津波に耐えた「奇跡の一本松」の根どっしりと…都内で特別展始まる

読売新聞2022年03月11日12時12分

津波に耐えた「奇跡の一本松」の根どっしりと…都内で特別展始まる

 東京都千代田区の「紀尾井清堂」で11日、岩手県陸前高田市で東日本大震災の津波に耐えた「奇跡の一本松」の根を展示する特別展が始まった。

 震災前、同市の海岸沿いには約7万本の松林が広がり、名勝「高田松原」として親しまれていたが、津波で1本を残してすべて流された。この「奇跡の一本松」も翌年には枯死が確認されたが、同市は、高さ約2メートル、横幅約10メートルの根を倉庫で保管していた。今回の特別展は、震災の風化を防ぐ一助にしようと、建築家の内藤廣・東大名誉教授が企画した。

 千葉県浦安市から訪れた会社役員の男性(67)は、「よく一本だけ残ったなと改めて思った。震災を風化させず、後世に伝えるためにも、こうやって残しておくべきだと思った」と話した。

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