閉校の静岡県立農林大学校 最後の卒業式「県の農業 引っ張る」

2022.3.11

 静岡県立農林大学校(磐田市富丘)は10日、3月いっぱいで県立農林環境専門職大に完全移行し閉校する同大学校の最後の卒業式を学内で行った。2018年度に入学した研究部2年の高嶋怜さん(22)1人が、井口真彦学校長から卒業証書を受けた。

井口学校長から卒業証書を受ける高嶋さん=磐田市富丘の農林環境専門職大
井口学校長から卒業証書を受ける高嶋さん=磐田市富丘の農林環境専門職大

 井口学校長は「高嶋さんは、コロナなどの逆境の中でも大きく成長してくれた」と述べた。来賓として参列した専門職大の鈴木滋彦学長は祝辞で「農林大学校から農林環境専門職大への橋渡しになった」と話した。
 今春から県内のJAに勤務する高嶋さんは「研究部に入る時点で学生が自分一人で不安だったが、先生方の指導で卒業できた。最後の卒業生として恥じぬよう県の農業を引っ張っていきたい」と決意を新たにした。
 農林大学校は1900年、農事試験場見習生規定制定による農業実務者の養成教育に始まり、農林短期大学校を経て99年、農林大学校になった。近年の農林業の革新に対応するため、2020年4月に開学した専門職大に移行する。

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