Tansaを知る
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Tansaは探査報道に特化したジャーナリズム組織です。「探査報道」とは、暴露しなければ永遠に伏せられる事実を、独自取材で掘り起こし報じることです。これまでは「調査報道」と呼ばれてきましたが、単なる調査ではなく、より深く取材するという意味を込め探査報道という言葉を使っています。英語では「捜査」の意味合いがある「investigation」という言葉を用い「investigative report」と言っています。
暴露するのは、政府や企業、犯罪集団組織などが隠蔽する不正です。テーマは、大きな力に虐げられている人々のために、何を変えたらいいかという視点で選びます。犠牲や被害の原因となる権力の不正を終わらせ、新たな被害の発生を防ぐため、着手したら事態が変わるまで報道を続けていきます。
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運営資金は読者からの寄付、財団からの助成金、探査報道ジャーナリスト養成学校事業での収入で賄っています。広告収入を受け取らず、スポンサーからの影響に独立した立場を守ります。社会を変えたいと願う誰もが、個々人の経済事情に関わらず、探査報道にアクセスできるよう購読料も取りません。
ジャーナリズムのグローバルスタンダードである、世界規模での連携を重視します。探査報道が挑む国家権力や企業は、すでに国境を越えて広く活動しているからです。Tansaは2017年、探査ジャーナリズム組織でつくる国際的アソシエーション「探査報道ジャーナリズム世界ネットワーク(GIJN)」に日本で初めて加盟し、公式メンバーとなりました。報道機関としては国内で唯一の加盟組織です。2022年1月現在、88カ国から227組織が加盟しています。
5つの約束
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1.旬のニュースを消費せず、事態が変わるまで報道します
私たちは、探査報道によって犠牲者が置かれている状況を変えることを目指しています。取り上げるテーマは犠牲者を救うために何を変えたらいいのかという視点で選びます。読者の興味に合わせて次に移ることはしません。着手したら、事態が変わるまで粘り強く報道を続けます。
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2.手間ひまかけます
隠された事実を発掘するため、手間を惜しみません。「買われた記事」は取材の本格着手から10か月、製薬マネーデータベースの作成には3000時間、「消えた核科学者」は7年半かかりました。記者クラブに所属して情報のパイを奪い合い、いずれ分かることを早く報道するような競争に私たちは加わりません。
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3.最高水準の技術で臨みます
私たちは常に世界中のパートナーたちとつながっています。GIJN主催の国際会議には、2017年の南アフリカ大会、2018年のソウル大会、2019年のハンブルク大会と3年連続で参加しました。探査報道を手がけるジャーナリストたちが持ち寄った最新の取材技術を、その都度吸収しています。これまで34カ国の報道機関と協力して取材、発信をしてきました。あらゆる問題を国際的な視点で捉え、世界水準の技術を磨き続けます。
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4.顔色をうかがわず、全力でぶつかります
私たちは常にジャーナリストとしての倫理を最優先して、取材相手に全力でぶつかります。権力や広告主に遠慮をすることはありません。取り得るあらゆる手段を使って、不正の事実と証拠を入手します。
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5.若手ジャーナリストを育成すると共に、技術は社会で共有します
インターネット上で誰もが情報を収集し発信できる時代では、ジャーナリストは職業人としてより高度な仕事が求められます。Tansaが運営する探査報道ジャーナリスト養成学校で、全国の若手ジャーナリストやジャーナリスト志望の学生を育成します。またTansaが日頃の取材で培った技術は社会で広く共有し、市民が的確な情報を収集して発信する手助けをします。
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沿革
Tansaの前身であるワセダクロニクルは2017年2月、早稲田大学ジャーナリズム研究所のプロジェクトとして創刊しました。「大学発メディア」として、ジャーナリズムの実践とジャーナリスト教育の両立を目指しました。創刊から1年後の2018年2月には、ニューズルームとしての責任をより明確にするため、大学から独立してNPO法人格を取得しました。ジャーナリスト教育に力を入れるという当初の目標は引継ぎ、2020年11月に探査報道ジャーナリスト養成学校を開校しました。
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受賞歴
- 2017年
- 日本外国特派員協会 「報道の自由推進賞」
- 2018年
- 反貧困ネットワーク「貧困ジャーナリズム大賞」
- 2019年
- Linked Open Deta チャレンジ Japan 2019 アプリケーション部門「優秀賞」
- 2020年
- 一社オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構「最優秀賞」
ジャーナリズム支援市民基金「ジャーナリズムXアワード大賞」
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チームメンバー
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渡辺 周
編集長
2000年に日本テレビから朝日新聞に移籍し、社会部や特別報道部で探査報道を担いました。原発事故後の連載「プロメテウスの罠」では、原発立地町・福島県大熊町の苦悩を描いた『原発城下町』などを書きました。手がけるテーマは、未解決事件や製薬会社と医師の癒着、政治の腐敗というように幅広いのが特徴です。「100からの引き算」より「0からの足し算」を面白がるのがモットーです。趣味はマラソンと、居酒屋でホッピーを飲むことです。
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辻 麻梨子
リポーター
早稲田大学卒業。学生時代は沖縄や福島、中国・南京などで取材し、現場に足を運ぶ大切さを学びました。人々が不条理に虐げられることのないよう、社会を少しでも変えたいです。Tansaをもっと多くの方に知ってもらえるよう、SNSやメルマガ配信、イベントの司会もやります。東洋経済の記者としては児童虐待や医療福祉、労働問題を執筆しています。趣味は筋トレ、読書、料理。25gの文鳥を飼っています。
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中川 七海
リポーター
働くのが嫌いですが、心が動いたことにはとことんのめり込めます。Tansaでの取材や執筆は、まさに夢中になれる仕事です。大学時代は東日本大震災の被害を受けた地域で音楽イベントを立ち上げたり、ヒッチハイクで旅をしたりしていました。卒業後は世界最大の社会起業家ネットワークASHOKAで3年間働き、2020年からTansaに。「双葉病院 置き去り事件」や「公害『PFOA』」などを手がけています。大阪・堺出身。
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佐野 誠
ボランティア
理不尽な現状を変えようと奮闘するTansaの活動に共感し、2020年に加わりました。主に事務サポートを行なっています。大学では演劇学を学び、8ミリ映画を作っていました。音楽、美術、文芸に親しんできましたが、Tansaに出会い、探査報道と芸術は似ているのではないかと思うようになりました。芸術もまたある種の真実を示すことで人々を変えていくからです。世の中を少しでもよい方向に変えられるよう、力をお貸しください。
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荒川 智祐
インターン
大学に通いながら、Tansaのイベント運営に関わっています。日本のジャーナリズムを変えることができる先進的なニューズルームで、記者の方々と一緒に仕事ができて嬉しいです。地道にファクトを集め続ける探査報道の裏側を知るにつれ、以前よりも社会問題に眼を向けるようになりました。社会に出たらTansaで得た経験と知識をもとに、誰かの役に立つ仕事がしたいです。趣味はギターと映画鑑賞で、お酒が好きです。
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国際アドバイザリーボード
・スティーブン・バトラー、ジャーナリスト保護委員会(CPJ)アジアプログラムコーディネーター(米国)
・花田達朗、社会科学者(日本)
・ゲルト・コッパー、ドルトムントTU大学名誉教授(ドイツ)
・チャールズ・ルイス、探査報道ワークショップ 編集⻑・アメリカン大学コミュニケーション学部教授(米国)
・林怡蕿(リン・イーシェン)、立教大学社会学部教授(日本)
・松井香、一般財団法人JAPAN革新継承基金代表理事・JAPAN革新継承株式会社 代表取締役(日本)
・ロバート・J・ローゼンタール、探査報道センター(Reveal)元事務局⻑(米国)
・矢部寛明、認定NPO法人底上げ 理事⻑・東北芸術工科大学教員(日本)
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著作権および内容についての責任
当サイトに掲載されている著作物に対する著作権は、特定非営利活動法人Tansaに帰属します。 編集長は、当サイトに記載された事実関係や表明された意見に関して責任をもちます。特定非営利活動法人Tansaの法律顧問は公益社団法人自由人権協会代表理事の喜田村洋一弁護士です。
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