acanicoダイアリー

一人前のITエンジニア目指して修行中の大学院生の日記と考察。

【妄想】甘酸っぱい青春の夢。

高校卒業後、都会を夢見て地元福井から上京し、彼氏と同棲生活をスタートした。 彼氏は小さな会社に就職、私は居酒屋でアルバイトを始め、毎日がむしゃらに働いた。 住まいは築50年四畳半のボロアパートだったが、貧しいながらも小さな幸せを噛みしめ、充実した生活を送っていた。

ある晴れた土曜日。 彼氏は見せたいものがあると言って、錆びついた中古の自転車の荷台に私を乗せて走り出した。 景色がだんだん見慣れない住宅街に変わり、急な坂道に差しかかった。

私「ねえ、重いでしょ。大丈夫?」

彼「平気だよ。君は軽いから」

坂のてっぺんに辿りつくと、そこには美しい海が広がっていた。

彼「誕生日おめでとう。こんなことしかしてやれなくてごめん。でもどうしても見せてやりたかったんだ」

私「彼氏……!すごく嬉しい!(ここで涙)」

それから人気のない静かな海辺のコンクリート塀に腰掛けて何時間も語り合った。 高校時代のこと、仕事のこと、将来の夢のこと。結婚のこと。 夕暮れの帰り道、自転車を押して歩いた。 暖かく心地の良い風が髪になびき、夏の訪れを感じる。 夜の公園でベンチに座り、コンビニで買ったアイスクリームを食べた。 私はガリガリ君ソーダ味、彼はメロンアイス。 古びた街灯の白熱球だけが私たちを照らしている。 この瞬間がずっと続いたらいいのにと心に願った。

でも、夏が終わるころ、彼氏は厳しい職場環境のストレスに耐えられず会社を辞めてしまった。 やっと再就職しても長続きせずすぐに辞めてしまう。 彼は次第に酒に溺れるようになった。 彼に変わってほしくて一生懸命サポートしたけれど、約束を守らず仕事もサボりがちな彼にいらいらが募っていた。

翌年の誕生日、彼からのプレゼントはゲーセンのぬいぐるみだった。 大好きなミッキーマウスだったのに、私は素直に喜ぶことができなかった。 去年の自分ならどう反応していただろうか。 変わらない彼、安物のプレゼントで喜ぶことができなくなった私。 私たちはすれ違うことが増えた。 そして、二人で将来のために工面していた貯金を彼が酒に費やしていたことを知った日、ついに別れようと言った。 翌朝、荷物をまとめて地元に帰った。 目を閉じれば温かな思い出ばかりが蘇る。 最後の夜は私も彼もたくさん泣いた。 でも、これでよかった。 きっとお互いのために必要な別れだったんだ。

数年後、福井で再就職した私は職場で真面目な男性に出会い、皆に祝われて結婚した。 夫は仕事熱心で誠実な男性で、今は2児の育児に追われながら忙しくも幸せな日々を送っている。 でもときどき彼を思い出す。 あれから一度も会っていないけれど元気にしているだろうか。 別々の道を歩んだ私たちだったけれど、たしかに同じ夢を見た日々があった。 胸の奥にしまった若き日の思い出はたしかに今の私の礎となっている。 またいつかお互い成長した姿を見せることができたら。そう呟いた。

……という青春を経験したかったんです!!!!! (以上同棲から結婚まで全てフィクションでした。すみません)

この妄想の一部を友だちに語ったら意外と少女的な趣味持ってるねと言われました。 現実的に経験したら大変そうですけどね。 甘酸っぱい青春😊👍✨