英訳名、あるいはカタカナの社名が持て囃されている時代に、創業以来、この和科盛という硬くて、些か古めかしい社名を掲げ、この進歩、成長の著しいライフサイエンスの分野で微力乍、ひたすら貢献を目指し半世紀以上になります。

分子生物学を基礎に、ゲノムの研究が急激に進み、2000年にはほぼヒトゲノムのドラフトシークエンスが解析されました。その後、遺伝子の翻訳で産生されるタンパクの機能、構造の解析へと移り、更に、細胞･組織個体レベルへと進み、それらの相互作用、機能及び役割の解明を、それぞれ部品と全体の相関的関係を探求しようと、その範囲を広げつつ研究は変化して来ています。この間の技術革新による研究機器・試薬の進歩には、凄まじいものがあり、この分野でこれら数々の進歩に追随し、技術や情報の習得･収集にへきへきし乍も、貢献の理念を忘れずに邁進してきました。

21世紀に入って、是からのライフサイエンスのテーマは、健康と環境、が大きく掲げられると思います。

つまりライフサイエンス、あるいはバイオテクノロジー研究の目的は、人間が健康で長生きできる為の、予防医学の研究、又、世界の貧困・飢餓に苦しむ人々の食糧の増産への貢献という、大きなテーマがあります。

このような大きな命題に、当社の一人一人の存在と役割が関りを持ち、まして貢献出来るのであれば、会社として大きな誇りとなります。

代表取締役 関川恒雄