雪見、月見、花見。

ぼーっと考えたことを書いています。

節約の心得② ~節約すべきはお金だけ?~

というわけで、セツヤクエスト続きです。

 

前回の節約の心得その1は、

節約を始める前の心得その1 ~節約は「いくら削れたか」ではなく「どう使い切れるか」の勝負~ - 雪見、月見、花見。節約を始める前の心得その1 ~節約は「いくら削れたか」ではなく「どう使い切れるか」の勝負~ - 雪見、月見、花見。

 

こんなお話でした。

ついつい節約の時は「支出を削ること」に意識が向いてしまいがちですけれど、本当は「節約して何に使いたいか」の方こそしっかりと確認しておくべきなんじゃないかな、ということを書きました。

 

続きまして、今回は心得その2です。

 

②節約すべきはお金だけ?

「1円玉を落としてしまった時に拾うべきかどうか」という有名な命題があります。

私たちの日常でチャリンと小銭を落としてしまった時、ついつい反射的に拾ってしまうと思うのですが、この命題はそれが果たして意味があるのかどうかを問いかけます。

 

1円玉を落としてそれを拾わなければ1円の損。拾えば損は解消。単純に見るとそう思えてしまいますが、そこには疑問の余地があるのです。

つまり、1円玉を拾う行為にかける時間や労力の方が1円より高い可能性です。

 

確かに「よっこいしょ」と動くだけで数秒使いますし、身体を屈伸させるのにもいくばくかのカロリーを使います。1円玉がおむすびころりんよろしく、コロコロと遠くに行ってしまった場合はそれに費やす時間や労力はさらに増すでしょう。

その時間や労力分、他のことに費やした方がよっぽど1円より価値のあることができるかもしれません。

だから、1円玉を落っことしても、拾うとむしろ損で無視するのが正解、そんな可能性があるわけです。

 

ちょうど今ダイエットしてるからぜひ身体は動かしたいとか、昔から道端のコイン拾いが趣味で、楽しくてしょうがない、お金を払ってでもやりたい、という方が居るかもしれない一方、大富豪ビル・ゲイツさんのようにボーっとしてても時給にして1万五千円が懐に入ってくるため、1万円札を落とした時でさえ拾う必要が薄いようなレベルの方もこの世にいるそうですから、おそらくこの命題に本当の正解というものはありません。

 

ただ、この命題が問うように、パッと見のお金の額面にとらわれずに、時間や労力などを踏まえ、総合的に見て本当に意味のある行動か考えることは、節約をするにあたってとても重要なことではないでしょうか。

 

例えば。

数十円安い洗剤のために、何キロも離れた遠くのスーパーまででかけていって、たっぷりガソリンを減らして帰ってくる。

水1滴、明かり1秒無駄にしないよう、常に気を張っている。水を一瞬でも止め忘れたり、電気を一瞬も消し忘れたり、家族の誰かが少しでもロスをしようものなら、大激怒。

半額シールが張られるまで、スーパーの食品コーナーの前で何時間もウロウロ。張られないとしまいには店員さんに催促。

 

どれも方向性としては確かに節約術ではあるでしょう。

でも、これらのケースではちょっと何かがやり過ぎてる、とも感じないでしょうか(もちろん、あえて極端にしてるのですが)。

 

私たちが何か活動する時に、要るものはお金だけではありません。

時間や気力や体力、そんなものも確かに費やされているのです。

そしてこれらは、お金に負けず劣らず有限な存在です。使いすぎれば無くなってしまいます。

 

「節約」という活動の一般的な目的で言えば、確かに基本的に優先される要素は「お金」でしょう。でも、それは絶対優先されるものでは無く、一方で時間や気力や体力などの他の要素にも気を配る必要があるのです。

なぜなら、私たちは「お金」が無くては生きていけませんが、「お金」だけでも生きていけないのですから。

 

だから、たとえ額面上お金が節約できる作戦を思いついたとしてもすぐに飛びつかず、それが時間や気力や体力、あるいは人望など、他の側面で見ても妥当かどうか検討するクセをつける必要があります。

他の要素で劣っていれば、節約活動を継続すること自体が苦にもなりますし、人生が「ただ節約してお金を貯めること」ばかりに支配されることにもなってしまいます。

 

前回も書いたように、本来節約は「コレが欲しい」「アレが必要」など、何かを得るために行う行為です。

何かを我慢するけれど、でもそれ以上に自分にとって大切な物を得るための活動です。つまり、人生を豊かにするための行動です。

お金がプラスになることを目指すのではなく、あくまで幸せがプラスになることを目指すものなのです。

そんな節約で逆に、時間や気力・体力を余りにも失うことになれば、たとえお金で豊かになったとしても、人生が豊かになったとは言えないのではないでしょうか。

 

お金は数字で表示されているので見えやすいし分かりやすいし比べやすいです。一方で時間や気力や体力は目で見えないし数字としても現れていない分かりにくいものです。

そこに「節約はお金を貯めるもの」という意識で数字ばかり見てしまえば、視野は狭くなり、それ以外のものは容易に見えなくなってしまいます。

 

星の王子さまのように、「大切なものは目に見えない」とまでは言いません。

実際、目に見える「お金」だってとっても大切です。

でも、同時に見えないものもやっぱり大切なのです。

 

良い節約術とは、お金だけでなく、時間や気力や体力なども節約して、人生を豊かにするものなのだと、そう私は思います。

 

 

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P.S.

貧乏人は時間でお金を買う、

お金持ちはお金で時間を買う、

なんて言葉もありますが、どちらも足りないと困る、つまり時間もお金も人にとって大切なものなのでしょうね。

これらのバランスをいかに上手く取るか、これが技の見せ所なのだと思います。

 

・・・さて、心得が1つずつしか進みませんが。。。(しかも需要あるのか怪しい;)

 

次はえーと、「財布の口を閉めていても・・・」な感じなお話の予定です。