夕雲流剣術書にある
「運と覚悟に任せたり」
特に覚悟の言葉の意味を
はき違えてしまう事があります。
間違いやすい例は
覚悟=特攻、勢い。
これは覚悟ではなく無謀。
無想剣をサイコロに例えて説明します。
サイコロを振って1の目が出る確率は
数学的には6分の1です。
しかし、実戦(実務)では必ず6回に1回に
当たりが出るという保証はありません。
そして初戦で6が出れば、この世とおさらば。
運の強き者は、毎回1の目が出て
戦場で活躍をする。
と言う話が夕雲先生の話です。
そして覚悟とは何か?
サイコロを振って出た目の結果を
”飲み込む覚悟”
の事です。
1かもしれないし、6かもしれない。
6が出ても、その結果を受け入れる覚悟の心こそが
夕雲先生の言う覚悟です。
余談ですが、大きなサイコロはこのように振り、
小さなサイコロは、コレコレで振ると
1の目が出やすい。
と言うような話は、いわば所作剣法であり
運試しのサイコロではありません。
心の剣を下ろすという事は
「サイコロを振る」
と同意であり、想いはあっても
作為、我、敵、欲というような心が
残ると6の目が出てしまいます。
1の目を出すためには
「天恵=運」
つまり天を信じ、天に向かい、天の行いを真似し
天になろうとする心が必要です。