クリエイティブRPG

眠れる英雄たちの聖域

リアクション執筆中

眠れる英雄たちの聖域
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:ローランド
参加状況:89  定員:100
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

リアクション公開予定:2022年03月31日
※アクション締切時の参加PC数で正式な公開予定が決定されます。詳しくはこちら

【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
シナリオガイド

十英雄の遺した聖域で人族、魔族、機械族が交差する!

シナリオ名:眠れる英雄たちの聖域 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



人が“闇”に抗う剣と魔法の世界ローランド。
六つに分かれた大陸の地域の一つ、砂漠地方。
そこでは機械と魔導技術が融合した『機導』が発展していました。

砂漠の連合国家であるヴュステラント連合国は、魔王の支配を離れた機械族との交流を通じ、
技術を進歩させてきました。

しかし500年の時を経て魔王ターレックに代わる新たな魔王、ナイトロードが出現。
機械族は彼の支配下に置かれ、機械帝国(マキアスライヒ)を建国。

再び魔王と人界との戦いが始まろうとしていました――。


■ □ ■


――砂漠地方南部、湾岸都市ラボエ。


「よくぞお出で下さいました、執行官様」

ラボエの市長アントン・ヴェルナーは、下船した教会の執行官たちを出迎えました。
機械帝国がヴュステラント連合国に宣戦布告したことは輝神教の総本山であるウェール教国にも伝わっており、
すぐに戦力の派遣を決定します。

執行官。
冒険者だけでは対処が困難な非常事態が発生した時、
脅威を排除するために動く、輝神教会の聖職者。
その力は白銀等級冒険者と同等、あるいは執行官に匹敵する力と信仰心を持つ冒険者が白銀等級になれる、
と言われています。

「しかし、“杖の聖者様”が来られるとのことでしたが……」
「ええ、私がスリーです。ヴェルナー市長が思い浮かべたのは先代でしょう。
 この通り、聖杖ジ・インヴォーカーもここにあります」

ヴェルナーの知る杖の聖者は執行官の中でも高齢の老女でしたが、来訪したのはかなり若い、
まだ二十にもなっていないような少女でした。
彼女の侍者もまた、同じくらいの年頃の女の子です。

「私はアガサ。こちらの二人は、フィオマルセラ
 元々フィオは“剣の聖者”の、マルセラは“磔の聖者”の侍者ですが、此度の遠征にあたり、
 両執行官が私に預けて下さりました」
「うちの師匠、話ちゃんと聞いてたか怪しいけどねー」
「フィオ、余計なことは言わないの」

不安そうな顔のヴェルナー市長を、アガサは睨みつけます。

「……必要なら、我々の力をお見せしますが。どうなさいますか?」
「い、いえ……問題ございません。失礼しました」

凄まじい殺気と冷徹な眼差しに、彼は気圧されました。

「ところで執行官様、やはりザンテンブルクに向かわれるのですか?」
「そのつもりですが、その前に行くべき場所があります。
 500年前、当時の聖者様が遺して下さったものの封印を解くために」


■ □ ■


――ヴュステラント連合国首都、ザンテンブルク。

「おや、あんたは確か北部地方から来た……」
「ベアトリスよ」

教会のクリスタの元を訪れたのは、ベアトリス・マリオンでした。
彼女は少し前に「マリオン商会」を開業し、主に冒険者を顧客として商売を始めた少女です。

「依頼を持ってきたわ。クライン市長から届けてくれって頼まれたの」
「んじゃ、内容を確認させてもらいますよ、っと」

ベアトリスはザンテンブルク市機導商工会に加入し、市長のグスタフ・クラインの後ろ盾を得ています。
クリスタは教会の情報網を使って彼女の素性について調べ、手際の良さに納得しました。

(北部地方の流通網を整え、経済の活性化を行った女傑……かなり若いですが、転生者となれば納得もできますね)

エアインネルング。別名“英雄たちの終着駅”。
 ベアトリスさん、その名前が意味するところは当然分かった上で、この依頼書持ってきたんですよね?」
「ええ、もちろん。市長からもちゃんと説明は受けてるわ。
 十英雄の一人にして、神の手を持つ鍛冶師と謳われたドワーフ“神匠”ヴォルフガングが大戦後、
 戦いで散っていった者たちを人魔の別なく讃え、弔うために造り上げたネクロポリス。
 当時の輝神教会も彼の信念を尊重し、惜しみなく協力した、と」
「付け加えると、ヴォフガングは機械族も戦士として見て……かは分かりませんが、
 機械族も戦いに使われた武器も、一緒に埋葬しました。
 エアインネルングはこのローランド大陸砂漠地方の聖地であり、教会指定の聖域です。
 そもそもうちの神官長が許可しない限り、大結界で守られたあの場所には入れねーですよ

「二枚目、見て」

ベアトリスに言われ、クリスタは依頼書をめくりました。
二枚目には神官長の押印があります。

「……許可が下りてやがるです。
 えーっと、『魔王が再び現れた今、眠れる英雄たちもその力を喜んでお貸し下さるでしょう』。
 情勢が情勢とはいえ、あの人があっさりと認めるとは」
「エアインネルング近郊で魔族や機械族が度々目撃されてるから、それを排除して欲しいってこともあるみたいね。
 それに、ウェール教国から派遣されてきた執行官も行くみたいだから、現地の冒険者には是非手伝って欲しいとも」
「手伝う、というより手伝わされると思った方がいいかもしれません。
 それと、態度次第では容赦なく執行対象にされるんで、気を付けないと」

クリスタは改めて、依頼内容を簡潔にまとめました。

・エアインネルングに保管されている武器や素材の調達。
 ・十英雄ヴォルフガングの武器、“聖鎚”ローレライの封印解除。

 二つ目はまず、どこに封印されているか確かめる必要がありますね。
 “神匠”の異名を持つヴォルフガングなら、もしかしたら聖鎚に限らず、
 未来を見据えて他の英雄装備を残しているかもしれねーです。
 行くなら念入りに調べるのがいいでしょう」
「気がかりなのは大結界が解除されている間に、機械族や魔族が侵入してしまわないかね」
「人魔の別なくって言ったって、教会の管理ですよ。
 並の魔族が聖域の中で活動できるわけないじゃないですか。
 機械族は……影響受けなさそうです。
 あと、聖域の中では制限される力があるみてーですが、まぁそんなに困ることはないと思いますよ」

クリスタは頷きながら、敵との遭遇についての注意書きを足すのでした。


■ □ ■


「こちらリモーネ。エアインネルング周辺に魔力反応と生命反応を確認」
『英雄の遺産を手にしたところで、所詮は過去の遺物。
 500年かけてアップデートしてきた我々に通用するものではありません』

“三機将”グリューン配下の上位個体リモーネは、エアインネルングを監視し定期報告を行っていました。

「その割には、あのゴミ捨て場を随分気にかけてるじゃないですか?」
『下等な人族の中にも異常個体は存在します。
 時代遅れの代物を、現代の水準にまで引き上げる技術を持つ者は低確率ながらゼロではありません。
 それに、今は確保困難な希少な素材が当時はありました』
「分かってますって。それを回収し、ナイトロード様に相応しい武器の素材とする。
 それが“緑将の手”であるオレの仕事でしょう」

リモーネは人型ではない機械兵――オオカミ型の下位個体たちに命令を送りました。
砂漠の調査に特化した、機動力に優れているマキアウルフですが、思考能力は人型と同等です。

しかし、そのうちの数体はすぐに木っ端微塵になりました。

「その色、砂漠に溶け込んでいるつもりのようだが、遠目では浮いて見えるぞ」
「隠れるつもりならちゃんと調整してるさ。何百年ぶりに会うのに、随分乱暴じゃないか」

ダークプリースト、魔人ブロンソンがリモーネに杖先を向けます。

「貴様らとは違い、我らは己の意思で誰に仕えるかを決めているのでな。
 ターレック様から原書を奪ったナイトロードは我の敵。
 ゆえに、機械帝国の利になることはさせぬ」
「そう簡単に壊されるかよ!」

リモーネはブロンソンの魔法を回避しながら自らも獣形態となり、エアインネルングへと全速力で駆け出しました。

「アイツ、変形しやがった。師匠!」
「焦るなグウェン。さて、我々も面倒な相手に出くわす前に、あの中に入らねばな」

500年前の英雄たちの遺物を巡り、様々な勢力の思惑が交差しようとしていました。


担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『レヴァナント・クロニクルⅡ』のトリガーシナリオ、
『眠れる英雄たちの聖域』をお届けします。

当シナリオは「ローランド以外の装備に制限のあるシナリオ」となります。
普段とは異なり基本的にローランドのスキル、アイテムのみを使用するものとなっておりますのでご注意下さい。

なお、今後のローランドのシナリオ全てに制限がかかるわけではありませんので、
その点はご安心下さい。


■シナリオの参加報酬について
本シナリオに参加した方は、アクション締め切り後、
シナリオ報酬として経験値・社会性・お金(G)に加え、
冒険者等級の貢献点(ランクアップポイント)が手に入ります。

また、レヴァナント・クロニクルⅡのパブリックシナリオでは、
今後集める事で砂漠で役に立つかもしれないアイテム等と交換可能となる、

「ザンテンブルク冒険者手形」

が1つ手に入ります。
※課題は3月4日中に実装予定です。


さらにシナリオ内で活躍したキャラクターにはリアクション公開後、
活躍に応じて追加の貢献点やザンテンブルク冒険者手形の付与をはじめ、
様々な特典がプレゼントされる可能性があります。

冒険者等級の詳細やランクアップポイントのシステムはこちらをご覧下さい。


■基本的な状況

機械帝国の宣戦布告は教会の総本山であるウェール教国にも伝わり、砂漠地方に執行官が派遣されることになりました。
ヴュステラント連合国の支援を目的としていますが、人族の中から人界を脅かしかねない者が出てこないか監視し、
「脅威となれば人族であろうと排除する」のも執行官の仕事です。
機械族を魔族側と見るかは教会でも意見が分かれるものの、
由来する技術に利用価値があると考える者は少なくありません。

若き執行官アガサは首都ザンテンブルクに向かう前に、あるものを確保するため、
大戦の英雄たちの霊廟でもあるエアインネルングへと向かいます。

一方、ヴュステラント連合議会議長であるグスタフ・クラインは機械帝国に対抗すべく、
砂漠地方の教会を統括する神官長の許可を得た上で、
英雄たちの遺した遺産の回収を冒険者に依頼します。

エアインネルングにあるものを求めているのは人族だけではなく、
機械族と魔族もまた、侵入しようとしていました。

なおエアインネルングの中は教会の力が働いており、
本来ローランドに存在しない異物は効力を発揮しなくなっています。



各パートについて

今回は砂漠地方、北部地方アバターで難易度は共通です。
シナリオガイドにはベアトリスが出ていますが、彼女は登場しません。


【1】エアインネルングを探索する 難易度:5

エアインネルグは十英雄ヴォルフガングと当時の教会が造ったネクロポリスであり、
小規模な都市並みの広さがあります。
地上から見える部分はあくまでエアインネルングの目印であり、
施設の大部分は地下に広がっています。

教会の結界によって守られ、“墓守”が維持・管理を行っていたため
内部は造られた当初からほとんど変わってませんが地図はなく、
どこに何があるかは実際に行ってから調べる必要があります。
「魔王が再び現れた今、眠れる英雄たちもその力を喜んでお貸し下さるでしょう」
とは神官長の言葉ですが、ただで持ち帰らせるわけではなく、
“墓守”が冒険者の力を試しにきます。

墓守はヴォルフガングが機械兵を元に製作し、教会が術式を刻んだゴーレムのガーディアンであり、
聖域からの魔力供給を受けて稼働しています。
当時はまだ機導の前身となる技術ではあるものの、機導式が組み込まれているため、
機導使いの戦い方を再現してきます。
機械族と同じ特性を持っているものの、魔力耐性・装甲の硬さは一般的な機械兵より低く、
代わりに自己修復能力を持っています。

こちらのパートにはアガサの侍者であるフィオが登場します。
フィオは砂漠地方に合わせ大剣型の機装を使いますが、元は教会騎士のため、戦い方はナイトに近いです。
他二人とは違い魔族や機械族に対しても「害がなければ」特に敵視はしない穏健派です。


【2】“緑将の手”リモーネを撃退する  難易度:6

三機将グリューン直属の部下であるリモーネと、彼が従えるオオカミ型機械兵(マキアウルフ)を倒し、
英雄たちの遺産が機械帝国の手に渡るのを阻止する事が目的となります。

難易度はあくまで目的達成のためのものであり、ここで上位個体であるリモーネを完全に倒す場合は、
難易度8相当になります。
リモーネは機動力に特化した細身の男性型機械族ですが、変形機構を持ち、自身も獣形態になる事ができます。
マキアウルフと連携し、速さと立体的な動きで攻めてくるためかなり手強いですが、
一方で物理的な装甲は薄く、単純な防御力は下位個体以下という欠点もあります。
攻撃が当たりさえすれば追い込むことはさほど難しくないものの、その当てるのが非常に難しい相手です。

彼の狙いは霊廟に保管されているであろう希少金属素材、あるいは高純度の魔石のため、
それを確保次第さっさと撤退するつもりでいます。

こちらのパートにはアガサの侍者であるマルセラと魔人ブロンソンの弟子グウェンが登場します。
二人ともリモーネの排除という目的は一致しているものの、マルセラは魔族絶対滅ぼすべしの過激派であり、
グウェンもまた人族を害虫くらいにしか思っていないため、二人が近づく危険です。
なお、グウェンはマルセラ関係なしにリモーネの攻撃に冒険者たちを巻き込むことを厭いません。
また、ブロンソンから与えられたゲイザーを使役しています。


【3】“聖鎚”ローレライを確保する  難易度:7

十英雄“神匠”ヴォルフガングは優れた鍛冶師でしたが、自らも武器を手に最前線で戦う戦士でもありました。
そんな彼がただ一度、自分のためだけに鍛えた武器が“聖鎚”ローレライです。

ヴォルフガングはローレライをはじめとした英雄装備をエアインネルングの深部に納め、封印を施しました。
この封印のことは記録には残っているものの、詳細については伝わっていないため、
どうやって解除すればいいかは不明なままです。

プレイヤー情報となりますが、この封印を守っているのは十英雄ヴォルフガングであり、
最深部に通じる扉の前に彼の亡骸があります。
ヴォルフガングは故人ですが、特別製の二体のガーディアンを製造し、
自身の死を起動条件とするよう、教会に依頼しました。

このガーディアンは【1】のゴーレムとは比較にならない強さで、
しかも二体同時に撃破しなければ自動修復して復活するという理不尽極まりない能力を持ちます。
ただしヴォルフガングがただ力でごり押せばいいだけのガーディアンを配置するとは考え難く、
何らかの方法で倒しやすく手段はあると考えられます。

こちらのパートには執行官アガサ、ダークプリーストのブロンソンが登場します。
アガサはローレライと共に封印されているであろう教会の遺産が、
ブロンソンは同胞と共に葬られた魔導書が目的で来ており、封印を解くまでは共闘します。
アガサはマルセラよりは融通が利くものの、どちからといえば過激派寄りです。


※「レヴァナント・クロニクルⅡ」のヒント

ローランドでは、敵の特性によって通用しやすい攻撃手段が異なります。
相性がいい場合は相手より実力が劣っていてもダメージが通ることがありますが、
相性が悪いと実力があっても不利に追い込まれてしまう事も珍しくありません。

・一般的な魔物、魔神の加護の弱い下級魔族:北部地方、砂漠地方共に十全な効果を発揮可能。
・中級以上の魔族、“超獣”に分類される魔物:加護破りのスキルや英雄装備等のある北部地方のアバター。
・機械族、(特に砂漠地方の)盗賊等人族の敵:【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・砂漠地方特有の硬い外皮を持つ魔物(サンドワーム等):【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・アンデッド系の魔物:浄化の力を持つスキルやアイテムのあるアバター。

舞台が砂漠地方のため、砂漠地方のアバターの活躍の機会が多くなるものの、
敵のタイプに応じて従来のアバターやスキル・アイテムをいかに使っていくかも重要となります。

とはいえ、「レヴァナント・クロニクルⅡ」から始めた方は、
まずは「機導使い」のいずれかのアバターを育成すれば問題ございません。


※冒険者等級・北部地方での二つ名について

「レヴァナント・クロニクル」に参加していた方の冒険者等級・貢献点は、
「レヴァナント・クロニクルⅡ」にも引き継がれます。

また、輝神教会を通じて冒険者の情報、二つ名は地域を越えて共有されているため、
異名持ちの方は砂漠地方でも周囲の冒険者から一目置かれることになります。
※ただし北部地方と同じように立ち回れるとは限りません。

※スピリット(精霊)、ドラゴン(竜族)の認識

精霊と竜族は北部地方でも半ば伝説として語られるのみの種族でしたが、
それは砂漠地方でも同様です。
なお、精霊や竜と契約している方は機導武装でも、
基本的には精霊魔法や竜の力が干渉して相殺することなく使用可能です。
ただし【機導】と併用した場合、武装の方が耐えられるとは限りません。


★死亡(アバター死亡)判定
本シナリオでは、難易度を鑑みず無茶な行動をしたとき、勝てない敵と戦ったときなど、
冒険者が死亡するケースがあります。
世間的に公にはなっていませんが、教会には「死んだ直後」であれば生き返らせる事が可能な蘇生術式があり、
転生者やそれに準じる者が多く死ぬ可能性がある状況での使用が許可されています。
ただし蘇生してもしばらくの間はまともに戦うことができない状態となり、
システム上では一定期間死亡時のアバターにチェンジできなくなります。
ただ、アバターが死亡したことで別のアバターで再度参加したとしても、
過去の功績などが消えることはありません。
死亡の場合は「死んだと思っていたが、実は生きていた」扱いとなります。


それでは、皆様のご参加をお待ちしております。


【1】エアインネルングを探索する 【現在のMC参加人数:34】

5

【2】“緑将の手”リモーネを撃退する 【現在のMC参加人数:24】

6

【3】“聖鎚”ローレライを確保する 【現在のMC参加人数:31】

7