カラダの機能を正常に働かせるために、欠かせない栄養素「マグネシウム」。鉄やカルシウム、亜鉛などと同じ、必須ミネラルの一つなのですが、世間での注目度は今ひとつ。「忘れさられた栄養素」と呼ばれるほど、日陰の存在でした。しかし、大規模な疫学調査の結果が近年相次いで発表され、心疾患や糖尿病を予防する働きがあることが分かってきたんです。そこで今回は、知られざるマグネシウムのパワーを大特集!マグネシウムの体内での働きや、現在の日本人の多くがマグネシウム不足に陥っている理由をご紹介。そして、ちょっとした工夫で無理なくマグネシウムを摂取できるお役立ちワザをお届けしました!
知られざる栄養素「マグネシウム」の㊙パワー
地球を形成する主要な物質の一つでもある「マグネシウム」。ヒトの体の中にも、骨や血液、全身の細胞に含まれています。その量、約30g(60kgの成人の場合)。この30gという量は、身近な栄養素の一つである鉄分の約6倍にもあたります。マグネシウムの主な働きは、骨や歯を作ったり、エネルギー代謝をすることにも欠かせない、体内の「酵素」を活性化させること。さらに、マグネシウムが生活習慣病を予防する可能性を示す疫学調査結果が近年、立て続けに発表されています。マグネシウムを多く含む食品をよく食べる人ほど、心疾患の発症リスクが最大で3割も低かったというデータや、糖尿病の発症率がおよそ4割も低かったという研究データが示されているんです!
細胞内のマグネシウムを可視化した映像
日本人は「マグネシウム」不足!?意外な特徴
実は今、多くの日本人がマグネシウム不足であると言われています。その理由として、マグネシウムを多く含む大豆製品や海藻、穀物を食べる量が減ってきていることが挙げられます。また、マグネシウムが不足しがちなもう一つの大きな理由が「ストレス」です。ストレスがかかると、腎臓の働きが低下してしまい、尿から多くのマグネシウムを排出してしまう事が分かってきています。とかくストレスがかかりがちな現代人。だからこそ、意識して積極的にマグネシウムを摂取することが必要なのです。
※厚生労働省 「国民栄養調査(2017年版)」および「日本人の食事摂取基準(2015年版)」を元に作成
マグネシウムたっぷりの食材をご紹介!
マグネシウムは豆類や大豆製品、そして魚介類、穀物などに多く含まれています。
例えば、納豆だと1パックで50mgのマグネシウムを摂取することができます。
他にも豆腐半丁(150g)には75mg アーモンドは25粒で72mgものマグネシウムが含まれています。
更に、わかめは130mg。そば(生)は65mg。ほうれん草には69mg。ひじき(ゆで)にも37mgのマグネシウムが含まれています。
(すべて100g当たりのマグネシウム含有量)
※出典 文部科学省 食品成分データベース
これらの食材には、マグネシウム以外にも他の栄養素が豊富に含まれています。毎日の食事で積極的に食べることで、健康なカラダ作りを目指しましょう!
※サプリメントからマグネシウムを摂取する場合は、記載された目安量を守りとりすぎに注意してください。