Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18全柔連が小学生の全国大会を廃止するという決定をしました。私は素晴らしい決断だと思います。なぜ若年層での全国大会を行わない方がいいのか三つの理由で説明します。 ①そのスポーツが弱くなるから ②全ての子供がスポーツを楽しめないから ③競技を超えた学びが得られないから24815.6K50.5K
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18まず若年層の全国大会が成人になってからの競技力向上に役に立っているかというとマイナス面の方が多いと考えられます。その理由の一つには早すぎる最適化があります。子供は大人が小さくなったというわけではなく大人と子供では特性に違いがあります。発達にばらつきがあると言ってもいいです。31,4396,757
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18例えば体が小さいのになぜか子供は字を大きく書きます。それは筋の調整と連動がうまくいかないから細かい作業がまだうまくできないからです。その一方でリツイ体制のバランス自体は大人とそれほど変わらないぐらいうまくできます。このように子供は大人のミニサイズではありません。21,1565,817
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18ということは子供の世代の柔道は大人の柔道のミニサイズではなく勝利のためには違う戦略が求められるということです。早すぎる最適化とはこの子供時代の勝ち方に最適化してしまったが故に、大人になって本来行き着くレベルまでいけなくなってしまうことを指します。つまり器が小さくなるということです51,4276,948
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18柔道はそれほどではないかもしれませんが、日本人が海外の試合に出てよく聞かれる質問は「日本人は10代ではあんなに強いのに、20代になってからなぜ弱くなるのか」です。要するに若年層の時代にトレーニングをしすぎて、大人になった時に世界とは戦えなくなっているというのが現状だと考えています。82,0327,737
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18欧州で中高の全国大会が禁じられた時のロジックは「子供たちはスポーツを楽しむべきであり、それは試合に出ることで補欠で試合に出られないことや過剰に勝利至上主義に走ることは避けなければならない」というものだったそうです。全国大会は勝ち抜き戦の構造を作り、敗退と補欠を生みます。92,3379,517
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18日本のスポーツは全てが「選抜システム」であると言われます。それは全てが才能を発掘する目的に向かっていて、全ての子供がスポーツを楽しむという視点の欠如に向けられた批判です。一方で勝ちたい子供を制限するのかという反対の声もあります。しかし現場に行けばわかるのは最も勝ちたいのは大人です223,65312.5K
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18早い段階で日本一になりましたので、離脱していく選手をたくさんみてきました。そのような選手にある特徴は本人より周りが興奮していることです。親と指導者が選手の才能に興奮して舞い上がっている場合、その選手の才能が潰れる可能性が高くなります。なぜなら最も重要な主体性が損なわれるからです41,8818,436
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 1899.9%以上の選手はオリンピックに行けません。アスリートで食っていけるのもそのぐらいの確率です。ほとんどの選手はアスリートという職業にはつけません。だからこそ競技から学んだことにどの程度の普遍性があるかが重要になります。では普遍的な学びとはなんでしょうか。31,4596,739
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18それは少なくとも自分が何をしようとしているかを知り、何が起きたかを理解し、どうすればいいかを考えることができることで成立します。リフレクションです。ただこの能力は育つのに時間がかかります。若年層だけで活躍させようとするならば、この手順を省く方がうまくいきます。11,3616,491
Dai Tamesue 爲末大@daijapan·Mar 18つまり言われた通りやる人間を作ることです。しかし、このような選手は引退した後、苦労します。自分の体ではある程度のことはしてきたわけですが、一体それがなんだったのか本人がわかっていないからです。考える力が育っていません。71,3986,617
Dai Tamesue 爲末大@daijapan以上の理由から、全国大会の廃止は素晴らしいことだと私は考えます。ぜひ他競技でも追随してほしいです。10:57 AM · Mar 18, 2022·Twitter Web App1,077 Retweets51 Quote Tweets7,600 Likes
マタタビ@matatabi200·Mar 18Replying to @daijapanスポーツがビジネスになっていたり指導者の自己満足になっている部分が強いのかと思います。選手の本当の成長を考えるなら急ぎすぎる成長は伸び代を短くしていることは小学生の全国大会決勝クラスの子が社会人の決勝にあまり見られない事でも分かりますよね。1115
めるる【迷走中?妄想中】@Mi14Hi·Mar 18Replying to @daijapanさまざまな点で考えさせられました。大人が勝ちたいと思う、に通じる部分ですが、娘が中高と頑張っていましたが、「応援される選手になれ」という価値観を指導者のみなさんから与えられ続けました。本人はいま振り返り、当時の自分を客観的にみられていますが、やはりなおしばられていると言い1115
めるる【迷走中?妄想中】@Mi14Hi·Mar 18ます。 一緒に話をして深めました。そもそもは「頑張っていたら応援したくなる」という自然発生的な気持ちがあります。頑張っているのは本人が楽しんでいるから。 それを「応援されるように」という見えやすく見えにくいゴール設定をされて、努力しろ、挨拶しろ、親や先生や仲間に感謝しろ、と逆説117
icon_18@icon1810·Mar 19Replying to @daijapan100対0で悪い面だけじゃないんだけど、やっぱり高校ぐらいまでは補欠はなくして全員がスポーツを楽しめるような体制を目指していくのもいいと思います。 そうしないと生涯スポーツになりにくいと思うんですよね。 学生で燃え尽きて、そのスポーツそのものが楽しめなくなってしまっている。10
kachimonta@kachimonta·Mar 18Replying to @daijapan大部分は納得だけど… 本人より周りが興奮するってのも分からなくもない。 全国レベルでは無いが、自分もそうだった気がするし。
あづ本@omo2ke2ko13·Mar 19Replying to @daijapanアスリートである為末さんからこのような意見が出るのは、体育大嫌いな子どもで今でも運動は苦手なおばさんにとっても嬉しいです
ITCHIE-METAL 演れば行く出れば行く@k715i·Mar 19Replying to @daijapan指導者としては結果を出す為にフル代表並みの戦術で小学生がミロカップで世界一になれる。20過ぎたらバーンアウトする選手が多く惜しくてもったいなくて。クラブチームがサッカーを好きにさせるヨーロッパとの微差がある。
@Pbewo_2w8R·Mar 20Replying to @daijapan一応勝ち負けが好きな子供だっているということを忘れないでほしいです。 ほかに何の取り柄もない学生だった私にとって、大会は唯一私を肯定してくれる場でした。 学校の正面鉄柵に掛けられる『第◯回◯◯大会優勝(入賞) ◯年◯◯◯◯』に救われて学校生活を過ごして来た子供も、一応いますよ。11