コロナ禍により、それほどIT活用に積極的ではなかった企業もITの重要性を認識し始めました。また近年の盛り上がりの一つのデジタルトランスフォーメーションがあります。テレワークやBCP対策など、様々なことを同時に実施しなければならないの、初めてIT担当者や情シス担当を置いた企業もあるでしょう。しかし、IT人材不足の状況では社外から優秀な人材を確保することは非常に困難です。そのため、情シス未経験の社員が突如情シスに任命されることもあるかもしれません。
ひとり情シス・ワーキンググルーが実施した「ひとり情シス実態調査」では、「ひとり情シス」経験3年未満の方が、21.3%存在することが判明しています。新しい情シスへの職に就くことは、デジタル人材不足の日本に大変喜ばしいことですが、どのような仕事でも同じかも知れませんが3年未満の経験では覚えることが多くて、とても苦労するものです。この時期に情シスの仕事を離れてしまう人もいます。是非大切に育って欲しいので、愛情をこめて「ジュニアひとり情シス」と呼ばせ頂きます。
突然社内のIT活用を任されたジュニアひとり情シスは、どのように成長すればよいのでしょうか。なんとなく目指す姿はイメージできても、具体的に何をすればよいかを思い浮かべるのは難しいかもしれません。私自身も、ジュニアひとり情シスの頃から現在に至るまで、社内教育や上司の指導を受けたことはなく、独学と試行錯誤で現在に至ります。振り返れば、非効率なことをしていたときもありました。一方で、効率よくスキルアップできたと思うこともあります。今回は、それらの経験を元に、ジュニアひとり情シス向けの勉強方法やスキルアップについてのヒントを出したいと思います。
IT環境に触れて慣れることも勉強のひとつ
大企業のように、担当範囲が明確で専門的知識が重要になる場合は、国家試験の合格を目指したり専門書を何冊も読んだりする勉強法も有益かもしれません。しかし、突如情シスに任命され、即戦力として一人で何でもやらなければならない状況下においては、合理的な勉強法とはいえないでしょう。
情シス本来の役割である社内のIT運営管理を行うには、自社のIT環境の知識が必要です。しかし、サーバーやOS、ネットワーク、データベース、PCなど、必要な技術知識は多岐にわたります。さらに自社独自のシステムがある場合は、業務知識も必要になるでしょう。そのような状況下で分厚い技術本やシステムのマニュアルを頭から読んでも、目の前の課題は全く解決しなかった、というのが私の経験です。
その後、私はまず触ってみることを重視するようになりました。IT製品やサービス、システムにはそれぞれの世界観があり、それを理解するには実際に触った方が理解しやすいからです。例えば、WindowsとLinuxの違いを説明した本を読むより、実際に触ってみた方がより早く理解を深められるでしょう。情シスの業務も同じで、自社のIT環境を理解するには、頭で考えている時間よりも実際に触れた方が早道です。まずは、必要なものを必要な時に必要なだけ学ぶ。そのためには、何が必要かを触れて知るという考え方です。
はじめは、触るのも怖いと感じるかもしれません。しかし、怖さがある状態では改善は進みません。また、スキルアップには知識だけでなく慣れや経験も必要なため、実際に触りながら学ぶ方が効率的です。まず触れてみる程度であれば、最低限の知識があれば十分です。とにかく積極的に自社のIT環境に触れてみましょう。例えば、ログインして状況確認コマンドを実行するだけであっても大きな一歩であり、ベンダー丸投げで全く触れない状態とは大きく違います。
少しずつでも自社のIT環境に触れていくことで、次第に慣れと経験が積まれていきます。その頃には、怖くて触れないという状況も改善されているはずです。そして、少し触れるようになったところで、マニュアルにも目を通してみましょう。何もわからなかった時よりも、マニュアルの内容が頭に入りやすくなっていると思います。
仕事に絡めて学ぶ
過去を振り返ると、仕事を絡めて学ぶことが一番効率の良い勉強方法でした。当たり前のように思うかもしれませんが、重要なのは常に仕事から学ぼうとする意識を持つことです。仕事から知識や技術を学ぼうとする意識がある人と仕事を単なる作業として捉えている人では、同じ仕事をしていても成長速度が大きく異なります。学ぼうとする意識があれば、なぜそのような状況になるのだろう、もっと良くするにはどうすれば良いかと考え、次の行動につながりやすくなるからです。いつまでも悲惨な状況から抜け出せない方は、自分の意識を少し変えてみると状況が変わるかもしれません。
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