渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

二輪用エンジンオイル

2021年12月25日 | open


最近の傾向として「二輪専用オイル」
という物が存在する。
さも四輪車用よりも二輪車に適して
いるかのような宣伝をしている。
だが、私は油脂メーカー勤務経験も
ないし、工学部卒の油の専門家でも
ないのだ
が、そのメーカーの謳い
文句は俄かには措信
し難いものが
あると思っている。

工業規格の区分基準を超える優れた
質性を果たして「二輪専用オイル」
が持っているのか、メーカーは何の
科学的な根拠も示してはいない
からだ。

売り手の宣伝文句のままだとした
ら、高負荷高回転を常用する四輪
スポーツカーも二輪専用オイルの
ほうが四輪用オイルよりも優れて
いる、という妙な論理が成り立つ。

それと、よく世間で見聞きするの
は「さすが純正オイルだ」等の言。
自動車メーカーが油を製造してい
るとでも思っているのだろうか。
オイルは油脂メーカーが作るのだ。
これは国内販売ガソリンのレギュラー
は石油会社の如何にかかわらず、
すべて同種である事を知らないの
に等しい。
ガソリンでもそうした誤認での
言辞をよく見る。「〇〇のガソリン
は信頼できる」と。
レギュラーガソリンはどこも同じ
ガソリンであるのに。
ガソリン運搬車も大手はそのメー
カーのマークは着けているが、
ローリーで運搬する中身はどの
石油会社の物でも同じだ。
ただし、ハイオクからは各社の
独自の添加剤等が混入されて
いるので微細な差異はある。

なお、レギュラーとハイオクは
それらのオクタン価専用設計で
車のエンジンは造られているの
で、オートバイだろうと四輪
だろうと、指定ガソリン以外
の燃料を入れたらデトネーション
などの不正爆発が発生する可能性
もある。
レギュラー指定のエンジンにハイ
オクを「高級品を入れてやった」
とかいうつもりでやらかすのは
エンジンの仕組みを知らない
認知度の低さが
為す事で、非常
に車に対して
宜しくない。
下手したら燃焼時の空気被膜が

破れて高熱が直にピストンを
直撃し、アルミでできている
ピストンはいとも簡単に溶ける。

オイルについては、四輪用と二輪
用の区分けは、私は販売戦略に
よるイメージ作戦であり、内実
としての質性の良好性を二輪専用
オイルが有しているというのは、
多角的に見て不存在だと推測し
ている。
ただ、それでも私自身は二輪専用
とされるオイルを使用したりも
する。
理由は入手しやすく手軽だから(笑)
量販店でも10W-40の場合は、
四輪用は銘柄も少なく、二輪用
は豊富に揃っているから。

4ストバイクの経験値は少ないが、
2ストの場合は燃料と同時に燃やす
2ストオイルの銘柄如何でまるで
現出する状態の差異が感知できる
のはよく知られているところだ。
4ストは私はよく分からない。
ただ、オイルの銘柄(二輪用⇔四輪
用の区別ではなく)によってシフト
のタッチとノイズの音質が確かに
変わる事は感知できる。
あと、プラグ。
プラグの種類(熱価ではなく)に
よって明らかに走行タッチが変化
する。
現在私は4スト二輪にはNGKの
MotoDXを装着しているが、交換
したばかりの時は驚いた。
スパークと燃焼がノーマルプラグ
とは違うのでしょうね。発進や
加速性がてんで異なった。
ちなみに外したノーマルプラグ
はこんがりと適正にキツネ色に
焼けていたのでプラグ不具合に
よる差異の現出ではない。
プラグ自体の能力の差だ。
NGKのMotoDX、かなり凄い。
ドンガバチョとスロットルを
開閉させたら判らない。たぶん
感知できないのでは。
2ストのレーシングマシンに乗る
ような繊細微細なスロットル操作
で4スト二輪もアクセルを操作する
と、そのプラグによる違いが如実
に感知できる。

 


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