渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

オサ坊こと押江さん 〜時代の中で〜

2018年08月14日 | open



この記事(⇒ 「バリ伝知らずにバイクに乗る
な」)
を過去に書いたらオサ坊本人からメールで
「正確に書いてくれてありがとう」という連絡を
貰った(^。^)
ビックラ。
清水國明氏も83年、84年に4時間耐久レースで
被っていた1980年代に一世を風靡した「グンヘ
ル」は、『バリバリ伝説』の主人公グンのヘルメ
ットではない。
レーシングライダーにして雑誌ベストバイクの
編集部員だったオサ坊こと押江さんのオリジナル
ヘルメットなのだ。

80年代の押江さん。これが元祖本家本元。


こうしたことは、1980年代をタイムリーに生き
ていたオートバイ乗りならば誰でも知っている
ことなのだが、今はほら、マッチで火をつける
方法を全く知らない人だらけという世の中に
なったから(苦笑)。
バリ伝のグンヘルはオサ坊のオリジナルデザイン
ということを知らないどころか、『バリバリ伝
説』そのものを知らないのがたくさんオートバイ
に乗っている。
そんなもんだから『ケンタウロスの伝説』さえも
知るはずもない。
どちらも「伝説」だが、レジェンドや過去の偉人
に敬意を抱くことを今の子たちはしない。
これはどのジャンルにおいても。

先日、ちょっとショックなことあったよ。
野球をやっていた人間で、『巨人の星』を知らな
い若い世代の奴がいた。
曰く「世代が違いますからねえ」と。
世代の問題か?
日本がアメリカと戦争をしたことを知らない高校
生が増えているのが現実だが、さもありなんと感
じた。
オートバイの世界でも、「平選手?誰ですか?
それ」というアマチュアレーシングライダーも
いた。
嘘でしょ?ではない。
これが現代の現実。

一般的に、金字塔やレジェンドのみならず、歴史
的事象については敬意も興味も反省も考察も無い
のよね、今の子たち。
過去の偉人や陰で頑張って世の中を築いてきた人
たちへの思いなどは無論微塵もない。
だから、他人を小馬鹿にすることだけに躍起に
なるしょぼいばかたればかりになるなのだろう
な。
そして、無知蒙昧。何事につけても。
確実に「人間力」は時代と共に低下している。

それは総体としてね。
現象としては、分離してるんだよ。高度で広範な
学識や雑学や学力を有する層とそれ以外の層
の質が、今は。
それはある意味、戦前時代の社会的世相の蘇りか
もしれないけれどさ。
今は「戦後」ではなく「戦前」だからね。
戦争前夜には、国民は物を考えない馬鹿にして
おかないとならない。特に若年層を狙って。
若者は鋭敏な感性で時代を感じ取り、時代の魁
ともなりかねないから、そこの芽は早期に摘んで
おかないと国民洗脳の策は失敗する。
今の世の中、万事うまく支配者の思惑通りコトは
進んでいるということだろう。


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