スープ作家・有賀 薫さんちの朝ごはんに注目
朝は「スープ」があるといい!
冬から春への季節の変わり目にある今、体調を整えるためにも朝ごはんはちゃんと食べたい大切な一食です。でも、何をどう食べる? そこでおすすめしたいのが有賀さん流「朝スープ」です。1品で野菜やたんぱく質などがバランスよく取れるので、気持ちも楽になりそう。感動するほど時短で簡単、失敗なし! 有賀さんならではの「朝スープ」のキホンを覚えると、自分流にさまざまなアレンジが楽しめます。朝は気ぜわしいからこそスープがおすすめです。
(料理:有賀 薫/撮影:篠原宏明/取材・文:赤木さと子・酒井亜希子〈スタッフ・オン〉)
教えてくださったのは……
有賀 薫 さん
スープ作家
ありが・かおる 家族の朝食に毎日スープを作り始めたのをきっかけに、3500日以上スープを作り続ける。シンプルで作りやすいスープのレシピと暮らしの考え方を各種メディアで発信。著書に『スープ・レッスン1.2』(プレジデント社)、『365日のめざましスープ』(SBクリエイティブ)など。
「私がスープを作り始めたきっかけは、朝が弱くて起きられなかった受験生の息子のためでした。スープの香りに誘われて、スッと起きてくるようになったんです。以来10年以上毎日スープを作り続けています。
スープはみなさんが思っている以上に簡単で失敗しにくい料理です。鍋ひとつ、ありあわせの食材で、時間をかけずにサッと作れるスープがたくさんあります。1品で野菜や肉、牛乳、卵など、必要な栄養素がバランスよくとれますし、作り置きができるのも魅力で、時間差で食事をとる家族にも対応しやすい。忙しい朝にぴったりなんです。
『朝スープ』のキホンは、スープを構成する具材、だし、油分、調味料の4要素です。これを枠組みにすると組み合わせやすくなります。どれから決めてもいいし、4要素すべてを入れなくてもかまいません。『うまみが出る具材を使えば、だしはいらない』『さっぱり食べたいからオイルなしで』と足し引き自由に組み合わせを考えればいいんです。自分なりの定番ができたら、それをベースにさまざまな工夫をしてみましょう。きっと、自分流の新作スープが次々に生まれますよ。温かいスープを食べて一日のスタートがきれたら、幸福感、安心感も増しますよ」(有賀さん)
これをキホンに考えると、気持ちも手間もラクになる!
野菜のうまみがだしがわり
切り干し大根とえのきのトマトスープ
【材料】(2人分)
具材(だしにもなる)
- えのきだけ…40g(1/4束)
- 切り干し大根…大さじ1(5g)
油分
- オリーブオイル…小さじ1
調味料
- 塩…ひとつまみ
- トマトジュース(無塩)…100㎖
- おろしにんにく(チューブ可)…少々
【作り方】
- えのきだけはいしづきを切り取り、2cm長さに切り、下の固まっている部分は手で粗くほぐす。切り干し大根はサッと水洗いし、長いようなら適宜切っておく。
- 耐熱容器にえのきだけと切り干し大根を入れ、トマトジュースと水50㎖(分量外)、塩、おろしにんにく、オリーブオイルを加える。
- ラップをふんわりかけて、600Wの電子レンジに3分半~4分かける。
Point
鍋で煮てもOKです。
豆乳と味噌でうまみを重ねて。満足感も十分
菜の花と豆腐、豆乳の味噌(みそ)スープ
【材料】(2人分)
具材
- 菜の花…1束(150g)
- 豆腐…1/2丁(150gほど)
だし
- 鶏ガラスープの素…小さじ1
油分
- ごま油…小さじ2
調味料
- 味噌…大さじ1
- 塩…ひとつまみ
- 無調整豆乳…100㎖
- 白煎りごま…小さじ2
- ラー油…少々
【作り方】
- 菜の花はざく切り。豆腐は2cm角のさいの目切りにする。
- 鍋に菜の花を入れ、塩とごま油、水50㎖(分量外)を加え、ふたをして中火で3分蒸し煮する。ふたを取って水350㎖(分量外)と豆腐、鶏ガラスープの素を加えて煮る。
- 味噌を溶き入れ、豆乳を加えて温める。
- 白煎りごまを刻んで入れ、好みでラー油をふる。
Point
油分を入れず、鶏ガラスープの素を和風だしに替えても。菜の花は、小松菜やチンゲンサイに替えてもおいしい。
炒めた長ねぎの甘みでじゃがいもの味わいを深める
じゃがいもとカリカリベーコンのポタージュ
【材料】(2人分)
具材(だしにもなる)
- じゃがいも…3個(400g)
- 長ねぎ…1/2本
- ベーコン…2枚(40g)
油分
- バター…20g
調味料
- 塩…小さじ1/3
- 黒こしょう…少々
【作り方】
- じゃがいもは皮をむき、2等分に切ってから幅1~1.5cmに切る。長ねぎはみじん切りにする。
- 長ねぎとバターを鍋に入れ、弱火で炒める。長ねぎがしんなりしたら、じゃがいもと水300㎖(分量外)、塩を加え、ふたをして15分ほど煮る。
- じゃがいもがやわらかくなったら火を止め、おたまの背で粗くつぶす。水約100㎖(分量外)を少しずつ加え、再び火をつけて好みのとろみにする。味をみて塩(分量外)で調える。
- ベーコンを2cm幅に切ってカリカリに炒め、トッピングする。黒こしょうをふる。
Point
主食なしでも腹持ちがいいですよ。
クリーミーで濃厚な味わいは、具材の組み合わせの妙
卵と食パンのスープ
【材料】(2人分)
具材(だしにもなる)
- 食パン(バゲットやカンパーニュでもOK)…1枚
- 卵…2個
- 粉チーズ…大さじ山盛り2杯
調味料
- 塩…2つまみ
- 牛乳…200㎖
【作り方】
- 食パンは適当な大きさに手でちぎる。卵はボウルに割り入れてほぐし、粉チーズを混ぜておく。
- 鍋に水200㎖(分量外)と牛乳を入れて火にかけ、沸騰したら塩を入れ、食パンを加える。
- 中火にし、再沸騰したら1の溶き卵を流し入れ、20秒ほど温めて火を止める。
- あれば、ハムの薄切り2枚(分量外)を刻んでトッピングする。
Point
卵、食パン、牛乳、チーズの味がからまりあって時短料理とは思えないおいしさ!
オイルは入れず、あっさり味に仕上げる
かぶと鶏ささみの和風スープ
【材料】(2人分)
具材
- かぶ…2個
- 鶏ささみ…1本
だし
- 昆布…5cm
調味料
- 塩…小さじ1/2
- しょうゆ…小さじ1
- 酢…小さじ1/2
【作り方】
- かぶは薄く皮をむき、大きさによって6~8等分に切る。葉も1個分ほどを3cm長さのざく切りにする。鶏ささみは食べやすい大きさのそぎ切りにする。
- 鍋にかぶと昆布、水550㎖(分量外)を入れて中火にかける。沸騰したら弱火にしてふたをし、約10~12分、かぶがやわらかくなるまで煮る。葉はすぐ火が通るので頃合いをみて入れる。
- 塩としょうゆ、酢で調味する。最後に鶏ささみを鍋に入れ、1~2分サッと煮る。
Point
だしの昆布と具材を一緒に煮て時短に。ごま油をたらせば中華風スープに。
野菜をしっかり炒めるとうまみが数倍増しに
緑のミネストローネ
【材料】(2~3人分)
具材(だしにもなる)
- 玉ねぎ…1/2個
- にんじん…1/2本
- かぶ…1個
- エリンギ…1本
- にんにく…1片
- ブロッコリー…1/4房
- 小松菜…1/3束
油分
- オリーブオイル…大さじ2
調味料
- 塩…小さじ1
【作り方】
- 玉ねぎ、にんじん、かぶ、エリンギは1cm角に切る。にんにくはみじん切り。ブロッコリーは小さめに切る(茎も同じように切る)。小松菜は2cm長さに切る。
- オリーブオイルとにんにくを鍋に入れて火にかけ、香りがたったら玉ねぎ、にんじん、エリンギ、かぶ、ブロッコリー、小松菜の順に炒め合わせ、塩を加え混ぜる。
- 水(分量外)を具材が浸る程度に入れて20分ほど中弱火で煮込む。野菜に火が通ったら好みで少し水を足し、味をみて塩で調える。あれば、焼いたバゲットの薄切り(分量外)を添える。
Point
セロリやじゃがいも、キャベツなど、たいがいの野菜はOKですが、うまみを深める玉ねぎときのこ、にんにくは必ず入れましょう。