(株)永和工業

学生時代、私が学んでいたのは電気設備の施工管理。就職活動では、今後、マンションやビルのリニューアルのニーズが高まっていくと考え、建物の改修工事を手掛ける企業を中心にアプローチしました。中でも永和工業に魅力を感じたのは、以前から興味を持っていたリニューアル工事に高い技術力を持った会社だったからです。
永和工業は40年前の設立当時からリニューアル工事を専門に手掛けてきた業界のパイオニア的企業。まだ多くの新築物件が次々と建設されていた時代から、あえてリニューアルにこだわってきたのは「いずれ日本でも既存の建物をすぐに取り壊して建て直すのではなく、50年、100年と守り続けていかなければならない時代が来る」という思いがあったからだ、と上司からは聞かされています。

実際に新築とリニューアルでは工事に関するノウハウがずいぶん異なります。自分たちで好きなように設計や施工ができる新築と違い、リニューアル工事は、今ある建物をできる限り活かし、この先、10年、20年と使えるようにするのが仕事。工事にかかろうとしたら建設時の図面や資料が見つからず、現地調査に手間取ったり、今では使われていない工法や資材の取り扱いに悩まされる、などということも少なくありません。
また、入居者が暮らしている建物で作業を行うため、住民や近隣の方に配慮したり、コミュニケーションを深めて信頼を獲得するといったノウハウも求められます。それでもこの仕事に魅力を感じるのは、古くなってしまったマンションやビルが息を吹き返し、安心して暮らせる建物に生まれ変わることに大きな達成感があるから。この先、リニューアル工事のニーズはどんどん高まっていくだけに、建築関連の技術者として、市場価値の高いスキルを身に付けることができる仕事です。この先、永和工業が目指しているのは、外壁や屋根を中心とした現在の事業分野から、空調、電気、衛生などにもビジネスを拡大し、リフォームの総合会社を目指すこと。またオフィスを住宅に作り変えたり、廃校になった学校を商業施設として再利用するといった用途変更にコンサルティングから携わることも目標です。私自身、こうした会社の方針を実現するため、建築施工管理技師の資格取得を目指して勉強を重ねています。

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