目次
ダイヤモンドカッターとは
- 円形の基盤にダイヤモンドの砥粒を埋め込んだチップを取り付けたカッターで、レジノイド砥石やチップソーでは切断できないコンクリート・石材などの切断や溝付けに用いられます。

- 画像の黄色の部分が基盤、外周部の銀色の部分がダイヤモンド砥粒を埋め込んだチップ部分になります。
- チップ部分は研ぐことはできないので、基盤付近まで消耗しきったら買い替えになります。
- 切断と言っても、カッターナイフのように刃物で切るような切断ではなく、硬いダイヤモンド砥粒で対象材を細かく削るように切断します。
- ディスクグラインダー・エンジンカッター・アスファルトカッター・コンクリートカッターなどで使われます。
- 鉄などの金属の切断はできません。
ダイヤモンドカッターの寸法の見方
ダイヤモンドカッターの種類・選び方を見る前に、まずは寸法の見方を確認しましょう。ダイヤモンドカッターで重要なポイントは外径・厚み・高さ・内径の4つになります。
ダイヤモンドカッター本体の表記では、「150X2.0X7X22」などと書かれていることがあります。
この場合には1番目の150が外径になり、寸法の中で一番大きな数値になります。2番目の2.0はチップ層の厚みになります。3番目の7はチップ層の高さ(幅)になります。4番目の22は内径となっています。
ほとんどの製品はこのルールに則って記載しているので、見るだけで大体の寸法が分かるようになっています。スペック表が掲載されている場合には、よりわかりやすく見ることができます。スペック表の場合にも、上のような順番で並んで載せられていることが多くなっています。
製品によっては順番が違ったり、一部省略されていることもあります。
外径 【Φ】 | 寸法の中で最も重要な部分です。切断したい材料に合わせて選定する必要がありますが、取り付ける工具の能力に大きく左右されます。 |
---|---|
厚み 【T】 | 厚めのチップ層はブレが少なく、スムーズな切断が可能です。一方でモーターに掛かる負担は大きくなります。薄めのチップソーは低出力なモーターでも使用でき、繊細でスピーディーな切断が可能ですが、ブレやすくなります。 |
高さ(幅) 【W】 | 高さがあるほど寿命が長くなる傾向にあります。 |
内径(穴径) 【H】 | 工具に取り付けるための穴のサイズです。20・22・25.4・30.5といったサイズがあります。基本的に穴径が違うと取り付けることができませんが、内径を変更するリング(カラー)が付属している製品も多くラインナップされています。 |
ダイヤモンドカッターの種類と選び方
それでは早速、ダイヤモンドカッターの種類と選び方を見ていきましょう。重要な点を項目ごとにまとめてみました。
形状で選ぶ
ダイヤモンドカッターを見ていく上で最も重要なポイントは、なんと言っても形状になります。形状にはセグメント・リム・ウェーブなどがあり、それぞれ用途が異なります。
ダイヤモンドカッターの形状ごとに放熱性・粉じんの排出性・切断面の綺麗さをダイジェスト化したものが下の表になります。メーカーや価格帯によって多少変化しますので、大まかな方向性になりますが、参考にしてみてください。
形状 | 放熱性 | 粉じんの 排出性 | 切断面の 綺麗さ | 主な用途 |
---|---|---|---|---|
◎ | ◎ | △ | コンクリート・ブロック | |
△ | △ | ◎ | タイル・大理石・瓦・ガラス | |
◯ | ◯ | ◯ | コンクリート・ブロック・タイル・大理石・瓦など、様々な用途に対応 | |
◎ | ◎ | △ | コンクリート・ブロック | |
◎ | ◎ | △ | コンクリート・ブロック・モルタル・石材などの補修 |
ダイヤモンドカッターは、その名の通りダイヤモンドを使用しているので、熱に弱いカッターとなっています。そのため、放熱性は非常に重要になります。放熱性が低いカッターでは、連続作業や重負荷作業で焼き付きやすくなります。
セグメント型
ダイヤモンドカッターの中で、最も数が多いものがセグメント型です。このセグメント(切り欠き)を設けることで、粉じんの排出性や放熱性を高めることができ、優れた切れ味を実現することができます。
放熱性が高く、水を使用しなくてもチップを冷却できるので、乾式のダイヤモンドカッターで主に使われている形状です。
切れ味が良い反面、切断面は粗目になるので、切断面の綺麗さをあまり重要視しないコンクリートやブロックの切断に向いています。
一部のセグメント型では、切断抵抗を抑えて切れ味を向上させるとともに、粉じんの排出性や放熱性をより高めることができるターボチップを採用しているものもあります。
セグメント型の中でも、道路カッターで使われるアスファルト用の大径ダイヤモンドカッターは、ほとんどが湿式になっています。
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リム型
ダイヤモンドカッターの中で、最も切断面の仕上がりがきれいなものがリム型です。別名で、コンティニュアス型とも呼ばれます。セグメント型のような切り欠きはなく、ウェーブ型のような溝もありません。表面がなめらかなので、手に伝わるや騒音も最小限になっています。
構造的に冷却能力が非常に低いので、瓦用やタイル用など一部のカッター以外は湿式で使われることがほとんどです。また、切断スピードも遅くなります。
切り始めや切り終りの欠けも抑えることができるので、切断面の綺麗さを最重要視するタイルや瓦、ガラスなどの切断に最適なカッターになっています。
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ウェーブ型
セグメント型とリム型を足して2で割ったようなタイプがウェーブ型で、バランスに優れています。リム型のダイヤチップ層部分に溝を設けることで、粉じんの排出性や放熱性を高めるとともに、切断能力を向上させています。大きな切り欠きがない分、セグメント型よりもきれいな切断が可能です。
放熱性が上がっているので、リムタイプと同等の作業を乾式でこなすことができます。
万能タイプではありますが、特化型のセグメント型には粉じんの排出性や放熱性で、リム型には切断面の綺麗さで若干劣ります。使い勝手はかなり良いため、ダイヤモンドカッターの中では2番めに数が多くなっています。複数の作業を1枚で済ませたいなら、ウェーブ型がおすすめです。
- ・粉じんの排出性・放熱性
- 【高】 セグメント型 > ウェーブ型 > リム型 【低】
- ・切断面の綺麗さ
- 【優】 リム型 > ウェーブ型 > セグメント型 【劣】
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セグメントウェーブ型
セグメント型とウェーブ型を合体させたものがセグメントウェーブ型になります。セグメント型のダイヤチップ層部分にウェーブ型のような溝加工を施すことで、より高い放熱性と粉じんの排出性を実現しています。
ダイヤモンドカッターの中で、最も切断能力が高いタイプになります。
製造工程が増える分、同性能のセグメント型・ウェーブ型と比べて価格は高くなる傾向があります。
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溝入れ型
コンクリート・ブロック・モルタル・石材などのひび割れの補修に使われるタイプです。
ひび割れに対して、溝入れカッターで溝を入れて、その中にコーキング材などの補修材を充填してひび割れの補修を行います。食いつきの良いV型と、補修材を入れる溝を大きく掘れるU字型の2種類があります。
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湿式か乾式か
ダイヤモンドカッターには湿式用と乾式用があります。湿式はアスファルトやコンクリートを切断する道路カッターで使われていて、乾式はディスクグラインダーやエンジンカッターで主に使われています。
乾式用と湿式用では設計が異なるため、乾式用の工具に湿式用のダイヤモンドカッターを付けて使用すると、あっという間に焼きついて使い物にならなくなります。湿式用の工具に乾式用の刃をつけた場合、切れ味自体は問題ありませんが、コストパフォーマンスは悪化します。
工具に合った方式のダイヤモンドカッターを選択してください。また、数は少なくなり、価格も高くなりますが、乾湿兼用のダイヤモンドカッターもあります。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
湿式 |
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乾式 |
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切断対象材で選ぶ
ダイヤモンドカッターは様々な材料の切断に使用することができます。また、ほとんどのダイヤモンドカッターは1種類だけでなく複数種類の材料の切断にも対応します。
ビルディサイトでは、切断したい材料の複数同時検索が可能です。
使用する工具(外径)で選ぶ
お手持ちの工具で使用したい場合は、外径サイズを合わせる必要があります。また、外径サイズによって切り込める深さも変わってきます。
ダイヤモンドカッターの外径は、105mm・230mmなどのミリ表示の他に、4型・9型といったインチ表示で表されます。
ディスクグラインダーで使う
ディスクグラインダーで使う場合は、外径105~180mmになります。
参考 ディスクグラインダービルディでCHECK外径目安(mm) | 外径(インチ) | 最大切込み深さ目安 |
---|---|---|
105mm | 4インチ | 25~28mm |
125mm | 5インチ | 30~35mm |
150mm | 6インチ | 40~50mm |
180mm | 7インチ | 50~60mm |
▼関連記事
ディスクグラインダーについてはこちらで詳しく解説しています☟カッター(丸のこ型)で使う
カッター(丸のこ型)で使う場合は、外径80~205mmになります。
参考 カッター(丸のこ型)ビルディでCHECK外径目安(mm) | 外径(インチ) | 最大切込み深さ目安 |
---|---|---|
80mm | – | 20mm |
105mm | 4インチ | 25~28mm |
128mm | 5インチ | 30~40mm |
150mm | 6インチ | 40~50mm |
180mm | 7インチ | 50~60mm |
203mm | 8インチ | 65~75mm |
電動カッターで使う
電動カッターで使う場合は、外径230~305mmになります。
参考 電動カッタービルディでCHECK外径目安(mm) | 外径(インチ) | 最大切込み深さ目安 |
---|---|---|
230mm | 9インチ | ~75mm |
260mm | 10インチ | ~100mm |
305mm | 12インチ | ~125mm |
エンジンカッターで使う
エンジンカッターで使う場合は、外径250~355mmになります。
参考 エンジンカッタービルディでCHECK外径目安(mm) | 外径(インチ) | 最大切込み深さ目安 |
---|---|---|
250mm | 10インチ | ~95mm |
305mm | 12インチ | 100~125mm |
355mm | 14インチ | 125~145mm |
道路カッターで使う
道路カッターで使う場合は、外径250~455mmになります。また、一般的ではありませんが、外径558~762mm(22~30インチ)と言った超大型タイプもあります。
参考 道路カッタービルディでCHECK外径目安(mm) | 外径(インチ) | 最大切込み深さ目安 |
---|---|---|
250mm | 10インチ | ~70mm |
305mm | 12インチ | ~100mm |
355mm | 14インチ | ~125mm |
405mm | 16インチ | ~145mm |
455mm | 18インチ | ~170mm |
558mm | 22インチ | ~215mm |
660mm | 26インチ | ~260mm |
762mm | 30インチ | ~300mm |
全外径一覧
厚みで選ぶ
ダイヤモンドカッターの厚みは、0.9mm以下のものから3.0mm以上の厚めのものまで様々なサイズがあります。基本的に、外径サイズと厚みは比例関係にあります。
一部のダイヤモンドカッターでは、同外径のものと比べて「薄刃」をセールスポイントにしているものがあります。厚みが薄くなると、切断抵抗が小さくなるので、バリが出にくい繊細な切断ができるようになりますが、その分こじれなどに弱くなります。「薄刃」は、特に繊細な切断が要求されるタイル用やガラス用などに多く採用されています。
1.6mm以下のダイヤモンドカッターでは、タイル・瓦・ガラス用が大多数となっています。一般的なコンクリート・ブロック用は1.8mmからのラインナップが多くなっています。
価格帯で選ぶ
ダイヤモンドカッターは、同じ寸法、同じ用途でも価格にかなりの差があります。この価格の違いは、含まれているダイヤ砥粒の質や量の違い、使用しているボンド(接合材)の違いになります。
例えば安価なカッターの場合、モルタルや軽量ブロック、柔らかいコンクリートの切断は問題なくこなせます。しかし、重量ブロック・石の入ったコンクリート・強度のあるコンクリートなどは、質の良いダイヤ砥粒がたくさん含まれている高価なダイヤモンドカッターでないとまったく歯が立ちません。
一方、高価なダイヤモンドカッターで、モルタルや軽量ブロック、打ち立てのコンクリートといった柔らかい材料を切断すると、消耗が早くなりコストパフォーマンスが悪化します。そのため、どちらが良いかということではなく、対象の材料に応じて使い分けをすることが重要になります。
主な対象材別おすすめ品
コンクリート・ブロック向け
呉英 ダイヤモンドカッターシザースブルー
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105~180mm |
内径 | (15)・20・22・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 1.8・2.0・2.2mm |
ダイヤ層高さ | 7mm |
主な対象材 | コンクリート・ブロック・セメント瓦・石材 |
チップ数が12~18と多めのセグメント構造で、切断物に対してグングン食い込む。
呉英 乾式レーザーブレードエックスタイプ
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 256~354mm |
内径 | 25.4・30.5mm |
ダイヤ層厚さ | 2.5・2.8・3.0mm |
ダイヤ層高さ | 7mm |
主な対象材 | コンクリート・ヒューム管・U字溝・縁石・ブロック・レンガ |
チップの接合強度が高いレーザー溶接を採用。
ロブスター ダイヤモンドホイール 切っ太郎
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105・127mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 1.8・2.0mm |
ダイヤ層高さ | 7mm |
主な対象材 | コンクリート・ブロック・スレート・モルタル・レンガ・瓦・タイル |
切れ味バツグンのコストパフォーマンスを実現。
三京ダイヤモンド SDカッターSプロテクト
形状 | セグメントウェーブ |
---|---|
外径 | 107~180mm |
内径 | (15)・20・22・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 2.0・2.2・2.3mm |
ダイヤ層高さ | 8.0mm |
主な対象材 | コンクリート(鉄筋入/PC/硬質)・ヒューム管・U字溝・重量ブロック・赤レンガ・砂岩・サイディング・セメント |
セグメント+ウェーブで、切れ味を最も重視する方におすすめのタイプ。波型基盤により蓄熱を防止し、安定した切れ味を持続。側面チップを伸ばしたプロテクトチップにより、基盤の摩耗を防止。ダイヤ層8mmで長寿命。
三京ダイヤモンド コンクリート切断用 GH950
形状 | セグメント+ターボチップ |
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外径 | 308~358mm |
内径 | 20・22・25.4・30.5mm |
ダイヤ層厚さ | 3.0・3.2mm |
ダイヤ層高さ | 8.0mm |
主な対象材 | コンクリート(鉄筋入/PC/硬質)・ヒューム管・U字溝・重量ブロック・ブロック・モルタル・レンガ(耐火/赤)・石材(御影/鉄平)・ALC |
ダイヤ層を30%増量し、高強度なダイヤ採用とチップ高8mmで寿命を向上。ターボチップ採用で被削材との接触面積が少なく、チップにかかる抵抗が減少し、切れ味が向上。鉄筋入りの電柱も切断できる。
マキタ ダイヤモンドホイール セグメントマルチ
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105~305mm |
内径 | (15)・20・22・(25)・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 1.8・1.9・2.2・2.6mm |
ダイヤ層高さ | 7.0mm |
主な対象材 | コンクリート・ヒューム管・U字溝・ブロック・陶器タイル・瓦・サイディング |
ダイヤ層を柔らかめのボンドで固定し、良好な切削感を実現。
マキタ ダイヤモンドホイール タフウェーブ
形状 | セグメントウェーブ |
---|---|
外径 | 105・125mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 1.8・2.2mm |
ダイヤ層高さ | 9.0mm |
主な対象材 | コンクリート・ヒューム管・U字溝・ブロック・レンガ・ALC・モルタル・陶器タイル・瓦・サイディング |
セグメントウェーブと長さ20mmのプロテクトダイヤ層によりタフな深切りと優れた直進性を実現。
HiKOKI(日立工機) ダイヤモンドカッター S1カッター
形状 | セグメント+ターボチップ |
---|---|
外径 | 105・125mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 1.5・1.7mm |
ダイヤ層高さ | 8.0mm |
主な対象材 | コンクリート・ヒューム管・U字溝・ブロック・レンガ・ALC・モルタル・サイディング・セメント |
薄刃効果で切断スピードが速く、切れ味向上。熱処理基板+ダイヤモンドチップのレーザー溶接で強度アップ。ターボチップ採用で切断抵抗の少ないスムーズな切断が可能。補強メッシュ(特許)の採用でチップの飛散を軽減。
石材向け
三京ダイヤモンド レーザー隼
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105~230mm |
内径 | (15)・20・22・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 2.2mm |
ダイヤ層高さ | 7.0mm |
主な対象材 | 石材(御影/鉄平/砂岩)・コンクリート・重量ブロック・ブロック・耐火レンガ・ |
ダイヤモンドチップと基板をレーザー溶接で接合することで、切断熱によるチップの破断が極めて少なく、高い安全性と長寿命を両立。御影石の切断に最適。
≫ディスクグラインダーへ直接ねじ込み取付可能なフランジ・PCD付き仕様
HiKOKI(日立工機) ダイヤモンドカッター(石材用)
形状 | セグメント |
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外径 | 105~180mm |
内径 | (15)・20・22・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 2.4mm |
ダイヤ層高さ | 7.0mm |
主な対象材 | 石材(御影/大理/鉄平)・コンクリート・ヒューム管・U字溝・ブロック・レンガ・ALC・モルタル・タイル(磁器/陶器)・瓦(洋/和/セメント)・サイディング・石材(御影/大理/鉄平)・セメント |
御影石、鉄平石などの切断・筋付けに最適。長寿命+切れ味を実現。
レノックス サイレントマックス ターボタイプ
形状 | ウェーブ |
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外径 | 105・125mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 2.4mm |
ダイヤ層高さ | – |
主な対象材 | 御影石・大理石・コンクリート・セメント・モルタル・磁器タイル・化粧タイルに。 |
基板部分に新開発特殊形状の『スリット』を複数設けることで切断時の振動を抑え、従来品に比べ体感レベルで騒音を約50%カット。
タイル向け
ロブスター ダイヤモンドホイール タイルくん TWX/TW(乾式)
形状 | ウェーブ |
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外径 | 100・105mm |
内径 | (15)・20mm |
ダイヤ層厚さ | 1.0・1.6mm |
ダイヤ層高さ | 5・8mm |
主な対象材 | 磁器タイル・陶器タイル・せっ器質タイル |
TWX10510は薄刃のため、切り口スッキリでクリーンな仕上がり。硬質タイル、磁器タイル向け。
TW10516はダイヤ層幅8mmのロングライフモデル。刃厚1.6mmで厚物タイルに最適。一般タイル向け。
ロブスター ダイヤモンドホイール リムタイプ (乾式・湿式)
形状 | リム |
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外径 | 54~203mm |
内径 | 10・20・22・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 1.2・1.5・1.8mm |
ダイヤ層高さ | 4.0mm |
主な対象材 | せっ器質タイル・陶器質タイル・瓦・コンクリート・耐火レンガ・モルタル・ブロック・スレート・石膏ボード・コロニアル・サイディング・薄鋼板(0.5mm以下) |
チップが薄くノースリットにより、切れ味はなめらかで、切れ口がきれいに仕上がる。
三京ダイヤモンド ダイヤモンドカッタータイルナイン(乾式) RS-NE4
形状 | ウェーブ |
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外径 | 105mm |
内径 | (15)・20mm |
ダイヤ層厚さ | 0.9mm |
ダイヤ層高さ | 5.0mm |
主な対象材 | 磁器タイル・陶器タイル・硬質タイル・FRP・キッチンパネル |
スピードと切り口のきれいさを重視。スタビライザー搭載で、薄刃カッターにおこる切断時の基盤揺れを低減。
アイウッド ダイヤモンドカッター NEWタイル・瓦用
形状 | ウェーブ |
---|---|
外径 | 105mm |
内径 | (15)・20mm |
ダイヤ層厚さ | 1.0mm |
ダイヤ層高さ | – |
主な対象材 | 磁器タイル |
タイル専用仕様。保管に便利な収納ケース付き。
瓦向け
三京ダイヤモンド 三京ダイヤモンド ダイヤモンドカッタースリーカッター瓦(乾式) SSS-4K
形状 | セグメントウェーブ |
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外径 | 105mm |
内径 | (15)・20mm |
ダイヤ層厚さ | 1.8mm |
ダイヤ層高さ | 6.0mm |
主な対象材 | 瓦・セメント瓦 |
石洲瓦・三河瓦・淡路瓦などの硬質瓦切断に最適。
ツボ万 かわら2000
形状 | ウェーブ |
---|---|
外径 | 105・125mm |
内径 | 20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 1.5mm |
ダイヤ層高さ | 5.0mm |
主な対象材 | 一般瓦・硬質瓦・釉薬瓦 |
切れ味・切り口精度・感触・切れの持続性に優れた専用カッター。
マキタ ダイヤモンドホイール 瓦用
形状 | ウェーブ |
---|---|
外径 | 105・125mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 1.3・1.6mm |
ダイヤ層高さ | 5.0mm |
主な対象材 | ゆうやく瓦・いぶし瓦・磁器タイル・陶器タイル・サイディング・スレート・大理石 |
安田・三州・石州など各種瓦の切断にも対応。
鋳鉄管向け
レノックス ダイヤモンドホイール メタルマックス
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105~357mm |
内径 | (15・20)・22・25.4・30.5mm |
ダイヤ層厚さ | 1.3・1.6・3.2・3.7mm |
ダイヤ層高さ | – |
主な対象材 | 鋳鉄管・鉄管・ステンレス・コンクリート・レンガ・ブロック・人工大理石・塩ビ |
金属切断専用に厳選されたダイヤモンド粒子を用いる事で、チップソーや一般的砥石での切断が困難だった部材に突出した切断能力を発揮。切断時の引っ掛かりが少なく滑らかな切り口。
ロブスター ダイヤモンドホイール(鋳鉄管・コンクリート兼用) SLT
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 300・355mm |
内径 | (20・22・25.4)・30.5mm |
ダイヤ層厚さ | 2.5・3.0mm |
ダイヤ層高さ | 4.0mm |
主な対象材 | 上下水道用鋳鉄管・ダクタイル管・コンクリート(硬質/鉄筋/無筋/道路)・ヒューム管・U字溝・耐火レンガ・モルタル・ブロック・せっ器質タイル・ALC・スレート・石膏ボード・セメント・サイディング |
上下水道用鋳鉄管・ダクタイル管の他にコンクリート、ヒューム管やU字溝といったコンクリート二次製品の切断が可能。
サンゴバン ダイヤモンドカッター鋳鉄レンジャー(乾湿兼用) 22100
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 106・125mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 2.0・2.2mm |
ダイヤ層高さ | 4.0mm |
主な対象材 | 鋳鉄管(モルタルライニング/粉体塗装)・鋳造品・湯口・FRP・塩ビ用 |
真空溶着製法により、ダイヤが材料に深く食い込み豪快に切断。一般の鋳鉄、鋳造品にも適応可能。
アスファルト向け
三京ダイヤモンド 道路カッター用ブレードジャパン玄人DXサイレント(湿式)
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 305・355mm |
内径 | 27mm |
ダイヤ層厚さ | 3.0・3.2mm |
ダイヤ層高さ | 7.0mm |
主な対象材 | 舗装アスファルト・舗装コンクリート |
切れ味はそのままに、低騒音機能をプラスした道路カッター専用ブレード。特殊基盤で切断時の騒音を低減し、耳障りな高音域を抑制。作業者と近隣住民への切断騒音を低減した環境対策品。
ロブスター ダイヤモンド土木用ブレード ACK (湿式・アスファルト/コンクリート兼用)
形状 | セグメント |
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外径 | 255~418mm |
内径 | (22)・27mm |
ダイヤ層厚さ | 2.8・3.2mm |
ダイヤ層高さ | 7.0mm |
主な対象材 | 舗装アスファルト・舗装コンクリート・ブロック・レンガ |
アスファルト・コンクリート兼用仕様。
多用途向け
ツボ万 ダイヤモンドカッター 与三郎
形状 | セグメントウェーブ |
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外径 | 105~305mm |
内径 | 20・22・25.4・30.5mm |
ダイヤ層厚さ | 2.0・2.5・2.7mm |
ダイヤ層高さ | 7・7.5mm |
主な対象材 | コンクリート・ブロック・モルタル・鉄筋コンクリート・硬質磁気タイル・セラミック耐火物・御影石 |
スイスイと切れる切れ味が特徴のダイヤモンドカッター。ビルディでも売れ筋人気ランキングの上位にランクイン。
三京ダイヤモンド 低騒音ナイト
形状 | セグメント+ターボチップ |
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外径 | 105・125mm |
内径 | 27mm |
ダイヤ層厚さ | 2.0mm |
ダイヤ層高さ | 8.0mm |
主な対象材 | コンクリート(鉄筋入/PC/硬質)・ヒューム管・U字溝・重量ブロック・ブロック・モルタル・スレート・レンガ・石材(御影/大理/鉄平/砂岩)・サイディング・セメント |
特殊基盤で切断時の騒音を低減し、耳障りな高音域を抑制。ダイヤ層を30%増量し、高強度なダイヤ採用とチップ高8mmで寿命を向上。ターボチップ採用で被削材との接触面積が少なく、チップにかかる抵抗が減少し、切れ味が向上。
マキタ 正配列レーザーブレード
形状 | セグメント |
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外径 | 105~305mm |
内径 | (15)・20・22・(25)・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 2.2・2.4・2.8mm |
ダイヤ層高さ | 9.7mm |
主な対象材 | コンクリート・ヒューム管・U字溝・ブロック・レンガ・ALC・モルタル・陶器タイル・瓦・サイディング・御影石・大理石 |
高圧縮強度コンクリートから、各種コンクリート、二次製品などの切断、ハツリ作業時の溝付などに最適。規則正しいダイヤモンド砥粒がシャープで安定した切断を実現
HiKOKI(日立工機) ダイヤモンドカッター Mr.レーザー
形状 | セグメント+ターボチップ |
---|---|
外径 | 105~203mm |
内径 | (15)・20・22・25.4mm |
ダイヤ層厚さ | 2.0・2.3mm |
ダイヤ層高さ | 8.0mm |
主な対象材 | コンクリート・ヒューム管・U字溝・ブロック・レンガ・ALC・モルタル・タイル(磁器/陶器)・瓦(洋/和/セメント)・サイディング・石材(御影/大理/鉄平)・セメント |
熱処理基盤にダイヤモンドチップをレーザー溶接することで強度をアップ。ターボチップ採用で、切断抵抗の少ないスムーズな切断が可能。高さ8mmの高強度ダイヤ層と耐熱性に優れたボンドで切れ味・寿命アップ。10mm鉄筋入りコンクリートの切断も可能。
ロブスター ダイヤモンドホイール コーナーカッター SLO
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105・126mm |
内径 | (15)・20・22mm |
ダイヤ層厚さ | 2.3mm |
ダイヤ層高さ | 7.0mm |
主な対象材 | コンクリート(硬質/鉄筋/無筋)・U字溝・ヒューム管・石材(御影/大理)・レンガ(赤・耐火)・モルタル・ブロック・せっ器質タイル・瓦・セメント瓦・道路コンクリート・コロニアル・ALC・スレート・石膏ボード・セメント・サイディング |
オフセット形状を採用しているので、電動工具のフランジが当らず、コンクリート・ブロック等の壁と床面との角部の切断ができ、早く美しく仕上がる。
モトユキ グローバルソー ダイヤモンドカッター 多種材切断用 (乾式) 万能刃 BN-105
形状 | セグメント |
---|---|
外径 | 105mm |
内径 | (15)・20mm |
ダイヤ層厚さ | 2.2mm |
ダイヤ層高さ | 5.0mm |
主な対象材 | コンクリート・薄鉄板・塩ビ・タイル・スレート・FRP・大理石・サイディング |
高強度ダイヤモンド砥粒で、複合建材などにも幅広く対応。真空金属溶着製法で砥粒の脱落が抑えられ、切れ味が持続し長寿命。
ダイヤモンドカップとの違い
ダイヤモンドカッターと似ているものにダイヤモンドカップがあります。同じダイヤモンドを使うこの2種ですが、用途が全く違います。ダイヤモンドカッターは切断のために使われますが、ダイヤモンドカップは研削のために使われます。また取り付ける工具も異なります。
更に、使い方も異なります。ダイヤモンドカッターはチップソーなどと同様に外周に配置されているダイヤチップ層を切断する材料に垂直に当てて切断します。一方でダイヤモンドカップは面部分にダイヤチップ層が配置されており、面部分を対象材に押し当てて研削・研磨を行います。
種類 | 用途 | 取り付けられる工具 |
---|---|---|
ダイヤモンドカッター | 切断 | ディスクグラインダー・エンジンカッター・電動カッター・コンクリートカッター・アスファルトカッター |
ダイヤモンドカップ | 研削 | ディスクグラインダー・コンクリートカンナ |
ちなみに、金属に使われる切断砥石と研削砥石の関係と同じになります。
このように、用途が全く異なりますので、間違えないようにしてください。コンクリートやブロックなどの切断ではなく、研削・研磨をしたいのであれば、こちらからダイヤモンドカップをチェックしてください☟
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ダイヤモンドカッターの主なメーカー
ダイヤモンドカッターは工具メーカーの純正品以外に、様々なメーカーから販売されています。ダイヤモンドカッターを専門とするメーカーもあり、純正以上のクオリティのダイヤモンドカッターもたくさんあります。ここではダイヤモンドカッターを製造している主なメーカーをご紹介します。
三京ダイヤモンド
タケカワダイヤ
2004年創業のダイヤモンド工具メーカー。主にダイヤモンドカッター、ダイヤモンドビット、刈払機用チップソーなどを手掛ける。ダイヤモンドカッターは様々な用途のものをまんべんなくラインナップ。
ツボ万
1867年創業の老舗ダイヤモンド工具メーカー。主にダイヤモンドカッター、ダイヤモンドカップ、ダイヤコアビット、ヤスリなどを手掛ける。「与三郎」はビルディでも大人気のダイヤモンドカッター。
呉英
天龍製鋸
アイウッド
サンゴバン
1665年創業で、「世界で最も革新的な100社」の1社にも選ばれているグローバル企業グループ。ガラス製品や樹脂製品、クリスタル製品、研磨材製品などを手掛ける。ダイヤモンドカッターも多数ラインナップ。
三笠産業
1937年創業で、建設機械を主に手がける大手メーカー。道路カッターやエンジンカッターで高いシェアがあり、コンクリート・アスファルト用の純正カッターも多数手がけている。
モトユキ(グローバルソー)
ハウスBM
大見工業
チップソージャパン
マキタ
日本の電動工具のシェアトップメーカーで豊富な充電工具のラインナップを持つ。ディスクグラインダーや各種カッターで高いシェアを持つだけに、替刃であるダイヤモンドカッターも多数をラインナップ。
HiKOKI(旧 日立工機)
ボッシュ
世界の電動工具のシェアトップメーカーで、豊富な電動工具のラインナップを持つ。ダイヤモンドカッターは外径190mm以下のディスクグラインダー、各種カッター用のものをラインナップ。
ハスクバーナ
1689年創業のスウェーデン老舗メーカーで、主に農林機器・造園機器・建設機械を手掛ける。創業当初は銃の製造を手掛けており、ハスクバーナのロゴマークはこの歴史に由来する。コンクリート用のパワーカッターを多数手掛けており、ダイヤモンドカッターも用途・機種別に多数ラインナップ。
新ダイワ
発電機や溶接機、切断機、洗浄機といった様々な産業機械や農林・緑地管理機械を手がけるメーカー。コンクリート用のエンジンカッターを多数手掛けており、ダイヤモンドカッターもコンクリート用を中心にラインナップ。
ロブテックス
レッキス
1925年創業。配管工具・空調工具・環境機器などを手掛ける機械工具の総合メーカー。取り付ける工具本体のラインナップは無いが、コンクリート用、アスファルト用、鋳鉄管用などのダイヤモンドカッターを手掛ける。
マーベル
TOP工業
藤原産業
主にDIY向け商品を多数手がけるメーカー。主要ブランドのSK11は、低価格でありながら高い品質で一般ユーザーからセミプロユーザーまで幅広い人気を集める。ダイヤモンドカッターは、外径190mm以下のクラスをまんべんなくラインナップ。
トラスコ
ダイヤモンドカッターのよくある質問
- Q
ダイヤモンドカッターの目だしとは?
- Aダイヤモンドカッターのダイヤ層がまだ残っているのに切れ味が悪くなった場合は、目詰まりしている事が考えられます。この場合には、土や砂、柔らかいブロックなどを1mくらい切ります。これは目だし(ドレッシング)と呼ばれていて、目出しをすることで刃先の切れなくなったダイヤ層が剥がれ落ち、きれいなダイヤ層が出てくるので、再び切れるようになります。
- Q
切れ味がすぐに落ちてしまうんだけど・・・
- A ダイヤモンドカッターの切れ味が落ちる原因としては、過度に押し付けすぎている、対象材以外への切断に使っている、指定されている回転数より過度に速い/遅い回転数で使用している、などが挙げられます。こういったポイントを改善することで、切れ味の低下を軽減することができます。また、切れ味が落ちてしまった場合には、上の質問にもある目だしを行うことで、切れ味を復活させることができます。
- Q
湿式のカッターを乾式で使用してもいいの?
- A 湿式のカッターは水で冷却することを前提に設計されているので、乾式ではすぐに焼き付いてしまい使うことができません。
- Q
乾式のカッターを湿式で使用してもいいの?
- A 逆の場合とは違って、こちらは問題なく使用することができます。ただし、乾式の機械は湿式で使用することは想定されていないので、漏電などの事故には十分注意してください。
- Q
ダイヤモンドカッターで曲線の切断をしたい
A 基本的にダイヤモンドカッターでは、直線のみの切断となります。無理に曲線切断を行うと基盤のひび割れやねじれ、疲労破壊などを引き起こしますので、曲線での切断はしないでください。
特殊な仕様になりごく少数ですが、曲線専用のダイヤモンドカッターがあります☟
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おわりに
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。ダイヤモンドカッターの使い分け方・おすすめを用途別にご紹介、いかがでしたでしょうか。皆さまの製品選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。
・ トラスコ中山株式会社 ( 2014 )『 知っておきたいプロツールの基礎知識「COCOMITE vol.2」 』 pp.475 佐川印刷株式会社
【参考サイト】・ ダイヤモンド工具の呉英製作所ホームページへようこそ! 「 ミニ知識 」, 株式会社 呉英製作所 (2020年03月24日閲覧)
・ 三京ダイヤモンド工業株式会社 「 ダイヤモンドカッターの豆知識 」, 三京ダイヤモンド工業株式会社 (2020年03月24日閲覧)
・ 株式会社タケカワダイヤツール TAKEKAWA DIA TOOL INC. 「 Q & A 」, 株式会社タケカワダイヤツール (2020年03月24日閲覧)
・ 三笠産業株式会社 「 1.ダイヤモンドブレード選択のポイントと注意事項 」, 三笠産業株式会社 (2020年03月24日閲覧)