3月は、新生活を始めるための引っ越しが多い季節。新居の間取りは家族構成に合わせて選びますよね。新築物件からは和室が減っていると聞きますが、フローリング床の洋室が主流となった今も、畳敷きの部屋はファミリー層を中心に一定の需要があり、人気はまだまだ衰えません。

 畳の魅力は、やはり「夏涼しく、冬暖かい」こと。断熱効果があり、どの季節も快適に過ごせます。思わず「ゴロ寝」したくなるような弾力も魅力。モノを落としても壊れにくく、うっかり転んでもやさしく受け止めてくれます。

 また、畳そのものも“進化”しているとか。新時代の畳について「全国畳産業振興会」(本部:京都市南区)に聞きました。

《「昔ながら」とは言わせない! 進化した畳のすゝめ》

■すゝめ其ノ一 色の種類が豊富な「モダン」畳
 畳ならではの若草色だけではなく、「黒色」「茶色」「白」などモダンなカラーバリエーションが登場。スタイリッシュな家具とも相性が良く、コーディネートの幅が広がり人気です。

モダンな畳(写真提供:全国畳産業振興会)

■すゝめ其の二 丈夫な「和紙」畳
 年月が経っても変色しない工業用和紙でつくられた畳も登場。丈夫で傷みづらい和紙畳は、い草でつくられた畳と比べ、家具の跡がつきづらく、お手入れのラクさが人気。

工業和紙の畳(写真提供:全国畳産業振興会)

■すゝめ其の三 幻想的な「光る」畳
 内部にLEDが埋め込まれた「光る」畳も……。ほの暗い室内で幻想的な明かりを灯し、お部屋をロマンティックに演出。飲食店やカップル向けの宿を中心に需要が伸びています。

 ここまで最新の畳を紹介しましたが、若い単身者向けの物件は狭いワンルームなどが多く、畳を取り入れるのはなかなか難しいのではないでしょうか。そこで、一人暮らしの人にこそ使ってほしい「伝統」の畳を教えてもらいました。

《部屋が広く見える!? 「琉球畳」》

 江戸時代から琉球王国(現在の沖縄地方)で親しまれている伝統の琉球畳です。全国の若者にも好評だそう。琉球畳は「へり」がなく、主に正方形の半畳サイズなのが特徴。色の段階的変化や線によって生じる遠近感、光の反射具合などによって部屋が広く見える効果もあることから、単身者向けの小さな部屋にもピッタリです。

琉球畳を使ったコーディネート例(写真提供:全国畳産業振興会)
琉球畳を使ったコーディネート例(写真提供:全国畳産業振興会)
琉球畳を使ったコーディネート例(写真提供:全国畳産業振興会)
琉球畳を使ったコーディネート例(写真提供:全国畳産業振興会)

 先述のモダンなニュースタイル畳にも、琉球仕様の畳が多く使われています。本来の琉球畳は、一般的なイ草とは異なる「七島イ草」で作られますが、最近は人気の高まりに伴い、へりの無い半畳のものであれば、素材にかかわらず琉球畳と呼ぶことがあるよう。手ごろな価格のものも増えています。

 フローリング床の部屋にお住まいの場合、敷物代わりに琉球畳を置くのがオススメ。全面に敷くのも良いのですが、ラグのように1〜2畳ほど畳を設置し「ゴロ寝用スペース」を作るのも人気です。

 いよいよ新生活のスタート。暮らしに合わせた、ニュースタイルの畳を取り入れてみてはいかがでしょうか。

(取材・文=みねほのか)