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ウクライナが被害者とか本気で思ってるのは流石にメディアリテラシーなさすぎでは? 国際世論≒国際感情論〜ウクライナへの侵攻における責任及び原因に対する考察と、各国の目的及びこれからの方針についての考察〜 作者:M4
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国際世論≒国際感情論〜人類は人類を滅ぼすか〜


 以下、鳴神 雨響氏が国立前期試験三日目の面接を終了したため、彼を交えての議論とする。


 また、前回の予測にロシアが勝つ前提の予測は記述したが、負けた場合の主張がないのはナンセンスであると鳴神氏が主張したので、今回はそれを先に記述した上で結びに入ろうと思う。


 まず、ロシアが敗北した場合、ロシアの取れる手段は非常に限られて来るであろう。ウクライナというロシアにとっての急所が仮想敵国に握られる。つまり、ロシアの都市圏に簡単に侵入できるようになるのである。

 そうなった場合、ロシアは国防において核と中国に頼らざるを得ない状況になり、"最終手段"の行使にロシアを近づけるわけでもある。(中露同盟も世界のパワーバランスが崩壊する様な悪魔的な思想だが、最終手段ではない)

 次にロシアの威厳が失墜する件について、日本が北方領土問題に強く出ることは恐らく可能だろう。プーチン大統領と、安倍元首相は、平和条約を結ぶことで北方領土の返還を約束するというロシアとの外交を行ったわけで、ロシアの権威が落ちれば多少なりとも日本はロシアに強く出ることができるかもしれない。そうした場合は、ロシアとの仲に、それこそ世代が変るまで埋まらないような溝を作ることになるかもしれないが。


 次にプーチン大統領についてたが、この戦争が成功するにしろ、失敗するにしろ、国内の反戦派からはその支持を得ることは大変難しく、支持率も大きく低下することだろう。(クリミア併合時は上昇したので、ロシア人が人道などを無視し、地政学的な概念のみでそう判断すれば、支持率は上がるだろうが、大衆が地政学を学ぶとは思えないので、その確率は低いだろう)

 勝った場合においても、米露間には外交的亀裂が走り、ロシアが中国に接近することは目に見えているが、負けた時の亀裂や接近に比べれば比較的小さな被害といえよう。(比較的にというだけ)


 また、鳴神氏はいくら人道的観点をゲームであるからと主張することで切っているとは言え、そこから来る外交に触れていないのは、ロシア擁護ではないかとも主張したので、それについても触れようと思う。


 ソ連崩壊時において、ウクライナが独立した際。彼の国は自動的にソ連から核を継承したので、世界第三位の保有国であった。

 それをリスボン議定書の締結に基づき、これらの核兵器が廃絶されることとなったわけだが、市民は核の放棄への不安を持っていたことをまず、明記しよう。

 また、市民の否定的な民意に反して、この条約が執行されたのは、アメリカ及びロシアが外交的圧力をかけたからでもある。

 ウクライナでは、NATO へ入らないままロシアへ核をすべて手渡して自国の安全を守れるのか、何の代償もな しに戦術核を手放すことで非核化を急ぎすぎたのではないか、あまりに軽率な行為ではないかという懸念が生まれ、それが今回的中した形となる。(ウクライナの核廃絶より引用)

 ここまで遡れば、さらに米露を攻めることができ、この様な長期的かつ外交的な面で見れば、ウクライナは被害者という見方もできる。(とは言えゼレンスキー氏の軽率な行動自体は擁護できない)


 では、結論に移行しよう。今回の件について、日本人でもそうでなくとも、この様な背景を知らずに意見を述べ、結局のところ上の人間によって与えられる情報のみを全てであるとするのはあまりに危険な行為である。

 ヒトラーのナチ党についてはあまりにとち狂った主張をするものであったが、それでも国民の三割ほどは彼に投票をしていたし、今回のゼレンスキー大統領とて、演説の上手さと人気によって選ばれた国家元首である。(あの様な選択をする大統領を我々は有能とは言えない)(※ヒトラーは僭主であることは十分理解している)

 我々は国際世論とは国際感情論に近い状態にある。そして、それはやがて人類の滅亡や衰退に繋がるであろうと主張し、同時にそれを未然に防ぐ為に、民主主義という姿勢をとるのならば大衆というものはその恵まれた理性を十分に活用しなければ成らないと主張しているわけである。


 ウクライナの核廃絶と憲法17条の存在。それを加味したとしても、左翼の人間はその主張を変えないだろう。何故なら人は自らの抱いた思想や直感を否定するのが大嫌いだからだ。


 もし、中露が接近した時、我々は非核三原則をこのまま放置するのだろうか。韓国が核をアメリカなどから輸入したとして、(中露が接近すれば、危険なのは日本よりも韓国であることは簡単に理解できるだろう)日本が核保有国に完全に囲まれてしまった時、我々は十分な理論の上に世論というものを動かすことができるのだろうか。

 人類の存続のために、正しい選択を行えるだろうか。

 それを今回の件から、少しでも意識してもらいたくて、我々は筆を取ったのである。(M4はそもそも、サロン的な立ち位置にあり、稀に小説を書く程度の集団である)


 また、我々は専門家を自称する様なものでも無い。地政学などは小説を書く上で嗜んでいたが、近代の外交などには疎く、例えば、アメリカの天然ガスの輸出量や割合や、リスボン条約時のウクライナ世論などについては、引用と表した様に調べて知ったものである。

 また、我々の知見が本筋の方々から見ればあまりに幼稚なことは理解している。その上で、我々無知なる大衆があたかも専門家を気取り、自らの答えを絶対的な結論であるかの様に振りかざす、リベラルな姿勢を理性によって見直してほしいと思ったまでだ。


 現代のハイブリッド戦争において、絶対的な勝者や敗者。加害者や被害者と呼べる存在は非常に稀有であり、我々とて、今回の世界的混乱を一つの国のせいであると名指しする様なことについて、その様な意図がないことを書いて結びとしたい。

 

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