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・（ひなた）♪「Ｃｏｍｅ，　ｃｏｍｅ，　ｅｖｅｒｙｂｏｄｙ」
・♪「Ｈｏｗ　ｄｏ　ｙｏｕ　ｄｏ，　ａｎｄ　ｈｏｗ　ａｒｅ　ｙｏｕ？」
・♪「Ｗｏｎ’ｔ　ｙｏｕ　ｈａｖｅ　ｓｏｍｅ　ｃａｎｄｙ？」
♪「Ｏｎｅ　ａｎｄ　ｔｗｏ　ａｎｄ　ｔｈｒｅｅ，ｆｏｕｒ，　ｆｉｖｅ？」
あっ　お母ちゃん。　お帰り。
（るい）ただいま。
なあ　お母ちゃん。
これ…。
やすこって…？
ひなたのおばあちゃんや。
やっぱり。
こんな昔から聴いてたん？ラジオの英語講座。
うん。
毎日の日課やった。
ふ～ん。
そうそう。　確か　平川先生いわはった。
去年…　亡くならはったそうやけど…。
えっ？
何？
ううん…　何でもない。
そう？うん。
♪「Ｃｏｍｅ，　ｃｏｍｅ，　ｅｖｅｒｙｂｏｄｙ」
♪「Ｈｏｗ　ｄｏ　ｙｏｕ　ｄｏ，　ａｎｄ　ｈｏｗ　ａｒｅ　ｙｏｕ？」
（２人）♪「Ｗｏｎ’ｔ　ｙｏｕ　ｈａｖｅ　ｓｏｍｅ　ｃａｎｄｙ？」
♪「Ｏｎｅ　ａｎｄ　ｔｗｏ　ａｎｄ　ｔｈｒｅｅ，ｆｏｕｒ，　ｆｉｖｅ？」
♪「Ｌｅｔ’ｓ　ａｌｌ　ｓｉｎｇ　ａ　ｈａｐｐｙ　ｓｏｎｇ」
♪「Ｓｉｎｇ　ｔｒａ　ｌａ　ｌａ　ｌａ　ｌａ」
♪～
♪「君と私は仲良くなれるかな」
♪「この世界が終わるその前に」
♪「きっといつか儚く枯れる花」
♪「今、　私の出来うる全てを」
♪「笑って笑って」
♪「愛しい人」
♪「不穏な未来に」
♪「手を叩いて」
♪「君と君の大切な人が幸せである」
♪「そのために」
♪「祈りながら　ｓｉｎｇ　ａ　ｓｏｎｇ」
♪「祈りながら　ｓｉｎｇ　ａ　ｓｏｎｇ」
♪～
勇叔父さん。（勇）うん？
お母さんの居場所に心当たりある？
え…？
あれから…手紙のやり取りとかしてたん？
義姉さんはそれまでの人生…全て断ち切る覚悟でアメリカ行ったんじゃ思う。
るいが岡山出た時と一緒じゃのう。　ハハ…。
う～ん…。　義姉さんが親しゅうしょおったんは水田屋とうふのきぬじゃけどいつじゃったかのお…きぬの旦那さんの里へ一家で帰ることになった言うて…。
そうやったんや…。
うん。
るい。
すまなんだなあ。叔父さん…。
わしら大人が　寄ってたかって小さかった　るいを苦しめてしもうた。
違う。
私が…決めたことなんや。
けど…やっと…あの時　閉ざした戸を開けよういう気になった。
やっと…。
わしの方でもできるだけのことすらあよお。
きぬの消息も調べとく。
ありがとうございます。世話あねえ。
義姉さんも　そりょお望んどるはずじゃ。
勇叔父さん。
久しぶりに会えてホンマによかった。
明日　帰ります。
ええっ　何でなら。もっと　ゆっくりしていきゃあええがあ。
ひなたは仕事があるしお店も　こないに長く閉めたん初めてなん。
それじゃったら桃太郎だけでも残ってくれんかのう。
雉真の野球部　見せてやりたいんじゃ。
叔父さんから言うてやって。
（錠一郎）それから　「サザエさん」のやつも面白かったですね。
（雪衣）「マー姉ちゃん」じゃろ。（錠一郎）ああ！　そうそう　そうそう。
あとは何やったかなあ…あの～　甲子園が舞台の…。
「純ちゃんの応援歌」じゃ。ああ　そうそう。
すごいな。　全部知ってはるんですね。アハハッ。
私ゃあなあ　第１作の「娘と私」から欠かさず見ゅうるんじゃ。
第１作？うん　そうじゃ。
それから　一本も欠かさず？そうじゃ！　アハハハッ。
へえ～　すごいなあ。
好きなんじゃ。１日１５分だけの　この時間が。
たった１５分。　半年であれだけ喜びも悲しみもあるんじゃから何十年も生きとりゃあいろいろあって当たりめえじゃが。
あれ？お父ちゃん　まだ　そないしてんの？
うん。　いや　お父ちゃんももう一日いることにしたんや。
何で？
いや　まあ　ちょっとな。ふ～ん。
あっ　いけん。　始まる！ああ　ああ　ホンマや。
危うく見逃すとこでしたね。フフフフッ。
♪～（テレビ）
桃太郎。　あんまりご迷惑かけんようにね。
（桃太郎）分かってる。
進路のこととかここで　ゆっくり考えるわ。
（健一）はい　お待たせ。えっ…。
（健一）錠一郎君はホットドッグが好きじゃあいうて父さんが　よう言ようったから。ああ　ありがとうございます。
うれしいなあ。　頂きます。どうぞ。
（ドアが開く音）（慎一）いらっしゃいませ…。
いらっしゃいませ…。（ドアが閉まる音）
お前。　ふざけんなよ。
トミー。　久しぶり。
（トミー）お前　こぼすなよ！
あっ…　ごめん　ごめん　ごめん。
変わってへんなあ　お前は。トミーも。
コーヒーでいい？ああ。
聞こえた。
どうぞ。
なあ　ジョー。　お前俺が　どこに住んでるか知ってるよな？
東京やろ？そうや　東京や。
そして　ここは岡山や。
いきなり電話してきて茶ぁ飲まへんかいうて呼び出す場所ちゃうやろ。ハハハハッ。
ごめん。ごめんやないねん。
ありがとう　来てくれて。
♪～（レコード「Ｒｅｄ　Ｈｏｔ」）
あの…　トミー北沢さんですよね？
ああ　いかにも。やっぱり！
サインしてあげたら？ああ。いいんですか！？
あ…　少々お待ちください。
♪～
あの…　お願いします！
♪～
はい。（慎一）あ…　ありがとうございます！
（健一）すいません。ありがとうございます。
（慎一）家宝にします。
♪～
やっぱりええなあ。
トミーのトランペット。
久しぶりに聴いたけど　やっぱ最高や。
何やと？
久しぶりとは　何事や。お前　聴いてへんかったかい。
この３０年に出し続けた俺の数々のアルバムを。
うん。おい！
でも　全部買ってるよ。
これから聴く。　全部聴く。
トミー。何や。
あのね　トミー。
何や　何や。
怖い。　ハハッ　怖いで。
すぐにやなくてええんやけど…。
トミーのバンドに入れてもらわれへんかな。
え…。
お前…　吹けるようになったんか？トランペット。
ほな…。
鍵盤を…　やってみようかなと思ってる。
ずっと　トランペットが全てやと思ってたけど…演奏することが楽しい。演奏で　人が踊ったり笑ったりしてるのがうれしい。
そう思えるようになったんや。
何や…　よう分からんけどサッチモちゃんのためなんやろ？
うん。
お母さんを捜しに…。
アメリカに行きたい。
アメリカに連れてってあげたい。
僕が　音楽で連れてってあげたい。
鍵盤か…。若い時に　基礎は習ったよ。
まあ　トランペットやってたんやから当然やな。
死ぬ気で練習する。トミーに認めてもらえるまで。
嫁に探させる。えっ？
一流のピアノ講師を。[℡]（呼び出し音）
えっ　トミー　でも…。あっ　もしもし？　奈々？
[℡]（奈々）富夫！　どこにいるの！？
えっ　メモ残しといたやろ。ジョーに会いに岡山に…。
[℡]（奈々）すぐにバレるうそつくんじゃないわよ！何なの　いい年して。まだグルーピーと遊び回ってるのね！あなたは　大体　いつも　そう…。（電話を切る音）
奈々さん　何て？
ああ…忙しそうやから　帰ってから話すわ。
いつか　また…お前と　トランペットでセッションするのが俺の夢やった。
けど　修正するわ。
お前と一緒に　ステージに立つ。
それが俺の夢や。
ありがとう　トミー。
礼は実現してから言え。フッ…。
まあ　どうでもええけどなお前　その話するために岡山まで呼んだんか？
（錠一郎）フフフ…　ホンマに　ごめん。