定期運行を終える「115系」。多くの鉄道ファンらに見送られ出発した=11日、JR新潟駅
定期運行を終える「115系」。多くの鉄道ファンらに見送られ出発した=11日、JR新潟駅

 12日からのJRダイヤ改正に伴い、信越線、越後線などで親しまれた列車「115系」が11日、46年間の定期運行を終えた。同車両は老朽化で全国的に廃車が進み、JR東日本管内で営業運転しているのは新潟県のみだった。同日、JR新潟駅のホームには最後の出発を見届けようと鉄道ファンが集まり、写真を撮るなどして別れを惜しんでいた。

 JR東日本新潟支社などによると、115系は寒冷地や勾配の多い区間に対応した標準車両として、国鉄時代から本州各地で運行してきた。本県では1976年に導入されたが、2014年から後継車両「E129系」への更新が進み、信越線、越後線、弥彦線の計7本が定期運行していた。

 この日、新潟駅のホームには115系の最終運行を見届けようと、約30人が集まった。午後5時1分、信越線快速新井行きが汽笛と共に出発すると、訪れた人は列車が見えなくなるまでシャッターを切っていた。

 一方、午後2時半前には越後線の岩室駅で、115系が加速しない不具合が発生。点検のため普通列車計8本に運休や遅れが生じ、1500人に影響した。

 新潟駅発の最終運行に五泉市から訪れた男性会社員(20)は、「車内には昔ながらの運転台があり、乗るのも楽しい電車。小さい頃から利用していたので、さみしい」と語った。