府警と大学が共同製作 特殊詐欺防止のフロアマップ

富永鈴香
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 あなたは特殊詐欺に遭いやすいタイプ? だまされやすさが判定できるフロアマットを、京都府警京都工芸繊維大京都府立医大が協力して製作した。ATMコーナーで順番待ちをする間に見てもらおうと、京都に本店を置く金融機関などで、設置が進んでいる。

 フロアマットには、だまされやすさを判定する質問や、利用限度額の引き下げを促す言葉などが印刷されている。京都工芸繊維大の学生5人がデザインした。亀のキャラクターで目を引き、配色や文字のサイズなど伝わりやすいよう工夫したという。

 判定する質問項目は、▽サギにあわない自信がある▽知らない人の話に聞き入る▽電話が鳴るとすぐに取る、の三つ。これらは、実際に特殊詐欺の被害者に顕著な特徴だった。府立医大の上野大介助教(精神機能病態学)らが2018年に府警と共同研究し、明らかになったという。上野さんは「二つ以上にあてはまる人は被害に遭いやすい」と注意を呼びかけ、「ATMの待ち時間に見たり、会話の話題にしたりしてほしい」と話す。

 府警の平山有一特殊詐欺対策室長は「ATMコーナーでは携帯を使用せず、三つの項目で自身の詐欺の遭いやすさを知ってもらうことで、詐欺被害を減らしていきたい」と語った。

 京都に本店を置く金融機関など7事業者(京都銀行、京都中央信用金庫、京都信用金庫、京都北都信用金庫、ゆうちょ銀行、郵便局、JA)のATMコーナーに順次設置される予定だ。(富永鈴香)