精選版 日本国語大辞典「元金」の解説
もと‐きん【元金】
〘名〙
① 事業を始めるための資本金。もとで。もとぎん。もとがね。もと。もとせん。
※雑俳・住吉おどり(1696)「見てもよし、もと金うせぬ金目貫」
※明六雑誌‐三〇号(1875)明六社第一年回役員改選に付演説〈森有礼〉「会館建築の本金を数株に分ち」
② 貸し借りしたもとの金。利息に対していう。がんきん。もとせん。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四「利はいらねへから元金(モトキン)を忘れねへかいい」
げん‐きん【元金】
〘名〙
① 貸し借りした実際の金額。利子を含まない元の金額。がんきん。もときん。
② 「げんろくきん(元祿金)」の略。
※三王外記‐憲王(江戸中)「大板小板方金、形及重皆如レ故、錠銀・砕銀、形皆如レ故、並欵文曰レ元、俗謂二之元金一」
がん‐きん グヮン‥【元金】
〘名〙
① 商売などの資本金。もときん。もとで。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉七「元金を出すもの、二十人集まりて、一会社立たり」
② 金銭貸借の場合、その利子を含まない、直接貸借の対象となる金額。
※二宮尊徳翁(1891)〈幸田露伴〉「元金(グヮンキン)は元より利金さへ償ふこと難く」
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