるし、楽しいから、
苦しいけど、楽しいから、やってる。
だから覚悟のないやつとやるのは無駄だし邪魔だし、いらないんです、そんなやつは。
食えてないけど、誇りをもってやりたいから「仕事」だと思ってるし、
そういう気概のない人にはほんとに嫌悪感しか覚えませんよ、そりゃ。
言葉にすると、陳腐で夢想で安っぽいかもしれませんが、そうういうことなんですよ。
僕の本音は。
何言ってるかわかんないですよね。
いいです、そういう人はそういう人で。
便所の落書きだと思ってください。
で、ここからが本題。長いな、枕。
出演できてよかったです。
依頼していただいてありがとうございました。
谷さん。
間違いなく楽しかったので、いい経験といい出会いもあって、ほんとに感謝してます。
谷さん。
ちなみに谷さんは今週の「anan」でヌード写真つきで特集されてますので、
みなさん見てみてください。
アルバイト情報誌じゃないですよ、女性がセックス特集を楽しみに購読する、あの、超メジャー女性誌ananです。
僕は、先月だかの稽古帰りにその撮影ばなしと、撮ったヌード写真をみせてもらいましたが、
おもしろい体験だよな、ほんと。
俺にもこういう面白い仕事のはなし来ないかな。
って脱線しましたが、
そう、谷さん。
誘って頂いてありがとうございました。
そもそも、僕は58の作品を一回も観たことがなく、
判断材料がなさすぎたわけですが、
谷さんの演出する現場なら、そして谷さんがオファーしてくれたなら、と思い、出演を決めました。
そして、それはやはり間違いなく正しい判断でした。今回も。
お役に立てたかわかりませんが、僕側からの一方的な意見として感謝します。これは、もう一方的に。
『テンパってるやつ』は、非常になんというか、むつかしい台本で、
演出も出演者もみんなこの戯曲をどうやって料理してったらいいのか
マジで頭を悩ませためんどーなやつでしたが、
フリージャズのセッションのような形でグルーブ感をアリアリにしたあの状態で、
いろんな方に楽しんでいただけたようで、もちろんそうでない方もいるとは思いますが、
手ごたえも少なからずあったし、
そういう声を実際に頂けたので、あ~ほんとによかった!
本番板の上に乗っけるまでどうなるか、わからんな~と思ってましたが、
とりあえず、台本を超えたものがやれたのではないだろうか、という充実感はあったし、
まあ、ほんとに演出の谷さん、佐野くん、西尾くん、野田くん、俺というこの五人で
いい創作ができたことが至福でしたよ、ね?みんな。
いい出会いだった、この短編座組は。
佐野くんとは九月のコマツから二度目の共演だったけど、
今回でより仲間になれたと思うし、
密にセッションできたし、
これからも二人でラジオやったりするし、
谷さんもそうだけど、タメで同世代の存在はやはりでかくて、
意識するし、ライバルでお互いあり続けたい。
楽しいことをやり続けようじゃないか。
西尾くんははじめて共演したけど、
こいつとも長い付き合いになりそうだし、していきたい。
ほんとに俺と同じくらいバカでペラペラなんだけど、言葉のチョイスがいちいち面白いし、
今回一番しゃべったのは西尾くんだろうな、楽しすぎるぜ。
パツイチ、なんとなくDSの電源オフり、不条理爆弾、ドギる、ズーマー砲、ゼアッ、サガっ、ペッティングセッティング、カ、カカカカカカカフカカカカ、etc・・・・・
野田くんとも初だったけど、今後もよろしくね。
おっちゃんたち怖かったかもしんないけど、最終的には野田くんもこっち側で打ち解けてくれたよね?
え?大丈夫だよね?一緒に西尾くん尾行したもんね。またジャムろうね。
もっと黒出していこう。
とまあ乱暴に羅列してくと、こんな感じで最高の短編座組でした。
バンドみたいだったな。
俺ら四人でしか盛り上がれない言語とかあるもんな。
バンドみたい。
バンドやったことないけど。
稽古や通しや本番やり終えて即ミーティングっつうか、
話し合い、意見を出し合い、しかし次には違うことをやるから、
あまり反省の意味はないんだが、
しかしコミュニケーションは抜群に取れててよかった。
初絡みでこうなれたのは、こういう関係性で挑めたことは、
作品的にもでかかったと思う。
『テンパってるやつ』はコントの戯曲ではないのだけど、
このアドリブ勝負の作品の中で、俺の立ち位置はツッコミでした。
誰がどう見てもツッコミポジションで、
でも考えたらツッコミやるのは初めてだったんだけど、
この強力な三人のおかげでやりがいありまくりでした。
あと、ああやって場をコントロールしていく楽しさみたいなものを体感できたのも、
新鮮で、ちょっとこれは、ほんとうに、今後のいい材料をみんなにもらったな、という気持ちでいっぱいです。
ありがとう。
全体のメンツ的にもよき出会いがありました。
美希恵ちゃんの毒舌っぷりはほんとに俺と会話のノリが合うし、
リナちゃんは普通にかわいいし、
浅倉さんとは以前から知り合いで今回ようやっと共演できるかと思ったら一切絡みもなく、
しかし現場をともに過ごし、この人の芝居を間近で観て、やはりいつかご一緒したいという想いは強まったし、
詩森さんは、距離感の素敵な方で、すごい喋ってて楽しかった。
「ろば姉」なんて気軽に呼んじゃってごめんなさい。
料理もめちゃくちゃ美味かったです。
麻雀しましょう。
卓卓くんは、もう範宙遊泳観に行くよ、絶対。
彼のような人間が作る作品は面白いに決まってる。
あと、出演者ではないけど、
塚さん、ありがとう。クリスタルミルクのど飴ありがとう。いろいろありがとう。感謝。
照明の朝日さん、ありがとうございました。
とまあ、こんな感じで「人間」を強く感じた座組だった。
今後も俺は増し増しで闘っていく所存ではあるし、
上に僭越ながら名前を勝手に挙げさせて頂いたみんなも闘っていくだろうし、
共闘意識を持てるときも持たないときも、とにかく刺激しあえる存在であえたらいいなと思うわけです。
だから、俺はこの人たちにがっかりされないように、がっかりさせないためにも、
がんばろうと思います。
まだまだ書いてないことも多いが、
しかしいろいろなことを思い、感じる現場でした。
悩みも増える。ストレスも増える。
でもそれはよくよく考えれば、生きていくうえで当たり前のことだし、
ただ許せないことや受け入れることのできないことや抗うことや、
とにかく幼稚で稚拙な言い方だけど、すべてに対して、自分に対して、前を向いてやっていきたい。
まとまりようがないことが多すぎてどうにも整理がつかないんだけど、
まあ、やっぱり結局はそういうことなんだろうと思う。
佐野西尾野田俺でユニットを組もうという話が出ている。
きちんと考えたい。
絶対面白いから、この四人なら。
能動的に考えたいことも増えてきてうれしい。
という感じで総括もうまくできない、いろいろなものがうわあっと広がった公演でした。
さて、また次に向かいます。
「俺振り返るシリーズ3」おわり。