今月は大きな出来事が数件と、あとは好ましい出来事が沢山にあった、気分的には吉凶半々ぐらいの月ではあった。
その中で、私が日記として残すべき第一の事としては、るしあさんの契約解除が一番大きいトピックになるのは間違いない。が、実際のことを言えば、事件当時から現在に至るまで、いろいろ考えることの多い悩ましい出来事ではあるが、感情として悲壮感はない。
その理由を説明する前に、いくつかの今月起きた前提の話を書きたいと思う。
(今月も、るしあさんの件を前編とし、比較的好ましい沢山の出来事については後日、後編としたい。)
配信業は新しい有望な副業/ビジネスである
配信ビジネスは、すでに普及期にはいっている
今月みた、Business Insiderの有料記事で「在宅でできる副業4選、年収300万円で始めた副業を年商2億円の事業に成長させた…」という記事には、以下のようなものがあった。
1. オンラインでフリーランスの仕事ができるクラウドソーシング(副業を始める手始めに良く、そのうち本業に出来る道もみつかる。)
https://www.businessinsider.jp/post-250541?cx_click=pc_ranking
2. アフィリエイト・マーケティング(一度作った記事が何年も収益を生む)
3. コンテンツ・クリエーターになる(YouTubeやTikTok、自分が企画する配信者になることを好まない場合は、商品レビューすることでスポンサー契約をもらう方法もある。)
4.オンライン講座を開く(一番手間をかけず長く続けられる)
アメリカの事例であり、日本でそのまま適用できるか、あるいは実際に副業はじめるかはともかくとして、昨今の「配信で収益化(おこずかい)を目指してみる」という方向が、あながち悪いものではなく、むしろ、これからの時代にマッチした正攻法であるということが感じられる。
ネットでの商売が20年前は眉唾ものとされていた。しかし、いま、そんなことを思う人はいないだろう。Amazonしかりアットコスメや楽天しかり、ネットでの商売は物理空間の成約を受けず、物理店舗よりも多くの人にリーチでき、口コミでの効果も期待できる。商売として、むしろ理にかなっていたことがわかる。
物理的な商品を扱う商売はネットには向かないと考えられていたのは、もはや20年前の出来事であるが、ようやく2年くらいまえからコロナにより、物理的な商品を扱わない業種でも、商売の活路をネットに求める動きが加速し、いまでは有料の勉強会やカンファレンスなどもネットでできる時代になった。
私も、ここの2年で、それまで東京まで交通費1.6万円かけて行かなければ受けられなかったようなセミナーやカンファレンスをZOOMの3000円とかYouTube Liveで無料とかの格安で受けられるようになって、いままでは何だったのだろうか、と思っていたりする。
オンラインは受講者側のメリットだけではない。外国語教室などはZOOMがあれば個人でも始められる商売になった。占い師、ファッションコーディネート、会話レッスンなど対面で行う、かなりの業種がネットビジネス化できるし、している人もいるだろう。
楽器演奏は、まだ実演してみせる必要があるから難しいかもしれないが、YAMAHAのSyncroomはネットに繋がる遠距離間の人たちでバンド演奏のオンラインセッションできる時代になっているから、あるいは音楽教室もリモート化できるかもしれない。
可能性としては、海外の著名な演奏家からのオンラインでの直接指導を受けるような機会が、これからの若い人たちにはチャンスとして巡ってくる時代はくるだろう、とは予想している。
開業医がYouTubeチャンネルを開き、教育番組のような動画を作成したり、ときどき生放送でリスナーと質疑応答したりすることも、「どんな先生に診てもらえるのだろうか?」と気になっている潜在顧客たちには、強い訴求力があるだろうとは容易に想像できる。
こういった配信を副業とすることや、ビジネスの補助とすることが有望とされている。
YouTuberは一部の人だけが成功している業界とは言えなくなった。
もともとSNSとして個人が使うことを前提として設計されたYouTubeは、収益化という道筋をつけたことでビジネスとして成功する個人が出現し、企業も参入する業界となった。(ただし、もともと個人向けの仕組みなのでMCNにしても企業として利益がでるかどうかは微妙ではある。)
大成功している人は限られた人たちだけであろうが、しかし、個人Vでも登録者数が1万人行かない人でもファンに支えられて十分な収益があげられている人もいるように、個人の副業レベルで成功している人は多数いそうではある。
いろんな年代、立場の人たちが、ネットでの交流を楽しみにし、それに金銭的価値を感じていることは確かだと思う。
そうゆう肌感覚はあったのだが、最近、ネットニュースでも、そのような記事を見かけるようになったので、おそらく、実際に広く観測されるようになったのだろうと思う。
メルカリも物品の交換だけではなく気持ちの交換かもしれない?
また、今月、たまたまネット記事をみていて、メルカリをどのように使っているのか意識調査の結果について分析されている記事があった。
2019年3月、メルカリが「60代以上のフリマアプリ利用実態」に関する意識調査を発表しました。これによると60代以上の約3割が「社会とのつながりを感じる」と回答しています。これは20代の約3倍となっています。
不用品を売ってお金を得るという目的を持って参加するのはもちろんのことですが、実は“心の拠り所”となったり、やりがいにつながることもあるようです。
以前、筆者がお皿を出品したとき、購入者からメッセージをいただいたことがありました。
「このお皿で、美味しいものを食べたいと思います。もうすぐ春なので、山菜やたけのこが楽しみです。自分はもう高齢ですが、今の時期がとても楽しいです」という内容でした。
知らない相手に、ここまでのメッセージを送るということは、余程楽しみにしていることなのでしょう。それを共有したかったのかもしれません。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92714?page=4
ライバーが増えていることも同様な現象の1つなのだと思う。
時間をかけて手間暇かけても、いろんな人とつながっていたいという気持ちが、どの世代にもある時代になっているのだと思う。
旧来型SNSの衰退とVRSNSへの移行
また、今月のBusinessInsiderの有料記事で、メタバースの動向についてのアメリカでのアンケート結果があった。
https://www.businessinsider.jp/post-250946
「メタバースは将来SNSにとって代わる」
- インフルエンサーの56%が現在メタバースに参加
- インフルエンサーの6割が 「クリエイター」としてメタバースに参加したいと回答
- 9割のインフルエンサーが仮想世界でのブランド提携を支持
- 49%がメタバースで稼いだお金はビットコインで支払われることを希望
- インフルエンサーの70%は、SNSはメタバースに置き換わると考えている
詳しい分析は、ここでは重要ではなく、この中で、私が注目したいところは2点ある。
1つは6割の人が「クリエーターとして参加したい」ということと、「70%がSNSはVRSNSにとってかわる」と考えていることだろう。
YouTuberがクリエーターと呼ばれるように、VideoSNS/VRSNSで配信やコンテンツを作る人は自分自身が表現者となることを望む人が多いだろう、ということである。VRSNSの場合は自分のルームを作れるから、自分の表現の場として機能しえる。
また、VRSNSが、どのくらい普及するのか、現在のSNSにとってかわるのか確信はない。私が考える将来像としては、VRSNSを利用する人があたりまえになっても、多少下火でもSNSは残るだろうとは思う。それは現在のSNS全盛期でも、ネット掲示板が残っていることから想像できる。
一方で、VRSNSとSNSの根本的な違いがあるとすれば「仮想空間でのリアルタイムでの会話/セッション」ということになるため、テキストベースのSNSのようなものと異なり、同時に繋がれる人が限られるということだろう。アーカイブも残らないのが当たり前になる。(VR空間でもアーカイブを残すことは不可能ではないだろうが、違和感のあるものになるだろう。)
もしかすれば、VRSNS自身には、バズるという現象もないかもしれない。
これらは欠点ではなく、いまSNSに求められているトレンドである。
すでに多くの人が、SNSが自由に発言できない空間になっていることは痛感している。
うっかり発言したことで炎上してしまう。本来は内輪だけで楽しむはずの投稿が意図せず拡散する性質がある。
炎上とバズは現象としては全く同じであり、ツイッターは、もともと拡散する機能を売りにしているシステムだから、バズる性質と、炎上する性質は、もともとツイッターの機能だともいえる。しかし、人はネガティブなワードを無視できない性質があるから、気分の悪くなるニュースほど拡散力が高い。結果、まったくの門外漢にまで到達して「話題性が無くなるまで」野次馬が倍々に増える。
また、バカッターなどと揶揄されることもあるが、人間は気を抜いたときには皆バカをするものであり、軽口を叩けるような場でクダを巻きたくなるのはあたりまえである。公式の立場での暴言やミスを犯したのなら炎上もやむを得ないが、個人の気を抜いた酔っぱらい発言まで、その一面だけを掘り返して文脈無視して切り取って、いつでも馬鹿であるかのように晒して貶めるのは正しいSNSの使い方ではない。だが、いまは、それを防げない。
文字数制限のために短いセンテンスにすれば誤解されて伝わり、連投すれば1ツイートだけを抜き取られるのはツイッターの設計上のミスだろう。いわば、このSNSは根本設計から欠陥を抱えている。(だから投資家も手を引き、創始者さえ、結局、逃げ出したのだ。)
最近は人文学のアカデミックな界隈でも、裏の鍵垢での悪口が表での問題として炎上し、それを引き金としたトラブルが現在もつづいているようではあるが、学者さんは裏の鍵垢でも気を使わないと発言できないというのも、なんだかなー、という雑感はある。(システムの仕組みとして鍵垢が他のツイートを引用できるのが問題なのだと思うが。)
だから「有識者」に言わせると「SNSを使う人はネットリテラシーがない」などという言説も、2010年くらいには本気で言われていた時代がある。ある意味では現在でも真実であり、会社の社則や、学校の校則でも「SNS禁止」としているところも現在もあるだろう。
(個人の通信そのものであるSNSというプライベートを縛ることの有効性、適法性は疑わしいが、「社内恋愛禁止」という社則がある会社もあるだろうし、まあ、これらのは実際には法的には無効とされるだろうが、会社の風紀の方針としてはありえなくもないだろう。自衛隊関連で仕事をしていた人は、本当に公安らしきところから尾行されていたとも聞く。)
あまり話を広げたくない、自由な気持ちで話したいという理由で、匿名掲示板が現在も望まれているように、拡散したい、バズりたいという方向性とは真逆の、親しい人たちだけと楽しみたい空間としてのSNSも望まれていることは肌で感ずるものがある。
そうゆう場所として、VRSNSが使われてゆくような予感はある。
これからVRSNSが普及するかはわからないが、Facebookは既に衰退期にあり、Twitterもいずれ衰退するだろうことは確実に思われる。
個人的にVR空間での生々しい体験をしたこと
最近、リアルの友人がClusterデビューして、20才も年の離れた若者たちに、いろんなワールドを連れ回されて、ついに自分のルームを作ってみたりしたという。
私もClusterはときどき遊びにゆくが、自分でルームを作るほどではないし、アバターもデフォルトのものを使っていたが、その友人にVRoidを紹介したら、自分でデザインしてテクスチャも貼ったりしたオリジナルアバターでClusterを遊ぶようになっていた。
(VRデバイスをもっているわけではないので、PCからの利用ではある。)
パソコンには疎いタイプでブラインドタイプもできるわけではないのに、同世代にしては、メタバースへの理解力が高くて驚異的ではある。
それで、そのルームに遊びにいったわけだが、1周間前にリアルで会ったばかりだというのに、いろいろ話たいことがあったらしく、長々と話し込んでしまった。
(私は長話になるとは思わずOculus Quest2のHMDで入ったので、途中で疲れて座り込んでしまったが。)
VR空間で口喧嘩(口論)したこと
リアルであったことのない、ネットでの知り合いであれば相手の素性もよくわからないから、実年齢も、育ちも、思想信条も、何が地雷かもわからないのでうかつなことは言わないだろうと思う。(意識していないところで、言ってしまう可能性はあるけど。)
ネットの良さは、普通なら出会わないようなカテゴリの人たちともつながれる可能性があるところだろう。しかし、それは同時にリスクでもある。価値観は自分と同じではない。
だから、長年のリアルを知っている同郷の友人であれば、互いに触れないほうがいい事柄は知っていると思っていた。
だが、なぜかVR空間は、そうではなかった。
例えて言えば、以下のような感じの口論になった。(私が怒っている側)
あまりにも腹がたったので、もうログアウトすると宣言したが、それでも食い下がってきて、いつもとは、あまりにも勝手が違ったと思い返すことができる。
結局、VR空間では表情など細かなボディランゲージが伝わらず、声のトーンや言葉だけでは通じないようなのだ。顔の表情というものが、いかに重要であるのか痛感させられる。
表情が見えないから、こちらが、もうウンザリしているということが伝わらないのだ。
すべて言葉にして、説明してあげないと通じない。しかし、感情的なものを即座に言語化することは、非常に難しい。感情に言葉が追いつかず、相手を止めることができない。
VR空間では、感情的なセンシティブな話題は非常に難しいことは実感できるものだった。
(将来、デバイスが進化して、喜びや怒りや困惑、悲しみといった感情を相手に伝えることができるようになれば、そういった誤解はなくなるのだろうが、いまは、まだ無理である。)
また、私自身も逆のことがいえる。
私はリアルで友人と対面していれば、友人が私と異なる意見をいったとしても受け流して別の話題にすることもできただろうし、不毛な議論を取り合うこともなかったはずだ。
VR空間上で、相手の表情が見えないと、その言葉を真に受けて受け取ってしまい、うかつに反応してしまう、という性質があるように、いま思えば感じさせられるところがある。
今月、VRChat空間で友人間のいざこざを諌めようとした人が、一方の相手から逆恨みされて社会的に殺してやると脅されていたツイートが流れてきたが、その後、丁寧に話し合いをして誤解だったと分かってもらえたとのことだったが、そのような感情的な誤解がVR空間では生まれやすいのではないか、と思う。
もちろん、リアルでもコミュニケーション不足でいつでも誤解は生まれるが、その場で訂正できる可能性は高い。VR空間だと、相手が怒っていることさえ気が付かない可能性がある。
VRChatの民は、この数年、このような経験を蓄積して、VR空間特有の人間づきあいのコツというものを会得しているのだろう、と思う。
このことはVTuberさんにも言えることではないかと、前々から感じていたことでもある。
恐れは悲しみに、悲しみは怒りにかわる
イライラしたり怒りを感ずるのは、それが悲しいからだ。
さきの例示したツイートの人は、高齢の母を介護しており、コロナに恐れを感じている。だが、それを自分では制御できない、自分の無力さに悲しみを感じている。それがコロナを軽々しく笑う政治家にたいして怒りを感じる原因なのだと考えられる。
逆にいえば、怒っている人は、恐れている人、悲しんでいる人でもある。
高齢者が社会に怒るのは、社会に対して悲しみを感じているのだ。それは怖れを感じているのだろう。
(だから、おそらく、ツイフェミさんたちがリアルの女性ではなく、イラストや広告に怒るのも、なにか特有の悲しみや怖れがあるのだろうとは思う。)
おそらく、それは、どのような界隈でもいえるのだろうと思う。
悲しませたら、そこに怒りが生まれるのだと思う。だから葬式があり、喪に服す期間がある。
怒りは、どの方向に向くかはわからない。だから悲しませてはならないことは分かる。
先の友人は1ヶ月足らずで充実した体験をされたようだ
先の口論した友人は、Clusterなどを初めて、わずか1ヶ月ほどで、とても濃密なVR特有の人間関係を体験されたようだ。
VR空間上で知り合った自分の娘よりも年下かもしれない女の子は、路上ライブなどもして音楽業界を目指しているらしく、ネットではライバーをされている子で、そのライブ配信をみてファンになり知り合った子だという。しかし、その子曰く躁鬱を抱えているとのことで、いわゆるメンヘラを発症しやすい子だったらしい。(それほど同接数もファン数も多くは無い、いわゆる個人勢だが、YouTubeでの活動はしていない。VTuberとはいえない。)
ファンを巻き込んでの「死にたい」発言とか「リスカしたい」発言などもあったらしく、ゲートキーパーの講習も受けている友人は36時間ルールで、ともかく自殺というワードから3日間気をそらさせなければならない、という責務を突然に負ってしまった。
それで心身憔悴して入れ込みすぎだと奥さんから叱られたとか嬉々として私に報告していたから、まぁ、若い女の子の人生の役に立ったかもしれないことを嬉しく思っているのだろうとは思う。
どのくらいの深刻度だったのかは分からないが、実際、その子も親世代のゲートキーパーの知識のある人に偶然出会えたことは、たぶん、幸運だと思う。(自分自身でケアできる知識も受け取れていたら幸いである。)
今月は、私が見ているV界隈では、自殺をほのめかすような書き込みや言葉を発したことに対して「自殺したいと言う奴は自殺しない」などという、典型的な誤り例としてテキストに頻出される無知さかげんの書き込みばかりが目立ったが、それをみてもVのリスナー層というものは本当に中学生ぐらいの、まだ教育の足りていない年齢の子が罵詈雑言を書き込んでいるのだろうと実感できるものがあった。(いまどきの高校生以上は言わないだろう。自殺防止の講習は必ず聞いているはずだからだ。)
自殺するかどうかは言動には関わりない。その人が絶望を感じて、これ以上生きることが辛く、もう何も感じたくないと思ったときに、なにかのきっかけがあれば人は死を選んでしまう。それが「楽になれるチャンスだよ」という悪魔の誘惑だ。リスカや睡眠薬のODが癖になっている子も死んでしまっても構わないという気持ちがあり、なにかの拍子で、それが本当になってしまう。絶望していることを口に出す人もいれば、出さない人もいる。職場でも上手くゆかず容姿にも自信が無く何年も引きこもりになった中年女性が、父親が病気しても弱々しくトボトボと会社に向かってゆく姿をみて、自分がいなければラクになれるはずだと自死を選んだりする。自分にも社会にも何もかもに絶望して、最後に、自分がいないほうが良い合理的な理由を見つけてしまった。死が良いアイディアだと思ってしまった。それが正しい答えに見えてしまう認知の歪みができてしまった。誰も分かってくれないから死にたいといっているのに、それをウソだというのなら、孤独を深めるだけだ。だから、それは間違いである。立っていると思うものは倒れないように気をつけなければならない。自らの弱さを知っているものは人を頼ることを躊躇わないだろう。もし倒れそうならば、だれかを頼り支えてもらうことも正しく、それを支えることも正しい。
死にたいと口にする人を放置することは決して大丈夫などということはない。
しかし、少々激しい事例ではあったが、私の友人は、ネットで知り合った、わずか1ヶ月もたたない、会ったことも無い女の子と、むちゃくちゃ濃密な感情的な体験はしたとは思う。
わずか1ヶ月にVで体験できる最大級の感情的なイベントを経験されたと思う。
VRは現実からトリップした心にダイレクトに接続された世界であろうこと
先の例は特殊すぎるかもしれず、友人はリアルの女性であっても手を差し伸べたであろうとは思うけれど、VR空間で知ってすぐにファンになり相手の悩みを引き受けても良いと思えたのは、やはりVR特有なのではないか、という予想をしている。
私が、はじめてVライバーの配信を見始めたとき、だれもが、これほど簡単に「好き好き」と言う文化があるのか、という驚きでもあったが、それはVの文化というよりは、VR空間の魔術のようなものだろうと今は認識している。
VRは感情がダイレクトにでる空間であり、VRは現実からトリップした心にダイレクトに接続された世界なのだと思う。
結局、素性も良く知らない人に簡単に好きだとか嫌いだとかいうのは、すべて思い込みだ。本当は見えてない幻に対して評価しているのだから、それが正しい認識だろう。
もちろん、VR空間だったとしても、数ヶ月見て経験、価値観などを聞きながら、きちんと言葉を受け取り理解し、その人物像を思い描いてゆけば、外見は分からずとも人となり、人柄といったものは見えてくるはずだ。そうならなければおかしい。
だが、意図的に人柄を知ろうと努力しない人には、外見から受け取った幻影を自分の思い込んだ人格として投影してしまい、そうすると本当の姿は永久に見えてこない。
だから、芸能人やライバーに対して「裏切られた」などと言う人は、裏切ったのでもなくウソをつかれたのでもなく、誤解していた、もしくは知ろうとしていなかった、勝手に理想をぶつけていただけ、という過失は多少なりともあるだろう。
VR空間では容姿も設定も幻想だから、誤解させるように仕組まれている世界である。
人は、現実ではないと分かっていても、その幻想を楽しみたいという欲があり、VもVR界隈は、お互いにママゴトを楽しむお遊戯というプロトコルである。
(だから、そのママゴトの部分を本気になってはならないのは当たり前のことである。本気になっていいのは、ママゴトではない部分に対してのみである。)
これは、得体の知らないキノコを食べて、世界がサイケデリックな極彩色につつまれて、人が天使や悪魔に見えるという臨死トリップした世界感、幻覚は、VR体験そのものではないか、という気づきがある。
先月日記で取り上げた「快楽回路」では、人はアルコールや薬物によって理性を外すことを楽しむ、それは人間に限らないことを示されていたが、VRは、そうゆう意味で薬物をキメずにトリップした世界に入れる、副作用のないトリップだけを体験できる世界であるといえるかもしれない。漫画やアニメが麻薬的に好まれる理由もそうであり、現実をトリップしたものを副作用無く疑似体験できることにあるのかもしれない。
それがVアバターを使うことで、より積極的に、能動的に体験できるようになった。Vアバターがリアルアバターではなく、アニメアバターであることも、そのためだろう。
だとすれば、VRにも本能的に人を惹き付けるメカニズムがあるものだと予想できる。
(ツイフェミが現実よりイラストを目の敵にするのも、おそらく、同様なメカニズムであり、アニメ画のほうがリアルよりも心に刺さるからかもしれない。)
もしそうであるならば、Vは今後も増えるだろうし、Vを名乗るかどうかはともかく、アニメアバターを使うことが配信者としてのデフォルトになる可能性は高い。
Ksonさんのようにリアルで顔出しできる人でもVアバターを使うように、あるいは、アメザリひらいさんたちのように、メタバース空間での活動用としてアニメアバターを使う人が主流になる予想ができる。
関与できる範囲を超えて感情を広げすぎないこと
コロナが流行り始めた頃も、今月にロシアが戦争をはじめたときにも、自分の心を守るように、あまりネガティブなニュースに触れないようにするようにアドバイスされている。
神道の禊ぎ、物忌みでも、そうした刺激的な出来事に触れず身心を清浄にする。
それは決して「遠く離れた国の悲劇について関与すべきではない」「知らない人に心を痛めるべきではない」ということとは似て非なるものだろう。
先の友人とのVR空間での口論も「自分の心のパーソナルゾーンを広く持ちすぎていた」ことが原因だと、あとから感じるものがあった。いつもとは違う状況に、心の距離間がおかしくなっていて、本来反応すべきではないことにも反応してしまっていた。
つまり「我が大きくなっていた」のだと思う。
これで1つ実感したことがある。
仏教の瞑想方法の1つに有名な「慈悲の瞑想」というものがある。
座禅するか椅子にすわって静かに、以下の祈りを、気の済むまで繰り返すだけの瞑想である。
- 私が幸せでありますように。私の悩みや苦しみが消え去りますように。私の願うことが叶いますように。私に悟りの光が顕れますように。
- 私の親しい人が幸せでありますように。私の親しい人の悩みや苦しみが消え去りますように。私の親しい人の願うことが叶いますように。私の親しい人に悟りの光が顕れますように。
- 生きとし生けるものが幸せでありますように。生きとし生けるものの悩みや苦しみが消え去りますように。生きとし生けるものの願うことが叶いますように。生きとし生けるものに悟りの光が顕れますように。
このように自分から、自分の親しい人、それからすべての人へと範囲を広げる。
それは自分が敵と思う人にも広げられる。
- 私が嫌いな人も幸せでありますように。私が嫌いな人の悩みや苦しみが消え去りますように。私の嫌いな人の願うことが叶いますように。私の嫌いな人に悟りの光が顕れますように。
- 私を嫌っている人も幸せでありますように。私を嫌っている人の悩みや苦しみが消え去りますように。私を嫌っている人の願うことが叶いますように。私を嫌っている人に悟りの光が顕れますように。
これは、きわめて効果的な瞑想であり、怒りを鎮め、心を穏やかに過ごすことができる。
瞑想により、たとえ数分であったとしても、心から安らげる時間を作ることができれば、それが心のアンカーになる。その状態に心を戻すことがしやすくなる。
この瞑想の意味は「我をなくす」ということであろう。
慈悲の瞑想は自分が意地を張れる範囲、我というものの範囲、すなわち、自分の心のパーソナルゾーンをゼロに近づけてゆくことを願っていると言い換えて良いだろう。
我が大きいほど生きづらいのだと今は理屈でも分かるようになった。
VTuber界隈における誹謗中傷の裁判事例は、すでに知られつつあること
「ウェブ連載版『最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務』第40回」
以前、弁護士の先生がツイッター上でお薦めされていたので、この本は持っているのだが、このウェブでの連載版で、今月、まさに「VTuberのパーソナリティとロールプレイの法律上の扱いの実例」について、追加情報が出ていた。
VTuberのうち、演劇系Vではない、本人のパーソナリティが売りとなるVライバーさんが「個人としての人格をもつと認められる」かどうかの判決は、すでに2021/4には出ていた。
- 「東京地判令和3年1月29日29062286は、YouTuberである対象者が動画配信サイトで「B」というハンドルネームで動画を投稿している者であると認められるところ、Bについて述べる掲示板の投稿は、対象者を対象としたものと認められ、また、スレッドの閲覧者においてその同定は可能であるというべきであるとした。」
「東京地判令和3年4月26日2021WLJPCA04268004がある。この判決では、対象者が所属する芸能プロダクションであるプロダクションには多数のVTuberがタレントとして所属しているところ、その中で「B」として活動しているのは原告のみであり、また、上記プロダクションがVTuberのキャラクターを製作する際には、当該キャラクターとして活動する予定のタレントとの間で協議を行った上で、当該タレントの個性を活かすキャラクターを製作していること、「B」の動画配信における音声は原告の肉声であり、CGキャラクターの動きについてもモーションキャプチャーによる原告の動きを反映したものであること、「B」としての動画配信やSNS上での発信は、キャラクターとしての設定を踏まえた架空の内容ではなく、キャラクターを演じている人間の現実の生活における出来事等を内容とするものであることも考慮すると、VTuber「B」の活動は、単なるCGキャラクターではなく、原告の人格を反映したものであるというべきであるとした。」
「これはあくまでも事例判断であるが、少なくとも、1人の「中の人」が存在し、アバターの演じる内容にその人格が反映されており、アバターが「覆面レスラーの覆面」のような位置づけに過ぎないのであれば、同一性(特定)に問題がないことは、裁判例によっても示されている。」
結論としてVライバーへの誹謗中傷は個人に対する誹謗中傷であると認められる。
今後、ここは、もはや論争にはならないところだろう。
なお、これは2021/4の判決であり、それから半年以前のハコでの炎上事件だとすると、個人Vである楠栞桜さんには当てはまらず、だとすれば、2020年春までのアイドル部の炎上に対する法的措置だった可能性もある。いつだったか正確には覚えていないが、塩アン、ドルアンの双方ともの、何人かの方が活動を辞めた時期があったと思うが、アップランドも、AnyColorやカバーのように誹謗中傷対策チームを内部で作って、やることはやっていたのかもしれない。(塩アンも消えていた気がするのだが同一人物だったのかもしれない?)
(しかし、栞桜さんが、夜桜たまとしての名誉毀損を争っていた、という可能性もあるし、まったく関係ないハコの話かもしれない。)
対して、Vのロールプレイを批判された場合のケースでは、ロールプレイへの批判は、もともとそのような演技への批判であり、誹謗中傷に当たらない、という判断もされている。
「上記東京地判令和3年6月8日は、「Cてまじで慢心すごいわ 成金の品のなさ出てるな」というVtuberに対する掲示板での批判について、Vチューバーとしての配信動画(作品)を見た投稿者が「慢心」、「成金」、「品がない」との否定的な批評をしているとみるのが通常であるところ、作品又はその演者に対する批評として受忍限度を超えるような程度には至っていないとした。すなわち、「配信動画に限らず、芸術・芸能作品に対する批評は最大限保障されるべきであることはいうまでもなく、かつ、不特定又は多数である社会一般に作品を提供する者は、その帰結として肯定的・否定的な批評を受けること自体は当然甘受すべきものであるから、その批評が人身攻撃に及ぶなど批評(意見ないし論評)の域を逸脱しているなどの場合を除き、不法行為を構成するとはいえない」という規範を立てた上で、当該Vtuberは「宝石、宝、お金が大好きで、海賊になって宝を探すのが夢。」とのキャラ設定を自ら行い、高級な食事のエピソードを配信動画のテーマとするなどしているのであるから、「慢心」「成金」「品がない」などの感想を一部の者が抱くことはあり得ることであって、その表現も、原告に対し否定的ではあるものの、対象者個人の具体的なエピソードや家庭環境などをもとに人格攻撃しているものとも解されないから、表現者として作品を提供する原告として受忍すべき限度の範囲内にあるというべきであるとした。」
また、以前にも書いたが、そもそも論として、中高生ぐらいが多い界隈では、なにが批判で、なにが誹謗中傷なのか分かっていないことが多いだろうと思われる。
「名誉毀損罪」「侮辱罪」が、どのように分けられるのか、分かりやすい説明をみつけた。
- 侮辱罪とは「事実を摘示せず、公然と侮辱し、社会的評価を低下させる恐れのある行為」
- 名誉毀損罪とは「事実を摘示して、公然と、社会的評価を低下させる恐れのある行為」
- 名誉毀損の場合は、例外として「公益を目的とし真実性が立証された」場合は阻却される。(真実と信ずるに足りる証拠があれば真実でなかったとしても認められる。)
- ただし、侮辱罪には阻却はない。(公益性があっても真実でも公然と侮辱すれば罪となる。)
- また、名誉毀損でいう「事実の摘示」とは、「真実」のことではなく、「このようなことが起きた」という具体性な事実を述べたことをいうのであって、これが創作・ねつ造されたウソの事実であっても名誉毀損になるし、本当に起きたことであっても名誉毀損になる。(むしろウソの事実のほうが罪は重くなるようである。)
ぶっちゃけ、だれでも、わりと気軽に罪を犯してしまっているといえるので、両方とも親告罪であり、訴えられるかどうかは相手が金をかけても戦いたいと思うかどうか、であろう。
以前、メタバースVで大田区議会議員の「おぎの稔」さんが喧嘩の作法として、集団でイジメられている場合は、弱そうな人から個別に対処することで、面白がって群がっていた集団を崩す出来ることを示されていたが、それと同じような対処方法をとるのだろう。
芸能人の場合は一般人と争うことそのものが自分のイメージダウンになるから、放置するか、事務所から放置するようにいわれることが多い、という話もある。しかし、先に見たようにライバーさん、YouTuberさん、VTuberさんはSNSで活動している点で、芸能人というよりは個人か、個人に近いリスナーと同じ線上にあるものであり、そのような「イメージを大切にする」という習慣は無く、これまでに訴訟も多々起こされているようである。
ZOOMによる誹謗中傷対策セミナーに参加した
今月、たまたまツイートを見ていたら期日間近の「誹謗中傷対策セミナー」がZOOMで開催されることを知って、急いで申し込んだ。
本当は芸能関係者対象だったらしいのだが、申し込みの情報から、私の、この日記にたどり着いて読んでいただいたらしく「一緒に勉強しましょう」という話になって、貴重な勉強会に参加させていただくことができた。
以下、メモを抜粋したものを残す。
誹謗中傷や名誉毀損を扱う法律について
侮辱や名誉毀損とは「相手の人格や名誉について否定や批判して相手方を傷つけること」が対象である。
これは民法上の違法行為であり、刑事上の犯罪行為でもある。
民法上では、中傷をリツイートした件について10万円の慰謝料が認められたケースもあるが、だいたい慰謝料として30~100万の範囲となるとのこと。
現行の制度ではトントンか赤字になる可能性がある。(ただし今年から制度がかわる。)
刑法での侮辱罪は今月、自民党が厳罰化の法案が提出された。成立したとしても施行は少し先になりそう。
侮辱罪は公然と人を侮辱する行為が対象で、現行の法定刑は「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」。改正案ではこれに「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」を加える。公訴時効は1年から3年に延長となる。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/161746
刑法以外にも、都道府県によって、大阪府などはネットの誹謗中傷対策の条例策定を進めているなど、名誉毀損、侮辱罪以外にも、プライバシーの侵害、各都道府県の迷惑防止条例など、さまざまな条例でも取り締まられている。
ネット上の誹謗中傷のための法策定の動きもある。(まだ無い。)
誹謗中傷行為の範囲(具体例)
【肖像権侵害】
- 勝手に撮影された物
- 撮影された写真を勝手に掲載したもの
【プライバシー侵害】
- 私生活上の事だと受け取られるもの
- 一般的に知られたくないもの
- 一般の人々にまだ知られていないもの
【名誉権侵害】
- 一般的な閲覧者基準で社会的評価が低下するもの
- 真実でないもの
【名誉感情侵害(侮辱)】
- 社会通念上許される限度を超える侮辱行為
- プライドを傷つける、放送禁止用語
【営業権侵害】
- 不正競争行為
芸能関係者であれば特に切実なのだろうが、いわゆる表で出しているものではない、プライベートが詮索されること、プライバシーの侵害行為(不法行為)も、対象となるとのこと。
また、「名誉侵害」は、発言者の基準でも、受け取り側の基準でもなく、世間一般的に、その言葉によって社会的な評価が低下するか?という点で判断される。
SNS上の誹謗中傷・炎上の特徴
加害者は、以下のようにして膨らんでゆく特徴がある。
- 冗談や悪ふざけの加害者による何気ない書き込み
- おもしろツイートとしてカジュアル層が多数閲覧する
- 同調者は数の多さに正当性、正義を感ずる
- 同調圧は、ゆがんだ正義感による。
- リテラシーの低さ
- 同調者は数の多さに正当性、正義を感ずる
- 多数の書き込みとなる → 炎上
現在の法律の名誉毀損罪・侮辱罪は明治時代に作られた。
現在はインターネット時代であり、昔と違い、将来にわたりネット上に残りつづけることになる。デジタルタトゥとして残りつづける。
これを見て、番組側、発注側が依頼を躊躇する。
事後救済だけでは、被害回復が非常に難しい。
現在は、リツイートをされただけで損害賠償を認める事例傾向になっている。
→ 拡散行為自体を罰する必要正があるため
誹謗中傷の被害者に対するケア
炎上すると誹謗中傷が毎日のように届く。(しばらくつづいてゆきます。)
→ 不眠症や体調不良になりやすい。
→ 誰にどのように相談したら良いかわからない
、という気持ちになる。
誹謗中傷の投稿を探すのも苦痛。弁護士費用の負担も大きい。
誹謗中傷は戦えば戦うほど限りなく続く。
これが特徴である。
多方面から誹謗中傷されて被害も拡大、適切な判断が困難になる。
→ 相手に反応/対応したくなる。
→ まわりの行動の遅さに苛立ちがつのる。経験者しか分からないような気持ちになる。
→ 「気にしなくて良い。」「見なくて良い」「時間がたてば落ち着く」というような被害者を励ます言葉が絶望につながることを覚えておく。
実際にダメージは大きい。
時間がたてば落ち着く可能性はあるが、被害者にとって一度傷つけられた名誉や信用の回復は困難であることがほとんど。
一人で抱え込まないことが誹謗中傷対策の大事になってくる。
一緒になって悩んで、一緒に行動すること。よりそうことが一番の救済になる。
本人の証拠集めは辛いものを見ることになるため、まわりの人が淡々と証拠集めをしてあげると良い。本人はリプライなどを見ないこと。見ると反応や対策したくなる。
まわりが見て証拠保存しておく。
非難を楽しんでいる人たちには、いつでも反撃できるように、まわりの人が準備する。
できるだけ沢山の人の支援をうけたほうが良いが、周りの意見に左右されすぎないこと。
アドバイザー、ひとりの行動にあわせたほうがいいですよ、というアドバイスはするとのこと。船頭多くして船山登る、とならないように。
攻撃タイプごとの対策について
① 攻撃・炎上を楽しむタイプ。
お祭りタイプ。飽きればいなくなる。落ち着くまで誹謗中傷を繰り返す。
② 感情的に投稿してしまうタイプ。
中傷コメントを本人は見ないと思っている。誹謗中傷、批判、意見、感想の区別をせず、感情的に書き込む。
落ち着けばいなくなる。
③ 正義感で書き込むタイプ
一番厄介なタイプ。報道された情報を疑わずに信ずる。炎上している人が悪。
徹底的に追い込んでゆくタイプ。
法的手続きについて
民事事件にするか、刑事事件にするか。
- 民事 → 発信者情報開示請求、損害賠償請求
- 刑事 → (発信者情報開示請求)、刑事告訴
【刑事の場合】
刑事の場合は犯人を特定していなくても刑事告訴はでき、警察が犯人の特定捜査することになる。
ただし、刑法とは国家治安のための仕組みであり、警察が実際に動くかどうかは、社会的な影響の大きさによる。なので、いきなり刑事告訴しても、あまり期待できないらしい。
実際に警察に動いて貰うには、発信者情報開示請求が通って相手が特定されたあとに、名指しで刑事告訴したほうが良い。そうすれば、すぐに動いてくれやすい、とのこと。
弁護士によっては最初から被害届を出す弁護士もいるし、損害賠償請求と刑事訴訟は一緒にすることで効果的に進めることもできる。
【民事の場合】
被害者に、弁護士がついたあと、犯人の特定と慰謝料請求(あるいは刑事告訴)までには、以下のような4回の裁判を行う必要がある。
- 発信者情報開示請求、仮処分
- 発信者消去禁止、仮処分
- 発信者情報開示請求、訴訟
- 損害賠償請求訴訟
ツイッター社やGoogle社はアメリカ法人であるため、日本語版と英語版の両方を作成する。
そのため時間も費用もかかる。海外の登記を取り寄せる必要もある。(実際は専門の弁護士さんが弁護士さん相手に5000円くらいで売っていたりするようだが。)
ログ情報は長くても一年ぐらい。3~6ヶ月ぐらいで自動消去される。
1つの裁判手続きに数ヶ月かかることを考えると、最短で3ヶ月でログが消えるとすれば、誹謗中傷の被害をうけたら、即時に動かないと間に合わない可能性がある。
時間との闘いとなっている。誹謗中傷をうけてから訴訟の判断するまで1~2週間でないと難しいことになる。
1回の手続きで費用は10~30万円かかり、それを4回(刑事告訴もする場合は5回)行う必要があるため、合計で80~120万円くらいの弁護士費用がかかる。
時間は、以下のようにかかるとのこと。
- 発信者情報開示請求仮処分は1~2ヶ月
- 発信者情報消去禁止仮処分、1~2ヶ月
- 発信者情報開示請求訴訟、6ヶ月以上、(最近は早くなっている。)
- 損害賠償請求訴訟を、6ヶ月
最短で5ヶ月。誹謗中傷する側は一瞬でできるが、対応するには6ヶ月以上かかる。
戦う相手は効果的に選ぶ事が必要となる。
認められる損害賠償は少額なので赤字になる可能性がある。
リツイートだけだと10~20万円、だいたい100万円ぐらい。
今年、手続きが簡素化され、いままで3~4回の裁判が1回になるため、金額的にも時間的にも短縮されることが見込まれている。ただし、1回目の裁判にかかる時間は変わらないと思われるから、即時に動かないと間に合わない可能性があることには変わらない。
何のために訴訟するのか?
プレスリリースで広く知らしめるためである。
「毅然とした対応をしました」という抑制をする。
著名人であれば、刑事告訴までして報道までのっけることで牽制する。
弁護士に持ち込むための誹謗中傷の証拠について
スクリーンショットをとる場合にはスマホではなくPCから取る。
URLと本文と投稿時刻の3点が分かる必要がある。
この3つがないと裁判所が認めてくれない。
スクショだけでなく、テキストでも保存しておいて欲しいとのこと。
(たぶん、裁判資料作成のためではないかと。)
弁護士先生は、一応、idtwiサービスなども使って、Twitterの表示名ではなく、普遍のTwitterアカウントIDまで確認される方もおられるようである。
ちなみに、長いスクリーンショットをとる場合には、Chrome拡張の「FireShot」などが画像としてスクロールバーをしたまで移動して撮ってくれるので便利である。ただし、URLは映らない。
効果的な炎上対応
炎上に備えた事前準備
炎上の類型を正しく把握すること。
① 攻撃・炎上を楽しむタイプ → 無視して良い。
② 感情的に投稿してしまうタイプ → 警告すれば止む場合が多い。
③ 正義感で書き込むタイプ → 開示請求、裁判
- 1回の対応で終わらせる
- 炎上が落ち着くまで「何もせずに待つ」
- リプライなどは見ない。味方の意見があっても「いいね」を押さない。(炎上する)
- 周りの意見に左右されない。
本人は炎上すると、「本人の信用・ブランド価値」が壊されることに耐えがたい思いをする。
→ 評価が下がる
→ 収益が落ちる
→ 活動停止、契約解除
そのため、「とりあえず、なんとかしないと。」「ちゃんと伝えればわかってくれる。」「うまくごまかそう。」などという焦りから、
- 不用意な対応(ボロ、ツッコミの多い対応)
- 簡単な対応(手抜きの対応)
- 虚偽の発言(隠そうとすること)
- プレスリリースではなくSNSでの発言 ⇒ どうせウソでしょ、と燃料投下にしかならない
これにより、より炎上が大きくなると、マスメディア、バイラルメディアや、野次馬・部外者にも取り上げられやすい絵を作ってしまう。
それにより、どんどん傷ついてしまう。
本人がパニックなり、守秘義務違反、取引先の信用、炎上した背景を暴露することで、CM、取引先から損害賠償請求をされてしまうリスクがある。
そのため、どのような方針で進めるか、取引先と連絡を密に取り合うことは重要となる。
プレスリリースでは1回の「絵」「構図」で終わらせることが肝要である。
ニュース価値を落として、話題性を失わせる。
「この件は終わったんだな」と思わることで鎮静化させる。
被害者がいる場合は、
- 原因を明らかにする
- 被害者に謝罪を受け入れてもらう
- 被害者に適切な補償を行う
被害者がいない被害者不在型は、
- 原因を明らかにすること
- 落ち度を認めて言い訳をせずに謝罪
- 今後の対応等の準備を整える
プレスリリースでは、
- 謝罪することはしっかり謝罪する。「誰かに対して謝罪するのか」を意識する。
- 決してウソはいれない。ごまかさない。後で炎上する。解決していないのに解決したといわない。解決しているのであれば相手方と一緒に出す。
- 他の当事者がいる場合は、その事実者を叩かない。
別の場所から火がでないように、他の当事者への配慮をしっかりする。 - 事実と異なるところは、はっきりと否定する。
証拠もなく否定するのではなく、また否定する場合も全面対決にならないようにする。 - 悪意のある切り取りをされても炎上しない文章にする。
批判だけしたい人やメディアは世論ウケする部分だけを切り取り批判する。
これらの事実関係をしっかり構図として描かれていること。だれが、どのようなポジションであるのか、明確に読者に摘示すること。
また、これはセミナーの話ではないが、謝罪する場合には、女性の涙は禁物とされる。女性の涙は被害者ポジションだと見なされるためだという。
謝罪会見で被害者ポジションをとった失敗例として分かりやすいのは、西暦2000年夏に、雪印大阪工場で発生した1万人以上の大規模食中毒事件で、本社での会見で社長がマスコミに詰められたとき、「私だって寝てないんだ!」とブチ切れたことだろう。これで大炎上、辞任となった。(雪印は、この件で企業イメージを大きく崩し、グループ解体の引き金となった。)
いわれ無き非難もある中で憔悴していれば反論もしたいだろうが、それは謝罪ではない。
被害者ポジションだと思われては反感を買うことになる。
SNSでの炎上を鎮静化させた事例
プレスリリースを使う、情報の管理による炎上管理が前述の例だとすれば、昨今のSNS上での炎上沈静化には、ひたすら誠実に対話する、という方法があるという。
実例として、フェミニズム問題で、からまれて、ちょっと助けたコメントが、悪意のある拡散がされた事例が紹介されていた。
ツイッターなので、罵詈雑言が一斉に来て、本当に死ぬかと思った、とのこと。
「無視したほうがいいよ」「アカウント消して逃げたほうがいい」などのアドバイスもあったが、仕事、今後のキャリアにも悪影響がありそうだったので、絶対に負けられないとおもって、全員と対話したのだという。
ポリシーは
- 「絶対にウソをつかない。」
- わからなかったこと、知らなかったことは、そのままいう。
- 認識を間違っていたことは、ただちに謝罪する。
- 絶対に敬意を忘れないこと。腹が立つし、悔しいし、ふざけんなバカ野郎と思うが、文字が残ったら絶対に嫌だから、必ず丁寧語で、あとから見て絶対に悪いことがないように気を付けていた。
また、対応方法としてはプレスリリースによるコントロールの場合と似ており、
①お祭りタイプは単純に愉快犯なのでブロック
②感情型は「誹謗中傷しているという警告」をすれば、だいたい止まる
③正義型の人は大変だった。正義型の人とだけ全部の人と対話したという。
裁判の場合は③の人との裁判となるところが、SNSでの討論ということになったようだ。
48時間対話したことで、わかってくれる人たちが表れ始めて、正義型の人たちの9割が味方になってくれたり、激しい正義型の人たちと仲裁にはいってくれたり、「こうゆうことがあって、みんなが怒っているのだ」という理由を教えてくれたりしたという。
その後、一度も蒸し返されることなくきている。
「アーティスト本人に対応させないが普通なところが、アーティスト本人が対応することで、炎上を3日で終わらせ、味方も増やしていた。すばらしい対応例だ」と弁護士さんにも良いケースだったと言われていた。
また、「いまだに疑問に思っていること。」として、①のお祭りタイプのブロックの扱い方が難しい、とは課題を感じられていたようである。
この点について弁護士先生の意見としては、「一番守らなければならないのは、心。名誉を守ることや犯人特定も大事だが、一番は心である。ブロックすることは大事。チームを組んで、魚拓をとってもらうこと。二人三脚で対応してもらうことが大事となる。友達とかに頼んでやってもらう。」とのことだった。
また、このセミナーはアーティスト向けのセミナーであるので、ネット上だけでない誹謗中傷については、会場で直接暴言をネチネチいわれた場合などは、どのように対応すればよいのか、などの質問については、ボイスレコーダーが効果的とのこと。基本的に明治時代から、誹謗中傷や侮辱罪は、まわりの人間の証言によって証明してきており、いまも同じとのことだった。
弁護士先生の締めの言葉としては、
現在、誹謗中傷については法規制が必要な時期にきている。メディアによって誹謗中傷問題を煽っている。メディアがコンプライアンスを守らず、自分たちも何ら裏どりなく配信してしまっている現状。隠し撮りがYahooトップに乗ることが、そもそもおかしい。弁護士も頑張らなければならないし、声を上げなければならない。選挙も大事にしなければならない。政治も大事。熱い心をわすれない、理不尽なことには全員で変えてゆかなければならない。
もっと、たくさんの人にきいてもらって仲間をふやしたい。
と、熱く語られておられた。
実際の5chでの訴訟事例
ちょうど、今月、ツイッター上で5chでの誹謗中傷の訴訟手続きの経験談をツイートされている方がいたが、弁護士先生の話とも合致するので、具体的には、こんな感じになるのだろうとは予想される。
「私の場合は5ちゃんねるで誹謗中傷されたので、まずは5ちゃんねるにIP開示請求をして、IP開示請求をする裁判をし、IP開示されたら裁判所を通してプロバイダにログ保存の請求をして、IPからプロバイダに契約者情報の開示請求をしました。すると当然誹謗中傷した方が悪いので個人情報が開示されます。プロバイダは一応顧客の手前、最初は開示しないという態度をとりますが裁判で開示しなさいという命令が出るので、その後はすぐに契約者情報をくれます。
契約者情報から弁護士さんに戸籍など取り寄せてもらい相手がどこの誰か家族構成などもわかります。
そうなると次は、誹謗中傷した人に慰謝料請求になります。
どうしても許せない人は、いきなり裁判する場合もあるようですが私の場合は、まずは慰謝料の請求をしました。
何件もの書き込みがありましたがやっていたのは3人で、2人は中傷の尻馬に乗って一言二言書き込んだという状況のようでしたが、すぐに謝罪と慰謝料の支払いがあり
最後の1人は、あーだこーだ言って(内容詳しく言いたいけどそれはダメらしい)反省せず、裁判に。
裁判1回目には私も行って顔を見てやりました。裁判にならないとたかを括っていたようで裁判になったら即謝罪、和解を求められました。
謝罪と慰謝料をもらって終了です。
費用的にはトントンかちょっと多い暗いですが、期間と自分達が支払ったコストを考えたらもう全然…。
しかし、誹謗中傷され許せないなら開示請求すれば相手を突き止めることはできます。
開示請求は裁判で決定するので、その時点で「誹謗中傷は卑劣、開示すべし」
という判決がもらえます。
開示されたら慰謝料請求できますし、慰謝料を払わなければさらに裁判ですがその裁判はまず負けないので、許せない気持ちがあるなら、先に弁護士費用や裁判費用がかかりますが立ち向かってみてほしいです。
ちなみに、今は5ちゃんねるにIP開示請求するの、弁護士さんがやればすぐIPもらえるみたいです。」
また、最近は「AMEBA」では、裁判をしなくてもしかるべきところから開示請求があれば、ABEMAの規約に反するコメントは無条件に開示する旨の警告を出すようになっているようである。以前のような、罵詈雑言が飛び交うのは、さすがに不味いと考え直したのだろう。
匿名掲示板などでは、そうゆうところが増えているようである。
さすがに誹謗中傷の開示請求があるたびに、裁判所に呼び出され無駄な形式上の反論を出して敗訴する茶番みたいな事務手続きをさせられるのはコンテンツプロバイダーとしてもめんどくさすぎるのだろう。
先の人が言っていた「今の5chはすぐに開示してもらえる」というのは、そうゆうことなのだろう。
ネットにはいろんな人がおり、Vリスナーにもいろんな考え方があること
炎上という1つの事件の中にも、いろんな立場の、いろんな当事者がいる。
今月は、遠くも無ければ、近すぎもしない距離での炎上の経緯を見ることで、以前は広く見ることのできなかった、炎上という事象を冷静な気持ちで俯瞰することができた。
今回は、るしあさんファンと、まふまふファンと、ホロライブファンと、野次馬と観測できた。
- るしあ擁護派
- るしあ反転アンチ派 (旧ガチ恋派)
- まふまふガチ恋派
- まふまふガチ恋否定派
- 運営信者
- 運営批判者
- ホロライブファン
- ホロライブアンチ
- 火事場の野次馬
- 対岸からの野次馬
- 正義漢
いろんな立場の人がいる。
だから、自分の意見は必ず誰かの反感を買うような状況になっている。
ただ、カルト的「正義漢」といえるような人たちの姿が、あまりみられないのが、他の炎上とは違うような感じがある。これは、この問題の根本が、るしあさんの恋煩いが原因であるから、首を突っ込むと大変なことになりそうと予期されるからだろう。
当初は、野次馬も対岸からの野次馬が多く、著名なVTuberであることから3日ぐらいトレンド入りするほどの話題性はあったが、私がトレンドをみても
- なにがあったのか?#うるはるしあ
- 大変なことになりましたね。#うるはるしあ
- どう解決するのだろうか?#うるはるしあ
みたいな、どうでもよい毒にも薬にもならない対岸からの野次馬ツイートで埋め尽くされており、本当のアンチや擁護者のツイートは埋もれていた。
なんで燃えているのか分かっていない人が適当な空論を戦わせて燃えている状況であり、幸いなことに、これだけトレンド上位にあっても私のタイムラインには話題にならない。
ときどき、面白ツイートが「いいね」を伸ばして回ってきたりするくらいだった。
また、るしあさんが契約解除された直後は、トレンドにも入っていたようだが、数日もしないうちに沈静化した。これは「解決した」「終わった話」だという認識が広がったためだろう。
先の誹謗中傷対策セミナーでもあったように「話題性をなくすこと」「その話題が古いと感じさせること」が、野次馬たちを遠ざける最大の処方箋なのだということは実感した。
ファンを騙るアンチの姑息さ、空気に乗っかって評論家気取りしたがる軽薄さ
るしあさんの件で、たまたま目についたツイートがあった。
「るしあ好きだったけど○○○○(憶測)したし△△△△(憶測)だから、もう推せない。反省して欲しい」構文。
まあ、構文からしてファンではなさそうだな、とは思ったが、案の定、どんな人だったかと見に行けばVについてリツイート1つもない、ファンでもない人の発言だったりする。
もし、本当に、ファンだった人の言葉なら、まだわかる。
ファンでもないのに、だれかからの言説を聞いて、こうゆう気軽にファンを代弁するかのように騙って「自分の意見は重いんだよ工作」するような印象操作する人、風評の流布(情報戦)に加担する人は、ほんとうに気に入らない。
「結局、世の中の人達というのは真実なんかにはあまり興味がなくて、空気に乗っかって何かをいうのが好きなんだよな。」
たとえば、今月にも、たいして事情もしらない人間が、あの人には近づかないほうがいいよ、みたいな風説の流布をされていたが、まさに典型例ともいえるものを見た。
「【炎上した絵師と、夜に駆けるMVの絵師は別】です。全く無関係の夜に駆けるMVに対してトレパクだ!と叩く人が大量発生しています。勘違いしないよう注意していただきたいです。」
風評被害を地道にひっくりかえしてきた人
また、今月、10年越しの裁判で、亀田興毅さんが1審につづき、2審でも勝訴し、賠償額も倍増していたが、10年前の亀田さんのバッシングや世論の風向きを思い返せば、本当に印象操作による風評がひどいものだったと明らかにされつつある。
https://digital.asahi.com/articles/ASQ2S7JXPQ2SUTQP00B.html
私も、亀田さんは(たいして興味はないが)ひどい悪人なのだろう、くらいに思っていたから、印象操作に呑まれた人すべてが悪いとはいわないが、先のような「自分の言葉が、さも重いかのように強い言葉を使って情報戦に加担してしまった人」も少なくないだろうと思う。
若さがウリのアイドルや体力が勝負のスポーツマンが10年戦うということの重さは人生をかけたものなのだと思うが、しかし、戦うことには意味があった。
暴力を振るう人を暴力で止める人を非難するのは正しい
最近ではツイフェミ関連でよく見られるが、暴言を犯したAを過剰に脅迫や人格否定までして中傷するBを、Cがやりすぎだとたしなめると、CはAの肩を持つのか、とBグループから袋だたきにされる構図がある。
Aが人を殴ったから、BはAを殴って良い、という理屈にはならない。どちらも非難すべき犯罪者だ。しかし、正義に駆り立てられているBに正論を意見できるCは少ない。CがAグループであるかもどうかも分からないのにAと同罪を犯したように叩かれる。
最近も、私がフォローしている人の「誹謗中傷をやめるべきだ」というツイートに対して、「どの口でいうのか、おまえらが誹謗中傷したことは忘れてないぞ」という感じの意見をしていた人を発掘したが、私が知る限り、その人は誹謗中傷していない。勝手にグループにされているようだ。
こうゆうことが起きるのが、匿名や捨て垢(実質無名)で、わずか100文字の意見で前後の文脈も途切れがちのツイッターというメディアでは、個々の実際の姿が見えづらく、得体の知れない集団意識として扱わざるを得ないのだろう。もちろん、正しいことではない。
ツイッターの設計上の欠陥といえる。
だから、意識的に丁寧に個別にツイートは見なければならない。捨て垢は見なくて良い。それは情報工作であるから批判も賛同も本心かどうかは分からないノイズにすぎない。そうでない、きちんとしたアカウントであれば、それぞれのツイート主には、それぞれの人生があり、思うことがある、一人の個人であると認識することが重要なのだと、あらためて教訓がえられた。
私の中での「どっとライブ再考」
とくに、私の、どっとライブ、アップランドに対する認識が大きく変わったわけではないが、今月、ちょうど、るしあさんの問題が発生する前日あたりに、アイドル部ファンでありつづけている人の連投ツイートに、思うところがあった。
その中の1つが、とくに私に刺さった。
「公式の事実と非公式で言われていることを分けられる人でその結果あの箱の完成形に未だに魅力を感じて地縛霊している人間、成仏しろ」
私に対しての言葉ではないだろうとは思う。しかし、私もまた地縛霊なのだと自覚させられるものがあった。
私がVライバーの方向性が正しいと確信した経緯
るしあさんの件もあったが、今月は、わりと幸せな月だった。
よく見ている企業Vさん、個人Vさんともに、楽しそうに配信している様子、本心から心からリスナーと掛け合いを楽しんでいる様子が伝わってくる。
わたしが2019年7~9月ごろに、なとなとの配信で感じた頃のような、「純粋に楽しい」という感情が伝わってくる配信が多かったからだ。
ころねぽちさんがキズナアイさんのラストライブを同時視聴したあと、5年前に何をしていたのか、リスナーに聞いていたとき、5年前はVを知らなかったし興味もなかった、と思い返した。この2年半の日常は、それ以前とは全く違う。
私が、これほどVライバーを好きになったのは、生の感情に触れられるからだ。それはリスナーも含めてのものであるが、特に、女の子がコロコロと楽しそうに笑う生声をリアルタイムで聞けるのは、VTuberがはじめてだったし、それは私が他に知らないメディアだった。
女の子の楽しそうな笑い声には魅力がある。それを聞いているだけで幸せな気分になれる。
私がVライバーを、そのような生きた女の子の声としての見方をしているから、私は動画勢Vが好きではないし、演劇系Vにも興味はない。
アニメコンテンツ系としての作られた創作物のような楽しみ方とは考え方が前提から違う。
Vはライバーであることが私の中の正義だったから、そうではない運営方針には反感のようなものを抱いていた。
2018年時点のVTuber界隈は、まだキャラクタービジネスと考えられていた
だが、もともとの2018年前後の多くの企業系VTuberとは、私の希望とは異なり、はじめから「キャラクターコンテンツの延長」として生まれたことは疑いない。
旧Unlimitedのゲーム部はもとより、アイドル部もそうだったと今なら分かる。
現在でも、アップランドの所属タレント一覧にはアイドル部12人がいる。すでに半数の魂が抜けているにもかかわらず、タレント一覧にはある。しかし、単にメンテナンスしていないわけではない。ここには、みりくるんの3人が追加されている。
つまり、アップランドにとってのアイドル部は現在も12人である。それは中の人はいなくなったが、キャラクターは生きているということだ。
アイドル部は、少女兵器大戦というゲームをベースにした世界観だから、主体はキャラクターである。だから中の人が居なくなってもキャラクターが死んだことにはならない。
一方で、めめめさん、ちえりさん、および、メリー・ミルクさんはアップランドの著作物ではなかった、アップランドの所有するキャラクターではなかった。
現在どうなっているかは知らないが、二次創作ガイドラインを読むと3人はアップランドに著作権が委譲されているのだろうとも推測できる。
しかし、だとしても、もともとのアップランドのゲームキャラクターと、もと個人Vの3人を、同一のように扱うことは、おそらく、正しくない。ここにアイドル部特有の複雑さがある。「混ぜるな危険」とも言える組み合わせだったと今は思っている。
アイドル部はコンセプトと実態がかけ離れた存在だった
いま、思い起こされることは、2019年夏ごろに私がアイドル部にハマって、アイドル部非公式掲示板を眺めることが楽しくてしょうがなかったころ、「アイドル部がなんで人気なのか聞いてきた友人に配信をみせたら、ただの素人じゃないか、と言われた。それがいいのに」みたいな書き込みがあったと記憶する。(なにぶん古い記憶なので改ざんされているかもしれないが。)
まさに、プロ声優でもプロ女の子(アイドル)でもない、ふつうの女の子がゲームを楽しんだり笑ったりすることに、多くのアイドル部ファンは惹かれていたはずである。
いろは・なとり・ふたばさんの卒業配信で、オーディションの思い出をかたったとき、馬Pに即決された話を、いろはさんがしていたと思うが、アイドル部は素人さんを採用した。
ただし全員がライバーを採用したわけではないなく、いろはさんも、もちさんも、演劇系の人だったはずだ。ライバー適性があったのは、もとから個人Vだった、ちえりさん、めめめさんの他には、たまさん、なとりさん、ふたばさん、ぐらいだろうか。
だから、結局、金剛いろはさんは最後までライブ配信が苦手そうだったし、どう振る舞えば正解なのかずっと迷って悩んできたことはうかがえるものがあった。
私は、アイドル部を見てライバーの良さを知った。だが、アイドル部は、そもそもライバー路線ではなかった。シロの為動画のアクセントになるようなサブキャラたちが、おそらく、アップランドが当初描いていたアイドル部の活用だったのだろう。だが、ライバー全盛期にアイドル部は、にじさんじやホロライブのような縛りのない、自由なパーソナリティで花開いた。アバターも、にじさんじのロールプレイ色の濃いデザインではなく、奇抜な衣装ではあるが、何か動物や職業を連想させるものではなかったことからも、自由な演じ方ができた。
偶然にも、通常配信するかぎり、ライバーが生き生きと活動するに良いアバターだった。
だが、結局、それはアップランドの計画していたVの姿ではなかったのだとも分かる。
アップランドはCTuber(キャラクターYouTuber)路線だった。
かつて、2019/12時点では、実際はアップランドはCTuber路線だった。だが、当時の私はアイドル部をライバー路線だと思い込んでいた。ライバーとして彼女らを見ていた。
だから、アイドル部のお気持ちノートが出された時、私はショックを受けたし、それが炎上してアイドル部がバッシングされているとき、突如として開設された「マネージャ部」という謎のアカウントが、異様なハインションで「ご意見ありがとうございます!!」と片っ端からの批判を肯定してまわっていた。その中には「もうしわけありません。今後、彼女たちには表では決して涙を見せないようにさせます」というような、唖然とするようなリプもあり、私は、その人を人とも思わない腐りきった運営に心底怒りを感じていた。一刻も早く、アイドル部の人たちも全員、このような悪辣な企業から抜け出すべきだと本当に心から祈った。
だが、アップランドがアイドル部をキャラクターが主体のキャラクターコンテンツだと考えており、いわゆる「中の人に、キャラクターの運用を業務委託していたつもりだった」とすれば、マネージャ部の、この非人道的な発言も、すべて理解できる。
ちえりちゃんについては、私が見始めたときから違和感があると常々言ってきた。それは、ちえりちゃんは、ちえりちゃんというキャラクターをプロデュースしようとしているライバーさんである、という2重構造だからだ。
どうして、そのような二重構造になっていたのかも、これで説明できる。ちえりちゃんは「アイドル部のキャラクター」として自分がどのように振る舞うべきか、ずっと悩んで活動してきたからだ。(いまでも悩んでいるのかもしれないのだが。)
夜桜たまさんが10月に、寝不足の中でメンタルを壊してライブ前日に泣いてしまったゲリラ配信に対して、ちえりちゃんが即座に反論したのも、自分たちがキャラクターの運用を任されているという立場だとすれば「我を出すべきでは無い」と反論することもわかる。
ちえりちゃんにとっては、びっくりした出来事だったのだろう。
私はたまさんを責める気にはならない。アイドル部を8月、9月とリアタイしてきた人からすれば、たまさんの9月のハードワークは認識しているだろう。ビリビリ遠征の週末長時間配信もあり、自分の配信もあり、イベントもあり、執筆もあった。9月は、ちえりちゃんも、たまさんも、まるで配信ノルマがあるかのように競うように配信時間を増やしていた。実際に、そのような運営からの要請があったであろうことは、すずさんの発言からは推測される。これで風邪を引いた上にメンタルも崩したとしても私は責める気にはならない。
以前にも書いたが、ちえりちゃんたちは、結局素人であり、たまさんの配信に対して配信で反論するようなことをしてしまった。本来はディスコで話すべき内容を配信し、本来すべきだった「みんな心配しないで、たまさんのことは私たちがフォローするから、みんなは明日のライブ楽しんでね」と動揺するファンに向けるべき言葉を言わなかった。
同様なことはリスナーの気持ちを見ていない、自分たちのお気持ちだけをしてしまった人が多い12/5のお気持ちノートでもいえる。結局、自分たちの雇い主である運営の方向をみての発言ばかりしていたのは、「タレントとして自分を売り出す立場になかった」からだ。
そのポジションを分かってくれ、と必死に説明していたようなものだったとも思える。
その中の、すずさんの「たまさんは契約解除されてもしかたない、それは私たちにとって契約違反だったから」という言葉が、ずっと引っかかっていた。
(公式には「本人からの申し出による契約解除」である。すずさんの説明でも、もちにゃんの説明がつかない。この時点でも、アイドル部は、たま・もちの契約解除までの経緯を知らされていないことがうかがえる。)
だが、キャラクターVTuber(CTuber)として、キャラクターの運用を任されていたから、本当はライバーではなかった、という理解をすれば、すずさんの言葉も理解できてしまう。
アップランドは、素人を雇った。素人にキャラクターの運用を任せた。素人だからライバーのように振る舞った。コラボをさせたらキャラクターイメージが壊れそうになったから、コラボは企画されなくなった。物理的に離れているのにオンラインコラボもしないからお互いの近況も知らず親睦も深まらなかった。そして、破局を迎えたときに、その齟齬、矛盾が爆発した。すでに2019年初頭には壊れはじめて、その冬に瓦解しただけともいえる。
それが、あのとき起きたことなのだと、今は、そのように理解している。
そう考えれば、アップランドのとった9月以降からの不可解で不誠実にも思える強引さも行動も、理屈として納得できる行動として見ることができる。
結局、創作物をコントロールしようとして、生きた人間を創作物のように扱ってしまったことがアップランドの失敗だったのだと、いまなら理解できる。たぶん、それは運営自身も反省していることと思う。
現在のアップランドはCTuber路線なのか?
アップランドの思惑に反して、アイドル部はライバーとしてウケた。それは間違いない。
しかし、一方でキャラクター路線でもあるところがややこしく、有り体に言えば、アイドル部は一応の成功はしたが運営の計画どおりではなかった、とは言える。
先に、私が地縛霊になっていたと気づかせてくれた人は、ライバーとしてアイドル部を見ていない。キャラクターとして楽しんでいた人だろう。彼もまた地縛霊だとは思う。
実態と建前が大幅にずれてしまったことが、私や彼のような地縛霊を含む、多くのアイドル部のファンが魑魅魍魎になってしまった理由だろう。
そして、おそらく、アップランドはCTuber路線を捨ててはいないだろうが、それを進めてもいないだろうと思う。
いまでもアイドル部のタレントが12人いるのはキャラクター路線だからだろう。
だが、いまの元アイドル部の人たちも、みりくるんたちも、これまで同様なライバーらしい活動をしている。むしろ、2020年以降に、よりライバー路線を強めていたように思う。
アイドル部自身が、自分たちのありかたを模索していたのが2020年だったと思う。
(その筆頭格が、八重沢なとりさんだったと思う。)
みりくるんは、まだまだ籍が空いている少女兵器大戦のキャラクターから起こすこともできたし、そうしなかったことは、みりくるんに関してはキャラクターが主体であるという側面が、ほかの箱のVTuber程度には減少されているだろうとも思う。
すくなくとも現在は、従来と全く同じ路線であるとは感じられない。
どっとライブ自身が、あらためてVのあり方を模索している中なのかもしれない。
強いロールプレイをするのであれば、ライバーは最も相性が悪いだろうことは、以前から書いている。ライバーが強いロールプレイを演ずれば、キャラクターが壊れるか、ライバーの人格が壊れるか、どちらかになるだろう。
最近知った事は、それは演劇の世界では以前から言われていることだったらしい。
「VtuberはRPしてると言っても、続けるほどに素の人格が出てくるし耐久しがちな人達だから「日常を侵食」していく、メソッド演技のような危険性もある」
すでに、2018/6の時点で、VTuberのするRPというものが、演劇での「メソッド演技法」と似ていることを予想している人もおられた。
「Vtuberの在り方がメソッド演技法に近いのか,キャラクター概念が中の人の素に近いのか」
ちなみに、私が見ているかぎり、このメソッド演技法、あるいは「なりきりチャット法」が最もうまく演じることができたのは、栞桜/たまさんだろう。栞桜さんはアイドル部を一番に抜けたが、アイドル部が目指していたものを栞桜さんになっても、一番、色濃く残していた人だったと思う。栞桜さんになっても、なりきりロールプレイを続けていたから、ライバーとしてはメンタルをやられやすい危険性は常にあったと思う。また、炎上時には栞桜さんが嘘つきのように見えたのは、なりちゃ、RPのせいだといって良いだろう。
結局のところ、どっとライブに残った人は、演技も、なりきりチャットにも向いていない、素朴に素が出る人たちばかりが残ったようにも思う。たぶん、これをうれしく思っている人もいると思うから、アイドル部とは、つくづく皮肉なものだとは思う。
ロールプレイをライバーにさせようとしている方向性について
ロールプレイをライバーにやらせることの危険性が、これほど以前から指摘されていながら、いまだに、それを続けようとしている企業があることには、まったく知識的に不適当な企業がVを運用しているような業界だということだろう。
いまの、にじさんじやホロライブが、あらためて「生主ではない人たち」を採用しようとしているのも、ライバーでありながらコンテンツ系を目指しているからだろう。
それがウケるとは私は思えないが、パーソナリティをウリにするライバー/ストリーマーと、キャラクターを作り、売り方をコントロールしたい二次元コンテンツとしてのVTuberは、本来、もっとも相性が悪いものだ。
強いロールプレイは、台本アリの舞台か、動画勢で、どうにか実現できる程度のはずだ。
だが、タレント個人の個性、パーソナリティがウリになるのであれば、事務所などいらないことになってしまう。個人で十分ということになるからだ。
ビジネスとして自社の存在意義を考え始めたら、CTuberのような路線に行き着くのは当然だとは思う。
売れたのはライバー路線だったが、本当に企業がやりたいことはキャラクターの演じ方をコントロールできるCTuberであり、それは今でも、そのように考えているのだろうと思う。
アップランドに限らず、どの事務所も、たぶん、そうなのだと思う。
昨年からの、AnyColorのロールプレイ路線の強化や、ホロライブのHoloXなどを見ても、それがうかがえる。
だが、実際には、CTuberでは売れない。それは生の人格ではないからだ。
現在のVライバー人気を盛り上げている人たちがみたいのは、キャラクターのようなものではなかった。だから、演劇系Vは軒並み成績が振るわないのだと思う。
しかし、今後も、この路線が流行らないかどうかはわからない。
間違いなくVの演劇を見たい人、Vのアイドルが見たい人はいるだろう。
演劇系V路線をとっていないホロライブであっても、たとえば、みけねこさんではなく、るしあさんがみたい、という人がいる。
動画勢が衰退し現在のライバー全盛期になったように、ライバーが衰退して、ふたたび動画勢が主流となる可能性もある。
私が、そのような可能性があるすれば、それはメタバースが興隆し、アバターとしてのVを使う人たちが普通のことになったとき、いまのVライバー = Vアバターを使う人、というものと同じ扱いになったとき、VTuber界隈からライバー勢がいなくなる、という可能性はある。それにより、キズナアイから続く「Virtual YouTuberとはロールプレイをするものである」という慣習、ロールプレイをしないV、「アバター勢の人たちをVとは認めない」という時代が戻ってくる可能性もある。
そのようなコンテンツとしてのVには、たぶん、私は興味を惹かれないだろう。
だが、メタバースとしてアバター勢に流れたVライバーさんたちは活動する場所が変わり、呼び名も変わる、という棲み分けはできるようになるかもしれない。
そのほうが、今のような1つのVに対して、キャラクターが好きな人と、ライバーのパーソナリティが好きな人と、1つのものを異なるものの見方で楽しむ、価値観が合わず意思疎通のできない不自然な形でのファンの混乱・衝突というものがなくなるのではないか、という希望もある。
また、今月ツイッターをみていたら、「仮想電影少女」というコンセプトのVから、キャラクターを演ずるツイッタラー、TikTokへの短い動画投稿勢に転向する、という人もいた。
キャラクターの演じ方としてはVTuberだけではない。いろいろな方法はあるだろう。
ぴたさんのこと
最近、ぴたさんの配信をきいて「こうゆう話を聞きたかった」と、しみじみと感じた。
人によっては、ぴたさんは双葉さんではない、と感ずる人もいるだろうし、同一だと感ずる人もいるだろう。実際、ぴたさんは双葉さんではない。
もしかすれば、作者と作品の関係に近いものだといえるかもしれない。
ぴたさんの、1つの作品はアップランドに残してきた。
ぴたさんは、結婚願望はあり、ネットとの友達とリアルとの友達は区別したい、という、以前の日記にも書いた「癒音くるみ」さんの考え方のようである。
ネットでの友達もリアルでの友達も大切だが、リアルの友達にネットを知られたくないし、ネットの友達にリアルを知られたくもない、という人は、わりと普通にいると思う。
ただ、どちらが大切ということでもなく、両方大事だという気持ちは真実だと思う。
「結婚願望はある」「ネットの人とリアルで会うつもりはない」という言葉から、リスナーさんたちが「しあわせになってね」というコメントをしはじめると、「なんでそうゆうこというの?」と拗ねたりしていて、これも、普通の女の子っぽい反応だなぁ、と感慨深いものがあった。
ぴたさんもまた、古いVを演じていた人であり、「Vというのはロールプレイをする」という考えが強くあって、それはいやだなぁ、と話されていた。これは柾花音/もちにゃんも、自分は生きた「19歳の現実の女の子だ」ということにこだわっていたこともあり、Vのロールプレイというものはライバーがやるには辛いものだったのだろう、と二人からもうかがえる。
しかし、リスナーから「最近はアバターとしてVを使っている人が多いよ」という話を聞いて、アバターとしてなら…と少し気持ちも揺らいでいるようである。
プロゲーマーの契約解除について
今月は、女性プロゲーマー(格闘ゲーム系)の方が、暴言を吐いたことで炎上し、過去の発言も掘り返されて、契約解除に至った。
今後の採用時のスクリーニングの強化などを再発防止とされたようである。
言葉があまりにも過激で、170cm以下の男性をディスりすぎていたが、小学生女子みたいなかわいげがある。Disるときには過剰に悪口をいう習性が人にはある。批判しているつもりが、うっかり過激な悪口に口が滑るのは大人でもある。やらかしである。
いまの20代平均身長は40代おじさんの平均よりも低い。
https://news.yahoo.co.jp/byline/arakawakazuhisa/20220217-00282462
これは、我々の世代が稼げずに子供たちにご飯を食べさせてあげられなかったのか、という罪悪感もあったのだが、実態としては、妊婦の低体重出産が推奨されるようになったから、らしい。
小さな体重で生まれた赤ん坊は、その後も大きくなりにくい、ということは統計で出ているらしいので、ここ20年くらいの妊婦さんの体重コントロールの方針によって、日本の子供の身長が低下しているとか。
しかし、高年収とはいえなそうなウーバー配達員でも「身長が170cm以上あればワンチャンあった」というなら、世の中の男性の半分くらいは可能性がありそうである。
言葉があまりにもディスりすぎていたことを除けば、大変結構な基準だと思うし、170cm以上必須といいながらも、それより身長が低くても、それを上回るバイタリティある男性をみたらコロリといきそうな気もするので、若い女性の、こうゆう話を真に受けないほうが良いとは思う。
(名古屋時代の知り合いの営業さんに身長160cmちょいぐらいの、このゲーマーさんからすれば人権無いと言われそうなエース級営業職がいたが、黒縁メガネで着るものもパリッとしていてギラギラしたオーラがでている人だった。本当に仕事ができる人で朝から晩までハードワークをこなしているだけでなく、栄あたりではナンパしまくって先月は何人の女性とヤッたとか自慢していたが、お金もあり、マメだし、グイグイくるし、たしかにモテるのだろう。なんでそんなことを私に報告してきたのか知らないが、性欲の強さと出世欲、野心には相関関係があるのだろうな、とつくづく思う。たぶん、このゲーマーさんも、そうゆう野心家には低身長でもコロリといく気がする。)
しかし、この件についてはプロゲーマー界に対する言動に対するご意見のツイートも多く、印象的だったのは「だから古典的な武道やスポーツは礼節を重んずるように言われるのだ」というようなツイートだろうか。
まがりなりにも「eSports」として「スポーツ」を標榜するのであれば、スポーツマンシップでなければならないが、いまは、まだ、ゲーマーのままであることが問題なのだろう。
ゲーマーを「厳しく管理しろ」というのは、本質ではないのだ。
正しくはゲーマーに「礼節を重んじろ」というべきなのだろう。
麻雀のM1がサッカー選手のようなユニフォームを着るのは、スポーツである、という姿勢の表れなのかもしれない。
「なんで、人権って言葉を使ってしまったんだろうね。異性としてない…とかなら個人の嗜好の範囲だろうに」
ちなみに、誹謗中傷の判断では、「一般人が受け取った場合を基準」とする。
発言者でもなければ、受取手でもない。
第三者の一般人が、どのように感ずるかが問題となるので、プロゲーマー界隈は、自分の界隈でだけ通用するような乱暴な言葉は、広い世界に開かれたスポーツ競技として見て貰うのであれば、一般人と同程度の言葉使いに直さなければならないと思われる。
潤羽るしあさんの契約解除に対する私の考え
潤羽るしあさんが、2/24をもって「契約違反行為」「信用失墜行為」により、カバーとの契約解除となった。
ホロライブはなぜ、ルシアさんを切ったのか?
情報源がコレコレさんしかないのだが、るしあさんの焦り、不満として、お相手のまふまふさんが声明を発表したのに、カバーが声明を出さないことにもどかしさを感じていたこと、「カバーが、るしあさんのブランド低下を恐れていることにいらだっていた」と述べている。
このことから分かることは、つまり、事件直後の動きとしては、カバーは、るしあさんを切るつもりはなかった。
しかし「るしあブランド低下」どころではない、るしあさんの存在抹消となる契約解除とした。チャンネルも3月中にすべて削除すると予告された。
この件で「スポンサー契約など、カバーが被った損害を、るしあさんに請求しないだけ温情がある」などと頓珍漢な言説を述べている方がしばしば散見されるが、これまで明らかになっていることは、コレコレに「みけねこ」として、元彼のまふまふに芸能人の彼女がいるのか?という探りをいれたことと、ホロライブの先輩からイジメを受けていて悩んでいるという遺言みたいなものの2点が大きなところである。
前者はプライベートの話であって、カバーが関知すべきことではない。「プライベートについては関知しない」ことはカバーの声明でも発表されており、これは、ただの個人の恋バナである。問題があるとすれば後者であるが、これも対外的なものではなく、あくまでもホロライブ内部の問題にすぎない。
これをもって契約解除とすることは、ホロライブの判断として身内のゴタゴタを外部に晒すことは見逃せないことだったのかもしれない。しかし、いずれにしても、自分自身の内部で解決すべき問題であり、るしあさんがスポンサーに対して背信行為をしたわけではない。(コレコレは、匂わせだけで、まだ具体的に何も言ってなかったのだから、むしろカバーの対応こそが問題があることを露見させたといっても良い。やりようは、いろいろあった。)
スポンサーと契約しているのはカバーであり、カバーとスポンサーの問題である。企業案件はV企業にとっての重要な収入源であり、つまり企業がカバーと契約しているのであり、タレントと直接契約しているわけではない。るしあさんが他人が勝手に結んだ契約の損害賠償を負う義務があるはずがない。強いて言えば、カバーとるしあさんの間の契約の問題にすぎないが、ブラック企業が、おまえが辞めたら仕事が回らなくなるから損害賠償するぞ、と脅しているのと何らかわりない。カバーは関係各所、スポンサーなどに迷惑をかけたくないのであれば、るしあさんを残すべきだった。
だが、これは憶測ではあるが、るしあさんの契約解除発表までの暴走・迷走ぶりから推測すれば、るしあさんの契約を切らざるを得なかったのは、情報漏洩云々ではなく、もう、カバーには、るしあさんをマネージメントできない、お手上げ状態になった、るしあさんとの信頼関係が完全に壊れてしまった、ということだろう。その契約解除の口実に、いつものお得意の情報漏洩罪を使ったと考えるとしっくりくる。
関係各所に迷惑をかけたのは、最終的にはカバー自身である。それはマネージメントを失敗したからに他ならない。不意に発生した炎上に動揺したタレントのメンタルケアもできず、暴走を許した上に匙を投げ出してしまう企業であることを明らかにしてしまった。
法人である事務所が、個人よりも大型案件がもらえるのは、タレント個人をきちんとマネージメントしてくれることを期待しているからである。タレントに少々問題があっても、迷惑を被らないように運営が事前対策・事後対策、タレントへのケア諸々をしっかりしてくれることを期待している。カバー株式会社は、自ら、それができない企業であることを内外に示してしまったことになった。
だれがどうみても、もっといいやり方があったはずだし、タレントをケアできたはずだと思っている。
カバーが有名になったのは、この2年足らずの期間であり、もともと、きちんとしたタレントマネジメントができる企業でなかったことは正月の日記にもホロライブの歴史的経緯として書いたとおりである。結局のところ、会社の収益は見違えるほど大きくなったが、企業としてのベンチャー気質は変わらず、現在も、タレントマネジメントには力をいれていない、その根っこはITベンチャーであることを、あらためて明らかにしたことだろう。
先々月の日記でも、5年、10年つづけるためのタレントの売り方はホロライブの喫緊の課題だと書いたばかりだというのに、危惧したとおりになった。
それはホロライブもわかっているだろうに、それに本腰を入れていないのは、むしろ、意図的なものであるのかもしれない。
今回の件で、より確信を強めた。
おそらく、ホロライブはタレントビジネスに将来性を見ていない。ライバー勢を抱えているのは、あと2~3年のメタバースプラットフォームが完成するまでの、数年持てばよいつなぎ、という考えだからだろう、とは予想している。だから、今後は配信よりも、キャラクターコンテンツの売り込みに社内リソースを割くだろうし、いまはプラットフォームの完成を優先しているようだ。ホロライブ人気の絶頂期のうちに先行者特権、話題性で劇的にビジネスチェンジしたいのだろう。
だから今後、タレントビジネスに投資をつづけるとは考えにくい。タレントを増やしても収益が上がらないことは予想つくだろう。すでに、そのような状況になっていると思われる。
それよりは、いまのホロファンのコミュニティがメタバースプラットフォームの会員になってくれることでスパチャよりも効率的に会費を集められるビジネスになる能性が高い。
スパチャ額年間一位のタレントを二人立て続けに失ったとしても、それでも1.5億~2億であり、それほど利益率が良いわけではない。
ホロライブにとって、るしあさんを見限る合理的な理由があるのだろうと思う。
るしあさんは名誉回復/事実公表のために法的に動くべきである
るしあさんは名誉回復の方法を法的に真剣に考えるべきである。
これは、るしあさんにカバーを訴えろと、けしかけるわけではない。
楠栞桜さんの件をみれば明らかなように、栞桜さんの場合はアップランドが明確に「本人の申し出により契約解除となった」と発表したにもかかわらず、納得しないアンチが執拗に公表されていない事実を発掘したり憶測したりして「情報漏洩者である」というストーリーを作り上げて、極めてプライベートな情報をリークすることで炎上させ、楠栞桜さんという人物が極めて危険な人物であるかのような印象を与えることに成功してしまった。
彼女は現在も、それで悩んでおり、おそらくプライバシーを侵害し、アップランド公式発表と異なる事実を流布したアンチとは名誉棄損で法廷闘争中であろう。
(彼女が本当に法廷闘争しているのか確信はなかったが、ロアさんの訴訟の件をうけ、いろんな弁護士先生たちのツイートから2020/8頃から既にVTuberの名誉毀損の訴訟がいろいろ起こされている情報を目にするようになり、おそらく、その中には、きっと栞桜さんもいるだろう、という予想はしている。)
いま私が理解できることは、2022年現在もアイドル部は12人であり、契約解除・契約満了のどちらによっても演者が不在となっているにもかかわらず、タレントとして12人いるのは、それはアップランドの少女大戦というキャラクターだからである。
だから、契約解除したときも、アップランドは、当然に、夜桜たま・猫乃木もちというキャラクターがゲームの世界観から消えるわけでもなく今後も存続させるつもりでおり、だから卒業配信という区切りもつけなかった。それがアップランドの顧客心理をわかってなかったミスであり、大炎上を招く結果になった。
アップランド契約解除直後、ファンのだれもが納得せず、しかし、一部からは「運営が正しいのであれば契約解除された二人に問題があった」という見方がされてしまった。いまでも、そう思っている人がいる。
だったら、なぜ、アップランドは、るしあさんのように「契約違反があったため夜桜たま・猫木もちを契約解除しました」と発表できなかったのか?もし、たまさん・もちさんに契約違反があったのに、そう発表しなかったとすれば、運営にもマネージメント契約違反があったと考えるほうが素直だろう。
また、ずっと配信せず、騒動直後からは体調不良により1年以上休止となった「りこ」さん、もう一人の1年以上も配信も音信も不通の「あずき」さんが、契約満了まで辞めることができなかったのは何故だろうか?
もし芸能事務所で取り交わされているような一般的な専属タレントマネジメント契約が結ばれているとすれば、そのような期間途中での契約終了は、双方の合意があるか、どちらかの契約違反がなければ辞めることはできないから、そのような契約だったとすれば説明がつく。
「りこ・あずき・いろは・ふたば・なとり」の5人が一斉に契約満了でやめたことからも、あるいはA/B子事件では二人が専属契約を結ばされる予定だったことを明らかにしていたことからも、3年間の専属タレント契約だったことは、ほぼ確実といえるのではないか?
では、なぜ、夜桜たま、猫木もちだけが、契約途中で契約解除されたのかとすれば、双方の合意があったか、どちらかの契約違反があったからだ。これまでアップランドは、配信する気がなくなっている、または病気で長期配信できない人に対しても契約途中でやめることを認めていない。にもかかわらず、たま・もちの二人が辞められたということは、辞めるに相当する何かがあったということだ。(その何かは詮索しない。私も分からない。)
しかし、明らかにいえることは、公式の発表では「契約違反」ではなく「本人の申し出による契約解除」なのだ。つまり、夜桜たま・猫乃木もちの両名は運営との合意による解約である。運営から契約解除されたのではない。これは公式であり、これが事実である。
契約満了しなかったことで卒業ではなく中退だと揶揄する人もいるが、あえて学校でなぞらえれば転校か飛び級だろう。勝手に出て行ったというのは、結果的にはそうだろうが、揶揄されるような校則違反での退学・中退などではない。
これほど明確に公表されている事実を理解できていないアンチがいるのは不思議でならない。わかっていて、公式を否定してでも、どうあっても栞桜さんを貶めなければ気が済まないだろうか。
結局、これはゴタゴタがあったにもかかわらず、事実をリスナーに知らせずに収めようとしたアップランドの判断ミスだろう。アップランドは単にアイドル部12人のキャラクターという知的財産を維持したかっただけなのだろう。だが、それは結果的にアイドル部の炎上を招いたし、現在は、栞桜さんへの誹謗中傷となってしまった。
それが過ちであったことは、アップランドもすでに理解しているからこそ、活動を継続していた、ふたば・なとり・いろはの3人の卒業時には卒業配信を行い、運営もタレントも傷つかない、ファンにも配慮のあるお別れのセレモニーをしたのだろう。
当時アイドル部のメンバー全員が事情も十分に把握できていなかった時点で、ピノ様が運営へのバッシングを恐れて、「あくまでも個人の意見として、情報漏洩とか、たまさんが悪いからだと思う」というような発言したことで、栞桜巨悪説の根拠となってしまった。ピノ様は何の運営とのトラブルが明らかにされていなかった「もち」さんについては全く言及しておらず、なぜ、もちさんが契約解除となったのかの説明にはなっていない。それは結局、ピノ様もほかのアイドル部のメンバー同様に事情を知らされていなかったからだ。だから、彼女は、憶測で語ってしまった、この、たまさんへの誹謗中傷を撤回すべきだったと私は今でも思う。
だが、いつかアイドル部が撤回してくれるだろうと数ヶ月思っているうちに、アンチのデマゴーグによって、栞桜さんが燃やされてしまった。
私の認識が甘かったのだ。本来は、栞桜さんは、自身に対する悪い噂が立った直後から、法的な手段をとって、自分の名誉を守るために、なにが起きたのかアップランドに「自分自身に関する経緯を開示するよう」に代理人を立てて申し出るべきだった。あるいは、ピノ様に対しても法的な代理人を立ててでも中傷発言の撤回を求めるべきだった。(そろそろ民事刑事ともに名誉毀損の時効の3年になる。するならば、それほど時間は残っていない。)
今後、るしあさん/みけねこさんは、もともと配信者である以上、これからも配信者として活動するだろうときに、スマイリーキクチさんのように、あるいは小山田圭吾さんのように10年~20年とネチネチと中傷されつづけることになる可能性が高い。
この反省は活かされるべきだろう。
るしあさんは契約違反によるカバーから契約解除をされるくらいの問題を起こしたことは事実なのだろう。だが、その事実が、まるで重大な企業機密を持ち出したかのように語る人たちがおり、過剰に重罪にされている様子がうかがえる。
たとえば、この人のツリーの下には、到底、るしあさんが犯したとは思えない、過剰な機密漏洩について好き放題に書かれている。
おそらく、そんな機密情報は、ライバーである、るしあさんにはアクセスできない情報のはずであり、漏洩したとされるものは、るしあさんの身の回りの情報と考えるべきだろう。おそらく、るしあさんを重罪人と騒ぎ立てている人からすれば拍子抜けするようなゴシップ、身内のイザコザの暴露といったところだろう。
もちろん、人によっては、先輩の悪口をいうことさえ重罪だと思う人もいるだろうし、その程度か、と思う人もいるだろう。だからこそ、すでにカバーが憶測させるような公表をしてしまった以上、実際に具体的に何をしてクビになったのか、それを明らかにする必要はあると考えられる。(もしくは撤回させるか。)
カバーは、これでタレントの名誉を不当に失墜させたのは二度目なのだ。いい加減、反省して欲しい。
情報漏洩処分はカバーのお家芸だということ
今回、るしあさんの契約解除に対して納得できない人たちが運営に、もっと穏便な処分はなかったのか?という抗議の声をあげている。
それを窘めるように「いいかい、君たち。君たちも社会人になれば会社の情報を流すということが、どれほど大変なことか分かるようになるよ。懲戒解雇され、損害賠償されても仕方ないことなんだよ。」と、お仕事の一般常識を説明してくれる方がいて、そのツイートには沢山の「いいね」がつけられていたりする。
「いいね」がついて目立つから私の目に付いたともいえるのだが、目立ったのは2名くらい、こうゆうツイートをしていたように見えた。
アカウントを見に行ったら、そのどちら方も、ホロライブファンでもなければ、Vファンでもない、ただの通りすがりの「良識づら」した一般人だった。
またしても、門外漢が前提知識もなく持論をのべて議論をかき混ぜているのだ。
本当に腹立たしく思う。
この人らは、よかれと思って書いたのだろうとは思うが、機密情報の漏洩が良くないことぐらい、仲間の秘密をばらすことが悪いことだという理解ぐらい小学生でも分かる。むしろ、小学生ほど秘密をばらされることを殊更重大な裏切りだと感ずるはずだ。
「どうして、この人たちは、こんな当たり前の常識も理解できないのだろう?」という疑問を抱かずに、なぜ説教を垂れたのか?まず、そこの前提から認識を誤っていたのだろう。
これまで、カバーは度々炎上に見舞われてきた。
今月ことさら円満卒業したと強調された「桐生ココ」さんの中国問題での大炎上、中国問題では「はあちゃま」も場合もそうだったし、炎上からの卒業となった「魔乃アロエ」さんもそうだったが、ホロライブという運営は「炎上の原因となった情報を、事後に情報漏洩だったとして処分する」という、バックデイトを重ねてきた企業である。
よく分かるのは、それまでチャンネル登録者数の○○万人見守り配信などだろう。これまで、チャンネル登録者数見守り配信などでは、YouTube Analyticsの画面の一部をOBSで切り取って配信画面に見せることは、普通に行われていた。自分のリスナーの「年齢構成」だったり、「国と地域」の構成比率などを、自分のリスナーに見せてくれる人は少なくなかった。
これまで、YouTube Analyticsの、こうした画面を見せることは情報漏洩とはされてこなかった。しかし、はあちゃま、ココ会長が、国と地域の情報をみせて、台湾の比率をみせたことでビリビリのリスナーが騒ぎ出した。Googleのサービスは中国では禁止されているから、YouTubeの国と地域の中に含まれる中国は「香港」とか、一部の地域だけである。それがビリビリのファンの反感をかって中国での炎上となった。ココ会長が台湾を国のようにあつかったなどといわれているが、もちろん、「国と地域」の1つとしての台湾を読み上げたにすぎない。
だが、カバーは、これを情報漏洩として、はあちゃま、ココ会長を謹慎処分にした。
この処分は明らかに不当であるとリスナーからも他のライバーからも反感を買っていたようではあるが、現在にいたるまで、カバーは撤回していない。(炎上からタレントを守るためにも謹慎させました、という言い訳の声明はあとから出したが、処分撤回はしていない。)
この謹慎処分の重みというものは、カバーとライバーは雇用契約ではなく、この謹慎処分は、会社員(労働者)でいうところの懲戒休職処分、個人事業主であれば、その期間の取引停止処分であり、決して軽々しく行使できるものではない。
「魔乃アロエ」さんに至っては、「デビュー前にテスト配信することは運営から許可を貰っていた」と明確に述べているが、消し忘れたからとして懲戒処分を受けた。それにより、現在にいたるまでデビュー前にホロライブの情報を個人アカウントに流した情報漏洩者として、まるで犯罪者であるかのように名誉を汚され叩かれ続けている。
にじさんじライバーの引退理由をほのめかせたことが情報漏洩ではないか、と指摘する声もあるが、魔乃アロエさんが漏らした情報が真実だとしても、にじさんじの情報であり、カバーの管轄外の話である。魔乃アロエさんが個人的に知った業界の裏情報を話したことはマナー違反や、にじさんじとの別の問題となるかもしれないが、カバーの所有する情報ではないのだから、カバーが情報漏洩で処分することには当たらない。
公式には、アロエさんは運営から契約解除されたのではなく、本人がバッシングに耐えられず、契約解除を申し出た「卒業」である。契約違反でもないし、情報漏洩が理由でもない。
だが、カバーが情報漏洩による謹慎処分を下したとき、具体的に「情報漏洩とは何か」をはっきり示さなかったから、「辞めさせられるほど酷い罪 = 重罪である」と見なされている。だから「悪いことをしたのだから悪く言って良い」という風潮が今でも続いている。
本当の原因はボタンの掛け違いかもしれないのに、契約解除という重大結果から、重大な原因があったのだと憶測されている事態になっている。
それは、今後、るしあさんにも起こることだろう。
現在は、どのライバーもYouTube Analyticsを画面に映すことは「情報漏洩にあたるかもしれないから」と画面に映さない別の方法でチャンネル登録者数を表示するなどの工夫をしているが、そもそも、だれも本当にYouTube Analyticsを撮すことが情報漏洩にあたるのか運営から指導されたことはないようである。(YouTubeの機密情報なのではないか、という人もいたが、そんな話は聞いたことない。)
いずれにしろ、ホロライブは、契約内容をあとから追加してくることを繰り返す企業である。
もちろん、契約というものは実際に運用してみたら不足していたことが分かることは多々あり、バックデイト(過去に遡って)の契約の更新は一定の範囲で合法ではある。
だが、謹慎処分とセットであれば、懲戒権の濫用に他ならないだろう。
そもそも秘密保持契約がないものについて、事後的に「これは秘密だったから情報漏洩だ」といって懲罰を与えることは、当然、ありえない。
こんなことがまかり通れば、運営はライバーをいつでも好きなように罰することができてしまう。しかし、そうゆうことを、これまで何度もやっているのがカバーという会社である。
カバーは過去に3度以上、その手法をとってライバーの炎上の責任を情報漏洩として処分することで会社としての責任逃れをしてきた経緯が事実としてある。
外部から見る限り、その実体は、まさに憲法が保障する「遡及処罰の禁止」に反する行為のように見える。(民法でも刑法でも労働法でも当然禁止されている。)
だから、「本当に懲戒解雇に相当するような情報漏洩だったのか?」という疑問が、コアなファンであるほど、その実態が分かるからこそ、カバーへ説明を求めているのだ。
これが、よく事情を知りもしない門外漢が、物知り顔で「ボクちゃん、情報漏洩は悪いことなんだよ」と窘めるのは、部外者はすっこんでいろ、と言いたくなる。
少なくとも、るしあさんの契約解除にいたるまでの動きとしては、2点しかない。1つは、るしあさんのプライベートの恋愛問題の外部への相談であり、もう1つはホロライブ内でのイジメの外部への相談である。前者はカバーがどうこう口をだすべき話ではなく、後者は、まだ内容は世間一般には知らされていない。
ここに契約解除=懲戒解雇に相当するものであるかは疑わしい。個人事業主といっても、いつでも契約を切ってなどという都合の良い話はない。
鬼の首を取ったように「情報漏洩だ!」などと騒ぎ立てている人たちは、本当に、そうなのかよく確かめた方が良い。その首は、鬼ではなく、普通の女の子の首かもしれないのだ。
なぜ、運営を盲信したがるリスナーがいるのか?
アップランドの炎上時にも思ったことであるが、アップランドにかぎらず、AnyColorやカバーを無条件に信頼しようとする人たちがV界隈に一定数いることは、私にとっては驚きだった。
会社という組織が不可思議な力学で動いていることは社会経験が2~3年もあれば、イヤというほど実感することだろうし、どんな組織にも盲信して良いことなど何1つない。
なのに、どうして盲信したがるのか、不思議でならなかった。
繰り返しになってしまうが、夜桜たま・猫乃木もちの件では公式上は「本人からの申し出による契約解除」であり「契約違反」ではない。しかし、なぜか二人とも裏切り者、契約違反でもしたかのように一部から罵られている。この、ふたりを罵る立場の人が、るしあさんを擁護する人たちを「公式にさえ逆らう拗らせオタク」「運営に逆らう馬鹿者」とあざ笑っているのは、まさに、この問題を象徴しているかのようである。
つまり、彼らにとっては、公式の発表がどうか問題ではなく「運営が正しい」という姿だけを切望しているのだろう。
そう考えると、1つの仮説を立てることができるように思う。
いまは不安の時代であり、力強さに憧れる。情勢が不安定なときほどパワーにすがりたくなることは、これまでの歴史で証明されている。
太平洋戦争中に大日本婦人会が化粧をしている程度のことで非国民よばわりして糾弾したり、近年でもコロナ自警団が外でマスクをしていない人や飲食店にも非国民の烙印を押してまわったりするのも、恐怖からパワーにすがりつく人間の弱さの表れである。
自分や、自分が大切にしたいものは、それを守れる強い組織であってほしいという願望が投影されている。それを脅かしたものを反乱分子、反逆者のように感ずるのだろう。だから、なんのトラブルもなく卒業した人たちにも裏切り者などと敵意を向けたりするのだ。(ここは安全な場所ではなかった、と言われているように不安に感ずるからだろう。)
それは、これから社会に出ることを不安に思っている人ほど、会社は正義がなされる場所であって欲しい、という恐怖があるのだろう。
その恐怖心が強い人ほど、現実に、たやすく契約解除される様子をみて恐怖し、それは会社ではなく、タレント側に相当な非があったからだ、と考えたいのだろう。
そして、恐怖は怒りとして表出される。だから、るしあさんへの怒りは運営への失望の裏返しなのだ。だとすれば、るしあさんは買わなくても良いヘイトまで買っている。
実際、今回、「契約違反だから仕方ない、むしろ切って良かった」などという意見を書き込んでいる人たちは、たしかに中高生ぐらいの子たちが多いのではないか、と思われた。(実際の年齢は分からないけれど、たぶん社会人ではなさそうな人が多い印象だった。)
「情報漏洩というけれど、結局、なにを漏洩したのだ?」と書き込んでいる人が、運営批判者と見なされて反論されていたときには「自分はカバーとも仕事をすることもあるシステム屋の30代だが」みたいな自己開示をされていたりしたが、年齢が高くカバーの過去のやりかたを知っている人であれば、まず、鵜呑みにはできず、実際に何が起きたのか、それで評価したいはずだ。そこが気になるだろう。これを運営批判とは言わないはずだ。
こうゆう年齢が若いほど、「無条件」で運営を持ち上げたがるのは、自分が社会にでたときに会社には守って欲しい、という切実な願望、そうであって欲しいという「信じたい」という気持ちが込められているのだろう、という雑感は得られた。
また、またアップランドの例にもどるが、もし二人が「卒業配信」さえ行っていれば、アップランドも炎上せず、現在も二人にヘイトを向けられることもなかっただろうことは、しばしば言われるし、私もそう思う。今回もまた、るしあさんに卒業配信か、卒業ビデオを公開していれば、こんなことにはならなかっただろう、という意見はいくつも見かけた。
結局、タレントが抜けたことで運営がたかれる口実を作ったことが許せないのだ。
楠栞桜さんと柾花音さんの二人を現在も執拗に中傷する人は、二人の裏側の私生活がどうであれ、それを問題視しているのではなく、「炎上の引き金となって運営が燃えてしまったことへの二人への逆恨み」ということなのだろう。事実としては運営が対応を誤ったことは確かであり、それはアンチ自身も内心認めていることだろうとは思う。
それと同じことが、カバーの今後の対応によっては、るしあさんとホロライブにも起きることになる。
むしろ、ここからがカバーの対応の正念場ということになるかもしれない。
また、以前、VShojoに所属しており、VShojo発足前からVとして活動していたヴェイさんが、「ホロライブのタレントは、ホロライブから抜けるときにはアバターもチャンネルも全部失う。これを卒業って呼んでいるの。馬鹿げているよね」という不満を述べたことで、海外の盲信カルトが反発し、ヴェイさんをキアラさんのトークコラボには出させるな、と抗議されていた。(そして歴史的コラボはご破算となった。)
だが、今回の現実をみて、海外の盲信カルトも、以前、ヴェイさんがいっていたことが本当だったと骨身に染みて分かったのではないかと思う。
(ちなみに、星街すいせいさんは、個人Vからイノナカミュージック経由でホロライブに入った人なので、運営との確執で追放される場合には、ただ個人Vに戻るだけかもしれない。自分のアバターを変えたくないから、このような回り道をした人であるから、アバターの著作権などをホロライブに売り渡しているとは思えない。ただし、面倒くさそうではある。)
情報漏洩が全て悪だと思い込んでいる人とは?
まず、組織のような個人よりも強い力をもつものが不正、不義を行っている場合、個人の力では組織を動かすことは難しい。そうゆうために「公益通報制度」というものがある。
これを情報漏洩とみなすのは会社側・組織側の言い分である。
京都市の児童福祉施設で、施設長が児童虐待を行ったという事実につき、児童の母親から京都市の児童相談所に対し相談があったにもかかわらず、当局が約四か月にわたりその事実につき調査を行わず放置し、事実の隠蔽が疑われる状況にあったことにつき、児童相談所虐待班の職員であった原告が京都市の外部公益通報窓口の弁護士に通報したところ、逆に担当外の児童記録データ無断閲覧やプリントアウト記録の持ち帰り、この問題について職場新年会や組合と当局との交渉で発言したこと、持ち帰った児童記録を破棄したことを理由に、三日間の勤務停止の懲戒処分を受けた
https://www.jlaf.jp/03dantsushin/2020/1101_711.html
(現在も係争中だが、おそらく最高裁からは上告不受理され、高裁での勝訴で確定となると見込まれるとのこと。)
これは企業がよく使う手法であり、自社に不都合な情報(不正なども含む)を外に持ち出されないようにするための常套句である。
問題があっても外に出すことが出来ず、外からは内部の腐った状況も知ることが許されない、極めて理不尽な状況である。
こうゆうものは箝口令であり、著しい負担を一方的に強いるものになる。
したがって、秘密保持契約というものは本来、個別限定されたものでなければならず「業務上知り得た全てのこと」などという広範囲な網のかけ方は違法であろう。
日常的な業務連絡まで懲戒解雇に相当する機密情報とみとめられることはまず無いだろう。
(まあ、実際は個別の事案によることになるだろうが。)
会社側の要望により盛り込まれた口外禁止条項の違法性が問題となりました。長崎地裁は労働審判の内容は事案の解決のために相当なものでなければならず、将来に渡って口外禁止の義務を負い続けることは過大な負担を強いるものであり相当性を欠くとして違法であると判断しました。
https://www.corporate-legal.jp/news/3789
このような「情報漏洩とは何か?」とは、会社経験の長い、そこそこの情報を扱う社会人なら当然に知っているべき一般常識だと思うのだが、もしかするとブラック企業のような安月給で「おまえには、この程度の価値しかない」とさげすまされ奴隷契約が横行しているらしき業界にいると、会社の言い分が頭に刷り込まれてしまっているかもしれない。
それでは、自分を助けてくれる人にも本当のことを話せず、奴隷状態から逃れられない。
だから、このような意見が跋扈していることに、私は人ごとながら、その人たちの将来を危惧するものがある。
潤羽るしあさんについて私が思うこと
以上、これまでは今月V界隈で起きて観測された出来事について日記に残すべき出来事と思ったから書いた。
今度は、少し、るしあさん自身についての私の心情、ポエムを書き残そうと思う。
これまでの炎上とは異なる点
先に少し触れたが、今回の炎上には、本当にいろんな立場の人間が登場する。
特に、お相手のタレントさんもガチ恋(リアコ勢)がいる人で、そのリアコ勢と非リアコ勢でも意見は異なる。
本当に、いろんな人がいる。
このリプにつけられている感想は、いろいろな考えをもつ人たちの要約であるかのように興味深いものだった。
どの立場の人の気持ちも、いずれも本心であり、尊重しなければならないから、丸く収めるのは難しいだろう、とは思う。
本当のタレント事務所であれば、これをなんとかする必要があったのだと思うと、アプリ企業上がりのカバー株式会社には、そのような経験も人材もないわけだし、適当な罪状をつけて契約解除するほうが楽だったのかもしれないとは思う。
いま分かっていることは
- まふまふさんと交際一歩手前だった、親しい関係ではあった。 → プライベート
- コレコレさんに、まふまふさんの恋人について探りをいれた。→ プライベート
- コレコレさんに、ホロライブ内でのイジメについて相談した。 → 情報漏洩?
- 赤スパ常連たちに、こっそりとDMお礼を送っていた → 信用失墜行為?
- 鳴神さんにも相談していた(?) → 情報漏洩?
- 本当は好きな人がいるのにガチ恋営業してファンの気持ちをもてあそんだこと → 信用失墜行為?
このくらいしか出てない。
隠している事が他にもあるのかもしれないが、それは知りようがない。
まず、上2つはプライベートでありカバーからは解約理由にはできない。
3番目の、コレコレさんへの、イジメ相談は解約理由にはなるかもしれないが、まだ情報が世間一般に知らしめられる前であるし、コレコレさんもカゼと疑っていたから、与太話を素性の悪い人と話しただけ、といえる段階では、厳重注意ぐらいが妥当ではないだろうか?
この時点では、事実でないものをコレコレに語っただけであり、これを情報漏洩とするか?
この件にかぎらず、そんな契約もないのに、個人の体験であったとしても、他人へ話したすべてが犯罪であるかのように咎める風潮はある。たとえば、「取引先の○○の人に△△と一緒に同行したらタクシーの中で理不尽に罵倒された」みたいなパワハラ/モラハラ体験談を第三者に相談、愚痴ったとしても、これを業務上知り得た情報とは言わない。
パワハラ、モラハラを受けることは業務ではないからだ。もちろんイジメも同様である。
なんでも情報漏洩にしたがる、そのあたりを混同している人が少なくない。
(会社としては取引先〇〇に迷惑をかけたくないから罰したいのかもしれないし、学校でも、クラスのイジメを学校外に知られたくない担任や校長も保護者に圧をかけるだろう。)
4番目の、赤スパ常連ニキに、こっそりDMを送ったことは、カバーが禁止していたのであれば内規違反ではある。しかし信用失墜行為であるかは定かではない。ファンレターを送ったら、ファンレターの返しがくるタレントさんもいるし、クラウドファンドでは個別メッセージをリターンにしている人もいるし、DMを送ることが良くない、ということはない。コレコレさんも、会社が禁止しているなら、それをしたのは良くないことだね、という言い方をしているだけである。これを信用失墜行為としているかは疑問ではある。
ただ、会社を通さずに営業することは裏営業として咎められるものではある。とはいえ、裏営業につながりかねないということしたで受けるペナルティとしては、まだ発生していない損害に対する懲戒解雇相当処分は重過ぎる。だから、これもあり得ない。
5番目は、コレコレへの相談と違いがあるとは考えられない。
6番目は、日本のアイドル事務所が自らタレントに疑似恋愛路線、ガチ恋営業をさせたがることを考えれば、処分理由としては、にわかには考えにくいことではあるが、プライベートは本人に任せている上にタレントとしての売り方も本人に任せているにもかからず、ファンにウソをつき、ファンの反発、ホロライブへの信用失墜を招くことになったことを重くみている、という可能性も否定はできない。この理由での契約解除ならファンは「うむむ」となるかもしれない。でも、これもありえないだろう。いまガチ恋営業している他のホロメンも契約解除することにつながる。
結局、これまで明らかになっている情報だけでは、るしあさんへの契約解除処分の理由とされた「情報漏洩」も「信用失墜行為」も、それに匹敵するようなものが、いまのところ、みつからない。そうすると「もっと大きなこと?」などと邪推してしまいたくなるが、そのような情報を、るしあさんが持っていたとも思えないから、結局のところ、これまでのカバーの懲戒のやり方と同じように、あとから適当な罪状をつけて処分したと考えるのが、いまのところ妥当のように思われる。
みけねこさんが弁護士に相談する、と話されていたのも、そうゆう背景だとすれば、決しておかしな話ではない。
また、なぜ運営ではなくコレコレに相談したのかと咎める人もいたが、まず、まふまふとの恋愛のさぐりであれば、運営に相談しても何の役もたたない。コレコレに相談するのは、まあ妥当なのではないのか?配信者さん界隈の人間関係はよくわからないのだが。
イジメについてもマネージャが取り合ってくれないという愚痴をしていることから、運営に何も相談してなかったわけではないだろう。コレコレに「自分が辞めたら暴露してくれ」という置き土産爆弾を置こうとした事を肯定するつもりはないが、それ以前にとれる行動はとっていた。
もちろん、それほど深刻であったなら、コレコレではなく、それこそ弁護士なり専門の人たちにお金を払って相談しておけば、カバーからも情報漏洩だの言われずに済んだだろうし、不利な立場になることもなかっただろう。(いまからでも専門家には相談したほうが良い。)
ホロライブは、かつてはセクハラされていたメル先輩の訴えを無視しつづけて休止させたあと、メル先輩がカバーに対して弁護士を立てて、ようやく運営が動いた経緯がある。
当時の状況では警察は動く事が出来ませんでした。
本来は警察に相談している段階で、事態解決に協力してほしかったサポートをしてくださる筈である方達からは、事実を知っていながらも配慮に欠ける言動があったり、メンタルケアやサポート等が無かったことに対しても心身共に疲れてしまっておりました
セクハラでも、その扱いであるから、あれから2年弱たっているとはいえ、イジメに対しても、どのような組織体質であるかは想像がつくのではないか?
今回の炎上対応をみても、カバーにはタレントに対するメンタルケア、サポート体制は、おそらく未だに無い。もともとシビアアクシデントが想定されていないのだろう。
るしあさんのイジメられているという訴えが事実でなかったのであれば、運営はとりあわないのではなく、いじめられていないことを納得させるところまでがマネージメントである。それができてなかったことが、コレコレさんのリークからは漏れ伝わってくる。
昨年末からのカバーの混乱ぶりをみれば、ライブステージの準備も間に合わないかもな状況で、まともな相談、タレントのケアはできてなかったことは当然にあり得る。
だが、そうだとしても、タレントの数を増やしたのはカバーが自ら計画したことであり、それで忙しくてマネージメントがおろそかになったことは言い訳にならない。
最近のるしあさんはガチコイ営業をしていたようだ。
私は、るしあさんの配信は、たまにしかみにゆかないが、たしかに、るしあさんはメンヘラムーブをしていたが、それはネタである。ガチコイ営業をしていたという認識はなかった。
だが、実際にツイッターで見ていると、ガチコイ勢が確かにいた。
「潤羽るしあへのスパチャ金額>ラグマスの課金2年分、辛い辛い辛い
エンゲージリンクキャンセルする方法が見つからない
時間差で再度殺される
お金はいいから発送だけなしにできんかな」
この人は、かなり本気のガチ恋勢だったらしく、アカウントの過去のツイートを遡ってみても、ぺこら構文のようにファンでもない人間が面白がって「失恋したファンデッド」を騙るような創作ツイートではなかった。
偽りなき真情の吐露であり、本気の気持ちが伝わってくる良いツイートだと思う。
こうゆう思いをしている人は、他にもおられるだろうとは想像できる。
また一方で、赤スパ常連ニキもまた、普通のサラリーマンであって、決して裕福でない懐具合の中からお金を出していたことも見えてくる。
たしかに、スパチャ額日本一になるということは、それだけ強い気持ちを持たせているということである。るしあさんの場合、ガチコイ営業をしたから日本一だったのだとわかった。
一方で、もちろん、ロールプレイとしての「恋愛ごっこ」だと分かっていて、それでも楽しんでいたのだ、という人もいる。そうゆう人にとっては、これは問題ではない。炎上して叩かれていることが悲しいことだろう。(少なくとも、昨年以前の、るしあさんの路線は、そうだったのではないかと私は思っていた。)
また、V界隈の疑似恋愛路線やアイドル路線とは、実際は、恋愛感情とは異なる別の愛情、「孫への愛」を受け取るための代替的なものとして機能していた可能性も高い。
そうゆう、愛すべき妹、愛すべき孫のような気持ちで、愛おしく思っていた人もいるだろうから、そうゆう人にとって、ガチ恋勢が悲しみのあまり、るしあさんを非難するのを見聞きするのは苦々しく思っていることだろうと思うし、「裏切られたガチ恋勢が可哀相」などとファンでもなかった無関係な人が、まるで被害者を代理するかのように、るしあさんを叩いているのを見るのも、本当に腹立たしく思っていることだろう。
「存在が消えたとしても、思い出の品が楽しかった記憶や匂い、感情、笑顔を呼び起こしてくれるから。いろいろはやまるな」
グッズは、思い出にはなる。直近の出来事が辛くても、よい疑似恋愛だったと思えるときも、あの頃は若かった、自分も幼かった、でも充実していたかも、と思える日も来るかも知れないから、そのときまで思い出は箱にいれて物置の奥にでも封印するのが、たぶん良いのだろうと思う。
いつからガチコイ営業をしていたのか?
以前は、ホロライブのいろんなメンバーが「ガチコイして」というようなセリフを気軽に言っていたが、その意味は「本気で自分を恋愛対象として恋をして欲しい」という意味ではなく「自分を一番にごひいきにして欲しい」という意味であった。
(最近は、大半のひとはガチコイして、とは言わなくなっている。)
女性ファンが男性タレントに本気の恋をすることは「リア恋」というらしい。用語からして違うので、男性ファンと女性タレントの間では、1つの言葉を異なる意味で受け取っている典型的な事例として「ガチコイ」というものが上げられるかもしれない。
男性が思っているガチコイと、女性タレントが思っているガチコイは別物である。
るしあさんは、もともとファン大好きといっている人ではあったが、ガチコイ営業をしていたような印象はなかった。
そうゆうプレイ、ネタだという認識だった。実際、るしあさんのメンヘラ芸は鉄板ネタであり、はじめて聞いた人が不快感を抱くほどの圧があるが、もちろん、芸であり、メンヘラムーブしているときにはBGMを消して不穏な空気にするなどの演出をしている。そうゆうタイプの、いわゆる双方とも分かりやすい「恋愛ごっこ遊び」をしている人だと思っていた。
そうゆうことを気に入らない人もいるだろうとは思う。
だが、私が、今回驚いたことは、2022誕生日記念グッズが、ウェディングドレスだったり、ペア・マグカップだったり、エンゲージリングだったりすることで、これは完全に現在は「疑似恋愛を売りにしてしまっていた」のだとわかった。
昨年の誕生日グッズは、普通にアクセサリーだったりキャラクターものだから、この1年で売り方を疑似恋愛に切り替えたのだろう、と思う。
その変化に気が付かなかった。
紅白にも出たらしい、タレントの「まふまふ」さんという方のことは、1ミリも知らないのだが、こちらも疑似恋愛を売りにしている人らしく、同じくエンゲージリンググッズを販売されていた。
Discordのメッセージも、非常に親しい間柄であることはうかがえることもあり、同棲していないことは事実だとしても、コレコレさんに話していたように、交際中か、交際一歩手前くらいの親しさではあろう。
交際中だとは私は思っていないのは、もし交際していたのであれば、るしあさんが、これほどメンヘラ状態にはなってなかっただろうとは思うからだ。
だが、2017年から間をあけて、昨年夏ぐらいから再び連絡をとりあっていたことからすれば、この明確な疑似恋愛路線をとりはじめたのは、まふまふさんの影響なのだろうと思う。
みけねこさんが髪を切ったという1年半分が、たぶん、その時間の長さなのだろう。
まふまふさんがリアコ勢を持つなら、自分もガチコイ勢をもとうと、同じようなことを真似したのではないかと思う。エンゲージリングも彼への二重の意味のオマージュなのだろう。
疑似恋愛は「ごっこ遊び」であるから、それに本気になるのはバカではある。
4000円で買える婚約指輪がオモチャであることぐらい、みんな分かっている。
しかし、核反応炉みたいな爆発的に高まる恋愛エネルギーで強い執着を生ませるのであれば、それを自分でコントロールしきれる人も多くはない。
ごっこ遊びと思いながらも、この件で心を痛めてしまった人、るしあさんに恨みを抱いてしまった人は少なくないのだろうと思う。
恋愛に関して男女は対等ではない
男と女は対等ではない。フェミの話ではなく、恋愛関係において男女は対等ではない。
これは、とくにファンビジネスにかかわる人で顕著に観測されるが、一般人にもいえる。
動物の雄は、明らかに自分より強いカースト上位の雄がいれば、戦わずとも自分が負けたことを認めて力になれないことを痛感する。それは動物の雄としての共通の本能だ。
納得できなくても、道化になる以外に自分を鼓舞することはできない。
「まふまふと戦おうと思ったけれど、まふまふはイケメンで歌が上手くて曲作れて高学歴で金持ち。俺はキモデブ貧乏音痴、身長も負けてる。るしあもあいつと付き合ってる。俺が勝てる要素
https://twitter.com/roarie_sun/status/1491813699451260928
・大食い
・工事の知識
・毛虫の知識
・三つ折り
おい、マフマフ、戦争だ!!!!」
るしあさんの事が好きだった人でも、まふまふさんという上位種がいるならば、るしあさんの力にはなれないと思う人が多いだろう。もう自分の出る幕はないのだ、と寂しく思っているはずだ。
だから、ガチ恋していた人の大半が、敵に回らずとも無関係者になっているだろうと思う。
ツイートで、るしあさんへの興味が急速に失われていることは感ずる。
るしあさんの誕生日サプライズ企画のディスコサーバも未練もなくシラケたように消滅した。契約解除を惜しむ、もとコアファンの集いの場としては機能しなかった。
るしあさんの「秘密にしてね」という赤スパ常連へのお礼DMが晒されたのも、るしあさんに対する忠誠がなくなったこと、自分が道化だったから笑って慰めてくれ、という自嘲の両面の気持ちがあったのだろうと想像している。(自慢だったのか?と想像している人もいるが、るしあさんに大金をつぎ込んだことを自慢できる心境だとは、私は思わない。)
るしあさんは、まだ、まふまふと交際していないかもしれない。だが、まふまふさんへの熱烈なアプローチをしていたこと、まふまふさんが好きなことは誰が聞いても分かることだ。
でれば、結局は、自分にはかなわない、という結論は同じである。
これは男性だからではない。女性も同じだ。婚活サービスでは本交際になるまえに同時に何人かとアプローチできるのが普通だが、ある女性が、どうしてもお相手の男性が今同時にアプローチしている他の女性がいるのか聞き出したがっていて、正直に答えるのが誠実さだと思った男性が、もう一人いると答え、その候補の女性が自分より若いと知ったことで、その女性は交際終了を選んでしまった、という話もある。男性にとっての地位・名声・財産といったものがステータスであれば、女性にとっては若さや健康(スタイル)がステータスであり、年上の自分が選ばれるはずが無いと気持ちが一瞬で冷めてしまったのだろう。
一方で、上位カーストの雄は雌を選び放題であるが、厄介ごとになるならば、そのような雌は選ばないだろう。自分を引き立ててくれるメスが欲しいのであって、厄介ごとを背負いたいわけでは無い。厄介に巻き込まれるくらいなら、反省した様子を見せて、身をひくことを選ぶ。素直に身を引いたほうがお得だからだ。男性側は、反省を見せて身をひいたことで、騒動からいち早く逃れることができる。
残るのは女性側の、相手の女性ファンからの非難と、自分の元ガチ恋だった反転アンチと、そのような不正をしたことを責め立てる野次馬だらけになる。
これはベッキーと絵音さん、あるいはブリトニースピアーズとジャスティン(彼は2021年に反省の弁を述べた)などからも分かる。
不倫も恋愛も男女双方がなければ成立しないのに、批判されるのは女性だけになりやすい仕組みがある。
(芸能タレントと事務所の関係も似たようなものではある。タレントは事務所からクビにされることはあるが、事務所からタレントが抜けることは難しい。抜けたとしても在籍しているかのように所在タレント一覧に残されているケースは、V事務所やストリーマー事務所でも多々見られる。抜けることへの嫌がらせや、悪評の流布は横行している。)
「バレるのではなく、公表するか隠し通すかしていればこの世界線に辿り着けたんだなって……」
ネットでは、ウソをつくことが何よりも嫌われる。同じことであっても、事前に公表すれば罪にならないことも、あとからバレれば罪になる性質がある。
ガチ恋営業していなければ大した問題にはならなかっただろうし、ガチ恋営業さえしてなければ「勝手に本気になっていたオレが悪いんだし…」と気持ちを納得させることもできた。
あるいは、仮にガチ恋営業していたとしても、バレる前に公表できればゴールできたかもしれないとは思う。
また、この件については、ファンとしての良い態度を示される方もおられた。
まずは、るしあさんにも、これまでの感謝をし、だれが悪いと責め立てるのではなく、運営にも、お疲れ様とねぎらう気持ちをもて、とある。
外野が騒ぎ立てても何も解決しないし、どうにもならないことは確かだろう。
しかし、誰も悪くなければ、こんなことにはならない。
何人もの人がいろいろな間違いをした。
そうした小さなミスが転がるように大きなミスにつながるような体質がカバーにはあった。
メンヘラ気質のるしあさんでなくても、どのタレントであっても、炎上で責め立てられている最中の人に、冷静な判断ができるはずがない。
炎上には原因がタレントにある場合もある。たとえ、そのような場合でも、事務所はタレントを守るために、まずはサポートするのが鉄則である。
だが、カバーは最初の公式文書で「るしあへの処分を検討中です」と公表したことからも、初動から罰する方向で動いていた。
これをマネージメントとはいわないし、その初動の間違いが、転がるように悪化した。空白の連休3日間という初動の過ちが、るしあさんにとってもカバーにとっても重大な結果を招いたことは誰の目にも明白だろう。
もっと良いやりようがあったとは、だれもが思っている。
改善すべき点があることは無視してはならない。
タレントの生々しい私生活はプライベートである
今回は、るしあさんがガチ恋営業していたゆえに、問題が取り沙汰されていたが、まったくガチ恋営業をしていない人や、彼氏・彼女持ち、既婚であることを明らかにしている人でも、ファンから勝手に恋愛されることはある。それは否定するべきものでもない。恋愛するのは相手の自由だからだ。
だが、それでも彼氏・彼女/妻・夫がいることを公言していたとしても、生々しい裏側を見たくない人がほとんどだろう。
既婚イケメンシェフの料理教室に通うマダムたちからすれば、その教室内にいる間は、シェフの奥さんの影を感ずれば、楽しい時間も半減するようなものだろうと想像できる。
あるいは恋心を楽しむ気がない人でも、プライベートは避けたい気持ちはあるだろう。
例えて言えば、結婚式の引き出物として、仲良し二人の写真の入ったお皿とかペア・マグカップを貰っても、自分のプライベート空間に他人のプライベートを入れるような気持ちになるだろう。そんな引き出物は、二人のことを好きな友人でも、さすがに扱いに困る。
(おじいちゃん世代なら、微笑ましく見守ってくれるかもしれないけれど。)
Discordの裏側での二人の仲良しの通知が見られてしまったのは、ガチ恋勢もショックだろうし、そうでない人も不快感はあっただろう。
少なくとも、困惑するようなものだったはずだ。
こればっかりは、映ってしまったものは仕方ないことであり、それに対して不快感を示されるのも仕方ないことでもある。ただ、これだけをもって炎上することはない。炎上するかは、これまでの言動との矛盾や、それ以降の対応の誠実さなどで決まるとは思う。
ウソではなく、きちんとファンとの信頼関係ができていたのであれば、映り込んだプライベートも苦笑されて恥ずかしい思いをする程度で済んだのだろう、とも思う。
潤羽るしあというキャラクターの評価
Vの場合は、アバター勢でなかぎり、大なり小なりロールプレイをしており、キャラクターを演じている側面はある。
ホロライブの大多数の人は、弱ロールプレイが多いように感ずる。
「キャラクターを着た上で不適切な行動していたのならそこを責めるのは仕方ない、でも事が起こって後からボロボロ出てきてるのって、中の人の話やキャラクター外の行動や発言が多いでしょ?魂やガワも含めて1つのVと言うならば、魂だけの話はそのキャラクターのことにはならないって私は考えるのだけど…」
その考えは否定しないが、正解であるとも思わない。
この考え方で、もし私が嫌悪する点があるとすれば、「魂がキャラクターを汚した」といって罵れることの点だろうか。Vのキャラクターの少なくない部分は、その魂の人そのものが含まれているからだ。むしろ、Vライバーは、その大部分が魂そのものである。
(だから法的にも、Vライバーは人格ある個人として誹謗中傷の訴訟の当事者になれる。)
この問題は、音楽シーンで世界を熱狂させる、すばらしい音楽を提供するアーティストが、私生活では薬物まみれだったりするときに、音楽が素晴らしいから、タレントの名声を否定するべきではない、という意見も正しいだろうし、私生活がグタグタな人は、作品も評価すべきではない人がいても正しいだろうとは思う。
どちらに重みを置くか、その人の価値観によるだろう。
私はどちらかといえば前者ではあるが、薬物やスキャンダルがあると近年の日本のドラマや映画は降板させられ、居なかったことにする流れがあるから、後者と思う人も多いのだろう。(昭和のころは、そんなことはなかった。人と作品がきちんと別で評価されていた。)
強いて言えば、立派な事業を成し遂げた人が、晩年に失策を犯して「晩節を汚す」ことで、その人の名声を傷つけるときの評価に近いようには思う。その人の名声は地に落ちたが、その人の業績まで否定すべきものではない、という評価はされるべきだろう。
潤羽るしあさんへの他ライバーの反応に思うこと
トラブルがあって契約解除されるタレントを見送ることの難しい局面で、仲間から、きちんとした挨拶がされていたことが、とても嬉しく、有り難いことと思う。
これまで、このような何らかのトラブルがあって去って行ったVは多いが、仲間に声をかけてもらえること、それぞれの思いを伝え、ファンとの悲しみを共有することができたことは、予想外に有り難い対応だったと思う。
- それぞれの人生であること
- かけがえのない仲間だったこと
- これまでどおりファンを大切してゆきたいこと
- 自分も悲しくファンと同じ気持ちであること
必要な、全てが短くも、タレントの口から直接、自分たちへのファンに伝えられていた。
これは稀有なことだと思う。
私からすれば、みな満点といえる素晴らしいものだったと思っている。
【ぺこら、3期生からのお知らせ】
ぺこらさんは、運営さんにかけあって、3期生として話す場をつくってくれた。
(この件を話すだけの専用の枠をとることは運営には止められていたとのこと。)
たぶん、悲しみや怒りにあった、るしあさんのファンは、3期生が、きちんと触れてくれたことに震えるほど嬉しかった人も少なくなかったと思う。
みんな薄々気づいているだろうが、ぺこらさんがバレンタインのあと、喉休めとして1週間休んだとき、はじめ3日ぐらいですむかも、と言っていたことも、この件のことだったのだろう。あのとき、ぺこらさんは3日ぐらいで終わって欲しいと思っていたのだと思う。
フレアさんがキアラさんとのコラボで「三期生は全員仲がよくていいね」という言葉に、返す言葉を詰まらせたのも、3期生は、裏で、るしあさんの側にずっといたことが分かる。
船長も、深く事情を知る立場にあり、支えようとしていたことを示唆していた。
いまも、おそらく、るしあさんの側に、3期生はいるだろうと思う。
それは救いだと思う。
【みこ先輩】
「みこはまだ未熟者だけど、
支えてくれたみんなに返しきれない
感謝があるから、これからもみこなりにがんばり続けます!
みんないつも本当にありがとう。🌸」
みこ先輩は、近くも遠くも無い立ち位置からの要点を絞った応対をされていたと思う。
印象的なことは、「人生いろいろ」というニュアンスだろう。
人生山もあり谷もあり、との言葉は、自分自身というよりは、るしあさんへの言葉だろう。
るしあというキャラクターを演ずる人は、それ以前に、一人の女性である。
その生き方まで事務所がお膳立てしてくれることはない。
突然の選択となってしまったが「その人の自分の人生を歩む決意は尊重すべきだ」と、そんな風に感じられる言葉だった。
【カリオペさんの反応】
カリオペさんも、みこ先輩と同様な要点に絞った応対だったと思う。
誰も傷つけることなく、誰も悪者にせず、ファンの悲しみにも寄り添いながら、るしあさんの行く末を案じつつ、自分とファンのためにできることを話された。
このような公正な言葉をはっきりと語れる立ち位置からも、カリオペさんはEN組のリーダー格になっているような印象がある。
【ムーナさんの反応】
ムーナさんは、ID組として少し距離のある部外者とはいえなくも、当事者からは遠いという立ち位置からの、深入りしすぎず、しかし、きちんと話べきことを話されていたと思う。
いつも、しっかりとしたID全体を見た発言は、ムーナさんはID組のリーダー格になっているような印象がある。
るしあさんの契約解除が、あまり深刻に感じられなかった理由
冒頭で、悩ましい出来事ではあるが、感情として悲壮感はない、としたのは実感である。
私は、るしあさんの契約解除に、あまりショックは受けていない。
いくつか理由があるだろう。
- 私は、るしあさんのコアファンではない。
- ツイッターのタイムラインに怒りや悲しいツイートが流れ来ない。
- ホロライブという箱に理想は見ていない。
- すでに、みけねこさんを知っている。
【私はコアファンではないから】
メンバーシップには入っていたけれど、いつもみている人ではなかった。ただ、3期生という特別枠ではあり、ホロライブの中では、ときどき見に行っていた人ではある。
コアファンではないけれど、どうゆう性格の人であるかは、なんとなく分かっているつもりである。
【タイムラインが穏やかだから】
また、私のツイッターのタイムラインがお葬式モードになっていないし、悲しんだり、怒ったりしている人も見られないことも大きい。
感情というものは伝染するし、引っ張られるものであるから、まわりの人が明るいことは救いになるだろう。
【カバーに残っても、いずれ先はないだろうから】
ホロライブがタレント事業よりも、いまはキャラクターコンテンツの方向性を急いで開拓していることもわかる。収益を増やそうと思ってもタレントを増やしただけではジリ貧になることは予想できるからだ。
AnyColorではタレント拡大による弊害が出ているような気はしている。ブランドの価値が希薄化して、自ら、どんどん価値を薄めているような状況にも思える。たとえば、にじさんじライバーが1000人を超えたとしたら、それは個人Vと大差なくなるのではないか?
むしろ、グループとしての強みが薄まることで、すでに個人V、中小グループのVとの競争に自ら入ってしまったようにも思える。
ホロライブも、それが分かるから、タレントを増やしても身内で食い合うだけになることは予想しているだろう。企業全体としての収益は上がらず、むしろ熱狂的なチャンネルに水を差すことで、全体の収益が減る可能性さえある。HoloXは実際に、そのように作用してしまったと私は見ている。(ホロライブ全体の収益は増えていないのではないか?)
だから、今後、タレント事業に積極的な投資はしていないことは予想している。
そもそも、ホロライブにとってのタレント事業というものは、本来、副業みたいなもののはずである。
今後、生き残るには、ショービジネスではなく、メタバース時代に乗れるプラットフォーム、ホロライブファンがサービスを利用することでお金を落とす、新しい仕組みが急がれている。いまのホロライブにとっての将来の金鉱とは、新しいタレントではなく、いずれ完成するメタバースプラットフォームに来てくれるであろう「ファンのコミュニティ」そのものであろう。
いずれ、ホロライブには、ライバーの配信者が必要とされなくなる時代がくる。
いまの2~4期のライバー勢、5~6期のタレントさんは、それまでのつなぎでしかない。
だから、スパチャ稼ぎ頭No.1の潤羽るしあさんであっても、桐生ココ会長であっても、それよりも優先しなければならないことがあったのだろう。
つまり、ホロライブがビジネスとして成功しつづける路線上には、ライバーが活躍しつづける未来というものは、考えにくい状況に私には見える。
AnyColorがユメノグラフィアを切ったように、いろんなメタバース企業がタレント部門を閉じて個人Vとして投げ出したようなことが、いずれホロライブにも起きると思っている。
だからホロライブから抜けることが成功の道から外れることとはいえないと思っている。
とはいえ、それは2~3年後の話だとも思うから、残念なことだとすれば、不本意な性急すぎるリタイアだった、ということぐらいだろう。
本来なら、そのときが来るまでホロライブでの活躍が見たかったとは思う。
戻れることが許されるなら、戻れたら良かったとは思う。
また、いまは、あることないこと言われているのもカバーの契約解除の内容が憶測を呼んでいるためであり、先の弁護士さんのツイートにあるように、タレントの名誉を毀損しているとして、多少お金がかかったとしても名誉回復のために争ったほうが良いと思う。
それは楠栞桜さんの件もそうだし、魔乃アロエさんの件もそうだし、名誉の問題は何もしなければ勝手な憶測は止まることはなく、折りにつけ繰り返し問題化するし、一度定着してしまった悪評は行動を起こさないと消すことができないと考えられるからだ。
だから、わりと早いうちに運営に代理人を立てて名誉問題について解決するべきだろう、と私は思っている。
【すでに、みけねこさんを知っている】
ホロライブのタレントさんのよいところは、前世情報や、並行活動している情報が、あたりまえに分かることであり、みけねこさんの名前も知っていた。
みけねこさんが2015年~2019年まで使っていたツイキャスでの配信が再開され、声も聞けたこともあり、メンバーシップも開始され、どこか遠くにいってしまった感は無い。
声もしっかりとしたもので、気持ちを意識して立て直そうとしているとは感じた。
だから、これから上向いてゆくだろう、という予感があった。
今後、どのくらいの頻度で配信されるのか、どのような内容になるのかはわからない。
るしあさんではない、みけねこさんは、どんな人柄で配信するのかは興味ある。
いままでは一番にスパチャを投げてくれていたような、熱心なガチコイ勢は、おそらく裏切られたと思って離れてしまっているか、もしくは反転アンチに転向してしまっているかもしれない。今まで、もっとコアだと思われていた層が、すっぽり抜けているのではないか、という懸念はある。
だが、「孫への愛」のような、ゆるい愛情を注いでいたような人たち、もとからリアルで会えることは想定していない海外ニキなどは、おそらく、変わらずに愛してくれるのではないかと想像している。
そのような人たちが、いま、残っているのではないかと思う。
カジュアルに楽しんでいた人たちが、るしあから、みけねこさんへと興味をもつかどうかは定かではないから、どのくらいの人数になるかは分からない。
そこは私も興味があるところである。Ksonさんのようにココ会長時代と遜色ない登録者数を稼げるかどうかは、きちんとリスタートを切れるかどうかなのだろう。
個人Vリスナーへのアンケートでは自然な恋愛感情としては20%ぐらいの人がガチコイ勢になっているようである。
るしあさんのガチコイ勢の比率が、どのくらいかはわからないが、やはり、それほど多くはないのではないか、という予想はある。
引っ越しの後悔と猫さんのはなし
過ぎ去ったことを思うこと、まだ起きていないことを悩むことは、今を生きていない
今回の事件が起きる、数日前だったかの雑談配信を、たまたま聞いていて、最近、泣きながら寝ているという話をされていた。新しい家に引っ越してきたこと後悔していて、昔から懐いていた年老いた猫さんを引っ越しでキャリーにいれたとき、いつもは鳴かない猫さんが不安がって、ずっと泣いておもらしもしてしまって、かわいそうなことをした。新しい家にもなじめずに、具合も悪くなって亡くなってしまった。昔からいる、いままで一番自分に懐いてくれていた猫だったのに、かわいそうなことをしてしまった、引っ越さなければよかった、というような死んだ猫のことを、ずっと思っている話をされていた。
それは切ない話だな、と思っていたが、私が思ったことは、もう一匹猫を飼っているという話だった。「今いる猫を可愛がってあげな」というコメントを書いたが、前の猫は、自分のことをすごく好きでずっと見守ってくれていた猫だけど、あとから来た猫は、そんなに懐いてなくて、その亡くなった猫を通じて関わっているような感じだったのだという。
共通の友達がいなくなった、友達の友達同士の気まずさのようなものらしい。
そうゆう話をきいて、今は病んでいる、良くない時期だろうな、とは思った。
亡くなった猫を思い続けることも良くないし、一番懐いてくれた猫との思いでに浸り続けることも良くないし、一番良くないのは、もう亡くなってしまったものに執着して、いま生きている猫との関係を深めようとしていないことだ。
いまは妄想に取りつかれてしまっているのだろう、と思っていた。
るしあさんは本当にファンを好きだろうこと
それから、次に、るしあさんの配信をみたのは、みこ先輩とのコラボの切り抜きで、Discordの、まふまふさんの通知の映り込みだった。
その時点では、るしあさんが、エンゲージリングのようなガチ恋営業しているとは思っていなかったから、それほど大変なこととは思わず、るしあさんも、ちゃんと、やることはやってるんだな、という一種の安心感というか納得感のようなものがあったくらいである。
ただし同棲しているような感じはなかった。死んだ猫さんのことを思いながら泣きながら寝ているという話は真に迫っていたから、けっしてウソではないだろうとは感じた。るしあさんの現在のメンタリティをよく表す話でもあり、納得できる話だったから、逆にいえば、好きなひとと同棲しているのであれば、こんなに寂しい気持ちにはなっていないと思えた。
まふまふさんという人のことは1ミリも知らないのだが、文面からすると、かなりマメで親しみのある人であることは分かるから、モテる良い人なんだろうな、という印象はあった。
私の予想では、寂しがっている、るしあさんが何度もメッセージを送るかして、時間を作ってほしいと頼んでいたのではないかなー?くらいに思っていた。だから、まふまふさんとしても、その通知に気がついて、るしあさんの性格から、なだめるように「いま配信がおわって帰るから、もう少し待ってね」という意味なのではないか、と予想した。
付き合っているかどうかはわからないが、るしあさんが好意を寄せていることはわかった。
ガチ恋勢には認めたくないことかもしれないが、るしあさんは、まふまふさんが好きだ。
そのあとの、るしあさんの取り乱した反応をみても、なんでもない人であれば、こんなに感情を乱したりはしないだろう。
そのときは、まだエンゲージリングの話は知らなかったから、ガチ恋勢が裏切りだと思っているのならば、それは違うだろうね、と思っていた。
女性個人Vを見ていて思うことは、癒音くるみさんもそうだし、今月は、ぴたさんも語っていたが、ネットとリアルとは別の世界として区別している人が多いことだ。どちらも大切な人間関係ではあるが、混ぜたいとは思わないのだと思う。(そうゆう私も、顔の分かるFacebookならともかく、そうでないネットで知り合った人とリアルで会ってみたいという気持ちは、あんまりない。必要性を感じない。)
とくに女性の場合、本当に好きになったネットの異性でも、リアルで会うことは躊躇うものらしい。男性には理解できないことだが、女性特有の「蛙化現象」というものがあるらしく、好きだったのに想いが叶うと急に「生理的に無理になる」という現象が、わりと多くの女性の共通の体験としてあるらしい。だから、絶対にリアルと会うことがない関係であれば、安心して恋愛を楽しめる、ということらしい。
ネットのファンに対して「大好き」といっていたし、ファンレターを宝物のようにしていたこともウソではないだろう。るしあさんの言葉は本心だと思う。だから裏切りではないし、るしあさんも本心から、ファンデットさんたちを好きでいただろうと思っている。ただし、それはリアルとは交差しない別の次元での出来事である。
女性がVを楽しんでいるのは、顔見せしないでも、ネットとリアルとを完全に分離した人間関係を作れることではないかと、と思う。リアルでのしがらみのない、自由な新しい人間関係を作り直すことが、ネットではできる。
リアルで考えても、リスナーは学校や職場でのリアルの人間関係があり、帰宅後にスマホやPCでネットの関係を楽しんでいるだろう。同様に、配信者もまた、兼業Vであれば会社や学校にいきながら帰宅後に配信でファンとの交流を楽しんでいる。そうゆう関係だろう。
るしあさんは専業Vであるが、もしリアルでの人間関係がなく、ネットだけであれば、それは寂しいはずだ。
だから、リアルで彼女を支えられる人が身近に居てくれるのであれば、それは幸せなことだと考えるべきだろうと思うし、彼女が、そのようなリアルでの好きな人に愛されたいという気持ちも本物であり、それを求めることは非難には当たらないと思う。
決して、裏切りというものではないのだと思う。(ガチコイ営業してなかったのなら。)
みこ先輩とスピチュアルな感想
私が、るしあさんにちょっと思ったことは、まふまふさんにとって、るしあさんは「さげまん」なのではないか、という懸念だろうか。
理想の人に愛してもらえば自分が満たされていると考えているかもしれない。
幸せとは、そのようなものではない。
本来の適齢期である25歳前後の男性は、まだ成功している人は少ないだろう。
そのようなときに「女性から信じられる」ことで前向きに自信をつけさせて成功の道へブーストさせてくれる女性が、あげまん、なのだと思う。
また、この問題が、みこ先輩とのコラボで起きたことも、らしいなぁ、という感はある。
2019年冬ごろに、みこ先輩を見始めたころには、みこ先輩は禊かお祓いをしたほうがいいだろう、と本気で感じたほどの、強い何かを背負っていたように思えた。
たぶん、みこ先輩には呪詛返しがかけられていると私は思っている。それはみこ先輩自身が自分を呪っても罰せられるような、正しい道から外れることを許さない強力な加護だろうと思う。
揺らぎのある、気の迷いがある後ろ暗い気持ちで近づけば、たぶん、それがはじき返される。
それで正しい道を示すような力があるのだと思う。
偶然に不運が重なったのだとは思わない。るしあさんは、Discordを暴露されたのではない。心の弱さ、後ろ暗さが、みこ先輩によって暴露されたのだと思う。
それによって自分の道に戻るようにカツを入れられたようなものなのではないかと思う。
だから、なるようになるのだろう、という楽観があったようにも思う。
以上、おわり。