栄光のデルザー軍団
仮面ライダーと対立した歴代暗黒組織の中でもっとも際立っていた組織がデルザー軍団である。従来の組織と違って明確なリーダーが存在せず、完全な実力主義を掲げ、所属する改造魔人はどれも幹部クラスの実力を持つ猛者揃いである。そして、宿敵、仮面ライダーストロンガーを倒した者がリーダーとなれるというルールを設定し、ストロンガー打倒を巡って時には激しい内部抗争が繰り広げられた。
軍団の音頭を取ったジェネラルシャドウと、彼よりも上位のマシーン大元帥。そしてデルザー軍団を裏で操っていた岩石大首領。軍団に所属する栄光のデルザー改造魔人をここに紹介したい。
ジェネラルシャドウ General Shadow
デルザー軍団発起人。故郷の魔人の国に住む改造魔人たちを地上に呼び寄せた張本人にして、事実上のデルザー軍団初期のリーダー的存在であった。
彼自身はヨーロッパ大陸を流浪する民、ロマ族出身であった。迫害されつつ、ヨーロッパ各地を流浪した末に魔人の国に流れ、改造手術を受けた。常に闘いを求めて第一次大戦、第二次大戦に参加。枢軸、連合軍双方の部隊を何度も壊滅させる実力を見せたという。
特に剣とトランプを使った戦いを好み、意外にも卑怯な戦法を嫌い、正々堂々たる武人肌の改造魔人である。また、その出自から分かるようにデルザー軍団では唯一の人間出身でもある。
戦闘で受けた傷を治すために何度も改造強化を受け、その影響で顔の皮膚が透けて血管が剥き出しとなり、フルオロカーボン液で満たされたプラスティック製の透明フードを被るようになる。
その後、実力が認められて仮面ライダーストロンガーによって倒されたタイタンの後任として、ブラックサタン大幹部として招聘されたが、この時からすでに彼の中では独自の組織を作り上げる構想があったらしく、そのためにブラックサタンを利用したに過ぎなかった。
また、元がロマ族出身であったこともあり、組織内では常に成り上がり者と見なされていた。これはデルザー軍団内でも変わりがなく、闇の血脈を誇りにするオオカミ長官とは常に対立していた。
ブラックサタンでのタイタンやデッドライオンとの対立も、ジェネラルシャドウが出自の不明な成り上がり者だったことが一因として挙げられ、彼が幼少期に受けた差別や迫害といった背景がデルザー軍団に実力第一主義を標榜させ、明確なリーダーを置かなかった要因となっている。
ジェネラルシャドウは打倒ストロンガーと軍団最高指導者を餌にして彼のもとに集った改造魔人たちを競わせ、自身もストロンガー打倒のために動いていたが、ストロンガーに対しては一目置いていた節も見られる。敵味方、善悪と関係なく、ストロンガーを戦士として認めていたからであろう。
しかし、彼のそうした態度は時として「優柔不断」として映り、後に現れるマシーン大元帥との深刻な対立を引き起こす一因となって、結局は組織内の立場を失っていった。
更に宿敵であるストロンガーが超電子ダイナモを搭載して機能強化を果たし、ジェネラルシャドウを上回る力を得たため、ストロンガーとの戦いに敗れたジェネラルシャドウは屈して、マシーン大元帥の爆弾テロ作戦を挫かせる策略の片棒を担がされるに至り、ついに進退極まり、ストロンガーとの一騎討ちの末、壮絶な最期を遂げたのだった。
鋼鉄参謀 Steel Staff
フィンランドの白夜に現れるという巨人、黄金魔人の子孫。しかし魔人の国の最新技術によってその身体はサイボーク化されており、デルザー軍団初期陣の中核的存在であった。
機械化された身体は強大な力を生み出し、巨大な鉄球を駆使して戦う。ストロンガーの攻撃を全て跳ね返すほどの頑強なボディ内には中性子爆弾を内蔵。外皮は厚い鋼鉄で構成され、高い防御力を誇り、ストロンガーの電撃技のほとんどを跳ね返して無効にする。
ストロンガー抹殺の一番手の名乗りを挙げ、電撃技を跳ね返すなどストロンガーに対してまさに脅威そのものであったが標的を巡ってドクターケイトと対立し、彼女の毒ガス攻撃を受けて機能不全に陥る。そしてドクターケイトの猛毒が仇となり、ストロンガーによって倒されてしまった。
荒ワシ師団長 Roughnesseagle Head of division
トルコの伝説的な妖怪、竜巻魔人エキムの子孫でデルザー軍団改造魔人勢の中で唯一、飛行能力を持つ(ジェットコンドルは改造魔人よりランクが上な半機械人のため、その範疇には入らない)。高速回転によって竜巻を起こし、地上にあるものを全て破壊する恐るべき改造魔人である。
狡猾な性格で鋼鉄参謀の作戦行動を妨害し、参謀の捕虜となったストロンガーを略奪するなど卑劣な謀略家であった。対ストロンガー対策として絶縁鎧を纏い、電撃攻撃を無力化していたが水中に叩きこまれ、絶縁がショートして倒された。
その後、岩石大首領の再生ビームによってかつてのブラックサタンの奇械人軍団と共に蘇生されたが、七人ライダーの敵ではなかった。
ドクターケイト Doctor Kate
ドイツの妖花、アルラウネの子孫。あらゆる化学兵器や細菌兵器を操る改造魔人で体内にはあらゆる毒物を生成し、毒草を茂らせ、触れた物はどんなものであっても腐食させる。
その毒の威力は生体強化され、毒物への耐性を持つ改造人間や改造魔人であっても防ぐことはできず、打倒ストロンガーを巡って対立した鋼鉄参謀がその餌食となった。このことから分かるように性格は残忍無比、自分の邪魔をする者であれば味方でさえもその毒の刃を向けた。
数々の猛毒を自在に操り、他のデルザー軍団メンバーからも恐れられていたドクターケイトであったが、唯一の弱点が炎であった。植物をベースとした改造魔人だったため火には弱く、蝋燭や松明の炎で怯むこともある。
ドクターケイトはBC兵器の研究を行うために各地から実験用の子供たちを誘拐していたが、それをストロンガーと電波人間タックルに察知され、アジトに忍び込まれて子供たちを奪回されてしまうが、この時にタックルが彼女の猛毒攻撃を受け、瀕死の重傷を負ってしまう。
最後には命いくばもないタックルが繰り出した捨て身の攻撃、ウルトラサイクロンを繰り出して倒されたが、それと引き換えにタックルも戦死した。
ドクロ少佐 Major Totenkopf
首無しの騎士、幽霊騎士の子孫にして、イタリアで破壊活動を行っていた忍者軍団DDDを率いる猛者。改造強化を繰り返し、減量を繰り返し行ったために顔の肉は削がれ、骸骨が剥き出しとなってしまった。多くの暗殺忍術を習得した最強の忍者で軍団きっての「暗殺者」である。
得物は大鎌で、暗殺忍者ならではの変幻自在な攻撃を繰り出し、炎を駆使した「ドクロ火炎」や大鎌の柄に仕込まれた「ドクロ機関砲」で狙撃や掃射を行いストロンガーを圧倒。また格闘戦のプロでもあり、ストロンガーを四度に渡って追い詰めたが、元ブラックサタンの科学者、正木博士による再改造によって強化されたストロンガーの超電子ドリルキックによって首を切断され、倒された。
岩石男爵 Rock Baron
旅人に謎を問い掛けて、答えられない者を食らうというエジプトに伝わる幻獣、スフィンクスの子孫。地中の岩石を吸収してその結晶力を原動力とする改造魔人で、岩石の結晶力から得られる類稀な怪力を示す。
豪快な性格だが、狡猾なオオカミ長官に手駒として利用されたように裏を返せば浅はかで単純な乱暴者である。広島弁に似た訛りで話すなど、デルザー改造魔人勢では最も個性を現していたメンバーだと言える。
岩石の棍棒を武器とし、体表の一部を取り外して粘土細工で人形を作って操り、巨大な岩石となって標的を粉砕する能力を持つ。攻撃能力そのものは単純そのものだがその破壊力はとてつもなく高い。また、配下の戦闘員も岩石に変身しての体当たり攻撃が可能。
ドクロ少佐を妨害しに出現したが、後にオオカミ長官に唆されてデルザー軍団の実質的なリーダーであるジェネラルシャドウを倒し、クーデターの一端を担がされる羽目になるが、その目論みは失敗した。
そして、強化改造されたストロンガーの超電子ドリルキックの三連発を胴体に食らって倒された。
オオカミ長官 Wolf Secretary
狼男の子孫にしてデルザー軍団諜報機関SD長官を務める。狼部隊を指揮し、情報収集や分析、謀略を巡らすデルザー随一の策謀家である。高い跳躍力を生かした超高速分子攻撃を得意とし、プラズマエネルギーが頂点に達する満月の夜には不死の身体を得ることができる恐るべき改造魔人である。
長官のパワーの源であるプラズマエネルギーは頂点に達する満月の夜ともなれば、頭部のアンテナユニットから放出することが可能で、最大の攻撃力を持つに至る。
オオカミ長官は由緒正しい闇の血脈を鼻にかけ、人間出身の成り上がり者であるジェネラルシャドウを疎み、デルザー軍団のリーダーから引き摺り下ろしてクーデターを謀る。そして、ジェネラルシャドウ暗殺のために岩石男爵を唆して手駒とし本来倒す相手であるはずのストロンガーと一時休戦。捕らわれていた立花藤兵衛を解放するなど節操の無い面も見られた。
しかし、ジェネラルシャドウにクーデター計画を見破られ、岩石男爵が倒されたことで計画は頓挫。最後は子供の血を糧にして満月の夜に不死化したところでストロンガーとの対決を試みたものの、月のエネルギーを得られない一瞬を突かれ、倒されてしまう。
隊長ブランク Commander Branc
フランケンシュタインの怪物の子孫にして、デルザー軍団第一陣最後の一人。イオンエネルギーを動力源とし、鋼鉄参謀や岩石男爵と並ぶ怪力の持ち主だが、併せて格闘技にも通じており、ストロンガーを怪力と格闘技の腕で追い詰めた改造魔人である。
一方でナイフを射出する特殊ライフルを携行し、狙撃部隊「ブランク狙撃隊」を編成してストロンガー狙撃を目論みオオカミ長官に捕らわれたストロンガー暗殺を謀るなど狙撃や奇襲作戦にも強い面を見せたが、強化されたストロンガーにとってはもはや強敵ではなく、超電急降下パンチ三連発によって敗れ去った。
ヘビ女 Snake Woman
ギリシャ神話の怪物、メデューサの子孫でジェネラルシャドウの秘書として軍団に加わっていた改造魔人。ジェネラルシャドウの懐刀的な存在で彼に対しては忠誠心を見せていた唯一の改造魔人である。ちなみに彼女にのみ役職や肩書きがない。
改造魔人勢第一陣による対ストロンガー攻勢には加わらず、メンバー同士の内紛を静観していたが第一陣全滅後、ジェネラルシャドウの命令によってストロンガー打倒のために動き出す。
彼女は標的の人間を催眠術で昏倒させ、自身の鱗を付着させて吸血蛇人間にして操ることが可能で、人間の親子を操ってストロンガーを襲わせたが、コントロールの源である鱗を取れば影響下から逃れることができる。
血液だけではなく、電気や他のエネルギーでさえも液状に変化させて吸収する能力を持ち、これによってストロンガーは窮地に陥ったが、マシーン大元帥を追跡しに帰国した仮面ライダーV3との共闘によって倒された。
マシーン大元帥 Machine of Marshal
エジプト出身の半機械人でデルザー軍団第一陣の壊滅後、岩石大首領の命を受けて来日。メンバーを次々と倒され、弱体化したデルザー軍団の新リーダーとして就任した。ミイラ男の子孫であり、軍団第一陣の改造魔人勢とは一線を画す半機械人である。
大元帥の位の通り、ジェネラルシャドウより上位に位置する存在で、彼がデルザー軍団の主導権を握ったことによってジェネラルシャドウは指揮権を剥奪され、事実上失脚するに至った。
当初はエジプトで猛威を振るい、同地では仮面ライダーV3と幾度となく戦火を交え、両者の間では因縁があったようだ。その後、岩石大首領の命令を受けて来日。以降は腹心の部下であるヨロイ騎士、磁石団長、ジェットコンドルを呼び寄せてストロンガー打倒から本格的な日本壊滅作戦へと方針をシフトさせた立役者とも言えるだろう。
身体の半分が機械化されており、その強靭な肉体はV3キックですら跳ね返すほどのものである。また額の飾りから発する破壊光線は人間を蒸発させ、ピラミッドバリアーで防御態勢が取れるなど、攻防ともに優れた半機械人である。
また、二面作戦を得意とし、部下であるヨロイ騎士、磁石団長と別行動を取ってストロンガーやV3を翻弄させるなど指導者として高い能力を持っていたが、失脚したはずのジェネラルシャドウとの権力闘争や仮面ライダーXとアマゾンの帰国によって二面作戦も序々に通用しなくなった。
さらにデルザー打倒のために次々と帰国する歴代仮面ライダーやジェネラルシャドウに作戦を邪魔され、ついにストロンガーに追い詰められて倒された。
ヨロイ騎士 Armor Knight
スペインとギリシャで猛威を奮っていた半機械人で、マシーン大元帥のデルザー軍団司令官就任を聞きつけ、Xライダーとライダーマンの追撃をかわして来日を果たす。太古、地中海を荒らしたバイキングの子孫。マシーン大元帥の腹心の部下である。
その名からかつてのデストロンの結託部族「ヨロイ一族」出身者である可能性もあるが、詳細は不明。一説には北欧を出自とし、地中海で猛威を振るったバイキングの末裔とも言われている。剣術に冴え、冷静沈着な半機械人である。
彼は作戦妨害を行う仮面ライダーの陽動作戦を担当し、仮面ライダー2号を除く歴代ライダー全てと交戦した。
しかし、世界各地を転戦し、数々の暗黒組織と渡りあってきた歴代ライダーもそれ相応の実力をつけており、中京地帯の石油コンビナート爆破による環境・経済破壊作戦では帰国を果たしたXライダーとアマゾンの共闘によって被害は最小限に留められ、作戦失敗を喫すことになる。
さらには磁石団長と共に仮面ライダー1号と2号によって囚われの身となってマシーン大元帥の足を引っ張るなど、二面作戦も通用しなくなりつつあった。
最後の全ライダーとの戦闘では再生怪人たちを率いて善戦したものの、七人ライダーの力に及ぶことなく敗れ去った。
磁石団長 Magnet Leader
南米アマゾンを拠点に猛威を奮っていた半機械人で、アマゾンの自然を守っていた仮面ライダーアマゾンと激戦を繰り広げた。マシーン大元帥の呼びかけに応じてアマゾンの追撃をかわして日本上陸を果たす。人を惑わすというブロッケンの怪人の子孫で、以降、マシーン大元帥の腹心としてデルザー軍団に加わった。
性格は短気で、配下の団員に八つ当たりをするなど、冷静なヨロイ騎士に比べて対照的だ。
その名の通り、磁石の能力を持った半機械人でマグネットパワーを利用した攻撃を得意とし、金属で構成された物体を引き寄せ、強力な磁力線で目標を熱して溶解させる恐るべき能力を持つ。その磁力は上空を飛行するジャンボ旅客機でさえも引き寄せ、あらゆる電子機器の動作を狂わせるほどである。
アマゾンでは上空を航行する多くの航空機が磁石団長の吸引マグネットの餌食となり、墜落事故によってアマゾンの密林が破壊されてしまった。そのため、仮面ライダーアマゾンとは幾度もなく交戦していた。
デルザー大攻勢時にはその強力な磁力を生かして羽田空港の管制塔レーダーと航空機の電子機器を狂わせ、旅客機を引き寄せて住宅密集地帯に叩きつけた。ジェット燃料を満載した旅客機は東京の地上を文字通り火の海にし、未曾有の大惨事を引き起こした。
また、電気人間であるストロンガーの体内を磁力で変調を起こさせ、爆破させようと目論むが、ストロンガーが機転を働かせて体内の磁力を変化させて難を逃れている。一方、磁石団長は自身の磁力を自在に変化させることが出来ないという欠点が露呈している。
来日後はヨロイ騎士と共に二面作戦を担当し、東京近辺を大混乱に陥れたが、歴代ライダーの活躍によって倒された。
ジェットコンドル Jet Condor
ヨロイ騎士、磁石団長と共に日本上陸を目指していたデルザー軍団の半機械人。その名の通り、強力なジェットエンジンを背部に搭載し、音速での飛行が可能である。飛行能力を持つデルザー軍団メンバーには第一陣に荒ワシ師団長がいるが、師団長は改造魔人であり飛行性能においても半機械人のジェットコンドルとは一線を画す。
アラビアの怪鳥、ロック鳥の子孫で音速飛行時に発生するスーパーソニックは周囲を飛行、あるいは存在する物体を全て切り刻み、無残に破壊する空の悪魔だ。
太平洋上を中心に猛威を振るい、アメリカ空軍や海軍第七艦隊と激戦を繰り広げた。また、太平洋上を航行する飛行機や艦船の多くがジェットコンドルが巻き起こすスーパーソニックの餌食となった。
マシーン大元帥のデルザー軍団リーダー就任によってヨロイ騎士、磁石団長と共に日本に呼び寄せられたが、来日途中で不慮の事故(エンジントラブルによるものと思われる)にあい、死亡した。
もし無事、来日を果たしていた場合、日本の制空権はデルザー軍団に奪われていただろう。
再生怪人軍団
デルザー軍団とついに日本に集結した七人の仮面ライダーとの戦いが終盤に差し掛かった頃、奇巌山に潜んでいた岩石大首領の再生ビームによって蘇り、デルザー軍団の戦列に加わった怪人たち。その大半はブラックサタンの奇械人たちだが、一人だけデルザー軍団の荒ワシ師団長がいた。
それぞれ再生復活したのはサメ奇械人、奇械人アリジゴク、カニ奇械人、奇械人メカゴリラ、奇械人ブブンガー、荒ワシ師団長。カニ奇械人はストロンガーとの交戦記録が無いと言われている。ブラックサタン以前の組織であるゲドンのカニ獣人に酷似しており、ブラックサタンの切り札とも言われていた奇械人であった。恐らくはカニ獣人をデットコピーした上でメカニック改造を施したものと思われる。
また、奇機人ブブンガーは胴体が奇械人ドクガランのものであった。歴代組織の中でもっとも機械化が進んでいたブラックサタンの改造人間はある程度の共用性を有していたようだ。
再生怪人軍団はマシーン大元帥の指揮下で七人ライダーに襲い掛かるものの、戦意の高い七人ライダーの敵ではなく、ヨロイ騎士、磁石団長と共に倒された。
岩石大首領
デルザー軍団の真の首領。当初、デルザー軍団はマシーン大元帥によるリーダー就任までは明確なリーダーが存在していなかったが、岩石大首領が当初より裏から軍団を操り、厳重な監視下に置いていた。
岩石大首領はデルザー軍団の本拠地、奇巌山に偽装して軍団員の行動を監視。さらに軍団第一陣が壊滅すると世界各地で猛威を振るう半機械人たちを日本に呼び寄せ、ジェネラルシャドウからマシーン大元帥にデルザー軍団の指揮権を委譲した。
岩石大首領はその名の通り、岩石の魔人で全長10メートルの巨人である。デルザー軍団壊滅時にその正体を集結した七人ライダーの前に現し、その絶大なる力で七人ライダーを窮地に追い詰めた。
その後、仮面ライダーストロンガーの機転によって大首領の体内に侵入することに成功したが、その正体は巨大なロボットであり、中枢は巨大な一つ目と脳の化け物であった。そして、大首領の真の正体はショッカーからブラックサタンまでの組織を操っていた宇宙生命体であった。宇宙生命体は地球を征服するために暗黒星雲から飛来し、南米に落ち延びていたナチス残党を乗っ取って「ショッカー」を創設。世界征服を企み、日本にその拠点を置くに至った。
その一方で仮面ライダーによって壊滅し、機能不全に陥った組織を容易く見捨て、ゲルショッカーや別働隊として組織していたデストロンを繰り出して、世界中に混乱と破壊を巻き起こした。
さらにデストロン壊滅後に、米ソの有力者たちによって編成されたGOD機関、古代インカ帝国の超文明を背景に結成されたゲドン、ゲドンに取って代わったガランダー帝国、サタン虫の集合体を頂点とするブラックサタンを裏から操り、野心に駆られ、悪に染まった人間たちを唆したのだった。
進退極まった大首領は歴代ライダーたちを道連れに自爆を謀るが失敗。かくして世界に平和が戻った。