「欧米と同じようにインチを使用しています」
――薄型テレビの時代になってから、「○V型」という表記になったが、「V」はどういう意味?
「Vはvisualサイズの意味で、表示画面の対角線の長さを指しています。ブラウン管テレビの時代のサイズ表記は表示画面の対角線の長さではなく、ブラウン管の外寸だったことと区別しているわけです。つまり、32型のブラウン管テレビと32V型の液晶テレビでは、32V型のほうが表示画面が大きいのです」
なるほど、「型」が生まれた背景には、欧米由来のインチにどうしても馴染めない日本人に、なんとか画面サイズを認識してもらおうという狙いがあったわけだ。さらに、なにげについているVにも、新しいテレビ時代ならではの意味があったとは。
今後も日本人として「型」にこだわっていくべきか。それは後世に委ねたい。
(羽石竜示)