冷麺はもともと朝鮮半島の北西部・平壌(ピョンヤン)で生まれたものです。
朝鮮半島の北東部にある咸興(ハムフン)出身で、日本に移住してきた方が昭和29年盛岡に食堂を開き、故郷を懐かしみ盛岡に冷麺を出したのが始まりとされています。
当時客はゴムのような麺に驚き、なかなか定着せず大変苦労したようです。
その後、平壌のあっさりとした辛味のない平壌冷麺に、盛岡と同じ北緯40度付近にある咸興の辛味のある冷麺の味を合わせ独特なものとなっていきました。これが、盛岡冷麺の始まりです。
他にも盛岡の素材を生かしたさまざまな工夫が加えられ冷麺は盛岡に定着しました。また、専門店でしか食べることができなかった冷麺を、岩手の製麺屋さんが家庭でも手軽に食べられるように生・半生製品を販売し、遠くのお客様にも喜ばれるようなお土産用冷麺を開発し、ますます全国にも知られるようになりました。
平成12年4月には、公正取引委員会から名産・特産等の表示の承認を受け、名実ともに岩手県を代表する味の一つとなりました。