【2月26日 時事通信社】ロシア軍によるウクライナ侵攻は26日、3日目に入った。軍事力で圧倒的優位に立つロシアはウクライナの首都キエフの制圧を狙う。ウクライナ軍は首都防衛のために激しく抵抗しており、戦闘が激化。市街地には砲弾が着弾しており、犠牲者が大きく増える恐れがある。インタファクス通信によると、民間人198人が死亡した。

 キエフにはロシア軍の地上部隊が入っている。ウクライナ軍は26日未明、キエフ中心部に近い大通り沿いの基地へロシア軍部隊が攻撃を仕掛けたが、撃退したと明らかにした。ウクライナ内務省は26日、市街地の高層住宅に砲弾が着弾したと発表。通りにがれきが散乱し、負傷した人が救出される様子が伝えられた。

 ロシア国防省は26日、ウクライナ南部メリトポリを制圧したと発表。また、ウクライナの軍事施設に対し夜間、長距離巡航ミサイルによる攻撃を加えたことを明らかにした。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は25日夜(日本時間26日未明)、キエフの政府庁舎前で政権幹部らと一緒にいる様子をフェイスブックに投稿し、「独立とわが国を守ろう」と訴えた。キエフでは市民に銃が配られているほか、国防省は火炎瓶での抵抗を呼び掛けている。人口約290万人のキエフで市街戦となれば、多数の犠牲者が出るのは確実だ。(c)時事通信社