真剣な学習ができない子供たち/戸塚ヨットスクールの有効性を考える

テスト前に何するねん?

私「テスト、もう明後日やな? 何勉強したらエエ?」

生徒「国語の読解と英語長文やりたいです!」

私「・・・・・」

先日の出来事でございます。何度も、何度も、何度もテストを掻い潜ってきた受験期の生徒の言葉に、私は唖然としました・・・そらアカンわ・・・。

私は呆れて言いましたよ。「あのなぁ、今から長文問題なんかして点数上がる思うか? 忘れているかもしれない暗記事項=社会や理科の2分野、それに忘れているかもしれない頻出題=英文法・数学の代表例題・理科の1分野のグラフ問題・・なんかの見直しせなあかんのと違うの?」

生徒「・・・・」(半分は納得。半分は勉強するって言ったのに怒られたことが不満。)

スケジュール管理もできない生徒に、応用問題は解けるのか?

要するに、この生徒はルーティーンになっている学習パターンをテスト直前でもそのまま続けてテストに突入していく気だったんです。今までもそんなことをして失敗してきたのに、反省がありません。

受験期にある生徒でも、全て一から十までこの調子でこちらがお膳立てしないといけないんです。試験前のスケジュール管理でもそんなことになっているんですから、ひとつひとつの課題に「こうなったらこうする」「こういう場合はこうする」と対応しているはずがありません。応用問題なんか解けるはずがないんです。

全ての問題、すべてのスケジュールを講師が手取り足取りしないといけないんです。そんなことテストを受けている現場ではできません。自己解決力が一切身に付いていない生徒は、知っている問題でも少し捻られたら「難問」になります。

これが、公立中学の通知簿3~4の前半の生徒です。4の後半になってくると、こういう「手取り足取り」がなくなってきます。自分の学習やスケジュールは自分で管理できますから、応用問題のアプローチもできるんです。この両者の差は、点数で10点、通知簿でワンランクあるかないかです。でも、決定的に違います。学習が難化する高校に入ると、ものすごく大きな差になってきます。

何でそんなこともできないのか?

下のランクの生徒では、テスト直前も「これは大丈夫やったかな?」と考えることもなく、ボ~っとできるんですよ。上のランクの生徒はそれがありません。分からなかった問題を解き直し、忘れていることがないか確認します。危機感もなくボーっと出来る「不思議ちゃん」が両者の差です。こういうのを世間一般では「やる気がない」と言いますが、本人にしたら「(通常運転で)頑張っているのになんやねん」ということになります。で、こんな勉強をしてテストで酷いことになると「オレは頑張ったから、教え方が悪い。」となるんです。

コイツらには「調査書に大事なテストが来ますよ~」は「危機」ではない遠い先のお話です。だからボ~って出来るんです。その結果、志望校が当初の希望から下げられ、3年の冬休みになって「受験が来ますよ~。これ失敗したら、もう行く高校ないでぇ~」ぐらい危機が目の前にぶら下がらないと「危機」とは認識できないんです。これまでも「中学3年の冬休みまで本気を出さない子供たちの将来」「「煽り運転」を塾経営者が考察する」に書いた通りです。そこで「危機」を認識して、初めてシャンとし出すんです。

ということで、こんな生徒でも入試が目の前にぶら下がってくると、学習やスケジュールの管理なんか、うるさく言わなくても自分でやりだします。私がいわないでも自分で間違いを考え、類題を解いて克服していきます。それで公立高校の入試問題でも70点取れるようになってくるんですよ。入試前って、私にしたら、一番教えるのに楽な時期なんです。

勉強ができないのは、教え方が悪いわけでも、勉強の仕方が分からないからでもないんですよ~。ただただ、「だらしない」からです。

何で戸塚ヨットスクールが有効なのか分かります?

厳しくして叩きあげるから? 違います。要するに、ヨットから海に突き落とし、海の中で小突き回し、「このままここに居たら殺される」という危機を子供の目の前ぶら下げるんですよ。そうしないことには、いくら説得しても、叩きあげても、こういう子供たちはどうしようもないからです。「命の危機」「将来(入試)の危機」レベルのものを目の前にぶら下げないと頑張りださないんです。

まあ、アメリカ映画で新兵が鬼軍曹に無理難題言われて、滅茶苦茶にされるシーンはよく目にしますが、これも同じです。危機を学校が作り出して、ユルイ若者の覚悟を変えるんです。

公立中学でも、やったればエエねん

だから、「まずは言って聞かせる。」「子供にそういうことをしても、無理強いしてるだけで身に付かない」などとオママゴト教育論を言っている人は、真面目に子供に接したことがないか、経験不足で「オママゴト」を妄想しているだけだと思います。あるいは、中学・高校からエリート校に進んで、職場でもそういう人間と接する機会がないかです。

だから親がすべきことは?

叱ってもダメなら、突き放すことです。子供の生命線は親です。親に見捨てられるのが、子供にとっては一番の危機です。だから、「〇〇高校・大学に行けないんだったら、家を出て働け。」と一言言えばいいんです。けれど、子供は親のウソを見破りますから、親も本気で言うことが必要です。

入試などを通して自分で自分を叩き直せない子供は、誰かが叩き直すしかない。子供は、一度はそういう通過儀礼をくぐらないと大人にはなれないんです。

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