[ワシントン 13日 ロイター] - サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日、中国がロシアの制裁逃れを支援すれば「間違いなく」報いを受けることになると警告した。
14日に中国外交担当トップの楊潔チ・共産党政治局員とローマで会談するのを前に、米CNNに述べた。
サリバン氏は米政府の見立てとして、中国はロシアのウクライナ侵攻計画を完全には理解していなかったかもしれないが、何らかの行動を計画していることは事前に承知していただろうとの見解を示した。
米政府は現在、中国がロシアに経済・物資面でどの程度の支援を提供するか注視しているとし、「大規模な制裁回避や穴埋めでの支援があれば、間違いなく報いを受けると中国側に直接伝えている」と述べた。
また「世界のどの国であれ、これらの経済制裁からロシアを救う命綱を提供することは許さない」と強調した。
バイデン政権高官は、中国がロシアと協調して「自国の世界秩序構想を推進」しようとする中、サリバン氏と楊氏の会談ではウクライナでの戦争や、地域および世界の安全保障に及ぼす影響が「重要な議題」になるとの見方を示した。
会談はかなり前から計画されていたもので、米中の開かれた対話ルートを維持し、両国の競争を管理するための取り組みの一環だとも指摘。具体的な成果は見込まれていないとした。
こうした中、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)と米紙ニューヨ-ク・タイムズ(NYT)は13日、ロシアが先月24日のウクライナ侵攻開始以降に、中国に軍事装備品の提供を求めたと報じた。
在米中国大使館の劉鵬宇報道官は報道について「聞いたことはない」と述べた。その上で、ウクライナの現状は「気掛かり」だとし、「中国は危機の平和的解決に資するあらゆる努力を支持する」と発言。「平和的な結果を生み出すのは困難な状況だが、ロシアとウクライナの交渉推進の支援に最大限の努力をすべき」と述べた。
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