難易度・合格率

技術士試験の難易度は?全部門&部門別の合格率一覧

技術士合格率


難易度が高いといわれる技術士試験ですが、実際の合格率はどの位なのでしょうか。

このコラムでは、技術士試験に興味を持った人や具体的に受験を検討している人のために試験の合格率と合格基準を紹介します。

最短合格を目指す最小限に絞った講座体系

「再現動画」で試験の疑似体験ができる!

業界最安!29,800円〜

現役のプロ講師があなたをサポート

20日間無料で講義を体験!

技術士とは

技術士とは、科学技術に関する高度な知識と応用能力が国によって認められた技術者です。

技術士資格は、機械や情報工学といった専門性に応じた21の技術部門で構成されます。

▼技術部門一覧

機械部門

船舶・海洋部門

航空・宇宙部門

電気電子部門

化学部門

繊維部門

金属部門

資源工学部門

建設部門

上下水道部門

衛生工学部門

農業部門

森林部門

水産部門

経営工学部門

情報工学部門

応用理学部門

生物工学部門

環境部門

原子力・放射線部門

総合技術監理部門

技術士になるには、技術士第一次試験と第二次試験を受検して合格する必要がありますが、それらの試験は技術部門ごとに実施されます。

関連コラム:技術士とはどんな資格?受験資格・仕事内容・技術士になるまでの流れを解説

技術士の全技術部門を総合したおおまかな合格率と部門別の合格率を見ていきましょう。

【全部門総合】技術士試験の合格率推移

技術士試験とは、技術士になるための試験です。技術士になるまでの流れを簡単に紹介します。

技術士になるには、まず、第一次試験を受検して合格します(文部科学大臣が指定した教育課程の修了者は第一次試験が免除されます)。

次に、第二次試験を受検して合格します。第二次試験を受験するには、受験する技術部門の実務経験が必要になります。第二次試験に合格後、登録という手続きを行うことで技術士になることができます。

第一次試験(*指定された教育課程)⇒実務経験⇒第二次試験⇒登録

このような試験の流れを踏まえて、全部門総合の合格率(過去5年)の推移を見ていきましょう。

第一次試験の合格率推移(全部門総合)

年度受験者数合格者数合格率
2017(平成29)年17,7398,65848.8%
2018(平成30)年16,6766,30237.8%
2019(令和元)年9,3374,53748.6%
2020(令和2)年14,5946,38043.7%
2021(令和3)年16,9775,31331.3%

出典:技術士第一次試験 統計情報

第一次試験の合格率は、過去5年間30%~50%弱で推移していることがわかります。

第二次試験の合格率推移(全部門総合)

年度受験者数合格者数合格率
2017(平成29)年26,2533,50113.3%
2018(平成30)年25,9142,3559.1%
2019(令和元)年24,3262,81911.6%
2020(令和2)年20,3652,42311.9%
2021(令和3)年22,9032,65911.6%

出典:技術士第二次試験 統計情報

第二次試験の合格率は、過去5年間10%前後で推移していることがわかります。

【部門別】技術士試験の合格率

次に、部門別の合格率を見ていきましょう。

【部門別】第一次試験の合格率(令和3年度)

技術部門受験者数合格者数合格率
機械部門1,75259934.2%
船舶・海洋部門161168.8%
航空・宇宙部門462247.8%
電気電子部門1,54851333.1%
化学部門1929348.4%
繊維部門321753.1%
金属部門994141.4%
資源工学部門12325.0%
建設部門8,5812,48328.9%
上下水道部門1,09234631.7%
衛生工学部門30210735.4%
農業部門64623937.0%
森林部門28810235.4%
水産部門731723.3%
経営工学部門22810244.7%
情報工学部門58132055.1%
応用理学部門3028026.5%
生物工学部門1315038.2%
環境部門95510811.3%
原子力・放射線部門1016059.4%
全部門の合格率16,9775,31331.3%

出典:技術士第一次試験 統計情報

第一次試験全部門の合格率は31.3%ですが、部門によって合格率が大きく違います。

最も高い合格率は、船舶・海洋部門の68.8%、最も低い合格率は、環境部門の11.3%です。

受験者数の最も多い建設部門の合格率は28.9%です。

技術部門によって受験者数が大きくことなるため、合格率を確認する時には部門の受験者数も考慮する必要があります。

【部門別】第二次試験の合格率(令和3年度)

技術部門受験者数合格者数合格率
機械部門87112113.9%
船舶・海洋部門12325.0%
航空・宇宙部門35514.3%
電気電子部門1,07710810.0%
化学部門1342417.9%
繊維部門391025.6%
金属部門721926.4%
資源工学部門24312.5%
建設部門13,3111,38410.4%
上下水道部門1,39918513.2%
衛生工学部門4995110.2%
農業部門7028011.4%
森林部門2595922.8%
水産部門1071110.3%
経営工学部門210167.6%
情報工学部門373297.8%
応用理学部門5449216.9%
生物工学部門27518.5%
環境部門4114811.7%
原子力・放射線部門55814.5%
総合技術監理部門2,74239814.5%
全部門の合格率22,9032,65911.6%

出典:技術士第二次試験 統計情報

第二次試験で最も高い合格率は金属部門の26.4%、最も低い合格率は経営工学部門の7.6%です。

情報工学部門も7.8%と、10%以下の低い合格率となっています。

第二次試験は、10人中1人か2人が合格できるかどうかという難易度が高い試験であることがわかります。

技術士試験の内容と合格基準

続いて、技術士試験の内容と合格基準を見ていきましょう。

第一次試験の内容と合格基準

第一次試験の試験科目は、基礎科目、適性科目、専門科目です。

試験の方法は、マークシートによる択一方式です。

基礎科目と適性科目は、すべての部門で試験問題が共通ですが、専門科目は部門別の試験問題が出題されます。

第一次試験に合格するためには、すべての科目で50%以上の得点が必要です。
配点が多い専門科目が満点でも、他の科目が50%未満の得点しかなければ不合格となります。 

試験内容配点合格基準
基礎科目科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題15点満点50%以上の得点
適性科目技術士法第四章の規定の遵守に関する適性を問う問題15点満点50%以上の得点
専門科目当該技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題50点満点50%以上の得点



第二次試験の内容と合格基準

第二次試験は、筆記試験と口頭試験で行われます。

筆記試験

筆記試験の科目は、必須科目と選択科目です。

筆記試験の配点は総合技術監理部門とそれ以外の部門で異なりますが、60%以上の得点が必要という合格基準は全部門で同じです。

筆記試験の点数は、答案論文の採点者によって決められます。
マークシートによる択一式試験のような決まった正解はありません。

技術部門 試験科目 配点 合格基準
総合技術監理部門を除く技術部門 必須科目 40点満点 60%以上の得点
選択科目 60点満点
総合技術監理部門 必須科目 100点満点 60%以上の得点
選択科目 100点満点

口頭試験

口頭試験は、筆記試験に合格した人だけが受験することができる面接形式の試験です。

口頭試験は、各試問事項について60%以上の得点で合格です。
同一年度に筆記試験と口頭試験の両方に合格することで、第二次試験合格となります。

技術部門 試問事項 配点 合格基準
総合技術監理部門を除く技術部門 技術士としての実務能力 60点満点 60%以上の得点
技術士としての適格性 40点満点 60%以上の得点

総合技術監理部門

(必須科目)

総合技術監理部門の必須科目に関する技術士として必要な専門知識及び応用能力 100点満点 60%以上の得点

総合技術監理部門

(選択科目)

技術士としての実務能力 60点満点 60%以上の得点
技術士としての適格性 40点満点 60%以上の得点

技術士試験の難易度は高い…合格するには?

技術士試験の第一次試験と第二次試験の合格率を紹介しました。

第二次試験は合格率が低く、また試験の出題範囲が広いことなどから難易度が高い試験となっています。

技術士試験に合格するには、計画的な勉強や試験対策が必要になりそうです。

効率よく合格を目指すなら通信講座もおすすめです。

最短合格を目指す最小限に絞った講座体系

「再現動画」で試験の疑似体験ができる!

業界最安!29,800円〜

現役のプロ講師があなたをサポート

20日間無料で講義を体験!

コメントを残す

*

20日間無料で講義を体験!