留学生受け入れ、7千人とは別枠で1千人 水際対策緩和
新型コロナの水際対策緩和の一環で、政府は、より留学生を受け入れやすくする「留学生円滑入国スキーム」を始める。ビジネス関係者や留学生らも含めた1日あたりの入国者数の上限を5千人から7千人に引き上げると3日に発表したが、これに加えて今月中旬から、航空機の席に余裕がある平日に、7千人とは別枠で1日千人ほど留学生を受け入れるという。
文部科学省などによると、文科省と出入国在留管理庁が設置するサポートセンターが、留学生を受け入れる大学や高校などから相談を受け、搭乗便を仮予約する仕組み。当面、5月末まで続けるという。
2020年1月以降に在留資格の認定を受けながら来日できていない留学生は、約15万2千人。新たに入学する人数を加えると、今春からの留学を希望する人は最大で20万人以上になる可能性もあるという。文科省は、7千人の一般枠に加えて別枠も利用できることを大学などの受け入れ機関に周知していくという。
ある国立大の担当者は「緩和が進むのはよいが、新学期にどこまで間に合うか、規模的に不十分である可能性もある。受け入れる大学などへの素早い情報提供と連携が不可欠」と指摘する。
末松信介文科相は4日の記者会見で、「新学期に向けて着実かつ円滑に入国できるように全力で取り組んでいきたい」と話した。(高浜行人)