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認知症から難病まで!? 神経にたまる“ゴミ”の脅威
健康

認知症から難病まで!? 神経にたまる“ゴミ”の脅威

2019年3月6日(水)午後7時30分
2019年3月9日(土)午前0時25分

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神経にたまる謎のたんぱく質の塊。今回、番組を通してどうしても覚えてほしいのがこの塊の名前、「レビー小体」です。なぜなら、レビー小体が関わる恐ろしい病気が2つあるから。1つは「レビー小体型認知症」。アルツハイマー型認知症に次いで多いともされる認知症の一種です。しかし、患者の多さと比べると、実情があまり知られていないのが現状です。そのため、ほかの病気と間違われてしまうことも。しかも、飲む薬によっては寝たきりになるほど深刻な副作用に襲われてしまうこともあるんです。正しい早期診断と治療が肝心。さらに、もう1つが「パーキンソン病」。自分の意思に関係なく手足の震えに襲われ、やがては全身の筋肉が硬直し寝たきりに。しかし、さまざまな薬の登場や運動療法の研究が進み、症状を大幅に改善することが可能に。治療の最新情報をお届けしました!

今回のお役立ち情報
01

神経にたまる謎の物質!レビー小体とは

神経細胞の中にたまってしまうたんぱく質の塊、その名前をあえてもう一度強調してお伝えします。その名は「レビー小体」。
神経細胞にレビー小体がたくさんたまるような状態になると、周りの神経細胞にも障害が出て、本来の働きができなくなってしまうんです。レビー小体は全身の神経にたまる可能性があり、自律神経の失調によりさまざまな症状が出てくることも。例えば、頭痛や立ちくらみ、また、長引く便秘や排尿障害、嗅覚障害など。さらに、大脳にたまれば幻視などを引き起こす「レビー小体型認知症」に、運動機能をつかさどる脳幹という部分にたまれば「パーキンソン病」になってしまうと考えられています。老化に伴って神経細胞の中にたまるとされ、東京都健康長寿医療センターの調査では、平均82歳の段階で3人に1人の割合で見つかっているとの報告も。(※あくまでレビー小体が見つかったというだけで、3人に1人が発症していたというわけではありません)

02

知っていますか「レビー小体型認知症」

アルツハイマー型認知症に次いで多く、認知症患者の実に5人に1人とも。認知症という名前はついていますが、初期には記憶障害が少ない場合もあります。また自律神経の失調によるさまざまな症状も出るため、ほかの病気と間違われやすいので要注意。飲む薬によっては寝たきりになるほど深刻な副作用に襲われてしまうこともあるんです。正しい早期診断と治療が必須です。特徴的な症状としては「幻視」があります。その場には存在しない人や物が、患者本人にだけ見えてしまうというものです。目に映ったものが何かを意味づけする働きがある側頭葉にレビー小体がたまり、その機能に障害が出ることで起きると考えられています。ほかにも「レビー小体型認知症」に特徴的な症状をまとめたので、気づくためのチェックポイントにしてください。

  1. 実際にはそこに居ない、人や動物、虫などがはっきり見える「幻視」の症状
  2. 手足が無意識にふるえたり、身体の動きが遅くなるといった症状
  3. これまで当たり前のようにできていた「着替え」や「歯磨き」がができないときがある
    一日中ボーッしている日があるなど、日によって体調が激しく変わる。
  4. 隣の部屋まで聞こえるような大きな寝言や殴る蹴るといった激しい寝相がある。
    (「レム睡眠行動障害」と呼ばれる症状)

思い当たる方は認知症専門医にしている精神科神経内科、脳神経内科への受診をおすすめします。

03

“不治の病”は過去のもの!?「パーキンソン病」

パーキンソン病は俳優のマイケル・J・フォックスさんなど、多くの著名人もかかった病気として世界的に有名な病気となりました。この病気は、自分の意思に関係なく手足の震えに襲われたり、進行すると全身の筋肉が硬直してしまう病気です。かつては発症後10年で寝たきりになってしまう難病として恐れられてきました。
しかし、さまざまな薬の登場や運動療法の研究が進み、その併用によって症状を大幅に改善することが可能になってきています。
重要なのは、早期に発見し、適切な治療や運動を可能な限り早くはじめること!
パーキンソン病に気づくためのチェックポイントは以下の3つです。

  1. じっとしている時、無意識におこる手足のふるえ。
  2. 素早い動きができず、動きがゆっくりになってしまう
  3. 肩や膝などの筋肉がかたくなり、スムーズに動かしにくい。

思い当たる方は神経内科脳神経内科への受診をおすすめします。

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人類共通の“欠点”が原因!?おしっこの悩み大改善SP
健康

人類共通の“欠点”が原因!?おしっこの悩み大改善SP

2019年2月27日(水)午後7時30分
2019年3月2日(土)午前0時25分

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NHKオンデマンドでご覧いただけます 番組内容を印刷する

おなかに力が入ったときに思わず起こる、尿漏れ。
時間やトイレの場所がいつも気になる、頻尿。
股にピンポン球を挟んでいるようないやな感じが1日中続く、違和感。
他人にはなかなか言えない下半身のお悩みですが、実は原因のひとつとして、人類共通の体の“欠点”が引き起こす、ある筋肉のたるみが関係していることが分かりました。

今回番組では、そのたるみの実態を大調査。いますぐできるたるみ改善法と、日頃から取り組めるお手軽な予防方法をお伝えします!

今回のお役立ち情報
01

下半身のお悩みの原因は骨盤の筋肉のたるみ!?

尿漏れや頻尿、残尿感などのおしっこのお悩みや、下半身の違和感。これらの症状には、実はある共通の原因が考えられます。お悩みを抱える女性の下腹部をMRIで見てみると、健康な人に比べてぼうこうが下がり、変形していました。

これは、人類にとっては宿命とも言えるもの。直立2足歩行に進化して、臓器はすべて骨盤に向かって落ちるような位置関係に。それに加え、生まれてくる赤ちゃんの頭が大きく進化したので、骨盤の穴は巨大化。穴に臓器がずり落ち、形が変わってしまいやすくなったのです。ぼうこうの形が変わると、尿の出口がゆるくなり、少し力が加わっただけで出てしまう尿漏れになったり、逆にうまく尿を出しきれなくなり残尿感を感じたりしてしまいます。

では、症状が出る人と出ない人の差は何なのか?カギを握るのは、骨盤の穴の底についていて、臓器を支える役割を担う「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉です。症状が出やすいのは、主に出産などで骨盤底筋が傷つき、たるんでしまって臓器を支えられなくなってしまった人。でも、そんな人でも骨盤底筋を鍛えれば、症状を改善できる可能性があるんです。

02

3秒「ギュッ」で劇的改善!「内臓リフトアップ体操」

ガッテン!でおすすめするのは、骨盤底筋を動かして鍛える「内臓リフトアップ体操」です。

体操方法

  1. 動かす筋肉を意識する。動かすのは、おならをガマンするときにしめるお尻の穴。
  2. 全身の力を抜いてリラックスし、ゆっくり息を吸う
  3. ゆっくり息を吐きながら、3秒間、意識したお尻の筋肉を「ギュッ」としめ続ける
  4. 力を抜いて、リラックス
  5. 1から4を10回1セット、これを1日2セット以上行う (姿勢は立っている状態だけでなく、座っていても、寝ていてもできます)

毎日続けることで、3ヶ月ほどで症状改善が期待できます

※骨盤底筋を鍛える体操は、回数や時間などが異なる様々な方法があります。
※骨盤底筋の神経に障害がある方は、体操の効果が出ない可能性があります。手術の必要がある場合もありますので、気になる方はお近くの泌尿器科へ相談を。
男性も利用する泌尿器科には行きにくいという女性の方は、全国に70か所以上ある、泌尿器科と婦人科の機能を併せ持った「女性泌尿器科外来(“ウロギネ外来”とも)」に相談するのもおすすめです

03

日常生活で取り入れたい簡単たるみ予防法!

臓器を支える骨盤底筋のたるみに気をつけないといけないのは、出産経験者だけではありません。日常的におなかの中の圧力が高まり、骨盤底筋を圧迫する可能性がある以下のような人は要注意です。

  • 便秘でおなかに力を入れていきむことが多い人
  • 花粉症、ぜんそくなどによるせきやくしゃみが多く、おなかに力が入りやすい人
  • 脂肪がおなかの中を圧迫する、肥満の人

心当たりのある方におすすめなのは、ちょっとした工夫でおなか中の圧力を減らす方法。
例えば、トイレでいきむときに両手を伸ばしてバンザイの姿勢で力を入れるだけで、おなかの中の圧力の上昇を抑えることができます。予防のために、ぜひお試し下さい!

※尿漏れや頻尿など、おしっこにまつわるお悩みは、ぼうこうをコントロールする神経が過敏になり、尿が十分たまっていないのに出そうとする「過活動ぼうこう」など様々な 原因があります。気になる方は早めに泌尿器科へ相談に行くことをおすすめします。

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