雪見、月見、花見。

ぼーっと考えたことを書いています。

節約の心得⑤ ~数字マジックにご注意を!~

寒いー。冬ですね・・・。

もう厚厚の完全防備にくるまりながらパソコンの前に向かっております(´・ω・`)

 

というわけで、セツヤクエスト企画、節約の心得5箇条、ようやく最後になります。

 

節約の心得① ~節約は「いくら削れたか」ではなく「どう使い切れるか」の勝負~

節約の心得② ~節約すべきはお金だけ?~

節約の心得③ ~節約の本当の敵は財布の紐の緩さにあらず~

節約の心得④ ~大は小を兼ねる~

 

⑤数字マジックにご注意を!

数字が私たちの判断を動かすというのは有名なお話です。

 

すごく分かりやすい最近の例では、「楽天優勝77%オフセール」があります。

77%オフとは大変な数字です。すごく魅力的な話ですよね。

実際に、お買い得なみかんが大量に売れたのだとか。

 

そんな楽天優勝セール、普段通りの値段で売ってるくせに77%オフに見せかけるため原価の方をものすごく高く設定して辻褄を合わせたお店があったという、騒動がありました。

定価12000円のシュークリームが登場していて、大変話題になりましたね。

この時は、さすがにおかしい数字だったので、多くの人がこの嘘っぱちな割引に気付き激怒したわけです。

 

 この騒動はでも裏を返せば、お店側がそんなアホなことまでやってしまうぐらい「割引」というものの魔力に消費者が取りつかれやすいということを示しています。

 

私だって、やっぱり「半額!」って言われると、「あ、安いのかな?」って気になってしまいます。

こっそり定価を上げて割引したイカサマがあっても、それが12000円のシュークリームほどでなければ、気付かずに「安い!」と思って買ってしまうかも知れません。

また、楽天セールでイカサマしたお店に怒っている方々も、今回が露骨だったから分かっただけで、普段もっと周到な店にはもしかしたら引っかかっているかもしれません。

 

「割引」以外にも、他にも数字の魔力を使った商品のアピールはいっぱいあります。

「今、特別に20%増量中!」とか「期間限定1個おまけでプレゼント!」とか書いてあるとお得な気がしてしまいます。

店頭では「198円」とか「480円」とか、わざとキリのいい値段から少しだけ引いた値札が並びます。それだけで何となく安く感じてしまうから不思議です。

有名な「タウリン1000mg配合!」だって、やっぱり成分が多く入っていてお得なんじゃないかって思わせてきます。

 

77%オフとか、1.2倍増量中とか、198円とか、タウリン1000mgとか、数字をいじるだけで「お買い得感」が出てしまう、そんな数字のマジックが今や、そこかしこで繰り広げられています。

けれどそんなの実は、割り引く前の定価が高いのかもしれないし、増量と言っても元々の内容量を知らないと思ってハッタリをかましてるのかもしれないし、198円なんて200円から2円しか変わらないんだし、タウリンは要するにたった1gなだけだし、本当にお買い得かどうかは、もっと冷静に見て考えた上で判断する必要がありますよね。

 

他にも、「一日換算だとたったの○○円!」とわざと細かく分けて少額に見せかけたり、「実質0円!」と結局払ってるんだけど払ってないように見せかけたり、「たった数%ポイントを引くだけで保証がー」と%やポイントで言われると大したこと無い値段に思えたり、色々あります。

 

いやぁほんと、世の中数字のマジックでいっぱいです。

 

――だから、皆さん数字のマジックにご注意を!

 

 

・・・と結論めいたことを言うと、「なーんだ、そんな数字のマジックの手口なんてもう知ってるし」などと、おっしゃられる方も居ることでしょう。

 

そう、私なんかに言われずとも、みなさん、きっとこんな数字のマジックがいっぱいあることは多分ご存知のはずです。

有名ですものね。

 

 

・・・でも、だからこそ怖いんですよ。

 

え。みなさんは怖くないですか?

 

少なくとも私はすっごく怖いなと思います。

 

だって、みんな知ってるはずのに、全然なくならないんですよ、これらの数字マジック

なくなるどころかむしろ、12000円のシュークリームでも「いけいけ」と思えるぐらい流行ってるわけです。

 

売る人たちだって馬鹿じゃありませんから、なくならないってことは効果が上がってるってことなんです。

定価をごまかしてでも割り引いた方が、200円でもなく198円と表示した方が、やっぱり「売れてる」ってことなんです。

 

これが何を意味しているかと言えば、「みんなが数字のマジックを知識として分かってても結局釣られてる」ってことなんですよ。

 

歩く前に「この先の道には落とし穴がありますか」と改めて聞かれたら、「うん、あそこやそこにあるね」としっかり見破れる人たちが、いざ自ら歩くとなぜかちゃっかり落とし穴に落ちてる――そんな光景が繰り広げられているわけです。

 

こんな怖いことって、ありますか?

 

 

そう、多分数字のマジックの存在を知ってるだけでは私たちは身を守れていないんです。

きっと、いっぱいいっぱいやられてます。

 

私たちは思った以上に、感覚で動いているんです。

普段冷静そうな人も、いざ現場に行くと冷静さを欠いてしまう、買い物の熱にやられてしまう、数字のマジックに取り憑かれてしまう、理性なんて吹き飛んでしまう、残念だけどそういうもののようなんです。

 

もう、「知ってる」ってだけでは安心できません。

そもそも、安心するってのは要は注意しないってことです。かえって引っかかる危険性があると思います。

「自分だけは大丈夫」「自分は見破れる」そんな驕りは、人を盲目にするんです。

もしかすると、他の落とし穴の底に落ちていながらそれに気づかず、楽天セールのシュークリームの大きすぎる落とし穴を見て「ひっかかるわけないでしょ(笑)」と嘲笑している滑稽な絵の可能性だってあります。

きっと、穴の底では、大事に節約していたはずのお金もこっそりちゃーんと抜き取られていることでしょう。脳内麻薬での麻酔がよく効いて、気づかず、痛みを感じず、幸せなまま、こっそりと・・・。

 

 

なので。

 

数字のマジックを知ったならばこそ、それを恐れましょう。気をつけましょう。

催眠術の存在を知っているなら、わざわざ揺れる5円玉を見つめてはいけないのです。

催眠術の存在を知ってるからといって、術にかからないというわけではないのですから。

 

知ってるからこそ、意識して避けないといけないのです。

知っただけではなく、知識に基づいて行動して初めて安全が得られるんです。

 

 

世の中、数字のマジックでいっぱいです。

揺れる5円玉でいっぱいです。

私たちはそれを知っています。

その恐ろしさを知っています。

 

 

――だから、皆さん数字のマジックに本当にご注意を!

 

 

もちろん、私も・・・。

 

 

 

 

 

P.S.

数字は怖いですよねー。

それが本当って裏付けがなくたって、なぜか信頼性があるように見えますから・・・。

 

はてさて、これでようやく、予定の5箇条終わりました。

これを最初は1回で書こうと思ってたのですよね・・・そのことが一番恐ろしいかも(;・∀・)