中国の国費留学生が起業し、日本で上場を果たすという立志伝中の人物が何故、栄光から転落をしたのか。
発端は2012年に買収した中国の「SinoCom」であろう。SJIは巨額を投じて香港市場に上場している「SinoCom」をTOBで買収した。ところが、後に香港証券取引所においてDeloitte Touche Tohmatsuの監査意見不表明(企業の不透明な会計などが原因で監査法人から監査意見がもらえない。)があり、SinoComの要望により2013年4月2日午前9時に、取引の停止が行われた。この結果、足元からの凋落が始まる。
次々起こる凋落への変遷を見て行こう。2014年5月、石油化学エンジニアリングサービス業を営む中国子会社において、取引に大幅な遅延が生じ、売上が大きく下回る。これにより計画が破綻。平成26年3月期通期連結の予想と実績の差異は売上高が前回予想を29.0%も下回った。当期経常利益770百万円の前回予想に対し、実績△1,616百万円、純利益は予想△640百万円に対し、なんと△5,675百万円という詐欺のようなIRぶりであった。
これで終わらない。2014年6月、「SinoCom」は取引再開に至らない時期に事務所を移転。次に海外連結子会社である LianDi Clean Technology Inc.が平成 26 年3月期決算の過程において、会計処理上の重大な誤謬が判明する。SJIは、この時期すでにコントロール不能な状態であったに違いない。
まだまだ続く、代表取締役会長に旧役位が「事業統括本部副本部長」である、 「石濱人樹」が就任。ほどなくして、SJメディカルの全株式が譲渡される。副本部長が代表権のある会長に就任という、理解を得難い事態に見えるが如何なものか。また、代表権がある故、SJメディカルの全株式譲渡を決めたのであろう。
2014年8月1日、「SinoCom」が香港証券取引所に8月4日午前9時にSinoCom株式の取引が再開されるように申請。8月26日、「SinoCom」の一部の株式を「SmartSpecialists Limited」へ譲渡し、「SinoCom」が子会社から持分法適用会社になる。しかしこの発表後に担保権の解除が問題となり、譲渡を中止した。
<担保の問題というが、最初からいい加減なIRは如何なものか。IRは直接、間接に株価に影響するものであり、慎重を期すのが普通である。>
2014年10月10日、過年度取引に不適切な取引が露呈。第三者委員会を設置。内容は「①ハードウェアの取引が商取引ではなく、金融取引であったこと。②社内の承認手続きを経ず、債務保証がなされていたこと。③子会社の不適切な取引。④これらによる誤った会計処理があったこと。」としている。
同日、前代表取締役社長がこれら取引に関与していたとの疑義が生じたとして、代表取締役が異動。「石濱人樹」が代表取締役会長兼社長へ。李堅は辞任を申し出、代表権を降りる。
2014年10月16日、代表取締役へ弁護士の「北村克己」が就任。(2015年3月2日、現在、3856リアルコムの監査役)
2014年11月11日、平成27年3月期第2四半期報告書が間に合わず、提出を延期する。
<四半期報告書が遅延し始めると企業の終わりは近い。>
2014年11月21日一時会計監査人の選任をする。清和監査法人から、「公認会計士海生裕明事務所 」、及び「公認会計士赤坂事務所 」(駆け込み寺と呼ばれている。)に異動。
<一時会計監査人の異動は、次なる問題を引き起こすことが多い。また、異動は2013年11月22日付、IRにおいても「紀尾井町公認会計士共同事務所」から清和監査法人へ。再度、 清和監査法人から、「公認会計士海生裕明事務所 」、及び「公認会計士赤坂事務所 」へと異動。ある人物が3億円で解決の間に入ったとの噂もある。真偽の程は確かではないが、清和監査法人(駆け込み寺)から公認会計士赤坂事務所(駆け込み寺)へと辿った変遷は、その真偽の可能性を「真」とするには額の多寡はいざ知らず十分ではないかと推測される。>
2014年12月9日、「SinoCom」による公募増資完了により136.5 百万香港ドル を調達。
2014年12月10日、「SinoCom」が、北京に拠点を置く携帯用ゲームソフトウェア開発会社である北京開心および同社の持株会社である Heroic の株式の 100%を PrimeCastle より取得する。
同日、「SinoCom」の全株式を売却する方針を固めると共にその内の一部株式を 「Power View Group Limited」へ譲渡することを決議する。後、2015年3月11日に一部株式を譲渡した。
<資金繰りの忙しさが垣間見れる。>
2014年12月12日、平成27年3月期第2四半期決算。売上は前年同期と比べ70.3%伸び20,893百万円になるも四半期純利益は前年同期以上の赤字△812百万円という体たらくであった。
同日、平成 27 年3月期第2四半期報告書に関し、過年度決算訂正の可能性を示唆。
<必ず訂正されるはず。>
2014年12月15日、社債の償還不履行。期間延長へ。
<短期資金は大忙しの様相を呈している。>
2015年1月19日、商工中金からの求償債務履行請求訴訟の判決が下る。当たり前だが、判決は、金員を支払えとの判決である。内容は、「1,916,399.03米ドル(円概算額:約225百万円。適用換算レート:平成27年1月19日TTS,TTB平均レート\117.39/米国ドル))及びうち1,849,143.98米ドルに対する平成25年11月2日から支払い済みまで年14.5パーセントの割合による金員、並びに金427,552,000円及びこれに対する平成25年11月15日から支払い済みまで年14.5パーセントの割合による金員を支払え」と言う結果であった。
2015年2月13日、平成27年3月期第3四半期決算を発表、売り上げは前年同期比22.8%増の26,606百万円、四半期純利益は黒転の287百万円をするものの、後、3月25日には業績の下方修正を発表、通期で当期純利益は赤字の△524百万円とした。
2015年2月24日、特設注意市場銘柄に指定される。理由は、「前代表取締役社長が商取引を偽装し、仕入代金として累計32億円もの同社資金を不正に社外流出させていたこと、当該仕入先を経由してその資金を受け取り、ギャンブル性の高い資金運用により拡大した自己の借入金の返済に充当していたこと、及び、別途調達した資金を架空計上された債権の回収に充当する形で同社に還流させていたこと等が判明しました。」としている。
<このとんでもない内容であるが、以前から私は知り合いに聞いて知っていた。それは、「李堅」が、個人的に高利(半端ではない金利。)で金を引いたと言うことであった。毎月の金利支払いだけで、数千万円。後、推測として返済を頑張ったが続かず、その結果が「このような事をする羽目になった」と言うのが正解ではないか。「李堅」もそうだが、その際の債権者はきっと炙り出され、その結末は司直の手に落ちるだろう。何故なら、その人間こそがこの絵を描いたと思われる。「李堅」にこのような架空の絵を描く才能はない。私は債権者が誰かを知っている。>
2014年2月24日、「興偉」氏へ「SinoCom」の株式の一部を譲渡。理由を「未払金弁済の為の借入返済が2月末に到来予定であり、現在の市場価格(2015 年2月 23 日香港証券取引所終値:1.49 香港ドル/株)と比べて極めて安価な譲渡価格であっても 383 百万円の手元資金が必要であるため、資金の準備が整った薛 興偉氏へ譲渡するとの経営判断にいたりました。 」と説明している。
<手元資金難が切々と伝わってくる話である。が、安価な株価で売却するなど、株主からすればとんでもない話であり、事の発端の「李堅」は事の説明を取締役として、しなければなるまい。>
同じ開示情報にて、「平成27年1月31日現在における当社単体の有利子負債の明細は、金融機関7行およびその他2機関による短期借入金概ね3,637百万円、第三者割当による1年内償還予定の社債2,500百万円、ならびに金融機関6行およびその他2機関による長期借入金概ね5,154百万円であり、単体の有利子負債合計額として、概ね8,792百万円である経営状況において、財務体質の早期改善を達成させるために本株式譲渡代金全額を有利子負債の圧縮等に充当する予定です。また、本株式譲渡に伴い、連結において概ね211百万円、単体において概ね464百万円の関係会社株式売却損が発生し、平成27年3月期第4四半期において特別損失として計上する見込みであります。なお、決算において使用する期中平均為替の変動等により、当該関係会社株式売却損は変更されることが有ります。 」と発表。
<ちなみに流動資産は、平成27年3月期 第3四半期決算短信では、概ね23,274百万円と返済可能と思えるが、ほとんどが受取手形及び売掛金であり、その額19,903百万円である。普通の企業なら、当座比率としてはOKだが、この企業の場合、果たしてこの売掛が正味のところどうなのかという問題を孕む。ちなみに手元現金は1,142百万円しかない。
2015年3月27日、証券取引等監視委員会による課徴金納付命令が下る。
「過年度訂正を行った下記の報告書等に関し、本日付で証券取引等監視委員会から内閣総理大臣および金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、当社に対し1億9,426万円の課徴金納付命令を発出するよう勧告を行った旨の公表がなされましたので、お知らせいたします。」と発表。
<ここまでで推測できることは、再起不能ということではなかろうか。すでに連続赤字であり、現時点では中国石化事業と国内SI事業のみに。また疑義注記でもあるのだ。(敬称略)>
会計監査人異動の理由が異なっているように思います。SJIのIRによれば「しかしながら当社の会計監査人である清和監査法人は、平成26 年7月8日に金融庁長官より公認会計士法に基づく行政処分を受け、新規業務を1年間停止されていることから、他監査法人が監査した過年度分の決算に対する決算修正を監査する行為は新規業務の受託に該当するため、清和監査法人が監査することは出来ない状況にあります。」となっており、清和監査法人の行政処分が理由です。
記事の内容は、前年11月の紀尾井町公認会計士共同事務所→清和監査法人か7月の新日本有限責任監査法人→紀尾井町公認会計士共同事務所ではないかと思われます。
駆け込み寺を総なめにしている感じです。前後して貸倒引当金繰入額が激増しているのが怪しいですね。
SJI李は義理で利用された。サンジャパン設立時代に中国人で若く信用のない李達は名古屋で事務所をスペースの面倒見てもらった事件屋である冨田貢世に恩義があり相談役の様な立場に置かざる得ない状態の関係を作らされていた冨田はその頃に東京都中野坂上に有る電子カルテ会社ノーザを乗っ取り仕事に山田、石濱と入っていたのだ冨田はノーザの上場を反対する仲間の役員を外しNOと言わさない圧力でSJIの李をコントロールしノーザの為にSJIメディカルを設立させたのである。またsinocomをみずほ銀行、Sammy里見氏、李の中国人友人日本上場会社からなど資金を集め冨田はsinocomの約110億円の預金を狙っていたのだ。全て知っている。
非常に興味深いコメントです。詳細を詳しく教えてほしいと思います。
mail motohara@ronpyou.com
ノーザは香港系のファンドに85%もの株式を売却した。日本で起業した成功者と未だに李堅を支持する中国人は多い。ノーザの株式売却には李堅が間に入っていると推測できる。何億もの金を借りて返せずにこういった場で李堅は利用されているのだろう。
CLSAキャピタルパートナーズによるノーザの買収に李堅が入り手数料を取った場合、買収額80億円のうち数%は懐に入ったはずです。この資金が、利用されているに決まっている李堅から資本のハイエナに資金が渡るわけです。