仙台放送

新型コロナウイルスワクチン接種率が伸び悩んでいる背景にあるのが、ファイザー社製ワクチンへの予約の集中です。モデルナ社製とファイザー社製、専門家は安全性や有効性に差はないとした上で、交互接種のメリットを指摘しました。

宮城県 村井 知事
「思ったよりも接種者は少なかったと思っています。会場予約がすべて埋まるのではと期待していたんですけど」

２月１１日からの３連休で、積極的な３回目のワクチン接種を呼びかけた村井知事。しかし、モデルナ社製ワクチンを使う大規模接種センターでは予約枠に対する接種率は１１日は６９％、１２日は５０％、そして１３日は２５％にとどまりました。この要因について村井知事は「県民にファイザー製を希望する人が多い」と分析。
２月１６日、仙台市の予約状況を確認しても、現在、市内では２２カ所で３回目の集団接種が行われていますが、ファイザー社製を使用する接種会場のみ、すべて予約が埋まっていました。
こうした状況について専門家は、「２つのワクチンの有効性・安全性に大きな差はない」としたうえで、交互接種の効果についても言及しました。

東北大学病院 大島謙吾 医師
「まだ十分なデータがそろっていないところではあるが、純粋に接種後の中和抗体量の変化をみると、３回目に異なるワクチンを打った方が、中和抗体量が高かったという結果が出ている」

厚生労働省が出している資料によると、２回目までファイザー社製で接種をした人が３回目も同じファイザーだと２０倍の抗体量だったのに対し、３回目が交互接種、モデルナ社製ワクチンだと３１．７倍になったということです。

東北大学病院 大島謙吾 医師
「新型コロナ感染症が第６波で終わるという保証はありません。自らに接種をして自分を守って、家族を守るという判断はあっていいのでは」